小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

1月24日

 

 

 


家康「でね、 最近丑三つ時にその橋を渡ると 怖い目に遭うって噂がね」真顔っ

 

蒼月「このクソ寒いのに
夜中に橋渡るような奴の頭が逝ってるだけじゃないの?」はあ?

 


家康「・・・夜中に一部の杯引っかけに行く人達とか?」

蒼月「つまりはアンタが
怖くて夜中におでん屋行けないって話?」あーはいはいっ


千様「殿さあ、この前それで辻斬りの犯人と間違われた所でしょー
しばらくやめときなさいよ」もー。

 

粋「つーか、アレって結局真犯人誰だったの?」

テオドール「何でも あの後の調査で
『目撃者』の家から 血のこびりついた刀が押収されたとか?」

 

蒼月「あー。なんか趣味で辻斬りしてたら 侍並みの腕前になってたとかってオチらしいよ」


粋「Σ怪談よりそっちが怖え!!」ひいっ

 

 

彬羽「しかし その橋はそこそこ出来立てだろう?

怪談話と言うのは そこそこ使い込まれた場所で生まれやすい物だがな?」ふむ。

 

蒼月「だよねー 古いと色々住み着くし。

そんな不気味だとデマも出るよね

 

新しいのその手のってなると
建てられた場所に何か有る、もしくは有ったとか。
まあ人間の無作法だよね」みかん剥き剥きっ

 

 


白「噂じゃなく
本物が出る奴じゃ無いのか?これ」あれっ

 

彬羽「俺も今日はバイト休みだしな
昼に少し見てみるか」ふむ。

 

 


ーーーーーーー

 

 


【街中 某橋】

 


彬羽「これが噂の」ほう。


白「家康の話だと
なんか 夜に此処の欄干に近寄ったり、寄っかかってたりしてたら 体捕まれるらしいぞ」

彬羽「そうか。
で、手前は普通に団子買いに来たんだな」


白「饅頭屋あそこだし」指差しっ

 

テオドール「まあまあ、
ついでの野次馬でも ガン無視よりは良いでは有りませんか」どうどうっ

 


彬羽(人間にこっちから危害加えるなってのを 妖怪共に言い出したのはコイツなんだかな。

仮にも魔王なら 違反してる奴を取り締まるくらいしやがれ
なめられるだろうがっ) ぶつくさっ

 

 


粋「え、えーと。
欄干って事は真ん中通ってたら大丈夫 って事?」びくびくっ

彬羽(で こいつは何で毎度恐い癖に来てんだ。)

 


テオドール「ビビり程 怖い話が好きと申しますか

あの、私を盾にしないで下さいませ」

粋「だだだだ大丈夫たって

危ないの欄干らしいからっ」

 

テオドール「今は真っ昼間で御座いますよ?
仮に何か起きるとしても そんな明るい内から」すたすたっ

粋「Σえ。おいっ!」ひえっ

 


テオドール「ほら 何とも御座いませ


がしっ!!

 

テオドール・粋「Σっだああああーーーっ!!!!」ひえええっ


白「そんな気した。」うん。

 


彬羽「Σなんだこの腕!
こら しっしっ!」


腕しゅるん ぽんっ。


白「あ。消えた」

 

テオドール「なななななんで御座いますか今の!!」ひえええっ

粋「やっぱ昼間から出るじゃねえかああ!!」がたぶるっ

 


白「何って
なんだろうな?」

彬羽「いや 普通に怪異だろうが?」

白「それにしては化物感しなかったぞ?

どっちかと言うと」うーん。

 

 

テオドール「ん?
よくある お化けのイタズラ的なのでは無いと?」すーはー深呼吸っ

白「イタズラだったらもっと邪気出てると思う

妖怪ってそう言う物だし」

 

粋「つか兄貴

よくしょーもないイタズラしてるけど その度邪気出てんの?「気にするな」

 

 

彬羽「ふむ。邪気ではない?

・・おい、蒼月が言ってた事覚えてるか?」

粋「へ?

えーと。
建てちゃいけねえ所に建てたとか
人間側の無作法。  だっけ?」

 

白「此処 別に変な感じしないけどな?」

テオドール「で、御座いますねえ
山奥等ならともかく

町中で壊してはいけない物等御座いましたら、あの天海様が見逃すとは思えませんし  工事OKにもならないかと」ふむ。

 


彬羽「と、なるとだ。」ふむ。

 

 

一同「・・・材料?」

 

 


ーーーーーーー

 

 

 

【夜 橋のたもと】

 

商人「あ!居た居た!

バレたって本当ですか!!」ひそっ

侍「Σしーっ!声が大きい!

そのな。昼間天海殿直々の呼び出しがあってだな」

商人「Σけえっ!」あわあわっ


侍「落ち着けい
どこまでバレとるかはまだ解らん。

ただ、この橋の工事の責任者はお前だったな的な
何かこう 偉く確認されてな。
提出した書類に不備でも有ったか」くうっ!


商人「Σだだだだから言ったじゃないですか! どうすんです!
木材の購入の為の資金を懐に入れたのがバレたらっ」あわあわっ

 

侍「喧しわ!
言っとくが 代用品を調達したのはお前だからな!
共犯どころか バレた場合罪が重いのはお前の方だ!!」

商人「そんなっ
私はアンタに言われて
出来るだけ安く手に入る木材を手配しただけでっ!」えええっ

 

侍「確かに頼んだが 聞いとらんぞ!

普通 御神木とか切り倒して持ってくるか!?
そのせいで怪奇現象起きて 不審がられてんじゃないのかコレ!!」

商人「だってでかいのに誰も手つけんでしょ「Σ当たり前だ!!」

 

 


わおーん。

 


商人「Σ!」びくっ


侍「お、おい。
何をビクついておる

さすがに切り倒す前に供養なり何なり「いえ金かかりますし、何より御神木は悪霊じゃないんで 供養じゃないですね」

 

侍「え。おい ちょっと待て。
じゃあ あの噂は
本当の本当に?」欄干ちらっ

 

 

 

商人「Σぎゃあああ!出たああ!!」ひいっ

侍「Σえ!え 嘘っ

え?後ろ!?何が居  Σあああコラ逃げるなああ!!」ひええっ


商人「ひええええっ!!」すたこらっ

 

 

侍「えええっ う、後ろって

うわ 何 振り向いたらまずいのじゃ 」

 

 


がしっ。


侍「Σひいっ」

 

 

白「この恨み 晴らさでおくべきかー」 にやっ

侍「Σあだだだだだ頭潰れ潰れるっ! ごめんなさいいー!!!」

ぎりぎりぎりぎりっ

 

 

 

どどどどどどどっ!!

 

 

侍「Σはっ!戻って来た!?

ははは早く助け


Σうおおおお!?」ひえっ

 

 

 

 


鬼軍団「待てえええええ」わらわらわらわらっ


侍・商人「Σうっぎゃあああああ!!」

 

 

 


テオドール「揺さぶり効果覿面に御座いますねえ」わお。

彬羽「スネに傷有る奴程 軽く揺さぶれば自らボロ出す物だしな」

粋「つか、大江山の鬼達 ノリッノリだなあ」うわー。

 

 

白「他所の山のとは言え

年寄りの御神木斬り倒して橋にしたの  茨木が相当怒ってるらしいぞ。
で、山の奴等にやっちゃえって」ひょいっ

 

粋「あー。あいつ自身動ける植物みたいな物だから」納得。

テオドール「邪気満載の ノリノリドッキリお疲れ様に御座います」

 

 

彬羽「さて。後は江戸城にでも放り込んどきゃ 勝手にベラベラ喋るだろ」


侍・商人「あわわわわわわわっ」がたがたぶるぶるっ

 

 

白「だな。

ほれ お前等。お疲れさんだ
手伝い賃 1人1個な
残ったらじゃんけんだぞ。」


鬼A「Σおお! 都会のまんじゅう!」おおおっ

鬼B「お!俺団子でも良い!?」


白「うん。種類は早い者勝ちな。」

鬼一同「Σおおおー!!」

 

 

酒呑童子「お前等。 せめて鬼らしく酒とか要求しろよ」ったくよー

 

白「最近の菓子旨いぞ?
あ、これ茨木の分な。

イラついてるなら 甘いの食べさせたら落ち着くぞ」ほれっ

酒呑童子「・・植物って
糖分要んの?」

白「さあ?」

 

 

 

 

橋のふもとの饅頭屋「お化け騒ぎで商売上がったりだったけど

今日は 何かあったのかねえ。」完売っ


店員「案外 橋のお化けが買いに来たんじゃ無いですか?」くすくすっ

饅頭屋「えーお化けって団子や饅頭食べるの?
まあ、お客さんなら何でも良いがねえ」あっはっは。

 

 

 

 


野良犬「わおんっ?」

 


橋のたもとに供え団子。

 

 

 

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