彬羽「ーーーと言う事で 最近此処等で船幽霊らしき物が目撃されまくっててな」地図っ
粋「夏も終わりなのに?」ええー。
白「オバケは水好きなんだから 海なんて幽霊くらい出るだろ
よし。この話終わりだ」くるりっ
彬羽「待てカナヅチ魔王。
普通じゃないから話してんだろ」がしっ。
粋「普通じゃないって何?」おそるおそるっ
彬羽「いやな。あまりに目撃情報が多いんで 水のスペシャリストに調査を依頼したんだが」
人魚「はいはーい。調査お願いされました」はいっはいっ
テオドール「あ。人魚さん それでいらしてたので御座いますか」なる程っ
人魚「お土産に海の幸捕ってきましたんで カラスさんに調理して貰ってました」ごきげんっ
粋(調理も何も 生のまんま丸かじりする癖に?)ええー。
人魚「いつもプレーンじゃつまらないんですー
あ、吸血鬼さんにカルパッチョも作って貰いました
酸っぱ美味しいです」もぐもぐっ
テオドール「夏場は酸味が大事に御座います」キリッ
彬羽「すまん。話を戻して良いか?」
人魚「了解です。
原点回帰でお刺身お願いしま「そっちじゃねえ。」
白「ん?
人魚が調べにって 朧車で運んだのか?
前に大江山が此処だって言ってなかったっけ?
で、此処の海までか?」地図ぺらりっ
人魚「あーいえいえ。この猛暑で朧車さんも夏バテらしくて
最寄りの海まで人型で歩いて
そこから陸ぞいにぐるーっと泳ぎました」にこっ
テオドール「あのこれ 最寄りって 日本半周しておられませんか?」えええっ
人魚「ですねえ。会津沖ですし」
粋「Σ移動距離ぱねえ!
回遊魚か何か!?」ひええっ
人魚「回遊魚・・
マグロは美味しいですね」にこっ。
白「なあ、マグロって めちゃ大きくなかったか?」
テオドール「基本メートル級に御座いますね
・・丸かじりされておられるのでしょうねえ」引。
人魚「はい。美味しかったです」
粋「Σ捕った!? 途中で食った!?」ひえっ
人魚「そりゃエネルギー要りますしー」のほほんっ
彬羽「すまん。本気で船幽霊の話に戻して貰えるか?」
人魚「あらうっかり、
他にも美味しいもの沢山で お土産話したくて「そこは酒呑と茨木にしてやれ。
捕ってきた魚は干物にしてやるから」
人魚「Σ日持ちのしない山では嬉しい!
お二人へのお土産ゲットです。」わーい。
家康「彬羽も大変だなあ」
千様「人魚ちゃんマイペースだからー」あらあらっ
人魚「そんなこんなで 噂の会津沖まで行ったんですが
変なんですよー」むう。
粋「うん。やっと本題」
テオドール「で、変とは?」
人魚「マンボウが居ました」真顔っ
彬羽「Σ暑いからな!そりゃ暑いからだな!!奴等は暖かい海流に乗ってやってくるからな!!」イラッ
人魚「ちなみに プルプルして新食感でした」
粋「Σどんだけ食ってんの!?」
白「話進まないな」どうどうっ
彬羽「ったく だから女はっ」イライラっ
テオドール「この御時世んな事言ってると怒られまして御座いますよ。
すみません。海の幸以外のお話でお願いします」
人魚「えーでも海の幸以外って何もありませんでしたよ?」
粋「え? あの船幽霊は?」へ?
人魚「だから何も無いんです
私以外の化物の気配ゼロでした。」
白「あれ?水って そう言うの集まるんだよな?」
彬羽「盆の後だからな
閻魔の手の奴等がまとめて あの世に吸引してるんだろ」
粋「あー そういや海ってあの世への出入口パカッて開くんだっけ」成る程。
テオドール「ん?
つまり 物の怪の類の気配が無いのに 怪異が頻繁に目撃されてる?
どういう事で御座いますか?」
粋「ひょっとして人魚の姉ちゃんみたいに 皆遠くからわざわざ泳いできて 人驚かせて喜んでる 的な?」ひええっ
白「それ違う意味で怖い奴等だな」うん。
彬羽「もしくは他人に感知されない そう言う特殊能力を持つ奴等か
そう言う気配を遮断する場所でも有るのか
どちらにしても面倒だとは思わねえか?」
白「面倒だから無視したい「黙れ魔王。
化物が人間に被害出したらまずいんだろうが」
家康「人間は 特に日本人は何でも食べるからねえ
人魚ちゃん以上に」ボソッ。
彬羽「ほれ見ろ 妖怪を駆除対象と認識されたら最悪食材だぞ!!」
白「よし。その会津の海行くぞ」しゃきっ
粋「Σ説得力凄え!!」
ーーーーーーーーーー
白「来なきゃ良かった」小船ぷかぷかっ
サメばしゃしゃしゃぐーるぐるっ
粋「Σいや兄上しっかりして!
いつもならこんなの1発殴って「殴るまで近寄ったら落ちるだろ」
テオドール「お水の上だと 借りてきた猫状態になられるので御座いますねえ」苦笑
彬羽「見事にサメしか見当たらんな
全く変な気配を感じん」ふむ。
粋「いやサメしかって
サメこんだけ居るのも大概じゃねえ?」ひええっ
彬羽「安心しろ サメは基本人を襲わん。
とりあえず齧ってみて餌かどうか判断してるだけだ」
粋「いや 齧られるんなら結果同じ
Σうわっ!?」船ぐらっ!
白「船の先、ちょっと齧って持ってかれたぞ」おい。
彬羽「Σしまった此処等の魚は基大概でかい!
巨大魚と間違えられてるのか!!」はっ
粋「Σやっぱ危険じゃねえかあっ!!!」ひいいっ
テオドール「ご安心下さい
この船をチャーターする際 地元の漁師さんが装備もつけて下さいましたっ」銛よっこらしょっ
白「揺らすな」船ぐらぐらっ
彬羽「Σ待てテオ お前じゃ無理がある!こっちに寄越
テオドール「Σあ」
ぐらっ
粋「Σだああ踏ん張れえええーーっ!!!」
どっぱーん!!
彬羽「Σまずい!!」
粋「Σサメの群れの中に落ちた!!」ひええっ
炎ごうっ!!
サメ軍団「Σ!?」びくっ
白「水の中まで届かないな。
仕方ない雷」バチバチバチッ
彬羽「Σやめろテオまで感電する!!」
粋「けどっ!早く回収しねえと!!」おろおろっ
白「あいつはしぶとい
感電して浮いてきたの拾えば
Σあ」ずるんっ!
彬羽「Σばっ んな身を乗り出したらっ」
どっぱーんんんんっ!!!
粋「Σ兄貴のアホーー!!」うわああっ!
彬羽「ちいっ仕方ない
手前は此処から動くなよ 回収しきれなくなる!」
粋「Σえ!お前行く気!?」
彬羽「噛まれる前に前頭ぶちのめせば問題ない」
粋「Σいや行けそうだけど!
気を付けろよ!?」えええっ
ぱしゃんっ!
人魚「大丈夫です!此処はお任せ下さいっ!!」ばしゃしゃっ
粋「Σ人魚の姉ちゃん!?」
彬羽「まさかまだ泳いで来たのか!?」えええっ
人魚「美味しかったです!!」ばしゃんと潜りっ
粋・彬羽(Σ食い倒れツアーか何かか!?) えええっ
粋「Σじゃなくて!
いくら海妖怪でも サメの群れとかさすがに無理がねえ!?」
彬羽「Σあ 」はっ!
粋「一瞬色々飛んでたろ!
え?え?どうしよ? 海面に上がってきたのだけでも仕留めるべき!?」あわあわっ
彬羽「銛ならまだ有るが 奴等が中に居る以上下手な事は
ん?」
粋「Σあんま乗り出すと危ねえよ!!」ひえっ
彬羽「・・・サメ、逃げ惑って無いか?」
粋「へ?」
ばっしゃんっ!!
人魚「こらー!待ちなさいっ!
ちょっとだけ!ちょっとだけ噛るだけですから!!」
サメばしゃばしゃひいいいっ!
!
彬羽「ああ。サメの方が食料なんだな」納得
粋「Σ海の食物連鎖の頂点かよ!人魚の姉ちゃん!!」ひええっ
テオドール「あー。死ぬかと思いました」ずるっ
粋「Σお!テオ生きてた!!」おおおっ
テオドール「我が主がまっすぐ沈んで行かれる所見て 心臓止まりかけまして御座いますがね」よっこら引っ張りあげっ
白「」ぐったり。
彬羽(置いてきた方が良かったかもしれん。) うーん。
テオドール「ともあれ 一件落着に御座いますかね」裾絞りっ
人魚「はい?」もぐもぐっ
粋「Σサメ噛った!?」ひええっ
白「・・何も解決してないぞ
人魚がサメ食べただけだ。」ぐでっ
彬羽「だな。
すまん悪かった 大人しくしててくれ
結局怪異の原因は掴めなかったが 後は俺等が ・・ん?」目細めっ
粋「どしたよカラス
Σん!?」びくっ
テオドール「Σ水面から無数の人の手の様な物がっ!!」ひえっ
人魚「アシカさんですね。
此処等にも居るんですねー」あらあらっ
アシカ「オウッ!!」ばしゃんっ
粋「Σいつの間にかめちゃめちゃ居る!!」うおおっ
彬羽「そうか。
サメがウロついてたんで隠れてたが、
此処はコイツ等の縄張りと」ほう。
白「ひっくり返って 前足出して泳いでるの めちゃめちゃ人の手ぽいな。」ぐったりっ
アシカ「オウッ!」ばしゃしゃっ
彬羽「幽霊の正体見たり 何とやら か。」
テオドール「アシカは食されないので御座いますか?」
人魚「哺乳類を頭からガリゴリ行ったらさすがにアウトじゃないですか?」えー。
粋「一般的には魚もアウトだっての」ドン引。
くろねこ太郎の落書き部屋 [フォレストページ+] 夢小説対応・簡単オシャレな創作サイト作成サービス <サイトとトップへ戻る