【花街】
地獄太夫「ーーと言う事で 難しい話はこの位に致しんして
主さん 桜餅お好きにござんしたな？」
白「！」ぴくっ
テオドール「ああ、いつもあれだけの目に遇っておられながら」苦笑。
粋「ついに餌で釣りだしたかあ」うーん。
彬羽「こっちとしては情報さえ貰えればそれで良いが
おい、自分の身は自分で守れよ」
地獄太夫「か弱いおなご相手に 散々な言い様にありんすな。」
蒼月「だよねー。
つーか 此処を何処だと思ってんだだよねー？
花街で 奥に引きずり込まれるとかどんな幸運？
つかオスなら喜ぶべきだよねえ」あははっ
地獄太夫「で、いつものお付きの人達はともかく。
何故にこの御人まで？」
白「雨で暖かいからって着いてきた」
地獄太夫「あー そろそろ蛇も冬眠から覚める時期にござんすか」はいはいっ
蒼月「うわ。俺の扱い酷いなあ」えー
地獄太夫「お宅さんは 色んな意味でねちっこいと有名にありんすからなあ」
蒼月「えー そこは蛇だしさあ
てか 花街と蛇ってなんか響きが
彬羽「やめんか セクハラ爬虫類。」
蒼月「Σ頭もげるだろ！
冗談だよ！冗談！！」床からずぼっ
地獄太夫「Σ畳が」ひいっ
テオドール「すっごい めり込んでおられましたねえ」おやまあ。
粋「Σすんませーん！畳弁償するからっ！！」ひいいっ
地獄太夫「あ、大丈夫でありんす
此処は花街 畳の替えの一つ二つござんすよ」
粋「へ？ なんで花街だと畳？」
地獄太夫「床が真っ赤に染まって 総取り替えとか何とか
良くある事にござんすからなあ」にこっ
粋「Σよくあんの！？痴情のもつれ怖っ！！」ひいっ
地獄太夫「男女の仲は難しい物にありんす。
と言う事で
わちきも毎度ゴリ押しで 主さんに嫌われたくはありんせん
今日はゆっくり 羽を伸ばしていきなんし」
白「とか言って油断させる奴か」
地獄太夫「うっわ。わちきの信頼見事にゼロ」うっ
テオドール「日頃の行いに御座いますね」ふっ
粋「すんません。
コイツも 最近サキュバスの姉ちゃんにちょっかい出されて 荒んでるもんで」えーと。
地獄太夫「また、ど偉い物と同格にされてござんすな。
やはり 主さんの信頼を取り戻す為にも わちきは今日は下がりんす。
今日は寛いで行って
遊女A「きゃー！この人やっぱ そうよねっこの白い髪っ！」
遊女B「本物ですよね！芝居小屋のあのっ
握手してあげて下さい！この子ファンなんですー！」きゃーっ
遊女C「何言ってんの！ファンなのはアンタ
あ、お酒お注ぎしましょうかっ？」
わらわらわらわらわらっ
地獄太夫「Σちょ！あんた等っ！」むかっ
遊女D「姐さん下がられるんでしょ？
お相手は私達がしますんで 御安心をー」
地獄太夫「Σくっ！」
蒼月「あのー お姉さん達
こっちも暇な男が居るよー？」ねえ。
粋「やっぱ 芸能人凄えな」うわ。
彬羽「本人逃げたそうだがな。」うむ。
テオドール「白粉の匂いが辛いのかと
どちらにしても 此処に来られると毎度災難に御座いますねえ」あちゃー。
間。
彬羽・粋・テオドール(Σ結局連れて行かれたーーっ！！！)えええっ
蒼月「向こうもプロだし 俺等の相手もしてくれたけどさ
やっぱ本音出るよね
扱いに差は出るよね」けっ。
粋「Σ何！？ お前連れてかれたいの！？」ひええっ
蒼月「もちろん」真っ直ぐな目っ
テオドール「わわわ我が主は大丈夫に御座いましょうかっ！」あわあわっ
彬羽「地獄太夫に連れてかれるよりはマシだろ
せいぜい玩具にされてる辺りだろ
多分」困惑っ
蒼月「えー。何バカラス
ムッツリ下ネタ Σあだあっ！！」
粋「まあ、兄貴の事だから
身の危険感じたら即逃げるだろけど。」拳じんじんっ。
蒼月「いや なんで逃げんだよ。
アンタ等マジで理解できないな」たんこぶっ
彬羽「そりゃ 下手すりゃ一生物だからな。」
粋「行動には責任が着いて来るんだよ」けっ。
テオドール「子供1人育てるのに いくらかかるか御存じで御座いますか？」冷ややかっ
蒼月「・・アンタ等 思ってたより しっかり生きてるよね」ああうん。
彬羽「手前は考え無さすぎだ」
テオドール「で、御座います。まずは貯金でもなさいませ
将来について 考えておられますか？」
粋「Σぐ」
蒼月「味方が流れ弾食らってるよ」おい。
彬羽「まあ何だ。
こう言う所で遊ぼうってのは 合法だし止めはしないが
お前はもう少し物事を考え
ん？」
地獄太夫「何事でありんすか？」たたっ
遊女E「Σあ！姐さん
いつものお客さんが吉野姐さんをっ」あわあわっ
男「他の男になんぞ渡さん！
誰かに取られるくらいなら あの世で一緒になろうぞおおっ！！」うおおっ
遊女F「Σおおおお客さん落ち着いてーっ！！」ひいいっ
吉野「けっ！誰が手前なんかと 心中するかよ
離しな下郎！」ふんっ
遊女F「Σ姐さんも煽らないで！！」ひいっ
吉野「煽ってないさ 本当の事さね
こちとら商売だから相手してやってただけだよ
此処が何処だか忘れたのかい？
女に騙された上 思い込みでおっ死ぬなんて間抜けの極みだよ
馬鹿な真似は止しときなっ」
男「Σ！？」えええっ
粋「うわ。つっえええ」ひえっ
テオドール「刀付き付けられてあのタンカに御座いますか」わお
蒼月「成る程 俺等じゃ敵わない筈だねー
で、どしよ？ まずは、あのお姉さんの安全確保が第1だよね？」
地獄太夫「あ、大丈夫にござんす
もう手は打ちんした」
彬羽「手？」ん？
男「こっこのアマっ！」むかあっ
高尾「ほれ どうしたい？
とっととくたばるんじゃ無かったのかい？
やりたいならやりな！ 誰も止めやしないよっ」はんっ
男「Σ喧しわ！騙しやがって こんの女狐っ！！」うがあっ
遊女F「Σきゃああ姐さーん！！」ひええっ
地獄太夫「お客さん そのくらいにしなんし。
隣の座敷に 迷惑にありんす。」
襖がらっ！
男「Σうお！なんだ
手前なんだ文句でも
Σ ぐぼはあっ！！」
白「お客さん。迷惑だ
帰れ」青筋っ
粋「Σ誰かと思ったらアレ兄貴かよ！！」ひえっ
テオドール「何故に 花魁衣装着せられてるので御座いますか。」わお。
彬羽「やはり、また女共の玩具になってたか。」
蒼月「Σ何その慣れた感じ！
毎度どんな遊ばれ方してんのあの人っ」えええっ
白「よし。伸びたぞ
持ってけ」
失神侍ずるんっ
地獄太夫「また 容赦なく顔面に下駄跡が
って何故に室内で こげないかつい下駄を？」おんや。
遊女A「男のプライド？」
遊女B「気にしなくても そんな小柄でも無いですよ？」ねー？
粋「うん、理解してんなら うちの兄貴飾り付けて遊ぶのやめてやってくんね？」
遊女C「普段の役者衣装も大概派手だし 別に大差ないですよね？」えー。
粋「Σ否定し辛えなあ！」ああもうっ
蒼月「大将的にはどうなの？
偉い着こなしてるけど。」うっわ
白「窮屈」きっぱり。
テオドール「あ。問題そこなので御座いますね。
お疲れ様に御座います」苦笑。
高尾「え？姐さん 新しい店でも作りなさんの？」真顔っ
地獄太夫「えーと。主さん
ややこしなるんで
早よ着替えた方がよごさんすよ？」
遊女一同「えー！」
地獄太夫「Σ喧し！
うちの主さんに何してくれよるの この子等は！！」きいっ
白「だから お前のじゃ無いって。」
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