与一「ムシムシジメジメ蒸すなー」ため息っ
シロ「お前 幽霊なのに暑さを感じるのか?」
与一「ん?あれっ言われてみれば
そもそも体がないのに何故に暑いんだ?」あれっ
千様「ある意味本体がアレだからじゃないー?」
石燕「寝不足にジメジト高温キッツイす」よれりっ
粋「それ涼しいの? 柱に斜めにもたれかかってるけど」困惑っ
石燕「普通に立ってんの辛
白「夜更かしするのやめろお前。」
テオドール「与一さんは元々経年劣化で形を無くした霊体に御座いましたのを、
石燕さんの常人でない霊力で人の形に再精製された
みたいなのに御座いましたね。
強い感覚は共有されるのもその辺かと。」えーと。
与一「命に関わりかねんダメージ折半とか アレが絶命したら私も消滅 とか
そんな程度のしか共有出来んと聞いてるのだがなあ?」
粋「Σちょ つまり石燕思ってる数倍ヤバイ!?
シロ!冷却冷却!!」ひええっ
シロ「Σえ。永眠せんか!?
下手に寒暖差与えたらそれこそ体力持ってかれんか!?」
石燕「・・すいやせん そよ風安眠モードで
シロ「Σ俺は冷房器具ではなーい!!」
彬羽「暑さと湿気で眠れん時は
氷を入れたこう言う表面のツルッとした器を部屋に置くと良いぞ」
氷積めた瓶よいせっ。
シロ「ん?そうなのか?」
彬羽「湿気が冷気で容器の表面に結露として集められる。
と同時に氷で室温も下がる 気持ち程度だがな。
床がびしょ濡れになるので布で敷いた方が良いぞ」すたすたっ
一同(さすが病的な暑がり)おおっ
白「それであいつ 今部屋おっきな瓶だらけだったのか
何の儀式だろうと思ってた」へー。
テオドール「思ってた数倍追い詰められておられますね」うわ。
粋「・・夏場 色々と頼むわ」ああうん。
シロ「あやつ。今年は何回暑さでぶっ倒れるのであろうなあ」遠い目っ
石燕「あ。ほんのりひんやり気持ちいいっす」瓶に頬ぺたしっ
千様「使い方違うと思うけど 良かったわー」あらあらっ
間。
粋「そいや与一って普段何処に居んの?」ふと。
テオドール「言われてみれば
空き部屋を貰った様で御座いますが 常におられませんよね?」ふむ。
石燕「ああ あのヒト 気を抜くと再現無く高いところに漂ってくタイプの霊なんで
上見りゃ天井とか梁に引っかかってるっすよ」瓶かかえひんやりっ
粋「Σあれ天井に張り付いてたの!?」えええっ
石燕「お化けと煙となんとかの合わせ技っすからねえ
なんで外に出る時は常に何処に居るか気を付けるか 何かで気を引いてないと
テオドール「幼児に御座いますか。」うわー。
白「頭軽いからかな?」
与一「Σお前に言われるくらいか!?」
石燕「いや。白さんなんやかんやでやる気になりゃ頭キレるヒトっすから。」
与一「Σんなっ!
私だってそのっ
ほら見ろ 左右の腕の長さが違うくらいには弓の稽古をしてだなっ」ほらほらっ
粋「あ。マジだ 左右で長さ違う」おおっ
テオドール「え?でも霊に御座いますよね?
筋肉も実在しないので御座いましょう?」おや。
与一「・・その辺どうなんだ?」えっと。
石燕「なんで自分の事なのに解らないんすか
まあ霊のビジュアルなんて 気の持ちようで変わるもんっすからねえ」
与一「Σえ。」
石燕「生前の『那須与一さん』がこんな見た目だったかと言われると 自信はいとは言えないっすね」うん。
与一「・・私っていったい。」ずーん。
彬羽「『考える 故に我あり』 で。良いんじゃないのか?」
与一「すまん。意味が解らん
通訳を頼む」ううっ
彬羽「いや。まんまなんだが」困惑っ
白「悩んでもどうにもならない事は考えるだけ損だぞ
疲れるだけだし 時間の無駄だし」な?
与一「それもそうだな。」しゃきっ。
粋「Σ立ち直り早っ!!」
テオドール「良くも悪くも単純な方に御座いますよね」苦笑。
ーーーーーーーーーー
家康「言われてみれば 梁の上に居るねえ」見上げっ
与一「意外とネズミとかおらんぞ?」寛ぎっ
家康「白の猫とか九尾ちゃんが居る家に住もうとするネズミなんて居ないでしょ」
与一「成る程。
ん?」
千様「どしたのー?」
与一「虫だ。」
千様「殿 パス!」だだっ!
家康「Σあああ家庭内害虫の季節!」ひええっ
与一「いや アレではないな。
なんだこれ もっと弱々しくて 首が赤い?
少なくともカサカサ走るタイプでは
あ。飛んだ」
家康「Σあ!ホタル!?」はっ!
間。
彬羽「確かに 水辺で湿度と温度がそこそこになれば出てくる虫ではあるが」うーん。
家康「時期的には合ってるんだね
でも何でこの子1匹なの?」
彬羽「推測だが
ここの所雨が酷かったからな。
そこの川が生息地だと思うんだが 他のは増水からの鉄砲水で流された か?」うーん。
粋「マジかよ
こいつ九死に一生過ぎるだろ」ひええっ
ホタルよじよじっ
カイコじーっ。
白「カイコ別に縄張りとか怒らないんだな」へー。
彬羽「争う必要が無いからな。
そもそも蚕蛾は平和な生き物だ。」
与一「で、なんでコイツは 私を登るんだ?」困惑っ
よじよじよじよじっ
家康「あのー。霊なのにホタルは普通に触れるのなんで?」
石燕「この家自体が霊スポットみたいな物なんで
普段浮いてて解らんだけで 与一さんクラスなら普通に実体化してるんす。」
白「仲間だと思ってるんじゃないのか?」
与一「私は尻光っとらんが」ええー。
白「え。俺から見たらどっちもちっさい光がふわふわしてるだけだけどな?」
粋「兄上 俺等と世界の見え方違い過ぎない?」ええー。
石燕「そう見えなくも無いっすけどね
成る程 白さんは普段そっちで物見てるんすねー」あははっ
粋「Σそっちってどっち!?」
彬羽「安心しろ 俺にも解らん」
テオドール「感受性とか感覚の問題に御座いますかね
御二人共 感性でお仕事されてる様な物に御座いますし」ふむ。
晴明「つまりは電波の会話じゃ」
与一「Σ成る程」おおっ
千様「あら 晴明さんいらっしゃい」
晴明「暇潰しに来たぞ
しかしまた 変わった物に好かれておるのう」ほう。
与一「仲間がおらんで寂しいのだろう登られるくらい許してやるか」ふふんっ
晴明「まんざらでもなさそうだの。
・・まあ良いか」
家康「ん? あれ来た所なのにもう帰るの?」
晴明「あーいや ちょっとな
収穫はあったしの。」ボソッ
彬羽「手前 袖に隠した茶菓子を出せ「Σうおバレた!」
ーーーーーーーーーー
【夜】
千様「あら?与一さんどしたの?」
与一「蛍がおらん。
本来アレは夜飛ぶものだろ?」きょろっ
テオドール「偉くお気に入りに御座いますねえ
私みたいに昼間活動するイレギュラーなタイプでは「そんなホタルは嫌だ。」
カイコのたのたっ。
与一「お。カイコ
お前 ホタルを見なかったか?」
カイコ「・・・・。」
与一「・・・・・・」Σあ、お前口が無いか!」はっ
彬羽「ホタルの寿命は成体になってからは二週間程だからな」
白「終わりそうだから 俺と同じように与一が見えたのか」成る程。
ーーーーーーーーーー
ーーーーーーー
石燕「ホンット デリケートな鎌倉武士っすよ」ため息っ
晴明「ダメージ共有しとるお主は辛かろ?」くくくっ
石燕「こちとら何も無いのに気分沈んでしゃーねえす」けっ
晴明「向こうはお主が普段ネガティブなのを否が応でも共有させられとんじゃ 我慢せい」
石燕「それ言われたら何も言えないっすけど
アレで良く御武家様なんて出来たっすよねえ あの人」はーやれやれっ
晴明「ん?
ああ。お主でもその辺は理解しとらんのか」
石燕「へ?」
晴明「前に言うたであろ。
あ奴の材料、素材は『那須与一』であるが
あの霊体はお主が関与したせいで那須与一そのものでは無い。
それどころか形を保つ為の『ツナギ』としてお主の部分が多いのでの
アレは与一と言うよりお主自身よ。」
石燕「あっしはあんなアホじゃねえっすよ」はあ?
晴明「お主意外と攻撃的よな。
どう言えば良いか。
お主も育つ環境が違えば 今の与一になっておったと言う事よ
育つ環境が違えばそこまで捻くれんかったであろ?「いや どう転んでもアレにはなんないっすて。」
晴明「ふむ。
認めたく無いか
なれば
お主 ぶっちゃけその細目コンプレックスであろ!
一度はぱっちり二重に憧れたのでは無いか!!」びしっ!
石燕「Σぐっ!!」ぎくううっ
蒼月「何してんの あの2人。」
家康「さあ?」
粋「ほれ。そのまんまじゃ何だし
ホタルの墓って彫ってやったから。」木の枝っ
与一「うう。すまんっ」ぐしっ
千様「よしよし良い子ねー。
ホタルちゃん最後は寂しくなくて良かったじゃない」よーしよしよしっ
晴明「捻れとらんお主を せいぜい真っ直ぐに育ててやれよ」ふふんっ
石燕「いえもう霊体なんすけど
つか 何か嫌なんすけど それ。」えええー。
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