テオドール「彬羽さんって 京の生まれなので御座いますよね？」
彬羽「何だ 何の確認だ？」
テオドール「雅感はあまり感じな「おいこら、日本には口は災いの元って言葉が有るの ちゃんと下僕に教えとけ。」
白「俺がそんな言葉使わないし」きっぱり
テオドール「私、つつじさんみたいなどすどす言っておられるのが都の方だと思っておりました」むう
粋「いや、騙されてる騙されてる」
白「つつじは京の生まれじゃないぞ」
テオドール「Σえ」
粋「あれ役者としての役作りつか
同じ西でももちょい荒々しい所の生まれで、京に居たのはマジでちびっとだけらしいかんなあ」うんうんっ
テオドール「Σええー！詐欺に御座います！！」がーん。
彬羽「何の詐欺だ。
第一 よく考えてみろ
ガキの頃から一緒に居る 幼馴染みの皐月がアレだぞ？ どう見てもコッテコテの関西女だろありゃ」
テオドール「あ、確かに」はっ
皐月「呼んだー？」ひょこっ
テオドール「Σななななんでも御座いません！！」ひいいっ
白「関西は広いなって話だ」うん。
彬羽「Σお前！ 京が関西だって理解してたのか！！」衝撃っ
皐月「何かしらんけど、 一応そいつアンタの上司よな？」
粋(やっべ。仕事中だった)そそくさっ
※芝居小屋楽屋。
彬羽「よし、俺も仕事に戻るか
食器は重ねて表に出しとけよ」そそくさ
テオドール「はーい。出前お疲れ様に御座います」ぺこりっ
白「あ、しまった
馬鹿話しててコレの話忘れてた」
懐から御札まみれの箱ずるりっ
粋「Σ見るからにヤバそうな何それ！」ひいっ
白「飛天とこの患者の家の床下から出て来たって ヤバそうだし処理頼んだって行きしなに押し付けられて
時間無いからそのまんま持ってきたんだった」うっかり。
テオドール「Σ持ち歩いて大丈夫なので御座いますか！？それっ」ひいっ
白「大丈夫だろ
封印されてるからバカラスも気が付かなかったみたいだし
けど、これだけベタベタ貼ってると中身気にな
粋「Σたった今自分でヤバそうって言ったよな！？」
テオドール「Σダメで御座います！今回ばかりは好奇心をお抑え下さいませっ！！」うわああっ
皐月「こら。遊んでんなや出番やで」
白「竹刀で叩くな 痛い。」たんこぶっ
皐月「喧し プロの癖にぶったるんだ真似しとるからや」けっ。
白「痛い」頭さすりさすりっ
テオドール(皐月さん！今回ばかりはナイスに御座いますっ)おおおっ
粋(Σ興味より脳天ズキズキに意識が行った！
よし このまんま出番挟めば兄貴なら箱なんか忘れるっ)よしゃあっ
つつじ「あんれ？何どすかこの箱」よいせっと
粋・テオドール「Σわーーっ！！！」うぎゃああっ
皐月「アンタも出番やろが」
つつじ「Σ忘れとりまへんえ！？拾うただけやんか！」白刃取りっ
箱ころんころーん。
テオドール「Σわーわー！！こっち転がって参りましたっ
パスで御座いますっ」
バキャスッ！
粋「Σぎやーーー！蹴んなあああ！！」ひいいっ
皐月「つか、アレ何が入っとんの？」
白「解らないから騒いでる。」
つつじ「お伽噺なら開けたらアウトな奴やな」うーん。
ーーーーーーーーー
蒼月「あー 絶対開けちゃダメな奴だね」楽屋の隅っこっ
粋「相当ヤバい奴なんだな」わお。
蒼月「気配的には 舌切り雀の開けたらギャーな方のつづら的な？」
テオドール「実物を見た事あるので御座いますか？」
白「ふーん。中身が何となく解ると興味無くなるな
で、お前は何で寒いのに出てきてるんだ珍しい」首傾げっ
蒼月「うん。そういう享楽的な所マジで尊敬
本格的な冬になる前にさあ お店の女の子達と遊び納めしたいんだよ ほら俺蛇だし
で、厚着しなきゃだけどダサいのは無しって事で 衣装貸して師匠」へらっ
白「こう言う時だけ師匠呼びなんだな お前」
テオドール「ん？蒼月さんはお弟子さんなので？」おや。
粋「何のだよ。
目上って意味の師匠じゃね？」
蒼月「しっかし俺が立ち寄って良かったよねー
魑魅魍魎うじゃうじゃ出てきたらまたまとめてバカラスに叱られる所だったよ？
感謝してよね」衣装ごちゃっ
白「飾り過ぎて品がな「目立てば良いの目立てば
じゃ貸りるねー」ごきげんっ
テオドール「自由な方に御座いますねえ」しみじみ
粋「つーか。やっぱ開けたら魑魅魍魎うじゃうじゃなのかよ
うっわ 何処に処理しよ」うーん。
白「思うんだけどな
舌切り雀って 一二三の絵本で見たけど。
アレ 魑魅魍魎と虫が出てくるんだな
ひょっとして雀のオヤツだったのかな？」真剣っ
テオドール「Σ確かに お土産として選ばせる謎が解けまして御座います！！」おおっ
粋「いや雀、魑魅魍魎食うのかよ」
白「食べないとは決まってないぞ？」
粋「Σそうなの！？」えええっ
テオドール「野生は強い物で御座いますねえ」へー。
彬羽「何をアホな話してるんだお前等」
粋・テオドール「Σわーーっ！！」ぎくううっ
彬羽「？
出前の重箱やら取りに来たんだが？」
粋(あ、別に怒られる事はしてなかった)心臓ばくばくっ
テオドール(開けてないのでセーフで御座いましたっ)どきどきっ
白「重箱そこに有るぞ
あ、カラスも雀も同じ様な物だよな 食べるか？」御札まみれの箱っ
彬羽「Σうおお 何だ何処から持ってきた！」びくっ
粋「Σだから開けるなって言ってんのに！！」
白「別に大した事無いだろ
出てきてもオバケと虫だし」しれっ
粋「Σ一般的には出て来ちゃダメな奴！！」ああもうっ
彬羽「Σ手前は俺に何食わせるつもりだった！！」背筋ぞわっ
白「あれ？カラスって虫食べるだろ？」
彬羽「俺は昆虫食はあまり好まん」きっぱり。
テオドール(Σ頑張ればいけるので御座いますか！！)ひええっ
白「そうかそうか。
好き嫌いは良くないな」にやりっ
彬羽「Σはっ」
粋「Σぎゃー！こう言う兄貴だった！」ひええっ
テオドール「Σ申し訳御座いません！嫌がらせは私達の居ない所で「Σ手前もサラッと見捨てるな！！」
つつじ「あんさん。
職場を虫だらけにする気どすか？」
白「神速の竹刀って めちゃめちゃ痛いぞ。」脳天直撃っ
皐月「ほれ、いつまで駄弁っとるねん 仕事終わったやろ
遊ぶんなら帰ってからにし 片付かへんやろー」しっしっ
彬羽「助かったが 手前は清掃のオバハンか。」
皐月「誰がオバハンやねん」
テオドール「むしろロリ Σあだあっ！」
皐月「誰がぺったんこやねん。」
灰ざらっ
白「脳天チョップ」あーあ。
一同(今のは痛い)うわ。
粋「カラス！頼むからこの箱持ってって 兄貴の前に置いとくの危な過ぎるっ」ひいいっ
彬羽「Σこっちはこれから店に戻るんだぞ！
仮にも飲食店に虫系持ち込むわけにいかねえだろ！」
粋「Σ確かに！！」だあもうっ
白「解った解った
別に開ける理由も無いし
虫だらけにしたらつつじ怖いし 開けないから良いだろ」投げやりっ
彬羽「何だこの心底信用出来ない生き物は」イラッ
皐月「アンタが副官してる魔王やで」
彬羽(転職してえ。) ずーん。
白「やらないって言ってるのに しつこいな
もうこんなの興味深い無くなったし」ぶらーん。
粋「Σこら紐持たない！ほどけたらどうすんだよ！！」ひいいっ
白「あ。ちょっとほどけた 危ない危ない」ふう。
粋「Σほらああっ！」
彬羽「・・・・本当に興味が無くなった様だな」じーっ
白「怒られる方が怖いからな」うん。
粋(Σあ。後ろで竹刀パシッて威嚇がっ)
彬羽「なら良いか。
良いか 極力手前は触るな
とっとと持って帰って直しとけよ
俺は一旦店に戻るからな」振り返り振り返りっ
白「しつこいな」むう。
皐月「あっきーも大変やな」
つつじ「お疲れさーん
後でちゃんと躾なおしといてやー」竹刀ぶんぶんっ
白「今回悪い事してないのに酷いな
えーと。大人しくなおしとけば良いんだよな
ん？直す？ ああほどけかけた紐の事か。」よいせっと
つつじ「Σちゃうちゃう！ 関西で『なおす』は『しまう』の事や！！あんさんは触ん
ぶちっ。
白「あ。」
一同「あ。」
【割烹 春一】
彬羽「ん？蒼月？」
朱禅「芝居小屋なら彬羽が出前の食器取りに行ってたけど、何？俺も行くの？」はい？
蒼月「うん。間に合うか解んないからねー
ま、レンタル代にこれくらいはしとくかなって」
朱禅「は？」
蒼月(こいつ、まーだ自分の破呪の蛇眼に気が付いてないのかよ) うわー。
彬羽「・・ん？」嫌な予感っ
テオドール「彬羽さんが がっつり標準語な理由がよく解りまして御座います」涙目っ
粋「」白目っ
皐月「こんどんくさ魔王が！！」べっしべしっ
白「だからごめんって」たんこぶ。
つつじ「ハエとり紙貼るか」ちっ
