テオドール「夜遊びは不良の元に御座いますよー？」あくびっ
粋「吸血鬼がそれ言う？
なら帰れよ。子供は帰って寝て良いぞ」草かき分けガサガサっ
テオドール「それでもし
1人で足滑らせて沢に転落やら、うっかり転んでケガして召されたりやら、暗闇で迷子からの行方不明やらになられたら
危なっかしい人を1人放置した私の責任になるのでは？」えー。
粋「お前 ホンット正直だな」ああうん。
テオドール「ノーと言えない日本気質では御座いませんので
まあ、どれだけ嫌だと意思表示しても意味の無い奴は居やがりまして御座いますが
ダミアンあの野郎 子供だからで済まされるレベルじゃねえってんで御座いますよ」けっ
粋「うわ。思い出し怒り。
ほ、ほら 夜に物事考えるとネガティブになるって言うし
着いて来るなら お前も探せよ」冷や汗っ
テオドール「探す？
何をで御座いますか？」
粋「ホタル。」がさがさっ
テオドール「はい？あれは夏の物では？」
粋「それが 場所によっては夏より早く出て来るんだよなあ
で、此処等で見掛けたって話聞いたから 確かめようと思って」がさがさ
テオドール「はあ。それは
ご苦労様な事に御座いますねえ」
粋「何その 気のねえ返事。
マジで居るなら皆でホタル狩り出来るだろ？
日本文化だぞ 喜べよ」むっ
テオドール「そこで 女性とデート的な発想が出ない辺り。
さすがと申しますか」ふむ。
粋「Σ俺は女女言いたくねえの！！
つーか 色恋だけが人生じゃねえだろ！」
テオドール(ならば何故大声で否定されるのやら。
てか大声出したら ホタルが逃げまして御座いますよ。)てくてく
粋「何だよ テンション低いなクッソ。
ガキはイベントではしゃぐ物だろ」ぶつくさっ
テオドール「そうは申されましても、
そもそもホタル狩りって何をするので御座いますか？」
粋「ん？ウチワとか使ってホタル捕まえんだよ。」
テオドール「Σまさかの虫取り！？」えええっ
粋「・・いや 虫取りっつか
虫取りは虫取りなんだけど もっとこう、風情の有る」
テオドール「夏場の虫取り=蝉取りのイメージが御座いますので 夜にやるのはいかがな物かと「いやホタルはあんな喧しくねえから
むしろ 無口だから」
テオドール「・・鳴かない虫？」真面目に思案っ
粋「うん、確実に生理的に無理でキショい虫の名前つらつら出してくるパターン。
言うな。全部違うから
ホタルは闇夜で光ってて綺麗だから」
テオドール「あ。それでウチワを使うので御座いますか？
ウチワに反射する光りも楽しむ的な？」えーと。
粋(Σ言われてみれば そうなのかアレ！)はっ
テオドール「あの、はしゃがれてる割に
あまりホタルについて お詳しく無いのでは」
粋「Σん んな事ねえよ！？
俺は雅なジャパニーズだしっ」
テオドール(色々モロバレに御座いますねえ。
お可哀想に御座いますし 追求はしないでおきま ん？)
ふわっ
粋「Σあ！居た！！」おおっ
テオドール「あちらの方に多数の光が見えまして御座いますが、
アレは」おや。
粋「Σおおおすっげえ！ホタルの群れだ」おおおっ
テオドール「Σえ。ちょっと待って下さいませ！
何やら様子がっ」
白「あ、此処か
人魂の軍団が出るっての」ひょこっ。
彬羽「だな。またど偉い量だな」
人魂ぶわわわっ
粋「Σっぎゃあああーーーっ！！！！」
白「あれ？何してるんだ お前等。」
テオドール「奇遇に御座いますね
えーと。私達はホタル捜しに？」
彬羽「何故に疑問形だ。
そうか、お前等も有る意味間違っては無いが」
粋「え？それってどういう？」鳥肌ぞわぞわっ
白「何でもな この人魂。
毎年毎年ホタル狩りとかで 踏まれたり、
捕まって持ち帰られてすぐ死んだりのホタル達らしい」
人魂ふわふわっ
彬羽「ホタルはデリケートだからな。
持ち帰って飼える様な物じゃないしな」
テオドール「な、なる程に御座います」わお。
白「ろくに光れもせずに死んじゃったのが未練ぽいし、
悪さもしないんだけどな」
彬羽「此処じゃ目立って仕方ないんで
人目について騒ぎになる前に 他所に移動願えんかとな」うむ。
粋「大変申し訳ありませんでしたあっ！」土下座っ
白「あいつは何で人魂に土下座してるんだ？」
テオドール「知らぬは罪。と言う事では御座いませんでしょうか？」
彬羽(良く見りゃ ウチワもってるな。)成る程っ
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