小咄

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くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

3月21日

 

 

 

 

【某武家屋敷】

 


粋「Σうおおおバレた!!」どたたたっ

シロ「Σお前が不自然過ぎるから「Σしゃーねえだろ!お前と違ってお武家のしきたりとか解らねえんだから!」

 

挿音「お前そんでも役者見習いかよ
手前の兄貴なら知らなくても圧だけで演じ切んぞ?」すたたたっ

粋「Σうぐっ!」ぐさっ

シロ「おい。万年見習いにそれはやめてやれ Σってうおまた出た! どんだけ警備がおるのだこの屋敷は!!」

挿音「命は取んなよ 騒ぎは最小限にな

あ。面倒臭えわ」爆弾すちゃっ

粋「Σ騒ぎは最小限じゃ「うっせえ 逃げねえと巻き込むぞ」キセルの火じじっ。

 


シロ「Σうおおおお前等も逃げろおおお!!」


警備一同「Σえ」

 

 


どむっ!!

 

 


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江戸城天守閣】

 


魄哉「しくじりましたか。」望遠鏡覗きっ

女中「あの 天海様?
また城下爆発してませんか?あれ」ええっ

 

 

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白「で、逃げて来たのか」ありゃ

粋「兄貴が仕事だし代わりに行くって自分から言っときながら
面目無い」ううっ

 

彬羽「こいつに武家屋敷は無理が有るだろ」

シロ「うむ。腰が低すぎてな」

テオドール「お武家さんは 無駄に偉そうで御座いますからねえ」成る程っ

 


挿音「ぶっ込みさえすりゃどうにかなるかと思った俺のミスだ
気にすんな」キセルすぱーっ

千様「あんた ホントに忍?」ええー

 

挿音「しっかしどうすっか。

1度バレちまったからにゃ 向こうも警戒するだろしよ

お前役者として潜入出来ねえ?」

白「そんなの呼ばれてないのに勝手に行ったら 怪しまれると思う」


彬羽「それで行くならまた幕府のお偉方の紹介だの、一席儲けるだの準備が要るだろうな」

挿音「あー そら無理だわ。
なんせ幕府にバレちゃヤベえ事の尻尾つか 証拠掴めって話だからよ。
このタイミングでそんなの 向こうに意図バレバレだわ」

千様「証拠が無いだけで真っ黒なのねー」あらあらっ


彬羽「そうなると、失敗したのは致命的だな

幕府側も証拠を掴めて居ない。掴もうと必死なのが丸バレって事か」ふむ。

 


白「色々面倒だな。

で、証拠ってそこの侍何やったんだ?」


挿音「この前の豊臣の残党の大がかりなテロに加担、情報流して新豊臣幕府での役職を約束されたとかその辺。」キセルすぱーっ

シロ「ごりっごりに国家転覆狙っとるそうでな」うむ。


白「さっさと捕まえて吐かせろ。」真顔。

 

 


家康「そうも行かない立場の人だから面倒なんだよねえ
てか さりげに拷問しろだよね?それ」苦笑。


千様「あらー お帰り
大変みたいねえ」あらあらっ


家康「表沙汰になれば明日からしばらく瓦版がこのネタラッシュにはなるからね

名家の敷地内で爆発騒ぎがあった時点でもう凄いけど」瓦版ぴらっ。


挿音「お。トップニュース」おおっ

家康「おおじゃないよ
火薬の量もちょい控えらんなかったの?」

挿音「騒ぎになったお陰で向こうも下手に動けねえだろ?
騒ぎは豊臣の方の耳にも入ってんだろし、向こうも気が気じゃねえだろ

焦れてお仲間に連絡取ろうとした所を揃えてお縄にするとかよ」

シロ「Σおお!そこまで考えての事で有ったか!!」

 

粋(いや後付けだろ
あ。間違えたとか小声で言ってんの聞いたぞ俺。)


彬羽「どうした?」

粋「・・立場的に言えない」ふっ

 


テオドール「人間社会は制約が多いのが難点に御座いますねえ。

向こうが裏でコソコソやってるなら
こちらも裏でコソコソ始末してしまえば良いのでは御座いませんか?」

家康「テオちゃん なんで発想が逐一物騒なの」わおー。


テオドール「目には目を 殺意には殺意をで御座います」きりっ。

家康「うん。素で物騒なハンムラビ法典を更に物騒に進化させないで。」

 

蒼月「つかそれ、そのバカ殿が一番嫌がる奴じゃん

いい子ぶりっこしてやだねー」ははんっ

 

家康「命懸けで戦国終わらせたのに 
私が戦国と変わらない事してどうすんの?」えー。

蒼月「ジジイは必要ならやるよ?」

家康「・・天海はその

うん。だから私は政治家向かないんだよなあ」ずーん。


シロ(侍道として筋は通っておるのだが
こやつ 打たれ弱過ぎて何だかな。)うーん。 

 

 


千様「けどー 確かに痺れ切らせて何かやらかすとは思うけどー

その時押さえればって かなり危なくない?」あらあら

挿音「だな。
少なくとも 潜入してどうこうやるくらい敵視されてる事はバレたしよ


豊臣方の今の頭の気が弱きゃ やられる前にやれくらいにゃなってんたろ。
下手すりゃまた戦だな」キセルすぱーっ

粋「よしシロ 切腹の作法教えてくれ」

シロ「Σ早まるな! どっちかと言うとそげな案件にお前駆り出したザル忍のせいだ!!」ひいいっ


挿音「あ?俺に腹切れってか?
あんなもん片付けが大変なただの自己満足
シロ「Σはああ!?貴様武士の心意気を愚弄するか! 己の不始末は己で責任を取る!
当たり前の事であろうが!!」むかっ!


彬羽「Σ無益な価値観バトルすんじゃねえ!!」

 

 

 

千様「やめなさい ね?」


畳に包丁ぶっすり。

 


挿音「・・・おう。」

シロ「・・うむ。ついカッとなってしまい。 すまん」

 

 

彬羽(Σ俺の出刃包丁!!)

 

 

白「でも挿音の言うのも一理有るな」ふむ。

テオドール「確かに モツの片付けは大変そ「そっちじゃない。」


粋「? 

あ。俺ごとき刀じゃなく包丁でとか?」出刃包丁よっこら抜きっ


白「今のコイツの前に刃物出すな」むう。

千様「あらごめんなさい。
ちょっとイラアッてしちゃってー」


彬羽「Σこらやめろ!手前人の商売道具で何て事を「え?鰻でも腹裂かれるのに 俺はそんな価値無いと?」ふふふふっ

彬羽「Σおい誰かコイツどうにかしろ!
精神やられてんぞ!!」

 


白「仕方ない。
ここは保護者の責任だろ

家康 この件、俺等が片付けて良いか?」

家康「へ?

あー・・  確かにそっちのが良いかも」ふむ。

 

粋「へ?」きょとんっ

テオドール「良う御座いしたね。
これで帳消しになりそうで御座います」にこっ

粋「へ?兄貴 あの 
どうやって?」え?え?

 


白「どうしよう?」くるり

彬羽「丸投げか。」おい。

 


粋「やっぱ 腹切って良い?」

家康「お前 もちょいお兄ちゃんを信用しなさいっての」どうどうっ

 

 

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【夜。再び武家屋敷】

 

 

 


彬羽「おい、老中の屋敷じゃねえか
そんなのに裏切られるって 徳川大丈夫なのか。」

白「なんだそれ?」

彬羽「とりあえずかなり偉い奴と考えとけ」

 

白「成る程。
派閥とか有るらしいし 下手にやっちゃうと取り巻きが面倒そうだな
いや、取り巻きももう一味かもな」ふむ。

彬羽「いやお前 なんで変な事は理解が早いんだ」引。

テオドール「魄哉さんが酔うと延々仕事の愚痴を垂れ流されるからに御座いますかねえ」

彬羽(それ国家機密とか大丈夫なのか?)一抹の不安っ

 

 

白「けど、そこそこ近くて良かったな」

テオドール「で、御座いますねえ
新月に御座います故 お外が真っ暗に御座います」

彬羽「だな。
この暗さじゃ夜歩きしてる人間も少ないだろ

よし。鏡子 頼んだぞ」手鏡っ

 


どろんっ!

手鏡「はあい
久しぶりのお出かけですっ」わーい。

 

テオドール「成る程。
 鏡子さんなら近くの鏡から鏡へ移動出来るので 室内の鏡から中を探れると」おおっ

白「ここの奴、めちゃめちゃ羽振りが良い着道楽のおっさんで
屋敷の中 鏡まみれだってシロが言ってたしな」うん。

彬羽「侍も変わった物だな。

ともかく頼んだ」

鏡子「はーい。 変なの見つけたらすぐ戻ってお知らせしますね!」どろんっ

 

 


数分経過。

 

 

 

女中「Σぎゃあああ!!廊下の鏡に女の子がああーーっ!!」ひいいっ

侍「Σうわあああ 平安女が横切った!なんまんだぶなんまんだぶっ!!」ひえええっ

 

 


白・彬羽・テオドール(どんくさ娘なの忘れてた。)あちゃー。

 

 

 

彬羽「同じ潜入なら 素早さ重視で大嶽丸でも呼んでくりゃ良かったか」うーん。

テオドール「あの方も鏡子さんばりにどんくさに御座いますが?」

彬羽「・・お前に言われるか。」ああうん。

 

白「あ。もういい 面倒臭い」すたすたっ

 

門番「Σうおそこの奴 何者だ!」びくっ

 


白「化け物だ。」くわっ


門番「Σあああ火の玉!てか角おおおお!!!」うわああっ

 


テオドール「正面突破に御座いますか?」えいやっ!

門番「Σうわ何だこの煙幕! あ、ちょ眠気がっ」

ばたーん!!


テオドール「おお。さすが飛天さん印の眠り薬で御座います」

 

白「とりあえず鏡子回収しよう
置いて帰れないし

ん?どうしたバカラス 行くぞ?」

 


彬羽(新月で 真っ暗で良かった!!)心臓ばくばくっ 

 

 


間。

 

 

老中「Σうおおなんじゃこりゃああ!!」びくううっ

家臣「お、お逃げ下さ Σぎゃあああ来たああ!」

 

百鬼夜行うーぞうぞっ

 

 

テオドール「数には数。正攻法では御座いますが

その、よろしいので?」ちらっ。


彬羽「もう『化け物』の仕業で押し切る」きっぱり。

 

白「俺もこんなに呼んで無いのにな。」

彬羽「Σ煩い! もうこれぐらいしねえと紛れられねえだろ!!」

 

老中「何か知らんが モノノケ共め!
これから大事を成すこの身 化け物くらいでビビりはせんわ!!」くわっ

 

 

テオドール「意外と根性が御座いますね」

コウモリ軍団ばさばさばさささっ!

 

老中「Σわーっ!!」ぎゃああっ

 

彬羽「お前最近主人に似てきたな」引。
テオドール「光栄に御座います」

 

 


鏡子「はい!皆様お疲れ様でーす!

豊臣さんとの血盤状 無事ゲットでーす!!」 鏡台にどろんっ

老中「Σのわーっ!!」ぎゃああっ

 

 

白「大騒ぎに紛れて鏡子に案内して貰った」密書べろんっ

鏡子「見つかってアワアワして逃げ込んだ手鏡の真ん前に有りまして」えへへー。

テオドール「Σおられないと思ったら!」おおっ

 


老中「Σ何っ! まさか幕府の奴等
化け物共まで手懐けて!?」ひいっ

白「だいたい合ってるから困るな」うん。

老中「Σ何いいい!ワシは何て物を敵に回してっ」ひええっ

 

 

テオドール「確かに私達 餌付けされておりますけど
手懐けられているとは失礼な」むっ

彬羽「いや。このまま 誤解させといたままの方が良いだろ」

テオドール「えー。」不服っ

 

 


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【下町】

 

瓦版屋「号外号外ー!

さあさあ大変だ! お殿様の覚えもよろしい 老中様がなんとなんとあのヤバーい人達と繋がってたよ!

それをこらしめたのは何であろう!闇に蠢く魑魅魍魎達だ!!
化け物共まで怒り心頭! お偉方の悪事の全ては はい!こちらさあ買った買ったーーっ」

 

 

 

粋「Σあれ? 何か化け物の株上がってる!?」えええっ

白「そういやバカラス、瓦版の記事書きの仕事もしてたっけ」ふむ。

粋「Σあ。そう言う事!?」はっ

 

 

 

 

【その頃江戸城

 

 


老中「Σああっ!畳の目が目玉に見える! 屏風が動いて襲ってくるううううー!!」うわああっ


魄哉「あの、あなたの取り調べ中なんで

もちょい静かにして貰えませんかねえ」困惑っ

 

 

 

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