小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

10月15日

 

 


石燕「いやー。昼間は動くとぬっくいすね。」てくてくっ

与一「さっきまで冷える冷えると言ってなかったか?」ふわふわっ

石燕「だから体動かしてんしょが

夏場は暑すぎて散歩する気も起きなかったっすからねー」はーやれやれっ

 


与一「お前 前から思ってたが
暑がりの寒がりだな」

石燕「ガリなんで防具ねえんすよ
暑さも寒さもまんま骨身に染みるんすよ」ふっ

 

 


与一(霊には解らん世界だ) ふーん。


石燕「けど、暑がりならキャパオーバーすると派手にぶっ倒れる彬羽さんが居るっすし

逆に寒いと即冬眠、あの世に行きかける蒼月さんも居るっすしで 多少暑さ寒さに弱くても
あの人等よりマシっつか まあ目立たないっすよね」ため息っ


与一「そんなで目立たんで良いと思うがな

ん?」

 


近所の奥さんA「ちょっとあの人あんな大きい声で独り言」ひそひそっ

近所の奥さんB「まるで誰か居るみたいにねえ
Σあ、こっち見てる 目合わせんじゃないよっ」ささっ


※与一は霊体につき、通常普通の人には見えません

 

 


与一「・・・。」えーと。

石燕「慣れてんでどうって事ねえっす
下手に駄弁ると目立つんで 人気の無い道通って変えるっすかね」すたすたっ


与一「お前 目立ちたいのか目立ちたくないのか
ひ弱なのかタフなのかどっちなんだ」ええー。

 

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

白「あれ?石燕留守か?」きょろっ

家康「みたいだよー

何?用事?」

 

白「用事って言うか
あいつ最近よく出掛けるな」

千様「なんかー。
朝晩冷えて体バキバキに凝ってるって愚痴ってたら 彬羽君に体動かせって言われたらしくってー」


テオドール「ああ、だからマトモに昼間活動してるので御座いますね」成る程っ

粋「吸血鬼に言われるかよ」苦笑。

 


白「そっか。

一応気を付けろって言いたかったんだけど
石燕だし大丈夫か」ふむ。


千様「気を付けるって?」

粋「あーほら。石燕の奴
妖怪より妖怪ぽいからさ」

家康「ん?化物間のトラブル?」

 

 

 


ーーーーーーーーー

 

 


与一「Σうっお!何だコイツ等はっ」

矢びすっ!


妖怪「Σあいたあっ!!」ひええっ

 


石燕「上手く化けてるつもりっしょが 人間じゃない事は確かっすね

おらおら 近寄ったらケガするっすよ!」

紙ばららっ

具現化絵ずもももっ!


妖怪軍団「Σうおお化物おおお!!」ひええっ

与一「お前が1番妖怪ぽいな」うわ。

 

 


石燕「ほらほら喋ってねえで援護射撃援護射撃。

あっし本体は戦闘出来ねえんすから」ほれほれっ

 


与一「嘘こけ。」

石燕「Σちょっ 話中に襲ってくるのはマナー違反っしょ!!」

九字切りびびっ


妖怪B「Σいや九字は魔除けのはず おうっ!!」ぐはっ!

 

 


与一(魔除けでも コイツが使うと凶器となるのよなあ。) うわ。

 

石燕「ったく躾のなってねえ人等っすね

アンタ等いったいどちら様なんすか。」開眼くわっ!

 


妖怪C「Σうおおこっち見んな!」ひええっ

妖怪D「Σなんで目光ってんだ!
あれ人間じゃねえの!?」えええっ

 

石燕「生まれた時は人間だったんすけどねえ」霊視モードっ

与一(やっぱ誰より化物ぽい。)しみじみっ

 


妖怪C「くっそ誰だ こんなの良い獲物とか言ったの!

こうなったら姫様から預かった奥の手をっ」ごそごそっ


与一「姫様?」ん?

 

 

石燕「あー。滝夜叉姫さんっすか
成る程 最近めっさちょっかい出して来てるっすからねー
なんすか?マイブームっすか?

白さん達にも追っ払われたみたいっすし 江戸城も爆破騒ぎとか何とか

でもってそのコバンザメに 1匹じゃ喧嘩も出来ねえ雑魚妖怪がたむろってるとか
あー、そういう事っすか
人気の無い所で人間ボコって 自分等は人なんぞと馴れ合う気は無いぞって意思表示と

んな嫌なら魔王様に直訴でもしたらどうなんすか?」はあ?


妖怪D「Σめちゃめちゃ長文で全部当てて来たぞコイツ!!」ひええっ

妖怪E「Σムカつく!
ミリ程も違わないのがまたムカつく!!」だあもうっ!


石燕「化物の全てを見抜く目ん玉持ってる物っすから 」どやっ。

 

 

 

与一「お前 妖怪相手だとめちゃめちゃ喋るな」

石燕「人間相手だと喋る気失せるんすよね

こう見えて 実はめっさお喋りっす。」ふっ

 


妖怪C「あーもう良い!!

もう黙れお前! よっしゃ使い方解った!」宝玉どんっ


与一「Σはっ!そう言えば滝夜叉姫から何ぞ預かっているとかっ」

石燕「Σやば、あれはっ!」

 

 

妖怪C「姫様秘蔵の魔道具の威力 とくと思い知れっ!!」

閃光カカッ!!


石燕「Σしまった!」身構えっ

 

 

 

 

与一「・・・ん?」あれっ

 

 


妖怪C「よっしゃあ!
これでお前の能力は全て封じられたぞ!
何も出来まい 糸目妖怪!!」びしっ

石燕「Σなんっ!

うお マジで具現化妖怪達まで紙に戻ってるっす!!」えええっ

 


与一「いやお前 人間だよな?なんで効いてるんだ」えー。

 

 

石燕「ん?言われてみれば

Σはっ!ひょっとしてコレ 魔道具があっしを妖怪と認識したって事っすか

え?マジっすか!?あっし妖怪寄り!?」じーん。

 

与一「Σ喜んでいいのか!?
どっちかと言うと使われるの私だろそれ!!」えええっ

 

妖怪E「え。あのガキって妖怪?」

妖怪F「あー。言われてみれば
・・霊?

ほっといて良いんじゃね?
弱そうだし」

妖怪C「だな。 
厄介そうなのはこっちの糸目

 


与一「最初の1匹仕留めたのは誰だったかなあ!!!」むかあっ!

 

弓ひゅおッ!


ズドドドドドドドッ!!!

 

妖怪軍団「Σどうわあああ!!!」うぎゃあああっ

 

石燕「おお。弓使いあるある 
どうやって撃ってんだか良く解らん矢の雨っす」おおー。


与一「めっちゃ頑張って1本1本高速で撃っとる!!」くわっ!

 

 

妖怪D「Σ凄い根性!!

じゃなくて! 何処からこんなに弓生えて来てんだ!!」ひええっ

 

与一「魔道具を持っておるのはお前等だけと思って居るのか」ふっ

妖怪C「Σまさかお前も!?」


与一「左様。

この地の霊力を吸い取り 対魔の矢を際限無く具現化する矢筒よ!!」どやあっ


妖怪一同(Σなんて奴がなんて物を!!)ひええっ

 

 

石燕「知り合いのお祖父ちゃんが使わねえからってくれた物っすけどね。」

与一「と言うか
私自身 その爺さんが使わんから要らんとコイツに押し付けた弓だ!」けっ


妖怪E「Σあんた付喪神か!」

与一「元はな。」


妖怪D「近頃の付喪神って進化するの!?」えええっ

 


妖怪C「え?え?
魔道具ってそんな其処らにゴロゴロ有るもんなの?」ひそっ

妖怪D「いや。ないない
だから姫様も大事に使えよーって要ってたろ」ひそひそっ

妖怪E「いやだけどさ
あんなガキ付喪神が 能力ピッタシの持ってる時点でさ」えー。

 


石燕「あのー
あんた等の姫様こそ なんでそんなん持ってんすか?
妖怪の世界でも 魔道具って相当レアのはずなんすけど。」


妖怪C「あーそれは。

なんか こう言うのシュミで集めてる妖怪がいて
んで、春先に花見でコレクション見せびらかしてそのまんまベロンベロンになってたんで
隙見てパチッて来たとか何とか?」えーと。

 


石燕「あ、やっぱ焔さんのっすね」成る程っ

与一「Σまさかの私の元同僚か あの魔道具!!」えええっ

 

 


妖怪D「Σえ。姫様の魔道具と同じランクなのか!あの付喪神!!」えええっ

妖怪E「何いっ!あんなポケッとしたガキがか!?」


与一「Σ誰がポケッとしとるか!!

お前等まだ痛い目に遇い足りな

ん?  あれっ!?」すかっ

 


妖怪F「駄弁ってる間に矢筒ゲットーっ!!」すたたたっ

与一「Σこらああああ!!!」

 


石燕「Σポケッとしてるからっすよ 何してんすか!!


まずい!与一さんは弓矢が無くてはただのアホガキ!
鎌倉武士の残留思念の癖に 接近戦なんぞマトモに出来ねえヘタレっす!」やばっ


妖怪一同「ほう。」きらーん。

与一「Σご丁寧に解説するな落ち着けえええ!!」ひええっ

 

 

石燕「あっしはこの魔封じ空間にいれば安心っすけど
アンタは入ったら消滅するっす!逃げるしかねえっすよ!

ほらポケッとしてねえで早くっ」あわあわっ


与一「誰のせいだ!!

Σうおっ!?」


ぱしっ!


かんからーん!!!

 

妖怪D「よしゃ!弓ゲット!!」おっしゃああっ!

与一「Σあ!それはっ」

 


妖怪E「ん?付喪神? これあのガキの本体なんじゃ?」ほう。

妖怪C「ほう。 そう言う事か」ほうほうっ

 


妖怪一同「姫様に献上するか。」うん。

与一「Σだああ嫌だ!!あの変態の持ち物は嫌だああ!!!」うわああっ

 


石燕(さすがに可哀想になってきたっすね

つか、与一さん 弓の残留思念にあっしの霊力が混ざって形保ってるヒトっすし
持ってかれたらマジで消えちゃうんじゃ


しゃーねえす!)ちいっ

 


妖怪C「Σうお!?なんだ!?」寒気ぞわわっ

妖怪D「Σあの人間か妖怪解らん奴かっ

いったい何をする気だ!!」ひえっ

妖怪E「Σそもそもなんで魔封じの中で こんな寒気感じる程能力使えるんだ!?」

 

石燕「ムカつく事に人間だかららっす!!

晴明さん譲りの大技行きやす!!」

 

ゴゴゴゴゴッ!!

 


妖怪E「Σ晴明!? まさか安倍晴明の事か!?」ひえええっ

妖怪C「Σうおおとんでもないのの縁者捕まえてもた!
伏せろおおお!!」うわああっ

 

 

石燕「まあ、さすがにこん中では無理っすけどね」

 

ぽしゅっ。

 


妖怪C「Σ不完全燃焼!?」

妖怪D「Σお前いったい何がやりた


Σぐはっ!!」ばたーん!

 

妖怪E「え。おい

Σあいだあっ!!」どさあっ

 

妖怪F「え?え?

何がっ!?」おろおろっ後ずさりっ

 

 

 

ぐさり。


妖怪F「Σえ。」

 

おそるおそる振り返りっ

 

 


与一「別に 矢なんぞ飛ばさんでもそのまんま刺せるしな」

妖怪F「Σそれもそうですよね!!!」 矢じりずっぷり。

 

ばたーーん!

 

 

石燕「ナイス囮だったっしょ?」

与一「お前のせいでピンチになったんだが。

まあいいか、
いきなり直で頭の中に指示出すな
お前は本当に人間か」冷や汗っ

 

石燕「アンタの80パーセントくらいは あっしの霊力で出来てんすから 
出来て当たり前っしょ。」

与一「Σちょい待て!

そこまでか!?
私そこまでほぼお前なのか!?」がーん。

 

 


妖怪C「普通 破魔矢そのまんま突き刺すか。こいつ等こわっ

せ、せめて姫様に魔道具お返しせんと怒られる」這いずりずりずりっ


じゃりっ。

 


妖怪C「ん?」

 

 

彬羽「ほう。

帰りが遅いと思えば案の定。」

テオドール「粋さーん。魔道具オフにして下さいませ
私、純魔なので この手の下手に触れないので御座います」

粋「マジか。 うわ人間混じりも役にたつんだな」へー。

 

 

妖怪C「Σ魔王の愉快な下僕達!!」ひええっ


彬羽「嫌なアダ名つけんな。」

 


テオドール「いえ。下僕達だけならまだ良かったので御座いますがね。」

粋「お前等なあ
兄貴がムカつくなら直で兄貴に来いよ

身内に手出されて めちゃ御立腹だぞ 俺知らね」あーあ。

 

白「化物の世界は勝った奴が正義だ。
意味は解るな 

 


まとめてお仕置きだ」くわっ!

 

 

 

 


石燕「Σうおおお あっし等まだ逃げてねえす!
Σうあちっ!!」

テオドール「全力疾走推奨に御座います」すたたたっ

粋「Σああ!スピード特化の吸血鬼ずっりいいい!!」ひええっ


与一「Σあああ!しまった
本体の弓忘れたああっ」

 

一同「Σアホーーーッ!!!」

 

 

 


彬羽「あいつ等何しに来たんだ」弓と矢筒回収っ

白「後こっちの変な魔道具もな。

ちょっと脅かしただけなんだけどな」ありゃ


妖怪軍団一同「 」白目っ

 

彬羽「まあ徒党を組んで悪さする奴なんざこんな物だろ

・・尻に破魔矢刺さってるしな」色々察し。

 


白「ま、石燕の運動不足解消になったし 良いか」すたすたっ

彬羽「良いと言うか
むしろマイナスだろ」

 


一面焼け野原っ

 

 

くろねこ太郎の落書き部屋 [フォレストページ+] 夢小説対応・簡単オシャレな創作サイト作成サービス <サイトトップへ戻る