【某神社 秋祭り会場】
粋「えっと。
秋祭り なんだよな?」
彬羽「のはずなんだがな。」
テオドール「いやこれどう見てもお化け屋敷に御座いますよね?
夏の風物詩に御座いませんか?」怪訝っ
ボロボロのお化け屋敷どーん。
粋「Σ夏が終わってオバケとおさらばと思ってたのに!!」ああもうっ
白「心配するな
オバケは夏だけじゃなく年中居るぞ」ずばりっ
テオドール「夏の怪談って
あれ暑さ対策にヒヤッとする為にやってるだけに御座いますしね」
彬羽「此処で言うのも何だが
アレ そんなにヒヤッとするか?」
テオドール「・・相当アレなお話とかでも 変な汗かいて気持ち悪いだけかと」うーん。
白「まずヒヤッと出来ないだろ
俺等本物に慣れてるし」
彬羽・テオドール「ああ。」納得
粋「Σいや怪談の是非は良いから!!
どうせまた此処入らなきゃいけないとか
本物混ざってるぽいとかそんなだろ!
慣れてんなら兄貴達だけで行けよ!!」涙目っ
白「本物居たらお前に寄ってくるんだから
そこは餌が居るだろ
モテモテな所兄ちゃんに見せてみろ」がしっ
粋「Σうお全力疾走の準備バレた」ひえっ
テオドール「で、実際また本物混ざってるパターンで御座いますか?」
彬羽「らしいな。
今回で いや今年でこの屋敷も終わりって事で
従業員としちゃ最後までキッチリ営業したいとか何とからしい
まあな。苦楽を共にした建物だ
解らなくもないな」遠い目。
粋「Σうお人情話やめて! 断り辛くなる!!」耳塞ぎっ
白「だから断れないって。
お前 前住んでた長屋の溜め込んでた家賃と修理費誰が払ったと思ってるんだ」
粋「Σぐ」
テオドール「はいはい。ちゃっちゃと働いてお返ししましょうねー」すたすたっ
ーーーーーーーーーー
【お化け屋敷 内部】
テオドール「」灰っ。
粋「Σほらあああ!お前だって怖いんじゃねえかよ!!」涙目っ
彬羽「ほう。大したクオリティだな」感心っ
白「これ怪我してる化粧なのか?
よく出来てるな」へー。
お化け役「Σ!?」びくっ
粋「くおら兄貴!
こう言う所では オバケ役の人に話しかけんのは御法度なんだよ!!
向こうも仕事なんだから その辺察してやれよ!
あ。すんません」ぺこりっ
白「お前も話しかけてるだろ」むう
粋「Σ今のはしゃーないだろ!
今後やっちゃダメだからな!!」ほんとにもー。
テオドール「急に元気になられましたね。」ざらざら復活っ
彬羽「アホの空気読まん行動で 作り物としか認識出来なくなったからな」
テオドール「あ。そう言う
ホッとしておられるので御座いますねえ。
しかしアトラクション内ではスタッフに声をかけない。 確かに世界観ぶっ壊れまして御座いますね
忘れぬ様にしておかねば」ふむ。
物陰のオバケ役A(Σ今 灰から人が!?)ひえっ
物陰のオバケ役B(あんな仕掛け有ったっけ!?)えええっ
物陰のオバケ役C(Σまさか!
あれが噂の本物のオバケっ!!)背筋ぞくうっ
彬羽(既に色々ぶち壊しな気がするな。)
白「ん?あれ何だろ」おっ
粋「だからー スタッフに声をかけちゃ「いやスタッフじゃない奴」
テオドール「ん? それはもしや」
間。
オバケ役一同「Σ!?」ぎょっ
粋「どわあああああ!!!
」どどどどどっ
オバケ(本物)軍団「アア゛アアアァア゛ッ!!!」どどどどどどっ
白「思ってた数倍めちゃめちゃ居た。」うわ
彬羽「クオリティが高すぎて 本物の化物の屋敷と勘違いされたって所か」うーん。
粋「Σだからって何で毎度毎度毎度!!」ひええっ
白「凄い人気だな 思ってたよりモテモテだ
兄ちゃん鼻が高いぞ」
粋「Σ棒読みで言うなやああ!!!」うおおおっ
テオドール「あのー助けなくてよろしいので御座いますか?」さらさら復活っ
彬羽「お前そんな怖いか?アレが」
テオドール「いえ今回は 避け損ねて踏まれまして御座います」
白「吸血鬼じゃなきゃペシャンコだな」うん。
彬羽「特に何もせんでも このまま囮を追いかけてこの建物からさえ出せば
後はこの晴明作の符で再入場不可に出来る」フダぴらっ
テオドール「あー 会話の出来るタイプの方々ではなさそうに御座いますしねえ」成る程っ
白「囮、パニクってどんどん奥に行ってるけどな」
彬羽「Σこら手前!!
何の為に連れてきたと思ってんだ!!」
粋「Σ知るかああ!俺は兄貴に引きずり込まれただけだもんよ!!」ひええっ
彬羽「良いから戻れ!そっち逃げても解決しねえだろ!!」
粋「Σこの数に追われて戻れるかああ!!!」どちくしょおおっ
オバケ役D「Σうおお何か来た!!」
オバケ役E「Σぎゃっ何あれ何あれ!!」ひええっ
一般客「化物おおおお!!!」うわああっ
テオドール「Σまずい!このままではスタッフさんやお客さんがオバケ軍団に踏まれてペシャンコに!!」
白「俺この中で暴れたら火事か崩れるしな」むう。
彬羽「Σくっ!こら停まれえええ!!」だだだっ
カカッ!!
テオドール「Σ日光!?」ひいっ
彬羽「いや違う あれは!!」はっ
白「田中のばあちゃん」目見開きっ
田中の婆ちゃん「嫌だよー。年よりの終の住みかで暴れるなんて。」はーどっこらしょ
オバケ軍団「Σ!!」びくっ
田中の婆ちゃん「ほれアンタ等
生きてる人にちょっかいかけたら追い出すって言ったろ?
またシメられたいのかい?」ああんっ
粋「へ? 誰?」きょとんっ
白「田中の婆ちゃんだ。
この前葬式に呼ばれた」びっくり。
テオドール「Σお知り合いの幽霊に御座いますか!?」えええっ
彬羽「ん?ちょっと待て
霊の類いは生前関わりの深かった奴には基本見えないし 化けても出れないんじゃ。」
田中の婆ちゃん「年寄りなめんじゃないよデカイ兄ちゃん
あたしゃ白ちゃんの茶飲み友達だよ。
生前影響受けまくったのか おっちんだら偉く規格外の霊になっちまってねえ」けけけっ
テオドール「確かに見た目観音様みたいになっておられますね」ああうん。
田中の婆ちゃん「しかしまあ。アタシが此処に居るせいで 其処らの雑魚も呼び寄せちまった。
居心地良かったが、そろそろコイツ等連れて 閻魔さんの所に行くとするかね」どっこらしょっ
粋「Σえ、そこまで影響力あんの!?」
田中の婆ちゃん「お宅の兄ちゃんの化物力なめちゃいかんよ。
あ。くたばる数日前からツノ見えとったぞ白ちゃん まだまだ甘いぞ」にやっ。
白「婆ちゃんのが妖怪ぽいの何でだ」
田中の婆ちゃん「さあな?
妖怪ばばあだからでないかい?
さて行くよお前達。
んじゃ 生まれ変わったらまた一緒に茶飲もうな」
ぱっ!
粋「Σまとめて消えた」ええっ
テオドール「また明日ね 的なノリに御座いましたねえ」
彬羽「来世がセミとかだったらどうする気だ」
白「俺 樹液すすればいいのかな。」うーん。
粋(Σん!?
俺今回も追われる必要無かったんじゃ!?) はっ
彬羽「さて。騒ぎ出す前に帰るか。」くるりっ
白「だな。営業妨害だしな」すたすたっ
テオドール「今更に御座いますがねえ」てくてくっ
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ーーーーー
白「Σあ。この中ってスタッフに声かけちゃダメだったんだったか」はっ
彬羽「落ち着け。婆さんの霊はスタッフじゃねえ」きっぱり。
テオドール「確かに 其処らの生きてる方より生き生きしておられましたがねえ」うーん。
粋「あれっ?
オバケって 何が怖いんだっけ?」混乱っ
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