小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

3月23日

 

 


【芝居小屋】

 


テオドール「うっわ
凄い出待ちの数に御座いますねえ」こそっ。

 

粋「この前 兄貴が急に休んだからなあ

で、悪天候で芝居小屋自体が休みだったろ?
色々蓄積されたファンが押し掛けてんだよ
人気役者やっぱすげ」うわー。


テオドール「皆様 我が主が急な体調不良だったので 心配されておられるのですね」じーん。


皐月「いんや。

あんなアクロバティック体力バカの健康優良児が体調不良言ったらイメージ損なうかんな。

食い過ぎで腹痛起こしてるからスタッフ判断で休ませますぅ。って張り紙したわ」すたすたっ

粋「違う意味で心配されんだろ」おい。

 

 


テオドール「ああ。道理で皆さん
寺子屋前で子供を待つ お母さんの用な眼差しで」納得。

 

 

白「さすがに あの中通っては帰り辛いんだけどな。」むすーっ

つつじ「冗談半分やったんどす。
むしろ それで納得されてまう あんさん側に問題有んのとちゃいますのん?」真顔っ

 

テオドール「人気商売はややこしゅう御座いますねえ

おや?」

 


鳥ぱたたたっ

 

どろんっ!

 

九尾「Σだーりん 大変じゃ!
西洋からの不審な船に なんぞヤバイの乗ってたらしくての
調べ取った役人が数人取っ捕まっとるそうな!」こんっ!


粋「Σこのタイミングで!?」えええっ


九尾「うむ。
床下で寝とったら あんの忍に叩き起こされて だーりん呼んで来い言われたわ

ぬるべちょしとって忍の刃物も火薬も効かんらしくての」

テオドール「ぬ、ぬるべちょ?」はい?

 

皐月「まあ落ち着き
どんな状況やねん。」どうどうっ

 

九尾「えーと。
一言で言うなら
タコとイカとクラゲを混ぜて 深海魚も少々みたいな なんかそんなんとか」えーと。

テオドール「クトゥルフ神話の怪物で御座いますか。」うわー

 


粋「つかお前 当たり前みたいに うちの床下に住むのやめてくんねえ?」

九尾「だーりんの足音を聴きながら毎日を送りたいだけぞ。
何が悪い」こんっ

テオドール「やはり夕飯は狐鍋に致しましょうか」


九尾「Σこーんんん!?」ひええっ

 


白「よし。食われたくないなら もっかい鳥になってバカラスにさっきの話せ

あいつ海産物捌くの得意だし」な?

粋「Σ確かにタコイカクラゲつったけど!」えええっ

 


テオドール「あ、でも彬羽さんなら 余裕で勝てそうに御座いますよ?」

皐月「仮に刃物が全くアカンかっても
握力で指無理やり撃ち込んで 引きちぎれるやろ。あっきーなら」うん。

つつじ「うわ。容易に想像つくわあ」苦笑。

 


九尾「いやもう イカタコクラゲな奴に同情するんじゃけど。

ちっ 狐鍋はごめんじゃし 行ってくるわ!」どろんっ


ぱたたたっ

 


粋「頼んだぞー。」手ふりふりっ

 

 

つつじ「ストーカーやけんど、有能っちゃ有能やな」ほー。

皐月「ボケに見えて 騒ぎにならんよう ちゃんと人目につかん物に化けて来よったしな。
さすが玉藻前や」うん

 

テオドール「玉藻前は 池の横でセミに化けて 水面に正体写ってバレてシバかれて殺生石になったので御座いますよ?」

つつじ「・・やっぱ九尾はんどすな」ああうん。

 


皐月「まあ 騒ぎにならんかっただけでも

 

客A「Σぎゃああ何事!?」ひええっ


どごしゃーん!
ごろごろごろっ

大嶽丸「すまん!火急の用でっ」ずざーっ

 

 

つつじ「うちの店壊さんといてくれます?」

皐月「三味線にされたいんか?こん化け猫は」ああんっ?

大嶽丸「Σふぎゃああああ!!」ひええっ

 

粋「Σすんませーん!

勢い余った業者の人でーす!」

テオドール「はーい。戸を直します故 
皆様下がって下がって
危のう御座いますよー  Σうわ重っ」よろろっ

粋「Σお前はマジで危ないからやめて!」ひえっ


お客一同ずざざざ後退りっ

 

 

白「で、お前はどうしたんだ?」

大嶽丸「それがっ
前に母上にどつき回された 近隣の山の奴等が 人間の真似して同盟を組んで攻めて来ていて」くうっ


皐月「大変やな。お山のプリンス」ほー。

大嶽丸「俺にまで変なあだ名を着けんな」

 


白「そっか
じゃあ 常に暴れたがってる 大江山行け
そこそこ近所だし

お前等親子に喧嘩売ったの後悔する様な 血の海になるぞ」

大嶽丸「Σまさかの鬼との同盟勧めて来た この魔王!」

 

 

つつじ「エエんとちゃいますか?
人脈でもこっちの勝ちやと トラウマレベルで叩き込んだら 二度と来まへんやろ?」

大嶽丸「うーん。
それもそう、か

俺的には 可能な限り平和的解決をと思ったんだが」ちらっ

 

白「そもそも俺今此処から出られないしな」

大嶽丸「Σえ。なんで」

 

白「追っかけめちゃ居て 凄い出づらい」真顔っ

大嶽丸「Σうちの山の存亡がそんなのと同レベルの話なのか!?」えええっ

 

テオドール「どちらにしても 我が主が参られれば
血の雨になりかねないので御座いますがねえ」

粋「まあ、妖怪って 素直に言う事聞く奴のが少ないしなあ」うん。

 


大嶽丸「あ。確かに大江山のがマシだ
酒呑童子に掛け合ってくる」しゅぱっ!

白「うん。今回は加減しなくて言いぞって伝えといてくれ」

大嶽丸「Σそれはちょっと 

・・色々とダメな気がする!!」すたたたっ

 

皐月「あ。空気読んで裏口から帰ったわ」

つつじ「あん人 あんな甘ちゃんで鈴鹿山を護りきれるんやろか」うーん。

 

 

 

白「さて、俺等もそろそろどうにかして出ないとなあ」うーん。


粋「だな。暗くなるし
兄貴のファンって怖えから 俺等も裏口から

 

大嶽丸「Σふっぎゃあああーーっ!!!」

 

皐月「あ。このタイミングで コソコソ出たから アンタと間違われたなコレ。」あーあ。

粋「Σなんで悲鳴あげてんの!?」ひえええっ

 

テオドール「これは 裏口もがっつりマークされておりますね」うーん。

白「しかも出たら狩られるっぽいな
どうしよう」困った

 

粋「Σ言ってておかしいと思わねえの!?」えええっ

 

 


ばささっ。

 


テオドール「あのー。江戸城伝書鳩が。

何やら足に『緊急事態』の黄色い紙を着けているので御座いますが」冷や汗っ

白「今日 厄日か。」

 

 


皐月「マジか。

手紙がついとらんって事は 
下手に言えん事態って事やろ
はっちゃんもお困りやろ。早よ行ったり」な?

粋「Σ行けたら苦労は無いんですけど!!」

 

つつじ「単騎駆けすんのはエエけんど
アンタのファンどすえ?
ケガさせたらあきまへんえ?
民有っての君主や言うやろ?」

白「なんで戦みたいになってるんだ?」なあ。

 


テオドール「おや? 人混みに潰されながら アレは

本物の業者さん?」あれっ

 

 

 


間。

 

 


客B「Σあ!出たっ!二階の窓っ」ほらほらっ

 

客C「Σぎゃー!桔梗ちゃん大丈夫だったー!?」

客D「ちょっとアンタがケガさせそうな勢いじゃ無いの!
怖がらせんじゃないよっ」きいっ

客E「Σアンタこそ その差し入れ 一服盛ってんでしょうが!!」

 

 

一同(なんで毎度過激派しか居ないんだ。)ひええっ

 

テオドール「しかし、作戦成功に御座いますね」よしっ

 

 

 

 


粋(なんで 毎度毎度毎度毎度
こんな時ばっか替え玉ー!!!)

※衣装1式、白髪ヅラ装備に派手な羽織かぶりっ


どどどどどっ!

 

客C「Σさすが 破天荒が売りの桔梗ちゃん! 他所の家の屋根の上でも早いわっ」

粋(うっそ!着いてくるっ

捕まったら殺られ Σあっ!)
ずるんっ

 

客C「Σ滑った!!」

客D「よっしゃあ!落ちてこーい!!」

 

粋(たまるかあああ!!)ふんぬおおおおっ!!

 

すたっ。

どどどどどっ!!

 

 

 

 


江戸城

 

 

門番「Σ待ていそこの者っ
今この中は

家康「はいはいはい控えおろおおおーっ!

此処におわす御方をどなたと心得る!!」印籠どーん!


門番B「Σえ。 ちょ

それをお持ちって事はああっ!?」ひええええっ

 

 

 

白「なんか俺 勘違いされてないか?」なあ。

家康「髪の毛黒くしてて正解だったね
今後 町を歩けなくなる所だったねー」へらっ

白「おい。

まあいいや。
で、お前が迎えって どういう事なんだ?」


家康「いやー それがね。

江戸城の宝物庫の呪いのアイテム達がね
春の息吹で テンション上がっちゃったのか

なんか 本丸含めて城全てが鬼門内てか魔界って感じになっちゃって。」

白「Σえ」

 


家康「天海が根性で拡大押さえてるんだけどね。

このまんまじゃ遅かれ早かれ この国魔界に沈むって事で 
あ、今 ちゃんと晴明さんも呼びに行ってるんからね

とりあえず 色々蹴散らしよろしく」へらっ

 

白「今日やたら変なの起きてるの これの影響だろ絶対」

家康「うおバレた。

あ、ほーら。門開きまーす

よろしくっ!」はいっ

 


ぎいいいい

 

白「地獄の門か。」げんなりっ

 

 

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