小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

11月23日

 

 

 

蒼月「バカラス何してんの?」あれっ

彬羽「そろそろ月末だからな」風呂敷結びっ

 

蒼月「へ?
月末に何でおにぎり?」

 

 

 

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【幕府公営診療所】

 


ダミアン「まっこと申し訳ない。
医者が栄養失調で倒れたらどうなるとか考えると
こちらまで目眩のする思いであった」ううっ

彬羽「いやお前はそれ 微妙に日が当たってるからじゃ


灰ざらあっ。

 


飛天「いやー助かる助かる

寒いし そこらの草でもでも食べるかなーって
彬羽「頼むから仕送り額は加減しろっ て言っても無駄だな」


飛天「うん。計算嫌いだし」おにぎりもっぐもぐっ

彬羽「Σなんで医者やってんだ手前!!」ひえっ


飛天「仕事中は頭フル活用だからさー
それ以外は極力使いたくないんだよなあ」

 

 

ダミアン「私はただの清掃バイトだと言うのにっ

 

この医者放っておいたら野垂れる気がする 何ぞ食わせるかと試みるも
備蓄食料も底を着いていた時の絶望感よ」ざらざら復活っ

彬羽「すまん。身内でどうにかするんで
安い給料でそこまでする必要はないぞ」


ダミアン「しかし、山でも酒呑童子殿が生活力と計画性無さすぎて良く怒鳴られておるのでな

そう言うタイプを放置しておいて良いのかと こう、気になってだな」うーん。

 

飛天「お前 苦労してるなー
あ、おにぎり食う?」

ダミアン「Σ何故に他人事扱い!?だから血しか飲めんと言っとるに!!」

 

 

彬羽(苦労人が増えた。)

 

 

 


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白「へー。また飛天金が無いのか」ふーん。

粋「あいつ 安定の公務員で 稼いでるはずなのになあ。」うーん。


テオドール「どんぶり勘定でゴソッとほとんど里に仕送りされてる様に御座いますからねえ」

 


彬羽「医者の不養生にも程が程が有るだろ

栄養偏るどころか 足りてねえんじゃねえのかあの野郎」ちっ

 

千様「彬羽君が甘やかすから
最悪お金なくても大丈夫 くらいに思ってそうねー」あらあらっ


彬羽「甘いな。

あいつは後の事考えられる程 頭が良くないだけだ
そこはイトコの俺が良く知ってる」遠い目

粋「いや頭良くないって 医者医者」ええー。

 


家康「居るよねえ

何かにはズバ抜けて長けてるのに
自分の事となると 適当ってかグッダグダな天才。」苦笑

 

 

一同「ああ。」納得。

白「俺 あんなに酷いか?」ええー。

 


テオドール「お部屋の片付けが出来るのと
ある程度 お金の管理は可能な方故 比べるのは失礼かと」むっ

千様「テオ君それ、
味方に背中から蜂の巣にされてるようなもんよー?」

 


粋「兄貴はうん

役者として凄いし、魔王だし もうそれで良いんじゃねえかな?」

白「俺そこまでか?」なあ。

 

 


彬羽「対比物が飛天だからナンボかマシだが
日常生活は まだナマズとかのが規則正しそうな

ん?」

 

 


コウモリばささっ

 


ぼんっ!!

 

 

ダミアン「すまん!助けてくれ!!」どさっ!

粋「Σえ。どしたの!?」うわっ

 


ダミアン「このまんまでは 年が越せんっ!!」くうっ

 

粋「Σえ。嘘

この流れってまさかっ!」はっ


テオドール「Σてんめえええ!!うちの主人様に金タカる気に御座いますかあああっ!!!」うがあっ

白「どうどうどうどう。」

 

 


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大江山

 

 

酒呑童子「知らなかったんだよ
あの酒のツマミみてえのが そんっな高いとかよお」あーあ。

 

粋「あの、顔に下駄の跡みたいの着いてんだけど」冷や汗っ

人魚「ブチ切れ茨木さんに 助走からの渾身飛び蹴りかまされたんですー」

粋「Σやっぱり!?」ひえっ

 

 

テオドール「つまり、呼び込みに声をかけられて
そこらの飲み屋で軽くお酒を飲んだつもりが」

 

茨木童子「片っ端から高い物飲み食いしたらしくってなあ。
べろんべろんで帰ってきたと思ったら 請求書持ってて

目玉飛び出るかと思ったけど 腹に収めたからには払うしかないし」ふかーいため息っ

 

ダミアン「で、今年1年の貯蓄が全てパァと。」

白「ボッタクリだぞ。それ」


茨木・酒呑童子「Σえ゛」

 

 


粋「そっか。お前等 あんまり人の町に慣れてないから」あちゃー。

 

茨木童子「Σ待て待て待て!ボッタクリって!
えええ!俺がうろついてた平安京のは あそこまでのボッタクリ無かったけど!?」えええっ

彬羽「いやボッタクリより値段おかしいなら
それこそ酷いボッタクリと思うんじゃないのか?」

 

茨木童子「Σ桁が違い過ぎて
うっわ 凄い物価高くなってるー くらいにしか思えないって!!」

 

白「そう言う物なのか?」

ダミアン「基本 山住みなんで猿と変わらんと言うか
更に全盛期との時代の差も有り、 茨木殿は世間とズレた所が有るのだ」うーん。


粋「大丈夫かよ。大江山のブレイン」

 

 

酒呑童子「言ってボスの俺はもっとアホだしな」ふっ。

白「解ってるならもう何も言えないな」うん。

 

 

人魚「こんな感じで 
頭空っぽ筋肉鬼王と ナンボかマシな時代錯誤な頭脳で成り立ってるのが此処、大江山でーす。」にこっ


粋「Σこの姉ちゃん 二人の嫁になるとか言ってなかった!?」

人魚「なりますよ?

御二人とも可愛いでしょ?」にこっ

粋「Σ今のノロケかよ!!」

 

 


ダミアン「と言う事でな
鬼と言えば酒と宴会。だと言うのに 

これでは年越し新年 下の鬼達に示しがつかんのでは。となあ」

彬羽「お前が心配する事では無いと思うが?」


ダミアン「いや。ほっとくとどうなる事

Σ酒呑童子殿 ほれ腹を出すと冷えると申しておるだろうにっ!」ああもうっ

 

彬羽「とことんそう言うのが染み付いてんだな」納得。

粋「世話かかりそうだもんな」ああうん。

 


人魚「と言う事でー。


お金貸してください 魔王様」さらりっ

白「お前 そう言うの気軽に言わない方がいいぞ?」

 

 

人魚「えー 人の世的にダメなんですか?

じゃいいです 稼いで来ますー」すたすたっ


彬羽「Σえ。おい!」

 

酒呑童子「え?あいつ稼げんの?」

茨木童子「さあ?
普通に川で取った魚生で丸かじりの女だし

金がかからないから やらなかっただけかも?」

 

 

 

彬羽「おい!大丈夫なのかあれ!」

酒呑童子「え?」

テオドール「解らないので御座いますか!?

女性が1人 生活の為に大金を稼ぐって

まさか そんな事は無いと思いたいですがっ!!」あわあわっ


酒呑・茨木「Σへ。」はっ

 

 

 

ダミアン「Σ人魚殿早まってはいかん!
私がバイトのシフトを増やしてどうにか

Σうおうっ!?」びくっ

 

 


飛天「こっちの姉ちゃんが 人魚の肉の量り売り とかって自分切り売りしようとしてたんだけど?」ぜーぜーっ!

酒呑童子「Σ売るのそっち!?」ひええっ

 

テオドール(Σ普通に担いで光の速さで山を上って来られた!!)ひえっ

粋(Σカラス天狗 半端ねえ!!)

 

 

人魚「多少切り刻んでも死なないので どうせなら有効利用しようと
茨木童子「Σそんなでどんちゃんしても嬉しくないから! マジでやめろ!!」背筋ぞわっ

 

人魚「あ!そうだ。

お肉やお魚買うお金が無いなら 私のお肉で
茨木・酒呑「Σ食えるかああーーーっ!!!」

 


白「また凄い所に通りがかったな」へー。


飛天「往診の帰り」汗ぬぐいっ

粋「こんな遠くまで?
おつかれさん」わお。

 

 


間。

 

 

飛天「ふーん

じゃあ年越す金が無いと。
それで人魚の姉ちゃんが身売りを」ほー。

彬羽「ある意味間違ってないが、その言い方はどうなんだ」

 

飛天「成る程ねえ

確かにそりゃ困った。
甲斐性の無い旦那が二人も居ると大変だよなあ」うんうんっ

 

酒呑童子「誰が旦那だ。」

茨木童子「甲斐性じゃなくて 無いのは人里の常識だって」むすっ

 

飛天「んー。じゃあ

ダミアンと人魚ちゃん 二人手伝い頼めるかな?
俺も年越しはマトモにしたいし」


ダミアン・人魚「へ?」

 


白「え? 医者以外で金稼げるのか?」

飛天「医者しか出来ないから出来る事もあるんだよ。」

 

テオドール「と、申しますと?」

 

 


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人魚「はぁーい!年末年始に忘年会っ

胃が心配な皆さん 診療所の先生が作った 効果抜群の胃薬いかがですかー?」ビラまきっ!

 

町人「!」ざわっ


ダミアン「大陸由来の成分配合。
効き目は異国の出である私が保証致す

さあさあ!お買い得っ
今ある分のみであるぞっ」わははははっ

 

 

 

白「そっか。バカラスの胃潰瘍 治せる薬だし」成る程っ

テオドール「効き目抜群どころか 神に御座いますね。」

 

 

酒呑童子「ほいよ。追加の薬草。

茨木が見たから間違いねえと思うけど 確認よろしくな」どさっ。

粋「山のスペシャリスト監修。大江山で採った薬草で材料費ゼロか
良く思い付いたなあ」ひええっ

 

 

 

飛天「あー。薬草ゴリゴリだっる 
めんどい帰って寝たい」ぶつくさゴリゴリっ

粋「で、確実に儲かるのに

なんで普段やってねえのか解った気がする」ああうん。

 

 

 

 

 

 

蒼月「バカラス なにそれ?」

彬羽「おにぎり代だそうだ。」


蒼月「え?何なにっ?
何貰ったの見せろよちょっと

・・え。胃薬かよ。」ええー。

 

千様「あら、良かったわねー

彬羽君にとっては 何よりの贈り物よねえ」あらあらっ

 

 

 

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