小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

1月20日

 

 

 

テオドール「やはり冬と言えば温泉で御座いますねえ。
日本の心で

あ、此処では猿と一緒に露天風呂に入れるそうで御座いま


粋「うん、怪奇現象の起きる宿で 良くはしゃげるなお前」びくびくっ

 

 

テオドール「人の出入りの多い建物は
そりゃなんなと居付くで御座いましょうしねえ」けろっ

粋「Σ物凄い勢いで慣れてってない!?
お前俺と同じヘタレ枠だったじゃねえかよ!!」えええっ

 

彬羽「騒いでも出るか出ないかは変わらねえだろ

と言うか なんでコイツを連れてきた」怪訝っ

白「ホントにオバケが出るなら
無駄にオバケに好かれるコイツ放り込んだら早く解決するだろ?」な?

 

粋「Σ兄貴の人でなしいい!!」どちくしょおおっ

 

 

彬羽(最終的に着いてきてる時点で 自己判断の気もするが?)うーん。

テオドール(なんやかんやで、置いてきぼりも嫌なので御座いますね) 面倒くさっ

 

 


テオドール「しかし、ジャパニーズ温泉にはオバケが付き物過ぎて 若干食傷気味に御座います

てか、日本人は食とお風呂好き過ぎや致しませんか?」むう。


彬羽「ある程度 精神的に枯れてくれば お前も解る様になるだろ」

テオドール「そう言う物に御座いますか?」えー。

 


白「バカラス、お前
俺より年下だよな?」えーっと

彬羽「・・手前も前の時
温泉の楽しみ方解らんとか言ってたな
そう言や。」

 

テオドール「彬羽さんは 見た目とメンタルが老け過ぎなのでは御座いませんか?

あ。売店見て参りまーす」たたっ

 

粋「うわ。さりげにすっげえ失礼」わおー。

 

 

 


彬羽(温泉は肩凝りに効いて最高だと思うんだが)うーん。

白「言い返さないのか?」なあ。

 

 

 

間。

 

 


テオドール「ーーと言う事で
売店のお姉さんにさりげにお話を伺った所、

此方では 定期的に発光する人影。
寝てるお客さんの枕元を走る子供の声と足音。
夜間目を覚ますと 天井の木目が人の目になっている。
障子に映る ぶら下がった人の影等など

白「温泉あるある全部突っ込んだ感じだな」温泉饅頭もぐもぐっ

 

テオドール「で御座いますね。
テンプレの欲張りセットに御座います」饅頭むしゃむしゃ


彬羽「おい。饅頭買いすぎ「経費で落として下さいませ」もぐもぐっ

 

白「けいひ って何だ?」ん?

彬羽「待て。社会人

なんだ芝居小屋にはそう言うシステムは無いのか?
そして手前もどんだけ食ってんだ。

ああそうか。仮にも役者としちゃ上位かこんなでも
雑用は 周りがやってると

ん? おい どうした?」

 

 

粋(どうしたもこうしたもねえええ!!!

テオが戻ってきてから偉い事になってんだろ!!)ひええっ


部屋の中にぎっちり幽霊うぞうぞっ

 

 

 

白「変な奴だな
また風邪か?」はて?


粋(Σいや変なの兄貴達!!
なんで!? 何で霊感ゼロの俺には見えてんのに 兄貴達気が付いてねえの!?)ひええっ


彬羽「雪が偉い事になってるしな。
冷えが過ぎると具合も悪くなるぞ
温泉にでも浸かってこい」


粋(Σお前はどんだけ温泉好きなんだよ! どんだけ肩凝ってんの!?

つか、こんなんで水場とか行ったらっ) ひええっ

 

テオドール「あ、ひょっとしてビビりに御座いますか?

オバケ宿で1人は怖いと?
嫌で御座いますよ?私 お手洗いは着いて行きません故 ご了承下さいませ」


粋(Σうお確かに厠も怖っ

じゃなくて後ろ!背中!!
何かもたれかかって『ア゛ア゛ァア』とか言ってる後ろおお!!)

 

 

白「ここの温泉には猿が居るから1人じゃないぞ?」な?

粋(Σ兄貴に至ってはあえて水場に俺行かせようとしてない!?

 

あ! 囮!? さっき言ってた囮?
そんなのやんなくてもめちゃ此処居るんですけど!!

えええマジで見えてねえの!?)あたふたきょろきょろっ

 

 

 

テオドール「あのー。粋さん?
ひょっとして本気で頭の具合でもお悪いのでは?」

粋「Σだからさりげに失礼お前は!!」

 


彬羽「やはり置いてきた方が良かったか

ちょっと待ってろ
具合が悪いなら 茶でも飲んで横になって Σだっ」

めこっ。

 

白「バカラス 客室壊すな」

テオドール「あーあ。欄間がべっこりと。
背が高いと大変に御座いますねえ」

 

彬羽「すまん。最近近眼が進行して
白「文字の読みすぎだな。」うん。

 

粋(Σひょっとして カラスに居たっては 目が悪くなって霊も見えてねえんじゃ!?

って 霊ってそう言うもんだっけ!?)えええっ

 


幽霊「ケケケっ?」覗き込みっ

 

粋(Σうおやべ!
この手のは目を合わせたら お前見えてるな。って来るって石燕が言ってたっ) 目そらしっ


ひゅーどろどろどろっ

粋(Σあああ 耳元でそれっぽい音嫌すぎる!

え?え?どうしよ
俺1人じゃこんなん耐えらんないって
皆に見えてないぽいけど オバケ居るって言うべき!?)ぐぐっ

 

 


幽霊「シャベッタラ

オマエモナカマ。」耳元ボソッ

 

粋(Σバレ倒してるううううう!!!)背筋ぞわあっ!

 

 

 


白「まあ良いか
それより その変なのって何処に出るんだ?
とっとと片付けて帰ろう」あくびっ

粋(Σこのオバケぞろぞろの何処ぞの笛吹き状態で
更に出る所行くの!?)えええっ

 

テオドール「そもそもこの手の些事に
我が主がいちいち呼び出されるのはいかがな物かと」むう。

 

彬羽「些事なら晴明辺りが まとめて吹っ飛ばして終わりなんだがな。

残念ながら 此処の奴等はしぶとくしつこく
祓っても祓ってもまた何処からか寄ってくるらしい。」ため息っ

白「二度とここに溜まりたく無くなるような事しなきゃダメって事か。」

 


粋(確かにタチ悪い!!

俺がこう言うのダメなの解ってて あえて視界に入ろうとしてくる!!)あわあわっ

 

 


テオドール「あの。さっきから何を1人でおかしな動きを?」

粋(Σおかしいのお前だああ!!
背中の『ァアア゛』 いい加減気付けよ!!)

 

 

彬羽「確かに 此処にはあまり長居したくはな Σぐ」

めしゃっ!


粋(Σお前は宿壊すのやめたげて!
そろそろ本気でメガネかけて!!)ひえっ

 

 

白「じゃ とりあえず
猿見に行こう猿。

温泉に入ってる猿とか そうそうないぞ」わくわくっ

テオドール「えー。
猿に覗きで怒られませんでしょうか?」にこにこすたすたっ

白「猿だけに『キャー』か。」

 

粋「Σ何で今回に限ってんなノリノリ?」えええっ

 


彬羽「むしろ 手前が1番はしゃぎそうだと思ったんだが?」

粋「Σそれどころじゃねえわ!!
ちょ 兄貴 こんな所に置いてかないで!!」どたばたっ

 

 

 

ーーーーーーーー

 

 

 

テオドール「おお!お昼だと言うのに
湯船にお猿さんが!!」おおおっ

 

白「この辺宿からちょっと離れてるからかな。

ほら あっちが人間用の風呂だろ?」

テオドール「あー。お猿さんも いつも人間と同じは嫌に御座いますよねえ」成る程っ

 


粋「Σ本気で猿と戯れてる!?
とっとと片付けて帰んじゃねえの!?」えええっ

 

 

彬羽「だな。
宿から調度離れたしな」

粋「へ?」

 

白「うん。俺言ったよな?


良く釣った。 大漁だ。」

 


オバケ軍団じゅおっ!!

粋「Σうおうっ!?」びくっ

 


彬羽「下手に動くと一緒に燃やされるぞ。」

粋「え?あのっ

 

Σえええ!まさか見えてたの!?」はいいっ

 


テオドール「当たり前に御座います。」

ぐさっ。

背中の幽霊「Σぬっわあああ!!!!」

 

粋「Σなんでオバケが物理ダメージ受けてんの!?」ひいっ

 

テオドール「銀製だからに御座いますかね?

銀は古来から魔除けとして

粋「Σわざわざ銀で五寸釘作ってんじゃねえ!!」


テオドール「銀は加工のしやすい金属に御座いますよ?」えー。

 


白「吸血鬼が銀持ち歩いてるのには 突っ込まないんだな」

彬羽「頭追い付いてねえんだろ。」

 

粋「え?え?じゃあ何!?

皆見えてんのに あえて見えないふりして こんな所までオバケ共誘きだしたって事?

 

俺をオモチャにして 囮にして!?」えええええっ

 

 

白「教えない方が からかい甲斐があって オバケも沢山釣れるかなって

さすがだ。根こそぎだぞ」

 

粋「Σ嬉しかねえわ!!」涙目っ

 

 

彬羽「悪いな
さっきも言ったように
此処に集まる奴等はタチが悪い。

一気にまとめて殲滅させられた。 と言う事実でも作っとかんと またいくらでも寄ってきて元の木阿弥になるんでな。」

粋「だからって!

つか、 なんで集めてこんな所に連れてくる必用があったんだよ!」うがあっ

 

 

テオドール「あ、それは」

 

白「んーとな。

ほら、今此処からよくあの旅館見てみろ」ほらっ

 

粋「へ?

何だよ。ただの雪に埋もれそうなボロ旅館だろ」けっ


白「うん、ボロいんだ。凄く

 


あそこな 雪の重さで今ギリッギリで
下手に俺等が暴れたら その揺れでぺしゃん。て行くんじゃないかなーって

粋「Σそんなんで客泊めてんじゃねええ!!!」背中ぞわっ

 

 

テオドール「ボロいから尚更、 オバケの皆さんも住み心地が良いので御座いましょうねえ」

 

彬羽「それは有るかもな
ともあれ 俺等の仕事は終わりだ
とっとと帰るぞ。 あんな所に泊まりたかねえ」

粋「お前も大概嫌なん

ん?」

 

 


一同(馬鹿力が めちゃめちゃ頭ぶつけてたけど 大丈夫か!?)はっ!

 


白「・・・暗くなる前に帰るか」うん。

粋「Σ良いの!?
知らないふりして良いの!?」えええっ

 

テオドール「この世の全ては諸行無常に御座いますよ
南無阿弥陀仏」なむー

粋「覚えたての言葉で誤魔化すんじゃねええ!!」ひええっ

 

 

 

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