【町中】
テオドール「商店はすっかりハロウィンに御座いますねえ
お。カボチャランタンに御座います」おおっ
粋「ちょい早くね?腐るんじゃねえの」えー。
テオドール「と言うか 日本のカボチャは西洋のとは種類が違いますのに
こんな硬いの 良く生でくり貫かれましたね。さすがジャパニーズ」わお。
粋「しっかし 店もだけどさ
お前その格好何?」
テオドール「吸血鬼の正装に御座いますが?」はい?
粋「うん。いつもの軽い洋装に番傘は慣れたけどよ
ガッツリ洋装に真っ赤な番傘違和感ぱねえな」うーん。
テオドール「芝居小屋と言うか 皐月さんの指導に御座いますからねえ
ハロウィンまで約10日、店の宣伝として
裏方含む芝居小屋スタッフを町で見付けるとお菓子が貰えるキャンペーン」
粋「うん。まさかお客が裏方まで把握してるとは思わなかったわ」菓子の包みごそごそっ
テオドール「あ、思ったより減っておられますね
少し補充致しますか。
あの手の店は下働き=後のスターとかあるあるだそうに御座いますし」
粋「俺等でコレだから兄貴はそりゃ大変だよな」ああうん。
子供A「トリックオアトリート!!」袖ぐいぐいっ
白「お前等さっきやらなかったか?」
子供B「1回ずつってルールは聞いてませーん」へへーん。
白「あのな。こう言うのは一人占めじゃ
子供C「一人占めじゃないしー。3人ですぅー?」
テオドール「また変なのに絡まれておられる」ちっ
粋「相手ガキだからな?蹴んなよ
あーでも兄貴も大概ガキの相手苦手だからなあ。
無表情だけど相当ムカついてんぞアレ」うわー。
白「そうか。知ってるか?
ハロウィンはな。良い子は菓子を貰えるけど
悪い子にはオバケがお仕置きに来るんだぞ」
子供トリオ「Σえ」
テオドール「え?日本のってそんなローカルルールが?」おや。
粋「有るワケねえよ」
謎妖怪「ブルゥアアガルアアアアア!!!」
屋根からぶらんっ!
子供トリオ・粋「Σぎゃあああああっ!!」
テオドール「いつ召集かけられたので御座いますか」わお
白「今。」ふっ
粋「Σ何なと呼ぶなら言えよ!怖 いや騒ぎになんだろ!!」心臓ばくばくっ
白「え?」
通りすがりの奥さん「あー驚いた
はいはい。あの芝居小屋の宣伝ねー」
町人「あそこは毎度やる事が派手だよなー」あっはっは
子供「か、母ちゃん!」ひええっ
母親「いい子にしてりゃ来ないってよ
悪い子だとハロウィンオバケが来るよー?」にやっ
粋「Σ皆受け入れはやっ!
つかナマハゲ混ざっちゃってるし!!」ひええっ
テオドール「慣れに御座いますねえ」
白「西洋のが混ざると ワケわからなくなるの この国有る有るだしな」うん。
粋「Σワケ解んなくした張本人がまたしれっと!!」
白「休みの日までなんでこんなのしなきゃダメなんだ。
ちょっとそこの旅籠で昼寝してくる」すたすたっ
テオドール「チビッ子の相手でお疲れに御座いますね。
おやすみなさいませ」ぺこっ
粋「ガキ相手にどんだけマジギレしてたんだよ
あー でも兄貴一二三相手でもぶっちゃけ不器用
無理も無 ん?」
テオドール「おや飛天さん
食費が尽きて お菓子目当てでいらしたので御座いますか?」大きめのそっと出し。
飛天「確かに食費はカツカツだからトリックオアトリート。
けど、偶然な」もぐもぐっ
粋「だから仕送りの額加減しろっての」
飛天「いやこれから年末に向けて入り用だし
年越しは里のチビ達に・・ Σ!」はっ
テオドール「今度 烏天狗の里にハロウィンお菓子お届け致しますよ」あーはいはいっ
飛天「Σおお!助かるっ!」おおおっ
粋「子供好きなら好きで大変だなあハロウィン」苦笑。
テオドール「で、お菓子が目当てで無いのなら 何をキョロキョロ徘徊されてたので御座いますか?」
飛天「んー。ちょっと尾行」焼き菓子ぽしぽしっ
粋「Σ医者が尾行!? どういう事だよ」
飛天「んーちょっとな
この前うちの診療所に来た患者が 変な怪我してて
Σあ。居た」物陰かくれっ!
テオドール「?
あの方に御座いますか?
確かに腕に包帯を巻かれておられる様で御座いますが」おや。
粋「Σあ。兄貴が休憩してる旅籠入ってった
地味に高そうな店なのに
え?待ち合わせとかかな?」
飛天「待ち合わせ?
Σまずい!!」はっ
粋「へ?」
テオドール「Σあっ!入ったと思ったら出て参り Σえ、逃げた!?」ええっ
女中『Σきゃああお客さーん!!』ひええっ
粋「Σ何事!?」
白「お前等 今の奴追え
あ。飛天調度良い 女が刺されたぞ」窓からひょいっ
粋・テオドール「Σえええ!!」
飛天「Σやっぱりか!
痴話喧嘩にしちゃ変な傷だと思ったんだ!!」だだっ
粋「え?え? さっきの奴どこ行った!?」
テオドール「えーと
うわ 人が多くて何処がどこやらっ」おろおろっ
飛天「吸血鬼!
万一の場合に備えて あの患者の塗り薬に特殊な香料を塗り込んである!
お前の嗅覚と速さなら追えるだろっ」処置しゅばばばっ
白「あっちとこっち良く同時に出来るな」おおっ
テオドール「Σはっ! 道理でさっきからハロウィンに似つかわしくないスパイシーな匂いがっ」
飛天「この時期甘ったるかったら匂い混ざるだろ
あ、鞄から鉗子取って」
白「かんし?」えーと。
粋「あ。兄貴じゃ無理だ
俺手伝いに行くから 尾行頼んだ!」
テオドール「了解に御座います!!
お任せ下さいませ!」だっ!
傘ばふっ!
粋「Σ日傘裏返った!!」ひいっ
灰ざらっ。
通りすがりの奥さん「あらびっくりした
あー芝居小屋の人ね いつもの宣伝ねー 」あははっ
粋「Σうちの芝居小屋はどんな認識されてんだよ!!
てかテオおおお! 色々どうすりゃ良いんだよ!」おろおろっ
飛天「ごめん。鉗子自分で出したから
犯人追って貰えるかな?
あ、お姉さんそのまんま。大丈夫大丈夫
出血の割に傷大した事無いから
犯人もすぐ捕まるからなー。」どうどうっ
粋(Σいや どうやって追えと!?)えええっ
シロ「む? どうした道の真ん中で 青い顔をしおって」
粋「青くもなるわ!
うわどうし Σはっ!!」
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患者「よっし此処まで来ればっ
あんの女 これから年末年始イベント目白押しって時に別れ話持ち出すとかなめてんのかっ」ぜーぜーっ
通りざわざわっ
患者「ん? なんだ
偉く騒がし
Σひいっ!?」
小太郎「うおおお!こっちだこっちから 変な薬の匂いがするっ!」わおおおーーん!!
通行人A「Σうおお何だあの 犬面男!!」ひいっ
通行人B「Σあ。ハロウィンか!?ハロウィンの仮装か!」びくっ
シロ「野良みたいなので1匹で散歩したくないと言うのでな
買い出しついでに連れて来ていたのが。
わざわざ半人形態にする必要有ったのか?」
粋「あの姿のが怖えだろ
つか 犬の前足じゃ 犯人見つけても捕まえらんねえし」
シロ「あー。
確かに 見つけてから変形しておったら さすがに問題有るな」ふむ。
小太郎「わおおおおーん!!見つけた捕まえたああっ」遠吠えおおーーん!
患者「Σだああすんません!すんませんしたああ!
喰わないでええええ!!」ひええっ
通りすがりの婆ちゃん「西洋のお祭りは 迫力が違うねえ」ひええっ
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