小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

3月26日

 

 

 

【某神社付近】

 

テオドール「おおー!これが春祭

・・と言いたい所に御座いますが
この辺年中 なんなと屋台出ておりますよね?

てか 桜もまだなのに 春で御座いますか? てか寒

粋「言わないでやって。」

 

 

白「そう言う事で 経済回さないと?とかって話しだし

この先の桜がいつ頃咲くのか見て欲しいって 魄哉が言ってたぞ」すたすたっ

 

茨木童子「経済なあ。

桜頼みにしなくても、
年中屋台出すのは禁止にして 春だから解禁!とかにすれば客も一気に来ると思うけど」

白「それだと 屋台で生きてる奴等が干上がるらしいぞ」


茨木童子「・・まだしばらく咲きませんって状態でも
無理やり叩き起こす様な真似だけはしないからな?」しぶしぶっ


彬羽「そこは安心しろ

咲かんなら咲かんで 何なと客寄せイベントを企画するそうだ」

茨木童子「それはそれで嫌な予感しかしない」真顔っ

白「この町だしな」うん。

 


粋「また診療所が満員になんなきゃ良いけど

ん?」

 

 

テオドール「うわ!まだ寒いのに金魚すくいに御座います!なんと物好きなっ

1回お願いします!」うきうきっ

屋台の親父「まいど。」


粋「Σうおお金魚はやめて!
もう池満タンだから!!」ひいいっ

 

テオドール「Σあ」

ばりょっ。

 


粋「Σ不器用で良かった!!」よしゃあっ

テオドール「Σんなっ!

それなら手本を見せて下さいませ」むかっ

粋「え?
いや手本って 金魚はもう持って帰れねえと「この流れで初回『ばりっ』はカッコ悪う御座いますもんね」ふっ

 

粋「おっさん。1回な」

屋台の親父「まいど。」

 

 

 

彬羽「ガキ共は置いてくか」すたすたっ

白「だな。楽しそうだし」うん

茨木童子「お宅の弟さんは そこのカラス天狗と同い歳くらいじゃなかった?」なあ

 

 

 

間。

 

 


テオドール「あの、金魚すくいって
こんな 難易度激高なので御座いますか?」げんなりっ

粋「・・俺 こんなに不器用だったっけ?」ずーん。

 


通行人A(あー。アコギな商売してんなあ) 察し。

通行人B(取れない様に 弾いてヤワくしたの渡されたんだな
可哀想に) 

 


テオドール「・・まあ、取って帰っても 飼えなかったので結果オーライと致しましょう」

粋「お前が言う?それ

どうしよ。帰るか
兄貴等どの辺居るか解んねえし」きょろっ

 


テオドール「Σあれは」はっ

粋「ん?居た?」

 


テオドール「射的に御座います!!」くわっ!

粋「シバき回して良い?」

 

 

テオドール「いえ 遊びたいのではなく!
見て下さいませ あの景品っ」ほらっ

粋「お前なあ
この手の屋台は景品に目が眩んだら終わりだっての
つか 金魚すくいムキになりすぎて金ねえだろ お前」

 

テオドール「かき集めればなんとか
えーと。 250文イコール1朱銀? 日本の貨幣はややこしゅう御座います」えーとえーと。

粋「そこまで必死にやんなくても」

 


テオドール「しかし!アレをご覧下さいませ

伝説の 猫ちぐらに御座います!!」ほらほらっ


粋「伝説って言われても解んねえって。
何あの丸いの」

 

テオドール「一言で申しますと

夏でも快適かつ 和風建築の見た目も損なわぬ 
最高級のお猫様用品に御座います。

前に我が主も 御注文されようとして居たので御座いますが
まさかの予約半年待ちで断念されておりましたっ」

粋「へー。あれ そんな凄いんだ」ふーん。

 

テオドール「ちなみに 普通に買うとこれくらいかと」ひそっ

粋「Σなんで そんなのが屋台の景品に出てんの!?」ひええっ

 


テオドール「故に 此処でゲット出来ればめちゃめちゃお得なので御座いますっ」

粋「いや気持ちは解るけど

つか、うちの兄貴とんだけ猫馬鹿なんだよ」

 


屋台の男(お。カモが来たか)

 

 

テオドール「大丈夫で御座います
仮に手持ちを使いきったとしても 私何気に溜め込んでおります故

なんせ、生活に必要な物はなんだかんだであの方が揃えて下さいますし、海外VIPのツテと言う事で家賃はタダ、その上御飯は頂けますし

ぶっちゃけ 全力で養われております バイト代溜まって仕方のう御座います!」どやっ

粋「お前意外と ちゃっかりしてるよな」うわー。


テオドール「良い下僕で居れば可愛がられると言う事に御座いましょう

すみませーん とりあえず1回お願い致します!」

屋台の男「はいはい 1回で弾3発ね。(Σいや下僕って何!?)」

 


粋「ん?取る気満々だけど

お前って 射的とか得意だっけ?」あれっ

テオドール「ぶっちゃけ 生物に向けて撃った事は1度だけに御座いますが」

屋台の男(Σ撃ったの!? 外人怖っ)ひいっ

 

テオドール「ライフルの威力を舐めておりましたので 反動で吹っ飛ばされて頭打ち付けて サラサラエンドに御座いましたね」

粋「あ。あん時のか」成る程っ


屋台の男(Σいやサラサラエンドって何!?

つか 見てたのこの人も!!)えええっ

 

テオドール「私、あの時 自分の無力さを痛感致しまして御座います

ので!実はきっちり あの後稽古をつけて貰いまして御座います!!

此処で御名前出すのは憚られる 
あの両手で軽々アサルトライフル乱射する化物僧侶殿にっ!」くわっ


屋台の男(Σ元傭兵か何かですか!?)ひええっ

 

 

粋「・・アレにか」うわ


テオドール「で、御座います
何度サラサラとなったか。
しかし その苦労も報われようと言うもの」射的銃すちゃっ

 

屋台の男(よく解らんが
その道の猛者に 手解きを受けたって奴か。

しかし 甘いな
屋台の射的は そんな甘いもんじゃねえ!)

 


テオドール「まずは 銃は持つのでなく支える物」ぐぐっ

粋「Σ構えが前と全く違う!!」おおっ


屋台の男(Σえ。嘘っ
何この気迫
コイツもしかしたら!!)ひええっ

 

 

 

ぱんっ!!

 

ぺすっ


ぽとん ころころころころっ

 

 

 

粋「うん、端っこに かすったな
思ったより 頑張った」

テオドール「Σだああ私の未熟者おおおー!!」うわああっ

 

 

屋台の男(セセセセーフ!!
やっべ気合いで取られるかと思った!

まっすぐ飛ばない様にしてて助かった!!)心臓ばくばくっ

 

粋「そう凹むなよ
こう言うのは当たらねえ様に出来てんだよ」な?

屋台の男(確かに細工してるけど 店の前で言うな茶髪!

つか 当たらない様に じゃねえわ
取れない様に  だ!!
この商売甘く見んなよっ!)

 


テオドール「今ので あれだけ端っことなると

うわ。行ける気が致しません」ううっ

粋「後2発有るけど? 1回くらいまぐれで当たるかもよ?」


テオドール「うう。 自信がっ」くうっ

 

 

屋台の男(ま。真ん中に当たった所で 取れないんだけどね

重しギッチリ入れてるし

あー。うん取れるワケねえ大丈夫。
ビビったビビった) うんうんっ

 

 


『ん?あれ欲しいの?』


粋「へ? あ、みたいだけど」

屋台の男「へ?」

 

 

 


ぱんっ!!

 


ぐらりっ

 

ぽとんっ。

 

 


屋台の男「Σえ。」


家康「はい。取れたよー

よかったね」にこっ

テオドール「Σうおおおさすがで御座います!!!」感激っ

 

屋台の男「Σうっそおおお!

綿菓子片手に あんな片手でひょいって
つか どうやって動かしたの!?」えええっ


家康「テオちゃんの撃ったの見てれば その銃の癖くらい解るよ。

どれくらいブレがあって
どれくらいの距離が有るか

端っことは言え当たったんなら
対象の重さ 重心その他も感覚で解るしね」へらっ


粋「お前 得意分野だと凄えな」わお。

家康「太平の世じゃ 使い道微妙だけどねえ

と言う事で 目玉取っちゃってごめんね。」

 

屋台の男「・・あ、いえお見それしました
ちょい袋に入れるんでお待ちを
(色々やばそうだし 逆らわんでおこう。)」くっ

 

テオドール「やはり餅は餅屋に御座いますねえ」

家康「私はヒットマンじゃないけどね」へらっ

 

屋台の男(いや 絶対影で何かやってるだろ。

 

・・ん? ちょい待て重心?

Σえ って事はっ!!)

 

粋「どしたの?」ん?


屋台の男「Σあっ いえそのっ」冷や汗だらだらっ

家康「ん?何?」綿菓子もぐもぐっ

 

 

屋台の男(重し入れてイカサマしとんの モロバレか!

このヒットマンに!!)背筋ぞわあっ

 


テオドール「顔面蒼白に御座いますね」

粋「取られて相当ショックだったのかな」ありゃ

 

屋台の男「いいいいえっ!
物凄い腕前だなっとおもいまして

いやーこの商売長いけど 凄かったなー ホント凄かったな
あ。景品こちらです」あたふたっ

家康「はいはい ありがとうね

じゃ2人とも帰ろっか」へらっ


屋台の男「はいっ!お気をつけて!」最敬礼っ


テオドール「礼儀正しい御方に御座いますね」ぺこりっ

 

 


屋台の男(うん。今後は真面目にやろう) 遠い目っ

 


彬羽「本番前に 思わぬ大掃除して行ったな」

白「あれが将軍の底力か。」ほー

茨木童子「桜も今年の異常気象で 起き時が解らなかっただけぽいし

ま、よかったんじゃね?色々と。」

 

 

くろねこ太郎の落書き部屋 [フォレストページ+] 夢小説対応・簡単オシャレな創作サイト作成サービス <サイトトップへ戻る