粋「Σうおおおお！何何なになにーっ！？」ひえええっ
首なし妖怪「」よろよろふらふらっ
家康「Σうお！またなんて物連れて来てんの！！」びくうっ
粋「Σぎゃああ毎度毎度何で俺の方に来るんだよおおおっ！！」うわああっ
白「目玉無いから、音を頼りに寄ってきてるんじゃないのか？」なあ
テオドール「あの方、毎度大概御自分の喧しさで呼び寄せてる事に気付いておられませんよね」あちゃー
千様「あら？今回は殿、失神までは行かないのね？」あらまあ
家康「首無いくらいなら昔良く見たからねえ
いきなりだとビビるけど」ふう。
蒼月「失神してた方が人間として正解だね」うん
彬羽「いや、目が無くて見えてないなら 音も聞こえんだろ
耳は何処だ」
白「Σあ」はっ
粋「うおカラス良い所に！ 助けてヘルプヘルプ！！」ひいいっ
彬羽「Σへ！？おい」
がしっ。
家康「うおお彬羽めっさ腕捕まれてる！！」
粋「Σぎゃーごめん！けどこっち来させんな！頼むからっ」背中ぐいぐいっ
彬羽「Σ謝りながら身代わりにしようとするな！こら押すな！」
蒼月「見事にびくともしてないけどね。
お前の体幹マジでどうなってんの」うわあ
首無しぐいぐいっ
彬羽「ん？何だ
何か言いたい事があるのか？」んん？
蒼月「ん？なんか手のひらに字書いてない？」あれっ
家康「あ。そっか
口が無いから話せないのか」
粋「あの カラス？
大丈夫 それ」えっと
彬羽「顔面が無いなら噛みついてくる危険もないだろ
何ぞ危害を加えて来るなら 殴り飛ばすつもりだったがな。」
テオドール「うっわ、危うく頭どころか ハラワタもバーンとなる所に御座いましたね」
粋「つか、断面目の前でよく冷静だよな」ひええっ
白「凄い生臭そうだ」うん。
彬羽「ふむふむ成る程。
そう言う事か」ほう。
家康「へ？どういう事？」おそるおそるっ
彬羽「今回のは半分くらいは人間の問題だな
よし 家康。手伝え」
家康「Σはいい！？」
千様「あのー。手伝えは良いけどー
なに？ひょっとして 町中にこの首無しさん連れてくの？
騒ぎにならないー？」えーと
白「じゃ置いてくか。
ほら、そこ座れ
茶でも出しといてやってくれ」よし。
首無し正座ちょこんっ
蒼月「どこから茶飲むの こいつ。」ねえ
小太郎「なあなあ何か生臭 Σぎゃいいん！？」ひええっ
千様「ごめんなさい
わんわんが怯えるからやっぱ連れてってくれる？」
白「茨木の使ってる 虚無僧の笠？ カゴ？
あれ被せとけば行けるかな」うん。
小太郎「わんわんわんわん！
がるるるるっ」威嚇っ
家康「こらこら吠えないよ。怖く無いよ
多分っ」ちらっ
蒼月「わーい。肉の塊だーって食いつかれるよりマシじゃん？」
首無し「Σ！？」びくうっ！
彬羽「あまり虐めてやるな。
ほれ行くぞ」すたすたっ
粋「よく解んねえけど
その、どんまい」おそるおそる首無しの肩ぽんっ
ーーーーーーーー
【町中】
彬羽「此処だ。この辺で首を跳ねられ そこの川に投げ捨てられたんで
その首が見つかれば成仏すると言う話だ。」
家康「Σごめん！戦国はもう終わったと思ってたんだけど！？」
彬羽「何でも 此処等のガラの悪いのの親玉の娘相手に 結婚詐欺を行ったらしくてな
イケメンだとか調子こいてたんで それならと自慢の顔を捨てられたらしい」
粋「うわー。同情しづらい」引。
テオドール「そりゃキレられて当然に御座いますね
ちょっと捜す気が失せまして御座いま
急な突風ぶわっ！
笠ひゅんっ
粋「Σうおお色んな物が丸出しに！！」ひええっ
通行人A「なんだ？どうしたー」どやどやっ
通行人B「その辺は この前の雨で増水してっから危ねえぞー」おーい。
テオドール「Σああ！お節介の皆さんに見られてしまう！！」ひええっ
彬羽「仕方ない
ふんっ！」
めきょっ！！
一同(Σお地蔵様の頭もいだ！！)ひええっ
のしっ。
通行人A「どうしたどうした？」お？
家康「Σいいいえ ちょっとお地蔵さんが汚れてるなあって！
雨で泥跳ねたかなあっ」あはははっ
通行人B「あー。そりゃいけねえ
綺麗にしてやってくんな」すたすたっ
家康「よっしゃあ 誤魔化せた！！」
テオドール「こんなで 誤魔化せる物に御座いますねえ」
粋(死体の上に地蔵の頭乗ってるんだぞ
気付けよ。つか バチ当たるぞ) えええっ
彬羽「とっさとは言え 修理費は払う」
家康「いや 不可抗力だから
そこは幕府持ちで良いでしょ」
白(地蔵って 閻魔の依り代じゃなかったっけな
一応謝っとこう) うん。
家康「じゃお地蔵さんの頭は此処に置いて
本物の頭捜そうか
はい、笠 」かぽっ
粋「うん、案外逞しいな。
しっかし この川の中からかあ
結構水有んぞ」えー
白「頑張れ」真顔。
テオドール「水嫌いのこの方には鬼門に御座いました」
間。
粋「ぷっは！
やっぱ見つかんねー！」
白「良く潜れるな」
粋「いっぺん滑って転んだら 塗れるのなんて結構どうでも良くなるもんよ
あー 見つかんね」ばしゃばしゃっ
家康「いや、白が言ってるのは
『生首のダシが出てる水』に よく潜れるな。って意味じゃないかな？」棒で水底つつきっ
彬羽「ダシ呼びやめろ。」むっ
テオドール「あー。板さんには地雷に御座いました」面倒くさっ
家康「まあ、仮にダシが出てても この流れじゃ下流に流れ去ってるだろうけどね」
流れどじゃじゃじゃっ
彬羽「ふむ。この分だと 首も流されてる可能性が高いな」むう。
粋「Σえ。ヤバくねそれ
此処なら水が深いからまだマシだけど」
テオドール「あー。下流の何処ぞに生臭ごろんと打ち上げられたりでも致しましたら・・」
家康「うん 無関係な人のトラウマ待った無し！
頑張って捜そう！」じゃぶじゃぶっ
テオドール「しかし 頑張ってと申されましても
仮に流されたとして 何処まで流れているのやら」うーん。
白「うん。それなら此処で見てるより 専門家に相談した方が確実だな」すたすたっ
テオドール「あ。お供致します」たたっ
粋「水にも入れねえし 飽きたんだろ兄貴。」察し
家康「まあツテが有るならありがたいよ
闇雲に捜すのも限度が有るし
しっかし暑いなあ。」ふう
彬羽「・・・」
家康「・・・」
粋「？」
家康「・・川の中か。うん
あの、数日前とは聞いたけど
その首跳ねられたのって 何日前？」汗だらだらっ
彬羽「聞いて 良いものか？」首無しチラ見っ
粋「ふ、2人共 汗すっげえぞ
あっついもんなあ」乾いた笑いはははっ
子供達きゃっきゃっ
どたばたっ
どんっ！
子供A「Σあだっ！ごめんなさいっ」いててっ
笠ぽろっ。
家康「Σぎゃーっ！！また！！」ひええっ
彬羽「Σ引っ掛かりが無いからポロポロ気軽に落ちやがる！！」だああっ
粋「こら待て笠！
あ、ちょ お前等 そっち見んな見んな見んなああああ！」うわああっ
子供B「え。何？」怪訝っ
子供C「そっちって
こっち？
Σひえっ」びくっ
家康「Σうわああ子供のトラウマ必須！！」
子供B「Σうおお！何だあれ何だあれ！！」
子供A「Σ魚が川を遡って来る！！」ひいっ
彬羽・家康「Σ何故に！？」えええっ
どっぱーん！！
びちびちびちびちびびびびっ！
粋「Σっぎゃーーっ！！！」
家康「Σ魚の群れに巻き込まれた！！」ひいっ
彬羽「Σガキ共橋桁に捕まれ！
流され
Σん？」はっ
テオドール「良い感じに目眩ましになって御座います
今の内に」
白「だな。
番傘借りるぞ」
ぽいっ
ずぱんっ！！
ぎゅるるるるるっ
スパーン！！！
首無し「Σ！？」ずざざっ
家康・彬羽「Σはまった！！」
首無し(首有り)「あああ！おかえり、おらのイケメンな顔っ！」
キラキラキラッ
成仏しゅううううっ。
子供A「え？今何か光ってなかった？」
子供B「さあ？
とりあえず 魚持って帰ろうぜ」わーい。
子供C「だなだな！母ちゃんが喜 Σぎゃっ！！」
粋「」ぷかー。
人魚「腹打ちしちゃいましたか。
色んな意味で」あーあ。
家康「Σあれっ 人魚ちゃん
あ！じゃあ さっき白が言ってた専門家って」
人魚「はーい。水の中の事なら 私の得意分野ですから」にこっ
彬羽「ん？ 確かに手前は水の生き物だが
魚を操る能力は無かったはずだが？」
人魚「・・ バレちゃいました？」目そらしっ
家康「あの、そもそも どうやって水の中の頭捜したの？」嫌な予感っ
人魚「水中で お魚さん達が集ってたんで一目瞭然と言うか
その、それを突っついちゃダメーと追い散らしていて さっきのような状況で。」苦笑
家康「待って
魚の集る頭部って それかなりっ」ひええっ
テオドール「で、結局言う程イケメンだったので御座いますかねえ？
見ておりませんでした。」
白「どうだろうな？
俺もうっかり 思いっきり殴り飛ばしたから
少しくらい崩れたかもしれないけどな」 すっとぼけっ
家康「ああ。白に気を使われてる」ひええっ
彬羽「確認する前に成仏してて 良かったな」冷や汗っ
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