小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

8月11日

 

 


シロ「ーーーと言う事で その寺では夜な夜な亡霊共が怪談大会を開催しているらしく」

彬羽「まだ盆前なんだが」

 

 

粋「Σいや幽霊が怪談って何!?
怪談にされる側だろ!」えええっ

 

テオドール「ジャパニーズは怖い物好きに御座いますからねえ。
死しても所詮はジャパニーズと言う事では?」

粋「Σいや自分が1番怖い事になってんだけど!?」

 


シロ「肝試しに行った町の奴等が 逆に怖い話をしろと絡まれると言う被害が続出していてな

自業自得だが 放置しておくとまずいのであろう?」

彬羽「だな。遅かれ早かれ閻魔に泣きつかれるだろうな」ため息っ

 

 

白「ん?つまり怖い話すれば帰してくれるのか?それ」

 

シロ「らしいな。
逆に全く怖く無いと帰してくれんので、話術の才の無い奴は夜が明けるまで延々幽霊の群れの中に居残りとなる   らしい」

粋「Σ色んな意味でこっええええ!!」ひえっ

 


白「よし 行ってみるか。
バカラス お前瓦版にコーナー有るし怖い話くらい思い付くよな」

 

彬羽「Σは!?
手前 毎度アレを俺がどれだけ苦労して書いてると」

テオドール「彬羽さんなら大丈夫で御座いますよ
また地蔵に突撃される前に ちゃっちゃか片づけて参りましょう」

 

シロ「地蔵?」

粋「閻魔のおっちゃんの現世での姿が地蔵なんだよ。

たまに急ぎの用があると 人の目気にしないで疾走して来るんだよなあ」遠い目

シロ「それも大概ホラーではないか?」えええ。

 

 

 


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【某古寺 境内】

 


白「お前 来なくて良かったのに。」えー。

粋「Σ俺だって来たくなかったよ!
けどあの家普通に出るもんよ!
兄貴等留守でお化け屋敷で留守番とか怖え事この上ねえわ!!」ぜーぜーっ

 

テオドール「必死の形相で追いかけてきたと思えば
早くも脅かされたので御座いますね」成る程っ

粋「おうよ。」涙目っ

 

彬羽「ふむ、

まあ リアクションのでかいビビりが派手に怖がると恐怖は伝染するからな。
これはこれで使えるかもしれん」

粋「Σすっげえ酷い画策されてる!!」ひえっ

 


白「バカラス 今ネタ練りモードだから
いつもの気遣いとか期待しない方が良いぞ」

粋「Σ頭の良い奴は1度集中すると簡単に帰ってこねえんだった!!」どちくしょおおおっ

 

 


テオドール「そろそろで御座いましょうか
眠う御座いますねえ」

お堂の扉ぎいいっ


粋「Σちょ 何いきなり開けて

 

幽霊「今回のゲスト?」ぬっ。

テオドール「あ。はーい4名で御座います」


幽霊B「兄ちゃん 夜店のお化け屋敷か何かと勘違いしとらんか?」えー。

 

 

彬羽「よし。行くぞ!」くわっ

白「完全に変なスイッチ入っちゃったな」すたすたっ

粋「Σ本気で入るの!?あの中に入るの!?」ひええっ

 

 


間。

 

 

 

彬羽「すまん。カンペ渡すんで読み上げ頼む」くうっ

白「注目されるのホント苦手だよなお前」むう。

 

 

幽霊軍団「・・・。」じーっ

テオドール「あのー皆さんめちゃ待機されておられますが」苦笑。

 

白「俺漢字読めないぞ
カンペ全部平仮名でな。」

彬羽「Σくっ!どうしても表現が間抜けに見える!!」カンペ書きかきっ


テオドール「えーと、
皆様イライラの様に御座いますし

まずはかるーいジャブとして私が」こほんっ


粋「Σえ、お前怪談とかネタ有るの!?」

 


テオドール「えーー

西洋では、古来より 己の国が気に食わないやら 何か災害に見回れると
それは『邪悪な』魔の物の仕業とし

夜の眷属を廃し 妥当魔王等と討伐隊が組まれる事も珍しくは御座いませんでした。


今宵はそんな 消して表には出ない 
愚かで身の程を知らぬ人間達の哀れな末路をお話しましょう」ふふふふふふふっ


じゅおっ!


粋「Σ何体か消えた!!」うおっ


白「成仏するくらい怖かったんだな」へー。

テオドール「あの 本編これからなので御座いますが」あれっ?

白「お前 エグい話する時 めちゃ生き生きするから怖いんだと思う」うん。

 

テオドール「そうで御座いますか?
確かにザマア感と申しますか 正義や何やと悪役こちらに押し付けて調子こいてた者達が 虫穴に落とされて無様に泣き叫ぶ様は思わずははっ

粋「Σごめん!俺もキッツイからやめて!!」ひええっ

 

 

彬羽「西洋にも色々有ったんだな。
此処と違って人間と化け物の距離が有る文化だから 仕方無いと言えば仕方無いが」ふむ。

 

テオドール「あれ?彬羽さん
カンペは出来たので御座いますか?」

 

彬羽「すまん。スランプだ」くっ!

粋「どんだけ本気でカンペ書いてんだよ」

 

 

彬羽「いや 怖がらせ満足させて成仏させるのが目的だからな
怖くもない話を量産しても意味がない」

白「バカラスのが無理なら もっとテオに話させるか」うーん。


テオドール「よろしゅう御座いますが 此処からピー音必須に御座いますよ?」

粋「Σどんだけグロい話連発する気だよ!!」ひええっ

 

 


彬羽「よし。程程に全力で頑張れ」肩ぽんっ

粋「Σまさかの丸投げ!」

彬羽「すまん。適当で不完全な作品を公開する事は出来ん」真顔っ

粋「Σお前はもうちょい肩の力抜いて生き Σうおおおこっち見んなあああ!!」

 


幽霊軍団「やんややんやー。」おおー


白「めちゃめちゃ明るく期待されてるな」ああうん。

テオドール「この方達の どの辺がそんなに怖いので御座いましょうねえ」

 

 


粋「えっと んじゃ。」おずおず正座っ


一同(ホントにやるのか。)

 


粋「えーと。個人的に怖かった話だから その、大した物じゃないんだけど

 

昔 長屋に住んでた頃、
出掛けに隣の家の女に醤油貸してって言われて 勝手に持ってけーって言ったんだよ

深く考えないで」しどろもどろっ


テオドール(ん、昔のお隣さん
庵さんで御座いますか?)おや。

 

 

粋「で、帰ってきたら

 

当時 そういうつもりじゃ無く
偶然買った瓦版にそこそこ際どい いわゆるあはーんな挿し絵が載ってて

それが 机の上に綺麗に置かれてました」遠い目っ


幽霊軍団「Σひええええええ!!」

悶絶 じゅおっ!

 


テオドール「Σこんなんでも良いので御座いますか!?」えええっ

彬羽「みたいだな。
成る程 普通に怪談と思ってたらたまらんなこれは 恐ろしい」

 

粋「以上 今でも誤解されてんだろなあ

あれから瓦版は買ってません」ふっ。


幽霊C「えっと 

お隣さんもきっと忘れてるよ。」肩ぽんっ

粋「Σぎゃああ!!」びくっ!


幽霊C「Σうおビビった!!」じゅわっ!

彬羽「Σこんなのでも良いのかおい!!」えええっ

 

 

白「結構成仏したけど
まだ誰1人 まともに怪談してないな。」

テオドール「で、御座いますねえ

まあこれからオバケの話しますでオバケの話して怖がらせるのも難題かもで御座います」苦笑。

 

 


白「前にな、鬼蜘蛛って でかい蜘蛛の妖怪が居たんだけどな


そこそこ旨かった」ボソッ

じゅわわわわっ!!!

 


テオドール「Σおおおさすが 一気に多数片付きまして御座います!!」感動っ

彬羽「Σ確かに化け物の話だが そういうのじゃないだろ!!」

粋「Σいや何食ってんだあああっ!!!」ひえええっ

 

 

 


幽霊E「お三人共素晴らしい
皆さん どんどん成仏しちゃってますよ」あっはっは。

白「あ、これでも良かったみたいだな」へー。

 

幽霊F「で、百物語は 1人1話ですんで お三方お帰り頂いて大丈夫ですが。

そちらさん ネタまとまりましたか?」

 

彬羽「・・・Σえ」 はっ!

 


テオドール「1人で沢山お話ししてはいけないので御座いますか?」

幽霊F「はあ。まあ百物語は元が1人1ネタ披露で立ち去るって 奴ですし
滑ればなんぼでもリベンジ可能ですがね」

粋「何その ローカルルール」ひええっ

 

 


白「バカラス居残りか。」

彬羽「Σえ 待て待て待て!手前等の後とかハードルが高すぎる!!」えええっ


粋「Σうわ。オバケ達 次はどう来る?みたいな期待に満ちた目してるし」

彬羽(Σ最初に適当な話しておくべきだったあっ!!!) 

 

 

 

お堂の扉ぎいいつ

 


魄哉「おやおやおや。
夜中に霊が騒ぐと言うので来てみれば」

彬羽「Σ助かった!!」おおっ

 


テオドール「おや。天海様がなぜ此処に」

魄哉「坊主ですから

てか君等はなんでまた。」

白「閻魔に泣き付かれる前に 怪談でビビらせて成仏させようかなって。」


魄哉「ん? 怪談したら成仏するんですか?この人達」

 


幽霊C「ええまあ。
私等 生前百物語愛好会作ってたくらいな物で」ひゅーどろどろっ

魄哉「鏡見りゃ早い気もしますが

成る程。」ふむ。

 


彬羽「いや 成る程でなく
お前僧侶だろうが。さっさとまとめて成仏を

魄哉「力付くは好みません。
どうしたら成仏するか それが解っているのなら

その心を満たし、満足して成仏して頂けるのが1番でしょう?」南無。


粋「そりゃそうだけど。
まーた変な所で坊主してんなあ」困惑っ

 

 

魄哉「と、言う事で


取って置きのお話 参りましょうか?」ふふっ

幽霊一同「Σ!!!」背筋ぞわあっ!!

 


白「あ、これ片付いたな。」ああうん。

 

 

 


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ーーーーーーー

 

 

 


【翌朝】

 


家康「あのー
今日の瓦版なんだけど

彬羽のコーナー なんで今日こんな怖いの?」鳥肌っ

白「めちゃめちゃネタ練った分 使いたかったんじゃ無いかな?」

家康「Σどういう事!?」

 

 

 


彬羽「落ち着いて考えりゃ この程度いくらでも思い付くってんだ。」けっ

テオドール「少なくともお盆の間は怪談コーナー続きそうで御座いますね」おやまあ

 

 

 

粋「・・瓦版  か。」遠い目っ

 

 

 

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