家康「と言う事で
ちょっと間 ダミアン君を預かる事になったんだけど」横目ちらっ。
テオドール「あ。お気になさらず
お話をお続け下さい」穴掘りざっくざっく。
家康「うん。解りやすく落とし穴掘りながら言われてもね
てか 庭荒らさないで。私が天海に怒られる」
千様「大丈夫よー。この家無駄に部屋あるしー
離れに居て貰えばさほど接点無いわー」のほほーん。
粋「つか何でまた?
何? 人魚の姉ちゃんにでも手出したの?」
家康「私なら何が何でも手出さ無いと思うよ」引。
彬羽「一言で言うと
慢性的な熱中症みたいな物だ。
今年の夏の日差しは 吸血鬼にはキツかった様でな
日除けはしていても蓄積された日光で具合悪くなってるらしい。」
千様「あー まあ日陰って言っても山の中だしねえ」成る程っ
テオドール「軟弱な」けっ
粋「どっちかつとガンガン日光浴びてガンガン灰になっては復活してる お前がおかしいんじゃね?」
彬羽「と言う事で 軽い毒抜きだ
室内でしばらく過ごさせれば体内の日光が抜けるらしいからな。」
テオドール「何で御座いますか その数日で日焼けのヒリヒリ収まる的なの」ムスッ
彬羽「いや知らん 同じ吸血鬼のお前のが詳しいだろうが「一緒にしないで下さいませ」
白「やっぱ 元虐めっ子と虐められっ子じゃ無理が有ると思う
他の所に預けた方が良くないか?」むう。
テオドール「Σそうで御座いますよね!」ぱああっ
白(ダミアン 心臓に杭打ち込まれまくりそうだし。)うん
彬羽「他と言ってもな
そもそも 化物1人でしばらく滞在出来る様な所そうそうないだろ」
粋「旅籠とかは?」
テオドール「朝イチで良い天気だと日光浴びて灰になり お店の方をビビらすまで予想できまして御座います」真顔。
家康「それいつものテオちゃんだよね?」えー。
千様「ひょっとしてー
吸血鬼って皆結構うかつだったり?」あらあらっ
テオドール「まあ 高位の方々も基本調子こいて自爆する生物に御座いましたからねえ」遠い目っ
粋「マジかよ テオが特殊なのかと思ってた」
彬羽「よく絶滅せんで今まで残ったな」冷や汗っ
テオドール「そこは なかなかくたばらない生き物に御座います故」
千様「あ、しぶとさだけで絶滅回避してるのねー」納得。
与一「話中すまん。
その噂のダミアンが来たんだが」そのー。
家康「Σもう!?」ひええっ
テオドール「昼間出歩くから日光の毒が溜まるので御座いましょうに。」どっこらせっ
粋「真っ昼間から日除け装備で穴掘ってた奴が言うかよ
つか本人来たのに続き掘んなよ」
ダミアン「え、えーと
しばらくお邪魔し
Σうおおお邪魔致すっ!!」土下座べたっ!
白「なんで俺見てビビるんだ?」はて?
千様「魔王だからじゃないのー?」
粋「(Σそう言やコイツ 兄貴の事苦手なんだった!
やっべうちの兄貴1度キゲン損ねたら面倒いのにっ)
えっとほら 療養みたいな物だっけ? 大変だよなー
しっかり休めよ?」ずいっと前に
ダミアン「Σおお! しばしお世話になる!」ほっ
彬羽(さすがのコミュ力か。
ダミアンの方はこっちに任せて置くとして) ふむ。
殺気ずおっ!
ダミアン「Σひっ!」びくっ
家康「ああ。無言で近寄るなアピールが凄い」ひええっ
千様「見なくても何処に居るかだいたい解る って言うかテオ君何処?」あらっ?
石燕「妖気が下の方から感じるんで 穴の中っすね。
あ、離れの奥の部屋 片付けといたっすよー
あっしの部屋近くなんで何かあったらお気軽にっす」へらっ
ダミアン「Σおお! かたじけないっ」
粋「地面の下?」ええー。
彬羽「どんだけ穴掘ってんだあいつは。」引。
石燕「それと、面倒事にゃ慣れてるっすが くれぐれも静かにお願いしやす
仕事有るんで。」開眼くわっ!
ダミアン「Σあ。はい」びくっ
白「休めるのか?あれ」
与一「締切前の石燕なめるなよ
無理に決まっておろう」あーあ。
彬羽「テオの部屋から可能な限り離れた部屋にしたんだが
まずかったか。」うーん
ーーーーーーーーーーー
【夕方】
魄哉「あのー
万一その 出て来づらい様でしたら
晩御飯とか此処に運びますので」ね?
ダミアン「仕事でお疲れの所に気を遣わせて申し訳ない
そこはその 昔の事とは言え、やらかした私が悪いので
と言うか 私は人の食べ物は無理なんだが」困惑っ
魄哉「Σあ、そうでした。
じゃ後で血液パック持ってきますね
では、ゆっくり休んで下さい」
襖すすすっ
ぱたんっ。
魄哉「あの人アレで休めるんですか!?」えええっ
彬羽「他所の家で緊張するタイプの上 恐ろしいのが2匹も居るとなるとな。」うーん。
白「俺何もしてないんだけどな。」むすっ
粋「兄貴は 世間一般の妖怪からしたら怖えんだよ」
蒼月「つか魔王様の時点で普通は怖いんだよ
気にしなくて良くない? なめられるよりマシじゃん? 」
白「それもそうか」ふむ。
家康「あ。それで良いんだ」
彬羽「問題はテオか。
相手は体調に問題有りだしな
少しは加減してやっても良いかと思うんだが」やれやれっ
シロ「いや昔の聞いておったら 拒絶するのも無理は無いかもしれんぞ」うんざりっ
千様「捕まって聞かされてたのね」ああうん。
与一「愚痴が長いっ」げんなりっ
白「当時のアレコレ知らない奴が
『被害者』に上から物言うなよ?」ジト目っ
彬羽「Σそれくらい心得てるに決まってんだろ!!」
千様「結局アレコレ言えるのって他人事だからなのよねー」うんうんっ
魄哉「ですねえ
誰かに言われて はい仲直りってなるんなら んな長年引きずってませんっての」
粋(Σやべ 仲裁しようと思ってた
言われてみれば確かに。千年妖怪コンビ悟ってんなあ)
白「まあテオには俺から喧嘩はするなって言っとく
後はダミアン落ち着いて帰ってから夕飯好きなのにしたらキゲン直るだろうし」すたすたっ
粋「うん。間違ってねえけど
テオの扱いよ」
千様「白君が言うなら良い子にするだろうしー
数日の我慢ねー
早く治ると良いわねー」うんうんっ
ダミアン(Σいや丸聞こえ!
これだけ気を使われて休めん休めん!!
つか何で廊下でたまって井戸端会議始めるんだこの家の奴等はっ!)
粋「良し じゃさっさと飯にしよ
カラス 晩御飯何なに?」わくわくっ
彬羽「昨日の白身魚に梅とシソを挟んで蒸してみたんだが「Σもう旨いの確定それ!」おおっ
ダミアン(Σ旨いのかそれ!?
梅肉の赤さにしかそそられん!!)えええっ
どやどやどやっ
しーん。
ダミアン「・・・・私はとことんここの奴等とは馴染めそうも無いな
早く大江山に帰りたい」どよんっ
ーーーーーーーーーーー
千様「あらサッパリして美味しー」もぐもぐっ
テオドール「いやー動いた後のご飯最高に御座います
梅が沁みまして御座いますっ」じーん。
家康「どんだけ掘ったの」苦笑。
魄哉「家で料亭並のご飯が頂けるのは嬉しいですねえ
おや。白君 どうしました?」
白「うん。
皆早く食べ終わった方が良いと思う」
一同「へ?」
白「何か 来る。」天井見上げっ
ーーーーーーーーーーー
ダミアン「おお 良い月だ
そうか明日は満月だなあ
・・ん?」
屋根どどどどんっ!!
ダミアン「うお!?何だ 何かが強く叩きつけられ
Σはっ」
バリン!!
どっしゃああーーっ!!!
ダミアン「Σっぎゃああああー!!!」
家康「Σうおおこの音何なになになにっ!?」座布団かぶりっ
千様「Σぎゃっ!庭見て!おたまじゃくしの大群っ!?」ひええっ
テオドール「Σうお気持ち悪いっ!!」ひええっ
魄哉「降ってきた。 としか考えられませんね
そう言えば 今日は突発の大型竜巻の報告が入ってましたが」ふむ。
彬羽「Σファフロツキーズ現象か!!」はっ
粋「Σ何それ何それっ!?」ひいいっ
魄哉「おたまじゃくしや魚やカエルが空から降ってくる現象です。
諸説有る物の 主な原因は竜巻では無いかとされていますが
そもそもそんなに物を巻き上げる程の竜巻は この国ではそう起きませんし」怪訝っ
蒼月「原因はともかく
何でまたピンポイントでこの家に降って来るんだよ」ひええっ
魄哉「こんだけ魑魅魍魎揃ってりゃ そりゃ怪異以外の色んな物も引き寄せますって。」
蒼月「Σそこは科学的じゃないの!?」
小太郎「大事な所で ふわっとしてるなあ
あれ?白?」わおんっ
ひょいっと避けっ
天井ばりんっ!
河童「Σぶっ!!」べしゃあっ
粋「Σそりゃおたまじゃくし居る様な池や沼なら河童も居るよな!?」ひええっ
白「大丈夫か?」箸で突っつき
河童「こ、此処はっ」よろろっ
粋「生きてる。 妖怪って凄え」おおっ
シロ「ん?そういや石燕はどうした?
いつもなら創作意欲が とか喜びそうな物だが」
千様「石燕さんは締切前だからー
刺激しちゃダメよ?」
シロ「ああ 成る程」察し
粋「あー こんだけドカドカ煩かったらキレてるかもなあ」苦笑。
家康「だねえ。
ちょっと様子見て来
ずずんっ!!!
石燕「ダミアンさん。
静かにって あっし言ったっすよね?」
がしゃどくろ ずおおおおおおっ
ダミアン「Σうおおお待て待て待て待て!今のは私ではないっ
てかどうやったらあげな騒音
石燕「喧しい!! こちとら明日までに仕上げにゃならんのすよ!
しばし強制的に大人しくして貰うっす!!」うがあっ!
家康「Σまた離れの屋根がああっ!!」ひいいっ
魄哉「Σ石燕さんストップストップ!
今のは事故です 周りのおたまじゃくし見て下さい!!」
彬羽「いやおたま見ても解らんだろ!
Σうお!ダミアンお前そのケガどうした!?」
ダミアン「そそ空から おたまじゃくしと共に池の藻のついた岩がっ!!」頭ぱっくり血だらだらっ
白「河童も巻き上げるくらいだしな」うん。
テオドール「どんだけ日頃の行い悪けりゃそんなの食らうので御座いますか」ええー。
家康「小太郎 医者!」びしっ
小太郎「了解!」わんわんっ
ーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーー
飛天「よし。処置完了
で、今度は何事コレ?」
おたままみれっ
彬羽「不幸な事故だな。」
白「コイツも診てやってくれ 頭の皿欠けたらしい。」
河童「すんません」ぺこりっ
飛天「なんで河童まで居んの?」
ダミアン「とんでもない家だな
月が良く見える」しみじみ
与一「屋根無いからな」うむ。
飛天「で、あの吸血鬼は療養中だって?
具合悪いんならこの家はまずくない?」河童の皿に接着剤ぺたっ
彬羽「とは言え どこで療養させれば良いのか」
飛天「いやうち診療所なんだけど」
彬羽「Σあ」はっ!
千様「あ。そうねえ
飛天君の所なら 入院患者の為に部屋多いしー
衛生的だし 気兼ねしないで済みそう」ふむ。
ダミアン「Σえ。いやしかしっ
幕府の公費とやらでやってる奴だろ
私は人では無い上 何も対価は出せんぞ!?」ええっ
白「意外と真面目だな」
飛天「じゃあ 回復したら
診療所と俺の居住ゾーン 掃除して貰おうかな?
俺そう言うの苦手だから 不衛生になりがちでさー」わははっ
ダミアン「Σそんなので良いのか!?
是非お願いしたいっ」おおっ
粋「おい。後で後悔すんぞ」
彬羽「・・本人が良いってんな
良いんじゃないのか」目そらしっ
小太郎「彬羽 いい加減見かねて掃除するのダルいんだな。」わんっ
家康「ま、良いんじゃない?
屋根無くなったからまた部屋用意しないと とか思ってたし」わははっ
魄哉「ですねえ
・・ 直るんですかね コレ」うわあ。
白「けど竜巻って怖いんだな。
他所で起きた癖に こんなのなるのか」へー。
飛天「竜巻?」
粋「えーと。 説明はしょるけど
竜巻のせいでダミアンの頭割れたって言うか」
飛天「Σえ。うっそ
昼間 強盗に往診セット取られそうになって思わず烏天狗の扇使ったけど
ひょっとして俺のせい?」わお。
彬羽「おい。」
飛天「いやーごめんごめん
びっくりしてつい思いっきりやっちゃって
見事に竜巻になって盗人達も飛んでったわ」あちゃー。
白「庭に転がってるアレか。」ああうん
粋「Σあんた等生きてるかー!!」ひええっ
ダミアン「・・ま、まあ
結果世話になるのだし
頭のひとつふたつ割られても」
テオドール「いや怒る所で御座いましょうが。」
飛天「一応盗人の方も手当てしとくか。
ほれ アンタ等はちゃんと番所に
Σうおう!?」ずぼおっ!!
千様「Σああ!見事にテオ君の落とし穴に!!」ひいっ
一同「・・・・。」
白「蓋しとくか?」
彬羽「埋めるか」うむ。
ダミアン「Σうおお待て待て待て待て!!
全部事故だろ事故!!」ひええっ
蒼月「確かにこの家では養生出来なさそうだよねー」
シロ「常識人過ぎてな」うむ。
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