小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

9月5日






粋「Σ兄貴コレ多いから!」財布ずっしりひいいっ

白「ん? お前常に貧乏なんだから 残ってもなんなと要るだろ」しれっ

粋「Σ間違ってないけど 加減ってもんがよ!」


白「じゃあさっさっと1人前になって稼いで返せ 万年見習い」すたすたっ

粋「Σううっ!」ぐさあっ



彬羽「なんだ ケンカか?」

一二三「いんや。
粋さんがなんか入り用らしくて
ちょこっとだけお金貸してって白さんにお願いしただよ」


テオドール「あの方は何だかんだで頼まれると奮発して下さいますので
大変ありがたいので御座いますが、粋さんのがああなるのも仕方がないと」苦笑

一二三「テオさんも何か奮発されたんだべか?」

テオドール「秋冬服が虫食いになっておりまして
繕おうと思っておりましたら即刻オーダーメイドされました
いくらなんで御座いましょういくらかかったんで御座いましょうかっ!」青ざめっ

一二三「あー 風邪ひくといけねえだからなあ」うんうんっ



千様「良かったじゃない 優しいお兄ちゃんで」のほほーん。

粋「Σ普段が普段だから気が引けんの!!」

家康「こら 何かして貰って酷い事言わないの」どうどうっ



千様「しっかし お役者って儲かるのねー
あの子こういう時 ポンッとお金出すものねー 」いいなー。

彬羽「いや、お前等が思ってるよりは庶民的だぞ?」

千様「そうなの?」

一二三「白さんが計算出来ねえから 彬羽さんが貯金管理してるだからな」

彬羽「足し算出来ねえ奴に大金持たせたら危ないだろ」真顔。

家康「魔王の副官てそんなのまでやるの?」ひええっ

粋「ちなみに手持ちの金の管理は俺がやってんだよなあ」遠い目。

千様「あーそりゃ 受け取り辛いわ」納得。



家康「宵越しの銭は持たない派かねえ
さすがと言えばさすがかあ」ふむ。

彬羽「いや あいつのは根本的に違うだろ」

千様「て言うと?」



彬羽「・・・。」

一同「?」



彬羽「人前でべらべら喋る事じゃねえな
忘れろ」くるり

一同「良いから話せ。」袖がしっ


テオドール「彬羽さん、さてはまだお風邪治られておられませんね」あーあ。





間。






彬羽「ーーで、 お前がその頃の記憶有るのはいくつまでだ?」

粋「えー。 記憶つか凄いほんのりだけど3つかそこら?」えーっと


千様「そっか。粋君が3つか其処らでその、親御さんが亡くなってお互いどうなったかも解らなかったんだっけ」ちらっ

家康(人間ってのは業が深いなあ ホント)しみじみ


粋「んで、俺は見た目が人間だったし スラム化した村の姉ちゃん等に拾われて 世話して貰って生き延びてたんだよな」

テオドール「で、白さんは見た目が白髪にツノに御座いますし
人里で生きられないので 山奥で御1人と。
登場おいくつくらいだったので?」


粋「俺の記憶が確かなら兄貴は2つ3つ歳上のはずなんだけど
なんせ俺が3歳だしなあ」うーん。

彬羽「あのアホが自分のトシなんざ数えてるワケねえしな」うむ。

一二三「ひょっとして おらより下だったんでねえべか」うわあ。




家康・千様(推定5、6歳でその運命) うわあ。


彬羽「と言う事でな

あいつはアレで下の奴は上の奴が面倒見る物だってのが染み付いてる
推定6歳でも兄貴は兄貴って奴だ」

粋「それは有りがたいんだけど加減の話
彬羽「6歳そこらで外界と遮断された奴に多くを求めるな」きっぱり。


家康「あの、今はまた外界と繋がってるし 普通にお仕事してるんだけど?」

彬羽「知識は6歳で止まってたんだぞ?
他に覚える事なんざ山ほど有るだろ」

一二三「あー お箸の持ち方とか定期的に忘れてるだしなあ」うんうん


千様「成長期過ぎると覚えるのって大変なのねえ」うわあ。



粋「成る程。兄貴が色々無茶なのは 知識が追い付いてねえのか」ふむ。

彬羽「生まれ持った性格も有るだろうがな」

家康「そっちがかなり占めてる気もするけどね」苦笑。



粋「しっかし お前、よくそこまで解るよなー
さすが副官 理解力凄えわ」わははっ

彬羽「こっちはこっちで面倒な子供時代だったんでな。
周りの動向から精神状態を探るのには慣れてる」きっぱり。


千様「ん?彬羽君て お坊ちゃん育ちよね?」あら?

彬羽「ひとつ間違えると とんでもない叱責がな」遠い目。

家康「スパルタ教育だったんだねえ」わお




一二三「ちなみにテオさんはどんな子供だったべ?」

テオドール「ダミアンに虐められてひたすらベソかいて 棺桶に閉じこもってる日々で御座いましたが
私なんぞ まだまだ幸せに御座いましたっ」ハンカチべしょべしょっ


粋「Σ静かだと思ったら号泣!」ひいっ

テオドール「全ては過酷な幼少期の成せる不器用さ おいたわしいいいっ!!」鼻ちーん!

家康「テオちゃんも大概悲惨だと思うけどね」どうどうっ





間。





魄哉「おやおやそれはタイムリーですねえ」お茶啜りっ

家康「ん?何が?」

千様(殿、大概1日あった事は全部軍師に報告するのよねえ)お茶ずずーっ


魄哉「ちょっと御相談がですね

あ、では彬羽君のが良さそうですねえ」ふむふむ。

彬羽「何がだ?」

魄哉「読めば と言うか見れば解りますよ
よろしくお願いしますね」メモ渡しっ



粋「何なんだよ 勿体ぶって」

テオドール「また怪奇事件に御座いますか?」

彬羽「覗くな お前日本語読めないだろ
成る程 コレは」メモ見ふむふむっ


魄哉「下手に本人に話すより良いかと」


彬羽「だな。さっさと様子見て来るか」すたすたっ

粋「Σえ。何 兄貴に関係した事!?」

彬羽「白髪の幽霊が徘徊してるんだそうだ」

テオドール「髪が白いだけなら結構おられますけど!?」えええっ



家康「そんな居る?」

千様「少なくともシロ君は名前のまんまそうね。
名前の元ネタが近所の白いワンコだし」うん

シロ「何かしらんが 俺はモノノケの類いではないぞ?」怪訝っ


テオドール「あれ?シロさんて何なんで御座いますか?」はて。

シロ「今更だな。
一応人でもモノノケでもない第3の生物 らしいのだが。
里では自称神の眷属とか何とかと言う話だった様な?」

テオドール「ヤバい宗教に御座いますか?」

シロ「・・まあ 普通自分で言わんわな」うむ。





粋「えーと。
絶対他人だけど 気になるし行ってみよ」たたっ

テオドール「Σあ。私も参ります!」あたふたっ





家康「てかオバケって 性質的にお年寄りのが多いんじゃないの?
白髪のなんてそこらに居るんじゃ?」

魄哉「どうでしょうねえ?」お茶ずずーっ





ーーーーーーーーーー




テオドール「Σ粋さんが床踏み抜いて落ちられました!!」ひええっ

彬羽「此処の床腐ってるから気をつけろよ」すたすたっ


粋(一階)「Σ遅えよおおおお!!!」うがあっ


テオドール「あ、御無事に御座いますね」ほっ


彬羽「しかしまた埃っぽい所に
出そうと言えば出そうな所だが」

テオドール「あの 粋さんを救出しないでよろしいので御座いますか?」

彬羽「むしろそのままの方が良いかもしれん」

テオドール「はい?」



彬羽「出やがった。」ほれ

テオドール「Σえ。ちょっ アレって!!」ええええっ



真っ白な髪に獣角の幽霊ゆらり


テオドール「Σ我が主そのまんまでは御座いませんか!!」えええっ

彬羽「だな。ここまで同じとは思わなかった」ふむ。



テオドール(Σめちゃ冷静!?)えええっ



彬羽「さて。どうした物か

考えられるのは やはり」





粋(一階で瓦礫に埋もれ中)「あの、
おーい。何が起きてんの?」もしもーし








彬羽「あんな感じで息子共は頑丈にしぶとく生きてるから 心配要らねえと思うぞ?」な?

白髪幽霊「Σ!?」


テオドール「Σまさかの親御さんに御座いますか!?」えええっ



彬羽「閻魔から聞いた事がある
あの世で大人しくしてる亡者でもな
不意に心残りに引っ張られて この世に迷い込む事があるそうだ

その場合多くは心残りの姿を取るが
そもそもあの世の者はほとんどの場合 生きてる間に縁のあった奴には見えんし寄れんそうだ」

テオドール「な、成る程に御座います?」えーと。



彬羽「今の反応でほぼ間違いないだろ
非常識だがアレはアレなりにそこそこ上手くやってるしな

無茶なのは周りがどうにかサポートするんで心配するな」


白髪幽霊「・・・。」


彬羽「ん?」


無理矢理握手がしっ!


彬羽「その姿でそれは抵抗が有るんだが」おい。

手ぶんぶんっ

彬羽「Σ話聞けこら! そういうのは遺伝か!!」


白髪幽霊頭ぺこりっ

テオドール「Σあ、これはどうもっ
ご子息様にはお世話になっておりますっ!」あわあわ最敬礼っ




床ばきゃっ!

粋「よっしゃ上がれた!

あれ? お前等何やってんの?」


テオドール「へ? Σあれっ!?」


忽然っ


彬羽「生前縁が有りまくる奴だしな
そりゃ寄れんだろ。」

テオドール「ああ。そういう」きょろきょろっ

粋「へ?何?」




彬羽「とにかく調査終わりだ
もう出てこねえだろ」すたすたっ

粋「Σえ。何 俺がハマってる間に片付いたのかよ!」

彬羽「あーそうだそうだ
何でもなかった」すたすたっ


テオドール(確かに 自分達が心配で あの世から溢れ出て来られたとなると気に病むかもしれませんが
だからと言って教えなくてもよろしいので

Σ ん?達?) あっ



彬羽「別に弟はどうでも良いわけじゃねえだろ
兄貴の庇護が有るから安心っちゃ安心って話だと思うがな」ひそっ

テオドール「お気遣いと言うか 配慮が細かすぎて最早心配に御座います。」ひええっ






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彬羽「Σこら! また箸の使い方がなってない!!」くわっ

白「そうか?
えーと 中指が此処で」

テオドール「持つところが下過ぎるのでは御座いませんか?」




千様「彬羽君の保護者度がまた上がってるわー」あらあらっ

彬羽「こいつの親に頼まれたんでな
仕方無いだろ」けっ。

粋「なあ、何の話?」困惑




魄哉「オバケについては読み通りでしたが
こうなるとは思ってませんでしたねえ」苦笑



白「 お前はどこのお母さんだ」むすっ

彬羽「黙れ。 良い機会だ
みっちり常識叩き込んで1人前にしてやる覚悟しろ!」くわっ


シロ「副官とはいったい。」引。




一二三「白さんは加減下手なお兄ちゃんだども
彬羽さんは大概お父さん気質なんだべなあ」うんうん。


家康「あの、彬羽のが年下なんじゃ? 」

千様「見た目的には親子でも問題無くない?」


彬羽「待て。俺はそこまで老けてるか?」

魄哉「落ち着いてるって意味じゃないですかねえ」のほほーん。

テオドール「てか実年齢より上に見えるの 気にされてたんで御座いますねえ」





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