小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

10月31日

 

 

 


【町中】

 


粋「うっわー 此処の奴等ホントに祭好きだな 」うええっ

テオドール「貴方が言われますか」正装っ

粋「いやいやお前の仮装のが気合い入って「私 元から吸血鬼で御座います。」

 


白「ん?何だお前 その格好」

粋「幽霊」どやあっ

白「うん。寒いからな 風邪ひくなよ」すたすたっ

粋「Σあああしまった! 幽霊はペラい着物1枚っ」ぶるっ

テオドール「本日の気温 ほぼ冬に御座いますよ」あーあ。

 


皐月「楽しんどるなー」

つつじ「あの手の楽しめるんはお子様までやからなあ

わて等はお仕事お仕事どす。」

皐月「やな。白も飴ちゃん貰とらんで、はよ楽屋入ってやー」

白「んー。」もぐもぐっ


通りすがりのおばちゃん「いやーお役者さんにトリックオアトリートされるとは思わなかったわー」ほくほくっ

つつじ「したんかアンタ」うわ。

白「ノリで。」もぐもぐ


おばちゃん「おばちゃん的にはイタズラでも良いんだけどねー
」あっはっは。

 


テオドール「私達もビラ配りのお仕事なので御座いますがね」ビラどっこらしょ

粋「つか 俺も子供扱い!?」えええっ

 

 

テオドール「おや?」

粋「ん?」へくしっ

 

ミイラ男「あっれ お前この寒いのにまたそんな格好して
風邪ひきやすいんだから気を付けないと」あーあ。

粋「Σいや誰!?」


ミイラ男「へ? あ、俺俺」包帯よいせっ

テオドール「Σ飛天さん!?」わおっ

ミイラ改め飛天「この異様にノリの良い町でハロウィンだろ?
何か仮装しなきゃと思ったら手元に包帯山程有ったからさー。」わははっ

粋「そりゃお前医者だもんよ 包帯なんて山程有るだろ」

飛天「で、お前は怖がりなのに何で幽霊?」

粋「Σ言うなよ 今色んな意味で後悔してんだよ!!」

 


テオドール「しかし珍しゅう御座いますねえ
こう言うイベントに自ら参加されるイメージは御座いませんでした」ふむ。

飛天「ん? 参加はしないけど」

粋「いや 思いっきり仮装してんじゃねえかよ」


飛天「いやこれは 今から子供相手に往診だから
ほら、医者って子供に怖がられがちだろ?」真顔。

白「子供泣き叫ぶぞ。」

 

粋「あれ?兄貴 楽屋入らなくて良いの?」

白「飛天が居るの見えたからな

ほら 手出せ トリックオアトリート。」茶菓子そっ

テオドール「あの その言葉の意味は御存じで?」

白「知るわけない。」きっぱり。

 


飛天「よしゃー茶菓子げっつ!」ひゃほうっ

粋(食費まで里に仕送りするもんなコイツ) ああうん。


白「バカラスがそろそろまた倒れてるんじゃないかって心配してたし」はーやれやれ。

テオドール「甘い物は非常食によろしゅう御座いますからね」うんうんっ

粋「ハロウィンて何?」

 


白「ちなみに春一でも 客寄せにちょっとした菓子配ってるから暇なら行くと良いぞ」

飛天「Σマジか 助かる!!」おおっ

粋「Σ良いの!?お前それで良いの!?」えええっ

 

テオドール「あ、春一に納品致しましたお菓子の試作品。まだ多少御座いますが」ごそごそっ

飛天「Σおおおおっ!」感激っ

 

 

粋「なんか。お祭りバカ騒ぎなのに悲しくなってきた」ずーん。

白「その格好で暗くなるな」

 


飛天「いやーこれでしばらく食いつなげそうだ。
ありがとな あ、風邪予防にコレをやろう」うきうきっ

粋「へ?」

 

 


間。

 

 

 

白「暖かいか?」

粋「・・・ほんのり?」

包帯ぐるっぐる巻きっ

 

テオドール(明らかに死因は外傷に御座いますね この幽霊。)ふむ

 

飛天「じゃ 俺は往診行ってくら。
あ、患者子供だしせっかくだからこの飴玉持ってこ。

芝居小屋トリオも浮かれてケガすんなよ」ごきげんっ


粋「あ、うん。お前が一番浮かれてるけどな」

テオドール「しかしこの様なイベント時にご病気とは
患者さん 御可哀想に御座いますねえ」しみじみっ


飛天「んー。病気と言うか

ただの酷っでえ虫歯だし。」

白「それに甘いの持ってくって嫌がらせじゃないのか」

 

飛天「抜歯てキツイんだぞ? ご褒美だご褒美。
お前は人間じゃないから解らないだろうけどさ」


※江戸時代の抜歯は めちゃめちゃ歯を噛み締めてグラついた所で力任せに引き抜く(史実です)

 


テオドール「・・んな直後に物食べれるので御座いますか?」

粋「俺は無理だった。」うん


飛天「よしゃ そんじゃ頑張ってくら

またなー。」すたすたっ

 

白「子供絶対ギャン泣きだな」うん。

 

 

 

彬羽「ん?何だお前等 アホみたいな格好して」


テオドール「Σだから私は素でコレが正装に御座います!!」

粋「Σ自覚してるっつってんだろ!言うなっての!!」うがあっ


彬羽「Σそ、そうか」たじっ

 

白「あれ?バカラスは仮装して無いのか?」

彬羽「お前は年中仮装並に派手だな。

そもそもこの行事はガキの為の物だろ?
俺等が騒いでどうする」

一二三「夜は1人じゃダメだって連れてきて貰っただー!
トリックオアトリートだべっ」ひょこっ

 

 

白「えーと。
トリックオアトリートだな」うん。

一二三「お茶菓子ゲットだべ!」おおっ

 

彬羽「ん?何だお前等

ひょっとして 全力ではしゃいでたり

白・粋・テオドール「んな訳無い。」

 

彬羽(何歳児だコイツ等。)困惑っ

 

粋「別に良いだろ 俺等はお前と違って人生子育てモードじゃねえもん

気ままな独り身だもんよ」けっ

彬羽「俺も独り身だが?」

粋「お前は実質其処らの親父よりずっと親父してんじゃんかよ

やーいコブ付きコブ付きー!」へへーん。

彬羽「Σコブが付いてて何が悪い!!」むかっ

 

野次馬ざわざわっ

 

彬羽「Σあ」はっ

 

 

テオドール「悪口なので御座いますか?コレ」

白「バカラス変に真面目だから。

コブ付きは否定しないんだな」うん

一二三「おらは嫁さんのがいいんだどもなー。」茶菓子むしゃむしゃ

テオドール「Σ最近のお子さんは怖い!」ひいっ

 

 

 

 

飛天「ちょいごめん。此処等に鉗子落としてなかった?」ひょこっ

彬羽「Σなっ お前何だその格好!!」

飛天「ん?ミイラ男」

 

 


一二三「顔はそっくりイトコなのに 温度差凄いだなあ」ほう。

粋「お前 毎度察し良いよな」


白「菓子貰えるならはしゃぐだろ 普通。」むう

テオドール「貴方様は それで良いかと思われます」うん。

 

 

 

さっきのおばちゃん「聞いたよー、アンタ1人で娘育ててんだって?

若いのに逃げなかっただけ大した物だよ あ、コレお嬢ちゃんに。」飴ざららっ

 

彬羽「Σ色々違う!!」

飛天「おー。菓子沢山 良いなー」

 

 

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