小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

4月13日

 

 

 


シロ「春の便り とな?」ふむ。


魄哉「はい。身に覚えもないのに この様な古ぼけた文が無差別に届けられると言う 怪事件が頻発しておりまして
いや、春ですねえ」

粋「いや外 春の嵐で台風状態なんだけど。
のんきに陽気でボケてらんねえだろこんなの」

突風びゅごおおおおっ!

 


千様「やだー桜散っちゃうわねえ」

蒼月「花びら散りまくってる所に突風って これもう災害だよね」うわー。

テオドール「前が見えまΣどうわ!
?」風びゅごっ!


家康「Σ先生!テオちゃんが湿気でべちょべちょの花びらにやられました!!」ひいいっ

魄哉「雨戸きちんと閉めましょう」きっぱり。

 

 


挿音「しかもな この謎の文よ
中にカミソリ仕込んであって これもう犯罪だなって事になってよ」

カミソリキラーン!

粋「Σうおおこわっ!!」ひいっ


白「それで忍軍動いてるのか」

挿音「本来俺ら徳川忍軍は こんな仕事するもんじゃねえんだけどよ
頻発されるともうテロだかんなあ」キセルすぱーっ

 

千様「ちょっと 密閉した室内で煙やめてくれる?」うわ。

挿音「・・おう。」

 


シロ「色々大変だな 公務員。」

 

 

石燕「しかしカミソリっすかあ
また情念ヤバそうな」じっ。

粋「ん? 情念て
単なるイタズラじゃ?」

 

白「じゃまずは地獄太夫の所か?」

彬羽「だな。」うむ。

 

テオドール「Σえ。この突風の中をで御座いますか!?」ひええっ

粋「Σえ?え? それ化け物絡みなの!?
痴情のもつれ的なのじゃねえの!?」

 

千様「痴情のもつれなら それこそ地獄ちゃんの所じゃない?」

粋「Σあ。」はっ

 

家康「どっちにしてもこの天気じゃ 外に出らんないからねえ
頑丈な妖怪組頼んだよ。気をつけてね」

 

白「閉じ籠ってても暇だしな」うん。

シロ「こやつ 台風の中はしゃいで遊びに行くタイプだな」ああうん。

 

 

魄哉「風が止んでからお願いをと思ったんですが
この様子だと 突風荒れ狂った分次はブワーッと反対から吹くでしょうしねえ
いつ収まるんだかです」苦笑。

 

白「知ってるぞ 吹き戻しだな。」どやっ

粋「兄上 それ縁日で売ってる なんかよく解らねえ玩具。」

 


彬羽「吹き返しな。

アホやってないでとっとと行くぞ」

 


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遊郭

 


地獄太夫「これは主さん よくぞおいでに Σああっ!雨戸外れたっ!」


がこんっ!

ガッ!ゴッ! ごぎゃぎぎゃぎゃっ

 


テオドール「Σ色んな物をなぎ倒し破壊しながらぶっ飛んで参りますよ!?」ひええっ

粋「Σここの雨戸でけぇから危な Σうおおそこのおっさん避けてえええ!!」うわああっ

 

白「こんだけ荒れてても人居るのか」へー。

地獄太夫「さいざんす。
ご愛顧はありがたい事にござんすが 女の子達も危険ゆえにぶっちゃけ家で大人しくしとけって感じにありんす。
気合いの入ったド助平も居る物にござんすなあ」はーやれやれっ


彬羽「客相手に酷い物言いだな」引。

 

地獄太夫「で、これが件の文とカミソリと

ふむふむ。ここに来る前に お宅の霊感絵師さんにも見て貰ったのでござんしょ?」


白「途中でなんでか与一が具合悪くなって霊視出来なくなってたな」うん。

地獄太夫「ああ。取り憑いてる分 微妙に同期してござんすからなあ

お子様には刺激と言うか こげな情念流れ込んだら気持ちも悪くなって当然にござんす」

 

粋「へ? やっぱ怪奇現象系?」びしょ濡れっ

地獄太夫「わざわざ雨戸の回収を!?」えええっ


テオドール「あまりにお客様方をなぎ倒しながら飛んでくので 見てられなかった様に御座います」びしゃびしゃっ


地獄太夫「よう追い付きなんしたな。

えっとこれは 主さんの睨んだとおり

いにしえの遊女の文にござんすな。

このカミソリも文もどんだけの血を吸った事やら」おやまあ。


粋「Σまさかの文自体が怪奇現象!?」ひいっ

 

 

彬羽「だろうな。
文は届くしカミソリは出てくるわでケガ切る奴が出て騒ぎになったと思えば いつの間にか文は消えて また別の奴の所へ。
で町の方じゃパニックらしいからな」

テオドール「そのカミソリ 衛生面最悪に御座いますね」うわ。

地獄太夫「論点そこじゃござんせん。

まあ、カミソリ入りなのも偉い問題なのでござんすが」うーん。


彬羽「そりゃあな ケガさせるつもりで入れてるんだろうしな」

地獄太夫「いんえ。それが
ここの記録にある子のお手紙だとすると

ゆーびきーりげんまーん。嘘ついたら ほにゃらら~の歌の歌詞のとおり

アンタさんの指をこれでちょんっと切って 文に包んで返しておくれ。
私の指は 愛の証しとして前にお渡ししましたろ? 的な 」

粋「Σまんべんなくこっえええええ!!」ひいいっ

 

 

テオドール「あーそう言えば 
遊女の皆さんは本命への愛の証しに 指をプレゼントするので御座いましたね」ふむ。

地獄太夫「さいざんす。
指は替えが効かないので本気の証しとされたのでござんすよ」ほほほっ


粋「Σいやお前なんで平気なの!?
いつもなら精神やられて即灰だろ!?」えええっ

 

テオドール「昨日我が主が 見世の前でストーカーに公開小指プレゼントをされそうになっておられました故」真顔っ

粋「Σ俺が風邪で寝込んでる時に限って!!」ひいっ

 

テオドール「御安心下さいませ
芝居小屋の前で流血沙汰など縁起が悪いので ドロップキックで対応致しました」キリッ。

粋「Σ容赦ない!!」

 

地獄太夫「色で正体なくした女なんて そんなで充分にござんすよ
むしろそんくらいでなきゃ止まりんせん」しれっ

彬羽(馴染みのない世界で良かった )冷や汗っ

 

白「ん?それで 次から次へと騒ぎになったら他の奴に届いてるんだろ?
て事は 目当ての男は特に居ないのか?」はて。

地獄太夫「まあ 文を書いた子ももはやこの世におりんせんからなあ

情念のみが 今も似たような男さんの所へ旅をしてるのかもしりんせんな」

 

粋「ちなみに その手紙の主ってのは?」

地獄太夫「コレを出した男さんにフラれて その後くっついた旦那はんとお歯黒どぶにドボン「Σ手紙意味ねえええ!!」

 


テオドール「本当に情念のみが残ったので御座いますねえ」うわ。

彬羽「そう思うと これを持ち歩くのもどうかと思うな」


白「で、どうやったら手紙がウロウロするの止められるんだ?」

 

地獄太夫「そうでござんすなあ

手紙に込められた願い
つまり 指ちょん。を 果たさせてやればあるいは?」

 


彬羽「よし、晴明なら強制的に何とか鎮圧出来るだろ」真顔っ

地獄太夫「あんたさん、この手の話だとドライにござんすな」うわ。

 


テオドール「しかし、指ちょんっは さすがに」うーん。

粋「なんか可哀想ではあるけど
さすがに なあ。」うん。

 

地獄太夫「ちなみにその子の件は色々と事件になったので 結構資料が残ってござんす

あ。あったあった

こちらがその 指寄越せ言われた旦那さんにござんすな」古い似顔絵よいしょっ。

 


彬羽「Σん? これは」

白「何処かで見たこと有るような?」えーと。

粋「Σいや まんまだろ!?」

 

 

 

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大江山

 

 


茨木童子「Σげっ!?」

手紙から怨念ずおおおおっ!!

 


粋「世の中には似てる奴も居るもんだと思ったけど」


茨木童子「Σちょ こっち持ってくるな!!
妖気凄い 何だその手紙!」しっしつ


テオドール「ひょっとして 御本人に御座いますか?」ええー。

茨木童子「Σ何が!?」

 

酒呑童子「落ち着け茨木。

草木でバリケード作んな」

人魚「なんです?これ ラブレター?

破りましょうか?」にこっ。


ダミアン「人魚殿。こじれるんでちょっと大人しくしていようではないか。」よっこらしょ

人魚「Σえ。ちょ どこ引っ張って
Σきゃーー」


どぱーん!

 

 

ダミアン「これで尾びれが乾くまでは上がってこん

今の内に話すがよい」

粋「慣れてるのが悲しいな お前」わおー。

 


白「つまり これにお前が指ちょんってやられてやれば片付くんだな?

良し がんばれ。」

茨木童子「お宅は魔王にどんな躾してんのかな?」こめかみに青筋っ

彬羽「その点は 本気ですまん。」

 


テオドール「よいでは御座いませんか。
どうせ義手なので御座いますし」

茨木童子「Σあ。確かに」はっ

 

粋「Σえ。良いの?」

 

茨木童子「なんかきっちり片付けとかないと 忘れた頃にまたトラウマほじくられそうだし

ちょっと待てよ よっこらせ。」 

 


酒呑童子「Σ待て茨木!
エンコ詰めようとしてる様にしか見えねえそれ!!」うわっ


茨木童子「Σあ。」はっ

 


テオドール「おや?呪いのラブレターの様子が」

文ぶるぶるぶるぶるっ


粋「Σポルターガイスト!?」ひいっ

 

彬羽「Σはっ!茨木そのカミソリ捨てろ!!
こいつイメージと違ったんでキレてやがる!」

茨木童子「Σそんなんでキレられても Σうわっ!?」


ダミアン「Σうおお刃物が勝手に!茨木殿おおおっ!」ひいいいっ!!

 

 

瓢箪ごうっ!!

 

手紙とカミソリ ひゅるすぽんっ。


一同「Σえ。」

 

 

白「吹き戻しか?」ん?

 

酒呑童子「なんで縁日?

前に大陸の商人に掴まされた 金角銀角の瓢箪のパチもんだ ほれ。」瓢箪ちゃぽんっ

粋「Σ偽物だけど使えるアレか!!」おおおっ


酒呑童子「おう。妖怪でも何でも溶かしちまう逸品よ

これなら呪いごと 溶かして消しちまえるだろ?」どやっ

テオドール「Σ意外と頭を使われておりました!!」おおおっ

 

粋「まあ 結果オーライなのかな?
呪った本人ももう居ねえんだし?」えーと。

茨木童子「今回ばかりは助かった」ほっ。

 

 


酒呑童子「さて。どんな味だか楽しみだなー」わははっ


彬羽「Σ飲む気か!?」ぎょっ

 

 

 


白「あれ?ひょっとしてお前
ヒト型の女がダメなのって」

茨木童子「Σ俺は悪くない!
ストーカー被害者だから!!」

 


粋「鬼もビビる女の情念かあ」うっわ

テオドール「趣味嗜好性癖まで変わるほどのトラウマ
恐ろしゅう御座いますねえ」うっわー。

 

 

 

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