小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

1月10日

 

 

【某 京近く】

 

人魚「何でしょうねえ。この跡」

ダミアン「人にしては大き過ぎる、そして爪の跡。

鬼の眷属であろうか?」ふむ。


酒呑童子「いんや。それにしては同族の匂いはしねえなあ」鼻すんすんっ

 


茨木童子「いやー。でもこれは」

 

 

岩にくっきり 巨大な手形っ

 

茨木童子「鬼族でなきゃ 何なんだって話だよな?」うーん。

 

ダミアン「と言う事は 茨木殿なら可能と」冷や汗っ

 

人魚「茨木さん、手足みたいに植物操作出来ますしー

山の中なら 巨大な手くらいなんぼでも作れますよね」にこっ

ダミアン「Σうお 怖っ!」ひいっ

 

酒呑童子「なーんか 嫌な感じだよなあ
大事になる前に 丸投げしとくか。」

 

 


ーーーーーーーー

 

 

 

白「こたつでミカンで寝てたい」あくびっ


彬羽「その言い方だと 手前がミカンになるがな。

しかし コレは」眉間に皺っ

 


テオドール「関取さんでもこんな所に手形はつけないと思うので御座いますがねえ。

何かと喧嘩でもしていたので御座いましょうか?」ふむ。

彬羽「いや。それにしては 手形以外に荒れてる物が無いのが気になる」


粋「山道だからなー。
荒れてるか荒れてねえか良く解んね

ん? 何だこの石」あれっ

 

 

テオドール「Σうっお、今そこにでかい手の様な物が!!」ぎょっ

彬羽「Σ何!?」

 

白「捕まえれば良いんだな」だっ!

彬羽「Σばっ! 周り良く見ろ!」

 

網どしゃざざーーっ!!

 

粋「Σうおお。巨大網!!」ひいっ

彬羽「この辺は猟師が多いらしいからな
猪辺り向けの罠か?全く物騒な」

テオドール「あ。 カラス的に この手の罠はNGなので御座いますね」ああうん。

 


白「良いから下ろせ 」ぶらーん。

 

 

 

間。

 

 


人魚「で、見失っちゃったんですか」あらー


ダミアン「本当に あの巨大な手の持ち主が実在するのか?」えええっ

テオドール「見間違いでないなら?」うーん。

 


彬羽「サイズ的に がしゃどくろまではいかんが
かなりの大型妖怪か。」ふむ。


茨木童子「ん?それをあの手形の近くで?

あの辺 そんな大きいのが隠れられる場所なんてあったかな?」はて?

彬羽「ん?言われて見れば」はて?

 


粋「あの、その手って 高さはどれくだよ?」

テオドール「高さ?

えー。木の影に隠れて良く見えませんでしたが、 高さ的には私達と大差無かったような?」

 

 

一同(四つん這い?) うーん。

 

 

白「猪罠にかかってたから追えなかったけど
俺には全く姿見えなかったぞ?」

テオドール「巨体の上 めちゃめちゃ素早いので御座いましょうか?」ふむ。

 

酒呑童子「でかくて四つん這いで素早いって 何か嫌じゃね?」えええ

 

 

茨木童子「あの辺草ぼうぼうだったし
そんなのが高速移動してたら揺れて解るんじゃ?」

彬羽「いや、アホが罠にかかったのに気を取られて

・・確かに それでも不自然か」ふむ。

 


ダミアン「?

何やら気持ちが悪いな」うーん。

 

テオドール「Σあ!私達みたいに 
その気になれば霧になって逃げられるタイプとかでは?」手ぽんっ

粋「Σそういや有った そんな特技!!」おおっ

 

 


酒呑童子(2匹共、毎度使う前に灰になるから 使った所見た事ねえわ。)ああうん

 

ダミアン「なんであろう?酒呑殿「別に。」

 

 

茨木童子「現場百回。

あの手形の所にもう1度行ってみるか」

人魚「あのー。今回何も被害出てないですよ?

何がそんなに気になるんですか?」

茨木童子「鬼の勘。」すたすたっ

 

ダミアン「茨木殿は山と一体化している故、不自然な物が気になるらしいのだ。

よって異常に勘が良い」

人魚「あー。それで酒呑童子さんが 山の備蓄食糧に手をつけようとするタイミングが解るんですねー」

酒呑童子「そりゃ 長年の経験の成せる技じゃね?」

 

彬羽「とりあえず手前は謝っとけ。

俺も放置はまずい気がする」すたすたっ

 

テオドール「ちなみに

どう思われますか?」

白「大丈夫そうなら 帰ってミカン食べてる」きっぱり。

粋「あ、兄貴もか。

うん ヤバそう」ひええっ

 

 

 

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テオドール「確かに そんな大きな物が逃げた跡も、足跡も御座いませんね。」ふむ。


ダミアン「今更だけど 見間違いの可能性は無いのであろうか?」

テオドール「にしては、ハッキリしておりましたしねえ」うーん。

 

彬羽「薄いが かなり異質な妖気は漂ってるしな
何かが居たのは確かだろうが」きょろっ

 

茨木童子「ん?何だこの石の欠片」あれっ

粋「Σあ!それそれ

テオもそれが気になって そんでその時に!!」はっ

 


人魚「あら?此方にも似たような物が」

ダミアン「此方にもあるな。
何だ 割れて飛び散ったか?」よっこら拾いっ

 

白「あれ?これって」じーっ

 

テオドール「ご存知に御座いますか?」おおっ

白「んー。ご存知って言うより」欠片がちゃがちゃ


粋「あの、兄貴?
何してんの?」恐る恐るっ

白「何か 欠片同士くっつけられる物無いか?」

粋「へ? えーと。おにぎりの米粒なら」ごそごそっ

 

テオドール(この方 常に食糧携帯されておられますね。)

 


白「よし。


ほら 何か形になったぞ。」ほらっ


祠でんっ!

 

 


酒呑童子「Σなんでこんな物が砕け散ってんだよ!!」

 

ダミアン「Σなんだ封印か!?
封じられていた何かが出てきてしまった系のアレか!?」ひええっ

 


彬羽「落ちつけ。
万一そんな大仰な物が出た来てたとしたら
もっと気配を感じる筈だろ。」

白「だな。コレ何かもっと別のの気がするし。」祠よいしょっ


粋「Σうおお崩れる崩れる!
ひょいひょい持ち上げないで!!」ひえっ

 

人魚「確かに悪い物が封印されてた感じではないです
なんですかねー?

あれ? どうしました?」あらっ

 

テオドール「あ、あのっ」指差しっ

ダミアン「ん? どうし

Σうおお! 木の幹からでかい手生えとる!!」ひえっ

灰ざらああっ!

 


酒呑童子「Σ2匹揃って灰になんな吸血鬼コンビ!
回収が大変だろ!!」

 


彬羽「木じゃねえ! その後ろだ!」ざざっ

人魚「え? あの腕の持ち主が あんな細い木の後ろ?
バランス悪くありません?」

 

白「バカラス この辺罠有るんじゃ

どしゃしゃしゃ ずざー!! 

 


粋「Σだああカラスー!!!!」ひえええっ

 

 

酒呑童子「Σ何やってんだお前等!!」だあもうっ

 

茨木童子「しゃーない 逃げられる前に 」雑草ざわわっ

酒呑童子「Σうおお!たんまたんま!!」ひえっ

茨木童子「妖怪なら多少串刺しになっても死なない死なない」


粋「Σいやお前のは命に関わる関わる!!」ひえっ

 

 

巨大腕持ちちんぴら「あ、あの すみません
逃げないんで、命ばかりは」恐る恐るっ

粋「Σバランス悪いの出てきた!!!」ひええっ

 

 

彬羽「Σうお。なんだその腕
腕だけ人間の物じゃないだろ」罠ぶちっ

ちんぴら「それがあの

実は 年越しアニキ達と此処等でどんちゃん騒ぎしてたんすが」えーと。

 


茨木童子「こんな山の中で?」は?

酒呑童子「おいおい。真冬に野っ原で酒盛りとか腹壊すぞ」えー。


白「お前等が言うのか?」

 

 

ちんぴら「それでその
アニキ達が酔っぱらって 悪ノリしてきたと言うかですね」そのー。

彬羽「まさかとは思うが」冷や汗っ

 

 

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【某 組】

 


ちんぴらB「しっかし 吾作の野郎、
あれからどうしたんすかねえ」ぼそっ

ちんぴらC「Σばっ!
その名を出したら呪われるかもしんねえぞ!!」しーっ

ちんぴらD「あああ思い出したくもねえ

何だよあいつ。腕だけメキメキ音をたてて成長しやがってよお」ぶるるっ


ちんぴらB「だって気になるだろよ。
アイツはアニキに言われて 供え物盗って食っただけだしよ。

それがあんな」

ちんぴらC「Σしっ! 大声でんな事言ったら」あわわっ

 

アニキ「お前等まーだんな事言ってんのか

ありゃ 酔って変な夢見ただけよ。」

ちんぴらB「Σえ、で でもっ」

アニキ「でもも糞もねえよ。
お前それ外で言ったら解ってんだろうな

俺等みたいのが オバケにビビってるなんて噂になったら それこそ

Σぐほっ!?」

 

一同「Σアニキいいいっ!!」ひいいっ

 

がんっ!がらがらっ


ちんぴらD「Σこれはっ あの時の祠っ!?」ひいっ

 

 

粋「あの、祠 粉っごなだけど
良いの?」うわ。

彬羽「構わん。
祠の主はさほど悪い物じゃじゃなかった

単に 供え物を横取りした上、祠蹴り倒した奴にバチをぶち当てただけだしな。」

 

 

ちんぴらC「Σななな何だお前等!
どこの組のもんだ!!」ひえっ


アニキ「こんのっ 
何処のモンか知らねえが
殴り込み食らって 生かして返しちゃ組のメンツに関わる
やっちまえ!」よろろっ

 


酒呑童子「お。すげ
今ので生きてら」おおっ

茨木童子「大人しくのびてた方が良かったのにな」ほー。

 

 

アニキ「煩え!

手前等やっちま
Σおうっ!?」


どしゃあっ!!

 

 

白「三下が メンツだ何だと煩い。
舎弟の一人の尻も拭えん小物がいっちょ前のセリフ吐くな」

ちんぴら一同(Σ格が違うの来た!!)ひいいっ

 

 

ダミアン(あれ? こやつ
そっち系だったか?) はて?


粋「あー あれは。」うん。

テオドール「で、御座いますね」はいはいっ

 


彬羽「ムカついたんでな。
即興だが 台本を書いてやった」ふっ

人魚「猪罠にかかったの 
よっぽど屈辱だったんですねえ」あらまあ。

 

 


白「ガワだけ取り繕っても 中身スカスカの組織に何の意味もない

大層な理屈こねる前に とっとと手前等の根性先に叩き直しやがれ」くわっ!


ちんぴら一同「Σすんませんしたあっ!!」ひええっ

 

 

茨木童子「うっお プロ凄。
誰だってくらいのキャラ変」おおー。

 

テオドール「と言う事で
アレが貴方を見捨てた お強いアニキさんとその愉快な仲間方に御座います。

 

無事 腕も元に戻った事で御座いますし?」ね?

ちんぴら「堅気に戻ります」即答っ

 

 


白「・・ 駄目だな。いきなりだとやっぱあんまだ。

挿音とか その辺に頼んだ方が良かったと思う」うーん。

 

粋「いやアイツも本業忍だから
そっちじゃねえから。

つか、んな半端で サラシ巻いて片肌脱いで良くタンカ切れんなあ 」

白「プロなめるな」どやっ

 

 

酒呑童子「アホの癖にセリフは覚えられるんだな
あの魔王」へー。

彬羽「これくらいなら何とかな」台本っ


人魚「あら。全部平仮名だと 何だか可愛い」あらー。

茨木童子「此処から良くまあ あんなノリノリになれんなあ」わお。

 

 

 

 

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