家康「ねえねえ お前達暇?
暇ならちょっと助けたげて欲しいんだけど」ひょこっ
シロ「む?助けてやるとは?」竹刀素振りっ
粋「暇だけど また面倒なのはやめてくれよー」嫌な予感っ
家康「ちょっと挿音が帰れなくなっててさ。
御迎え行ったげて」どら焼きっ
白「なんだ迷子か 任せろ」きらーん。
粋「兄上、秒で買収されないで。」
ーーーーーーーーーーー
【海辺の町】
粋「何してんの お前?」困惑っ
挿音「軽業。」ほっ
白「あれ?迷子してたんじゃないのか?」
挿音「はあ?なんだそれ」 梯子の上で逆立ちほいっ
座長「いやー助かります
なんせケガした従業員がうちの花形だったもので。
此処での興業は今日で最期ですのでよろしくお願いします」にこにこっ
彬羽「ひょっとしてお前」察し。
挿音「ちっとしくじって追跡中に巻き込んじまってよ。
責任は取らねえと」ふっ
シロ(忍の捕物に巻き込まれて生きとるのか その団員) 一抹の不安っ
挿音「て、事で お前等こういうの得意だろ?
さすがに1人で花形の穴埋められると思わねえし 質より量って事で」よっこらしょっ
粋「Σいやお前1人で充分だろ!つかどうやってんのそれ!?」えええっ
挿音「足の指で竹を挟んで 後はひたすら全身の筋肉で地べたと平行になる様に 「Σ出来ねーよ!!」
白「俺等ひょっとして騙されたのか?」
彬羽「そもそも手助けしてやれとしか言われてねえんじゃないのか?「Σあ」
テオドール「あのー 私、こういう体力の要るのはちょっと」挙手っ
団長「あ、そんならビラ配ってビラ!
外人さん目立つから適役適役っ」おおっ
テオドール「Σおお!お役目ゲットです!」
粋「Σなんでやる気!?」えええっ
テオドール「皆さんが頑張っておられる中 1人拍手してるだけとか悲しいでは御座いませんか。」真顔っ
シロ「ん? ひょっとして
来てしまったからにはやるしかない流れか?」
彬羽「みたいだな。」見上げっ
白「こんなんで良いのか?」綱渡りひょいひょいっ
団長「Σブラボーっ!!」おおおおっ
粋「Σ一朝一夕であんなん出来ねえよ!!」ああもうっ
間。
虎「ぐるるるるるっ!」うーろうろっ
彬羽「座れ。」くわっ
虎「Σぎゃうっ!!」お座りっ
シロ「猛獣使いか
成る程。虎が圧で負けておる」
粋「あいつ 仲良くしたくても普通の犬猫にビビられるもんなあ」ああうん。
シロ「ひょっとして、あれは触れ合い的なそんななのか?」
彬羽(何かが違う気がする) うーん。
虎びくびくっ
シロ「さて。どうするか
俺等に出来る様な物が有るかどうか」ふむ。
粋「なあ。これホントにやらなきゃいけねえの?
つか兄貴とカラスでもう充分じゃね?」
シロ「しかし 此処でただ眺めておるのもな。
こういう場所でそれをやっておると役立たず感と言うか能無し感が「やめろマジでやめろ。 出来る事なんか1ミリも有る気がしねーんだからっ!」
女性団員「あらそこの子 ひょっとしてお侍さん?
目隠し居合いやってみない?」
シロ「む?目隠しか?」
女性団員「目隠しには仕掛けしてあるから問題ないわよー」
シロ「ほう。やるだけやってみるか」すたすたっ
粋「Σ俺1人隅っこで拍手コース!!」ひいいっ
白「あれ?お前どうした?」竹馬皿回しっ
粋「俺も兄貴の100万分の1でも器用だったらなあ」ふっ
座長「手めっちゃ痛いけど 無限瓦割りとか行ってみる?」えーと。
粋「やります。」即答っ
白「この一座って いったい何屋なんだ?」あれ?
テオドール「さあ?
西洋で言うサーカス に御座いますかねえ?
あ、ビラ配り終えまして御座います」ミッションコンプリートっ
座長「よし。君達 まとめて全員本番出て出て
いやー いい拾い物したなあ」ほくほくっ
粋「うっーす!!」手じんじんっ
挿音「瓦割りってのは 腕力だけでやるもんじゃねえぞ」
ーーーーーーーーーーーーー
テオドール(おや 本番が始まった様に御座いますね) 表でモギリっ
お客「あのー。今からでも入れる?」
テオドール「あ、はい 立ち見になってしまいますが それでよろしければ」にこにこっ
座長『はいっ 次は侍少年による 腹切りショー!
皆様 とくとご覧あれっ!!』
テオドール(Σシロさん何をやらされておられるので御座いますか!!)ひいいっ
粋「大丈夫だって
ちゃんと仕掛け有りだしよ」ひょこっ
テオドール「あれ? 粋さん御自分の出番の方は「やりきった。」手真っ赤。
テオドール「・・お疲れ様で御座います」うわあ。
粋「後はカラスの猛獣使いと 兄貴と挿音の軽業で最後盛り上げるんだとよ
皆凄っげえよなあ」ため息。
テオドール「私から見たら手がそんなになるまで瓦割りしまくるのも大概かと
ん?どうされました?」
粋「なんか 向こう光ったような」目細めっ
テオドール「へ? 向こうは海に御座いま Σあ」
粋「あ、こりゃヤベえわ!」はっ
座長「Σ海賊ーーっ!?」えええっ
テオドール「の様に御座います!
この様な派手な催しをしていると 普段来ない場所でも襲撃される事も珍しくないとかでっ」
挿音「さっすがスラム育ち
その手の詳しいな粋の奴」ほー。
白「ん?海賊って海の上に出るんじゃないのか?」
彬羽「それもあるが こう言う海辺も守備範囲だな
船で乗り付けて そのまま略奪殺戮ってのがパターンだ」
座長「Σんな呑気な! ににに逃げっ」ひいいっ
挿音「目視で篝火確認出来てんなら今更無理だっつの もうそこ居るわこりゃ」キセルふー
座長「Σえ」がーん。
白「じゃ 演目中止だな」
彬羽「だな。残念だがな」虎撫でっ
虎「がうっ!」
白「懐かれたみたいで良かったな」ああうん。
テオドール「と言う事は」
白「お前は中で待機な 人多いし」
テオドール「Σかしこまりました!」ぴしっ
彬羽「よし座長。
外の客を全員入れろ
まとめて其処らじゃお目にかかれない演目見せてやる」
座長「Σえ。あ、はいっ」言いなりっ
シロ「皆 客に子供も居るから流血禁止ぞ」竹刀すちゃっ
挿音「また面倒臭えな」ちっ
海賊A(ん?勘付かれたか?)こそこそっ
海賊B(構わん 袋のネズミだ手っ取り早い)こそっ
テオドール「では。頑張って来て下さいませ」暗幕引き上げっ!
座長「Σえ。ちょ「御安心を こう言う事の方が得意な方々に御座います。」
海賊A「Σうおお前等命が惜しくば抵抗 Σぐはあっ!?」
白「1人目。」
どしゃあっ!!
シロ「馬鹿者鼻血吹かせるな」
彬羽「顔面蹴飛ばしゃ出血するに決まって ふん!!」
ごきゃっ。
海賊B「Σかはっ!」びくんっ
白「血が出なきゃショッキングじゃないわけじゃないと思う」
シロ「物騒極まり無いな」うわ。
粋「ショッキングじゃねえ喧嘩とか無くね Σんだゴラアァ!!今火縄撃ったのどいつだコラ 危ねえだろがオラアッ!!」
海賊C「Σごふうっ!!」右ストレート直撃っ
挿音「お前が1番出血させてんじゃねえか」
海賊D「Σおうっ!?」ばたーん!
座長「あの、今のは?」
テオドール「いわゆる首トンに御座います。」
座長「Σえ。うっそ見えなかった!!」おおおっ
テオドール「まだまだに御座います!
はいっ皆様方!あちらの侍少年にご注目をっ!」久々のマイクパフォーマンスノリノリっ!!
客一同ざわっ
シロ「これしきの相手、急所を突けば 血等流さんでも倒せる」ふんっ
竹刀めりりっ
海賊E「・・ぐはっ!」
よろどしゃああっ!!
客一同「Σおおおおおお!!」拍手っ
テオドール「今のは人体の急所
いわゆる正中線への突きに御座います!
良い子は真似しないで下さいませっ」
海賊軍団「Σせせせ正中線て何処だ!?」あわあわっ
海賊F「えーと確か 頭の先から股まで体の中心線全部?」えーとえーっと
海賊G「Σ真ん中だ!真ん中を護れえええっ!!」背中丸めっ
白「背中も頭も大概急所だぞ」
かかと落としがいんっ
海賊G「Σおうっ!?」げふっ
彬羽「アホかコイツ等。」
挿音「襲撃すんのには慣れてても襲撃されるのには慣れてねえんじゃね?」
海賊HIJK「ぐはあっ!」ばたーん!
座長「今のは?」
テオドール「隠し針に御座いますね」
子供「Σ凄えええ!忍者みてえ!!」きらきらっ
粋「オラ次いいいっ!やんならとっとと来いやああ!!」うがあっ
白「変なスイッチ入っちゃったな」あーあ。
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魄哉「全く お願いするならちゃんと説明してから頼んで下さいよ
あの子達怒ってるんじゃないですか?」ほんとにもー
家康「いやー見世物小屋の助っ人とか 話したらやってくれなさそうだし
私じゃ射的くらいしか出来ないしさあ」苦笑
魄哉「・・殿のは充分見世物レベルですよ」
家康「えー。そう?」
魄哉「しかし、予想はしてましたが」はーやれやれっ
座長「くっ!ダメか
ならこれでどうだあっ」
契約書に金額書き足しっ!
挿音「悪ぃ。いくら詰まれても俺 公務員だしよ」即答っ
白「読めない。」きっぱり。
座長「Σううっ!!」
粋「俺までスカウトされた。」じーん。
テオドール「ヤンキーやめられたのに ケンカが1番輝かれるので御座いますねえ」苦笑。
魄哉「あー。だいたい何があったか解るから恐ろしいですねえ」
シロ「うむ。侍は金で買えぬ」ふんっ
家康「そう言う問題?」
座長「Σあああ勿体無い!こんな才能の数々埋もれさせるの勿体無いいいっ
だああ今までで1番儲かったのにっ」どちくしょおおっ!
白「あ、引き抜きか?
俺他の所で芸能人してるから無理だ」
座長「Σそうなの!?」
テオドール「軽業でも格闘家でも御座いませんがね」
座長「Σなんで!?勿体無い!!」えええっ
彬羽「俺も割烹が有るしな
短い間だが世話になった」虎撫で撫で
虎「Σがうううっ!」すがりつきすりすりっ
家康「ねえ、そこは何でそうなったの?」えええー。
魄哉「彬羽君はこっちのが幸せな気がしますねえ」うーん。
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