スケープ「ハッピーハロウィンに御座います」
クラッカーぱーん。
家康「あ、サタンさんのお付きのヤギさんか
何の御用かなあ」紙吹雪かぶりっ
スケープ「おや。この国の人の王様
申し訳御座いません
お食事が紙吹雪だらけに」
家康「あ、大丈夫。これくらい余裕で食べれる食べれる」お茶漬けずずー
千様「さすが 戦国生き抜いただけあるわ」あらー。
家康「敗走した時は 食料も満足に手に入らなかったからねえ」ふっ
スケープ「世知辛いですな」
テオドール「あのー。
それで今回は何の御用で御座いましょう？
私 少々急いでいるので御座いますが」その
スケープ「おやテオドール殿。
これは正装で どうされましたかな？」
テオドール「ハロウィンに御座います故。」
スケープ「・・・
勤め先の菓子配り お疲れ様に御座います」察し。
家康「ごめんね。
ジャパニーズがお祭り好きで」
千様「考えたらー
せっかく本物が居るのに バイトとしか使わないの勿体ないわねえ」うーん。
白「西洋のハロウィンて どんなのなんだ？」
スケープ「おや東の魔王様。 今日も着込んでおられますな「仕事だからな」うん。
粋「ハロウィンは 芝居小屋に来てくれたお客さんに菓子配るんだ
で、イベントだしで ちょい兄貴の衣装もいつもより派手になってんだよ」
スケープ「ちょい？
まあその辺は置いときまして、
西洋のハロウィンは いわば此処の盆。
地域に寄りますが厳粛な物に御座います」
千様「あら？意外。
トマト祭みたいになってるのかと思ってたわ」へー。
スケープ「地域によっては」ボソッ
粋「Σ投げんの！？
地域によってはカボチャ投げんの！？」ひいっ
テオドール「西洋は 安全面ユルユルに御座いますからねえ」苦笑。
白「やるのか」うわ
スケープ「と言う事で
お祭り好きの皆様に ハロウィンを盛り上げるアイテムを。と
サタン様より仰せつかりまして」
家康「ん？ 怖いのじゃないよね？」
スケープ「そこは御安心下さい
サタン様はいわゆる陽キャですので
ん？」荷物よいしょっ
白「箱に穴空いてないか？」あれっ
スケープ「落としましたな」おや。
粋「Σ西洋の安全管理 マジでユルっユル！！」
スケープ「おやおやこれは困った
人間の手に渡ればどんな災いが降りかかるか」
テオドール「Σどんな呪いのアイテムを送りつけて来たので御座いますか！うちの親父は！！」
スケープ「親父って
テオドール殿、日本に来て逞しくなられましたな。」おお
挿音「何か解んねえが まどろっこしいなおい
小太郎、ヤギの匂いを追え」びしっ
小太郎「わおおおーん！！」どどどどっ
家康「Σああ！また 二足歩行の犬面男の姿でっ」
白「ハロウィンだしセーフだろ」
粋「子供が見たら泣かねえ？」引。
白「で、何持ってきたんだ？
詳しく話せ 今日なら暇な奴等呼び出して百鬼夜行しても誤魔化せるし」
スケープ「うーん。
サタン様のご趣味ですので 私の口からは言いにくいのですが」
千様「ごめんなさい。
ヤギの習性かもしれないけど
のたーっとしててイラつくの。
さっさと話してくれない？」
粋(Σ姉ちゃん！そのヤギすっげえ強いからやめて！！)ひええっ
ーーーーーーーーー
【町】
通行人ざわっ！
小太郎「んー。この辺で匂いが
人が多くてややこしいな」くんかくんかくんかっ
挿音「マジか。
あー、便乗して屋台とか出てやがるしな。
食いもん屋とか 微塵もハロウィン関係ねえだろ
こら小太郎 エサならやったろがよ。」
小太郎「Σつ、つられてないよ！？
ん？」くんっ
杜和「はあい！兄様ー！
皆に倣って 今宵は杜和もこすぷれをしてみましたのー！！」きゃーっ
挿音「嫁入り前の娘が足出してんじゃねえ。」ちいっ
杜和「Σ舌打ち！！」がーん。
小太郎(こう言う所は 意外と真面目なんだよな)
杜和「ううっ
可愛いと言って頂けるかと思いましたのにっ」ぐすっ
挿音「つーか 今日冷えんだろがよ。
んな薄着で馬で山越えて来たとか馬鹿かお前はよ
女が足腰冷やすんじゃねえ
ほれ風呂敷でも巻いてろ」よいこらせっ
小太郎「なあ。
俺等の目的忘れてないか？シスコン」わおんっ
挿音「だっれがシスコンだこの野郎
俺はただ 公務員として町の治安をだな「うん。解ったから 町の治安を護りに行こうな」すたすた
挿音「ちっ 言われなくても解ってるつの
あ、杜和。夜遊びしてねえでとっとと帰れよ
この町は日が暮れるとマジでヤベえからなっ」すたたっ
杜和(私、愛されておりますわっ)じーん。
ーーーーーーーーー
スケープ「がっつりラッピングされてたんで
私の匂いなんて追っても限度が有ると思うんですよね」すたたっ
粋「追えるかも怪しいヤギの残り香頼りかよ。
中身が何か聞いてきゃ良かったのに 小太郎の奴」
白「中身なんだっけ？
ビックリ箱だっけ？」えーと。
スケープ「どっちかと言うと香箱かと。」
彬羽「初動ミスだな。
確実にそれっぽい匂いを追った方が早かったな」
白「あ、もう逢魔が時だ」ありゃ
テオドール「おや、あちこちに半透明の方達が」
粋「Σうっそ俺にも見える！何あれ何あれっ」ひいっ
スケープ「ハロウィンですからなあ
普通に人ならざる者達でしょう」
彬羽「サタンの持ち物なら それなりに魔力がこもっているだろう
まずいな」
スケープ「魔は より強い魔に牽かれる物ですからなあ」うーん
粋「Σあ。あのオバケ達が その箱持ってった可能性も有るんじゃ！」はっ
彬羽「そう言う事だ。」
白「このままじゃ夜の部に間に合わないぞ。
皐月に怒られる
テオ それっぽい匂い追えるか？」
テオドール「お任せ下さいませ！
吸血鬼は嗅覚と速さが命に御座います！！」
ぎゅんっ！！
通行人A「Σうおお！何だ何だ！？」ひいっ
通行人B「Σつむじ風ー！？」ひええっ
粋「Σこらああ！町中ーーっ！！！」
ざざっ！！
テオドール「町外れ？
やはり 件の品はもののけの類いが持って行ったので御座いましょうか？」ふむ。
風びゅううっ
テオドール「やはりこの国の廃屋は不気味に御座いますね。
とっとと件の
って香箱ってどんなので御座いますか
スケープさんも引っ張り過ぎに御座います
てか ハロウィンに香箱って 何の関係があるのやら」ぶつくさっ
オバケゆららっ
テオドール「ったく 最近事有る毎に何か送ってきたり 本人が突撃かまして来られたり
親子の名乗りを上げたばかりで はしゃいでるのは解らないでも御座いませんが」ぶつぶつ
オバケゆららら
ずおおおっ！！
テオドール「こちとら肩身の狭い居候なので御座いますよっ！
親父だ何だ抜かすなら
もうちょい息子の立場も考えやがれってんで御座います！！」
鎌じゃきんんっ！！
すぱっ
テオドール「伊達に我が主の元で場数踏んでおりません
例のブツの匂いと 持ち主の魔力の匂いまでするとなれば
持ってった奴もそりゃ居るで御座いましょう」ふんっ
オバケさらさらさらさらっ
テオドール(Σあ、この方
切っちゃダメなVIPとかじゃ御座いませんよね！？)冷や汗っ
小太郎「あれ？テオだ 」わんっ
挿音「なんだ お前も匂い辿って来たのかよ」
テオドール「Σまさかの 無にひとしいヤギ臭で辿りついたので御座いますか！?」えええっ
小太郎「狼なめるなよ」わんっ
挿音「で、お前の親父さんからの贈り物は何処だよ
つか何なんだよ」
テオドール「へ？
ああそれなら 其処らに有るのではと
ん？」
粋「よっしゃあ！追い付いたっ」ぜーぜー
白「ん？この気配」ぴく
九尾「おお。どうしただーりん
良い所に来たのう
何やらハイカラな物を拾ったのじゃが 良い香りがしてのう。
せっかくじゃし ハロウィンデートと洒落込まぬか？」ん？
テオドール「Σ何落ちてる物猫ババしてんので御座いますか！！」
九尾「キツネババじゃ。
獣じゃもん。店で買うより拾う方が自然じゃろ？」
テオドール「Σ確かに！」
スケープ「あの、あまりくんかくんかされない方が懸命かと。」
煙ばふっ！！
九尾「Σこーんんんっ！！」げほっ
彬羽「サタンのだしな。
こうなる気はしたが」
九尾ばたーん！
粋「Σうおっ
大丈夫なのかよコレ！
あの煙に何の効果があんだよ」ひえっ
スケープ「そこはハロウィンですし」
テオドール「Σ幽体離脱！？もしくは 体が緑色になったり！？」はっ
スケープ「んな物を わざわざ海を越えて持ってくるとお思いですか？」
挿音「だー！まどろっこしいっ
とっとと教えろや
かっ捌いて焼き肉にすんぞヤギ野郎っ」ちっ
粋(Σだからコイツ怖いのに！！)ひいいっ
スケープ「日本の方はせっかちですな
では単刀直入に。
この煙を嗅いだ物は
ハロウィン期間中、王子のちゅー。が無ければ目覚めません
ささ、どうぞ。」真顔っ
白「なんでわざわざ持ってきた」おい。
スケープ「サタン様が日本を視察された際
『これもうハロウィン原型無いよね？
コスプレと 男女の出会いと どんちゃん騒ぎする為の口実だよね？』と申されまして」
テオドール「大人のハロウィンは確かに」うっ
スケープ「で、日本の方々の好きな 眠れる森の美女やら 白雪姫ぽいアイテムをと。
此処等も何故か 日本ではハロウィンで仮装されますし」
粋「あーうん。
たまにガチなの居るから 全く否定出来ねえわ」うん。
挿音「・・帰るか」キセルふー。
小太郎「うん。ハロウィン中はって事は 終わったら起きるんだろし」わんっ
彬羽「白雪姫と言うか
婆さん食って成り代わって寝てる狼にしか見えん」うーん。
スケープ「日本では 血まみれ赤ずきんもハロウィン定番と聞きましたが。
そこはさておき。さあ、どうぞ」はいっ
白「とっとと起きないと 腹裂いて石詰めるぞ。」
九尾「Σうおお！寝たふりばれた！なぜじゃ！？」がばっ
彬羽「手前にあの程度の薬が効くわけないからな」うむ。
テオドール「あの 石を詰めるのは
赤ずきんじゃなく 狼と七匹の子ヤギに御座います。」
粋「Σあ。そうなの？」
スケープ「日本の方々は なんでも取り込む割に フワッとされとりますなあ。」しみじみ
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