小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

2月20日

 

 


蒼月「うわ。この寒いのに 庭にハチ飛んでるよ
根性あるなあ」コタツに潜りっ

家康「虫は逞しいよねえ
ちょっぴり日溜まりがあるだけで 結構・・

ん? 虫と言えば」

 


千様「最近 粋君のカイコちゃん 見ないような?」あらっ

蒼月「Σ言われてみれば!!」はっ

 

家康「え?え? ホントあの子どうしたの!?
考えたらここ子数ヵ月 全っ然見ないよ!!」えええっ

 

 

コマ『同じ家に居候している 御仲間だと言うのに

薄情な』カタカタっ

 

家康「あ。コマちゃん」

蒼月「さりげに俺等 虫と同等の扱いされてない?」ねえ。

 


コマ『安心して下さい
カイコさんなら此処に居ます。』

押し入れガラッ

 

中にみっちり 巨大繭っ!


千様・蒼月「Σぎゃーーっ!!」ひええっ

 


家康「え?

これ、カイコちゃん?
え?  カイコっ繭で冬越したっけ?」冷や汗っ

コマ『普通のカイコは そもそも成虫になったら糸吐けません』カタタッ

 

家康「Σ蒼月ごめん!
私 コマちゃんの言葉解んないっ」

蒼月「Σじゃあ何で話しかけんの!

面倒臭いなっ」ああもうっ

 


コマ『白さん達が火を出すのや
シロさんが其処ら凍り付かせるのや
石燕さんが 絵を具現化させる様な物です』筆談さらさらっ


千様「化物あるあるって事ね」成る程っ

家康「Σあるあるなの!?これっ」えええっ

 


蒼月「マジかよ。ずっと此処でこんななってたのかよ 気付かなかったよ

ん?ちょい待って、
カイコって本来は 幼虫が成虫になる為に繭になるんだよね?」

 

家康「だね。
芋虫が 繭から出てきたらフワフワ可愛くなってるアレだね」うん。

 


千様「え。カイコちゃんって
まだ成虫じゃ無かったの?」

蒼月「見た目は成虫つか
普通にデカい頭乗りカイコだったけど」うーん。

 


コマ『完全体へのカウントダウン』ぼそっ

 

蒼月「Σ完全体って何!?

二足歩行とかし出さないよね!?」ひいっ!

千様「Σ虫系でそれはいやああー!!!」ひえええっ

 

 

家康「あ。でも
カイコちゃん ふわふわ可愛い系だし妖怪でしょ? 
仮に二足になるなら 良い感じに人成分入って 結構大変可愛くなるんじゃ?」

蒼月「よし。待つか」正座っ

 

千様「あ。カイコちゃんメスだったわね」ああうん。

コマ『私なら一生繭から出ませんね』カタタッ

 

 

 

粋「何してんの?蒼月」あれっ

蒼月「フワモコ美女の可能性に懸けてんだよ」

 

コマ『飼い主登場。』カタタッ

 


粋「へ?コタツで蒸されて頭ボケたの?」

 

 


白「あれ?まだ寒いのに そこ開けてたら カイコ寒いだろ」

押し入れぴしゃん!

 

家康「あんなモコモコの中なのに寒いとかあるの?」

白「さあ?」


千様「あ。白君達もよく解ってないパターンね」ああうん。

 

 


テオドール「ある日突然糸を吐き出し始め、そのまんまコレに御座いますからねえ。

今日も出てこられそうに御座いませんか?」

粋「だなあ。

・・ちゃんと生きてるよな?」心配っ


白「起きてるかどうか 軽く叩いてみたらどうだ?
カイコ律儀だし 起きてたら返事するだろ」

テオドール「で御座いますね。 軽くノックを

 

コマ『サナギの中は 一度幼虫がドロドロに溶けて 成虫の体に再構築されると言う 自然の奇跡が起きています

下手に揺らしたり ショックを与えると それが上手く再構築されず ど偉い姿で出てくる事になりかねませんが』カタタッ


テオドール「Σ絶対やめましょう!
女性の身支度を急かすのは御法度で御座います!!」後ずさりっ!
 
粋「Σいやコマ今なんて言ったの!?」えええっ

 

 

白「けど、ホント デカイなこれ。」そーっと押し入れ開けっ

千様「よねえ?
丸まれば 人くらい入る大きさだし

どう変化してるのかしら」うーん。

 

蒼月「てか何で押し入れなの?」

粋「虫的に 落ち着きやすい場所なんじゃね?

よくクモの巣とか張ってるし」

テオドール「そんな物なんで御座いますか?」えー。

 


白「寂しいんじゃないか?

居間なら みんなの声聞こえるし」な?

 

千様「なっ。って サナギに話しかけても返事しないでしょ」苦笑。

 


粋「あーでも
あいつ結構寂しがりだし
それで合ってるかも。
早く出てこねえかなあ」しみじみっ

テオドール「虫で寂しがり。いまいちピンと来ないので御座いますが。

飼い主様は良く見ておられますねえ」

 

 

白「出てきたらまず 栄養がっつり摂るんだろうな」ボソッ

粋「Σう゛」ぎくっ

 


千様「あら?カイコちゃんのご飯って」

家康「粋の生体エネルギーだね。」うん

 

白「ん? これもうすぐ出て来るんじゃないか?」繭に耳ぺたっ。

コマ『ゴソゴソ言ってますか?』カタタッ

白「ドクンドクン言ってる。」


テオドール「虫ってそんなで御座いましたっけ?」えー

 


粋「Σカラスうう!!
今すぐ!今すぐ食えるのでひたすらカロリーバカみたいに有って消化早くて 即栄養になるの何か作って!!」ひええっ

彬羽「Σはあ!?

なんだ 関取にでもなる気かっ!?」ぎょっ

粋「Σひと冬分のエネルギーだぞ!
関取でもキツいわ絶対!!」うわああっ

 

 


白「ピシピシ言ってる」おっ

蒼月「お! 出てくる!?」わくっ


千様「今日ちょっと暖かいものねー。
きゃー カイコちゃん久しぶりだわ」わくわくっ

家康「居ないの気付いて無かったから 少し複雑だねえ」うん。

 

 

ピシッ! みししっ

 

テオドール「Σおおおっ!」

 


粋「カ、 カイコっ?」 おそるおそるっ

 

 

 


ちょこん。

 


カイコ「?」きょとん。

 

白「何も変わってないな?」あれっ

 

 

蒼月「は?フワモコ美女は?」ギロッ

家康「Σだから例えばの話だから!」

 

粋「え?え?お前
何でこもってたの? つか体全部平気かよ?」

カイコもぞもぞっ


テオドール「ああ。虫で有らせられるのに
相変わらず御可愛いらしいっ」のほほーん。

 


よじよじ。

のすっ。

 


粋「あ。うん 頭の上な
いきなり吸うんだな 良いけどよ」ううっ


千様「粋君 とりあえずみたらし団子。」はいっ

粋「Σ糖分助かる!」おおっ

 

白「腹減りだと思うけどほど程にな?」

テオドール「数ヵ月の断食後に御座いますからねえ

粋さん ミイラにならねばよろしいので御座いますが」うーん。

 


粋「ん? 数ヵ月断食?」あれっ

家康「どしたの?」ん?

 

 

粋「あの。 なんか頭に被さるこの感じ

気のせいか 断食してなのにデカくなってねえ?」


一同「Σあっ」確かにっ

 


テオドール「え?と言う事はまさか

成長の為にあの繭の中に!!」えええっ

蒼月「いや 俺等蛇の脱皮じゃないんだから」ええー。

 

彬羽「いや、解らんぞ

蛇の成長の仕方を取り込んだのかもしれんし、

急激に成長する体に負担をかけん為に 繭の中で成虫になるシステムを使ったのかもしれん。

妖怪ってのは 何がどうなるか解らん物だ」


コマ『即効でカロリー高そうなの作ってこられましたね』カタタッ

彬羽「手っ取り早く 肉を食え。」ほれっ

 


粋「あ、肉なら量食えるし助か

Σっだあああーーっ!!!!」

エネルギー吸い上げずぞぞぞっ!!


テオドール「Σ粋さん!対抗で御座います!
食われた分食うので御座います!!」ひええっ

粋「Σ間に合うかよ ちくしょおおおーーっ!!」ガツガツもぐごくんっ!

 

家康「Σおおお! 若いって凄い!!」拍手ぱちぱちっ

 

 

 


白「ん?

蒼月の脱皮並に 大きくなる度 繭になるのか?

じゃあ、その内 蒼月の本体みたいに めちゃデカくなるのか?カイコ」

彬羽「ど、どうだろうな」冷や汗っ

 


コマ『そうなったら完全に怪獣で

あれ?パピー』

 

魄哉「おやおや これは素晴らしい
良い絹が作れますねえ」繭回収っ

千様「確かに凄いけど そっち?」ねえ?

 


白「その内 モ●ラサイズの繭になるかもしれないぞ カイコ」

魄哉「Σおお!それは楽しみな!!」おおおっ

 

 

 

粋「ごめん!話中にごめんっ
ちょい助けてええっ!!」ひええっ

テオドール「万一本当に モ●ラサイズになられたりしたら
この方 確実にミイラに御座いますよね」うわ。

 

千様「・・ 粋君だし
どうにかなんじゃない  かしら?多分」うわー。

 

 

 

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