小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

4月5日

 

 

 

石燕「で、屋根から降りて来ないんすか?」あちゃー

 

粋「兄貴いいい!事故!事故だから
拗ねて無いで降りて Σおう!?」

梯子がっしゃん!


与一「Σ今 弟が上ろうとしてる梯子蹴っ飛ばさんかったか?」ひええっ


テオドール「相当お怒りいえ 驚かれたので御座いましょう。

普段サビ抜きの方に御座います故」おいたわしいっ!

石燕「ワサビ駄目なんすかあの人。
あんだけアクの強い性格してて意外っすねえ」へー。

 

彬羽「食えん事は無いはずだが
基本動物だしな 濃い味付けや刺激物は得意でない様だし
避けてた筈なのに何故だ」うーん。

 

石燕「ん? ひょっとして飯前に そこらでゴロゴロしてた蒼月さんに手伝えって声かけて無かったっすか?」

粋「Σあ」はっ。

テオドール「確実に 適当に配膳されましたね あんの蛇男」イラッ。

 

 

白「・・一服盛られた。」ぼそっ

一同(Σどっちにしてもめちゃめちゃ拗ねてる!!) ひいっ


粋「違う兄貴!事故だ事Σうおおう!?」

炎どむっ!

 

彬羽「話聞く気ねえな。

普段鋼のメンタルしてやがる分 1度不貞腐れると面倒臭い」はーやれやれっ

与一「Σ不貞腐れるってレベルの話か!?」えええっ

 

石燕「皆してイタズラしたとか そう思って拗ねてんしょ
あの人変な所デリケートっすから。

んじゃ代わりに 回覧板回せば良いんすね?」

彬羽「すまん。
このアホ機嫌が悪いと何するか Σ待てコラ今ちょっと炙ったろ!!
背中向けた途端に良い度胸だ手前ええええ!!!」

 


石燕「ほんじゃさっさと行きやすか。
巻き添えくらったら命無さそうっす」すたすたっ

与一「でもまた 何故にお前指名だ?」ふよふよっ


石燕「普通に御近所の回覧板じゃないからっすよ 

ほれ 管理者の名前が彬羽さんになってるっしょ?」回覧板指差しっ

与一「ん? つまり化け物達の回覧板か」ふむ。

石燕「そう言う事っす。

えーと。最初のヒトは
ん? あれこれ何処のヒトっすかねえ? 」はて?

 

 

 


間。

 

 


大嶽丸「その土地神ならここを真っ直ぐ奥に行った所だな。
ざらしのボロい石碑が有るから解るだろ」

石燕「おおさすがは野生のにゃんころ。
助かったっす」へらっ

 

大嶽丸「にゃんころはやめろ にゃんころは。
普通に山猫と言え頼むから。」

石燕「どっちかと言えば野生動物ってより 餌くれる家が複数有る上
ちゃっかり本宅持ってるガッツリ家猫って感じっすからねえ」

大嶽丸「Σ言い返せない!!」うっ!

 

与一「その、水ぶっかけられて追い払われるよりは良いと思うぞ!」なっなっ?

大嶽丸「ひょっとしてそれ、慰めてるつもりか?

うう。種族の名に恥じない様にもっとワイルドにならないと」よろろっ

石燕「で気張ると また変な呪い発動させて 大騒ぎ起こすんでそのまんまで良いと思うっすよ?」

大嶽丸「Σ喧しわ!さっさと行け人間が
終いにゃ食うぞ!!」威嚇フシャーッ!!

 


石燕「うっお怒られた!」すたこらっ

与一「すまん!なんか色々とすまーん!!」ひいいっ

 

 


大嶽丸「ったく

しかし、霊感が強いとは言え 此処の奴の所になんて行かせて良い物か?
確か 此処の奴は」えーと。

 

 


ーーーーーーーーーーー

 

 


石燕「って事で 読んだらハンコか拇印押して次に回して ってのが魔王殿の副官さんからの伝言っす。」

土地神「あーこれはどうも
わざわざすみませんねえ」回覧板ぺらりっ


与一(なんだ 偉く湿った所だな。)きょろっ

土地神「あんま換気してない物で
空気が悪くて申し訳ない」


与一「Σへ!?あ、いや。そもそも幽霊だから呼吸せんしな!」あたふたっ


石燕「すんませんね。この子世間知らずなもんで。

人ん家じろじろ見るんじゃないっすよ」ほんとにもー

与一「Σ私はいったい何歳児だ!?」

石燕「1人前の幽霊になってまだ2年かそこらっしょ?」

 

土地神「はい。確かに次に回しておきますよ

しかし 人間さんに新米幽霊さんとは
また変わったお使いで。
さすがはあの変わり者の魔王殿と言うか」ふーん。

 

与一「まあ ワサビで拗ねて高い所から降りてこん魔王だしな」うん。

土地神「なんて?」

 


石燕「こら 余計な事言わない!
威厳なくなるっしょ」しーっ

与一「元から無い様な「無い物を更にマイナスにしてどうすんすか!」

 

土地神「まあ何でも良いですがね

しかしホントに変わり者だ。
こんな人間じみた真似を」回覧板まじまじっ

与一(作ったのは副官カラスなんだが
これも言わん方が良いのか?)えーと。

 

石燕「じゃそう言う事で よろしくお願いしやすー
お邪魔しやした。」すたすたっ

与一「Σえ。おい
こら 置いてくな」ふよふよっ

 

 

 

土地神「あんの小僧。人間かぶれにも程が有るわ」青筋ビキキッ!

 

 


ーーーーーーーーーーー

 

 

石燕「殺気バシバシだった割に アッサリ帰してくれたっすね」ほう。

与一「Σ殺気!?」ええっ

石燕「いやアンタも気付いてたっしょ?
なんかこうジトッと重苦しい感じ」

与一「Σあれ湿気ではなかったのか!?」えええっ

 

石燕「・・アンタほんとに 生前鎌倉武者だったんすか?」うわ。

与一「霊体も薄まっていっぺん消滅しかけてたしな
その辺の記憶なんぞ無い無い。
覚えとるのは弓の射方くらいだ。」

 

石燕(あれ? ひょっとしてこの子連れて歩くの 幼児の子守りも同じなんじゃ?)ふと。

与一「糸目の癖にジト目やめい」

石燕「よく解ったっすね
前見えてんのかって真顔で聞かれるくらいっすのに。」

与一「Σすまん!凄い納得した!」

 

石燕「そこは嘘でもそんな事ないとかフォロー入れるべきっしょ
やっぱおガキ様っすねえ」

与一「Σんなっ!」かちーん!

 

石燕「それより おいでなすったみたいっす
ほれ 弓は覚えてんしょ?準備準備」

与一「Σへ?」

石燕「だから殺気バシバシって
ああもう良いっす

 

先手必勝!!」符しゅばっ

猩々「Σおうっ!?」金縛りびしっ!

 

 

与一「Σえ?ええ!?」おろおろっ


石燕「山奥の土地神なら そりゃ下っ端も山の眷属っすよね

つー事はやっぱあの土地神さん 激おこっすか」はー成る程


与一「え?え?すまん どういう?」混乱っ

 

石燕「ぶっちゃけ 『人間に友好的』な今の魔王様のやり方に反発しるヒトなんしょ?

そら 納得行かないでムカついてる所に人間が使いに来たら ブチ切れるってもんっすねえ」

与一「Σあいつ等 そんなんの所になんで お前を使いに出した!?」


石燕「だからあっしなんしょ?

家康さんとかなら人間相手じゃ鬼強っすけど オバケとは喧嘩は出来ないっすし」

与一「いやそうではなく Σうおお!?」飛び退きっ

 

マシラ「お。逃げられた」やーい

狒々「煩い! 飛び回るなそこの餓鬼!!」うがあっ!

 

 

石燕「猿ばっかし 此処猿山っすか。」ほー

猩々、マシラ、狒々「Σ喧しわ人間!!」むかっ

 


石燕「ああ、だから余計に人間気に入らないんすね
半端に近いと ムカつくもんっす。

解る解る あっしも人間は滅んで良い生き物だと思ってるっすから」うんうんっ


マシラ「いやお前 人間。」困惑っ

狒々「また変なのが来たなあ」うーん。

猩々「なんか知らんが
親方の命だ さっさとバラして食うぞ」

 

石燕「お猿さんに出来るっすかね

ほれ、もう真ん前しか見えてないっしょ?」

猩々「へ? Σはっ!あの餓鬼幽霊何処行っ 
Σうおおおお!?」矢ズドドドドッ!!


狒々「Σ猩々ーーっ!!!」うわあああっ

 

石燕(弓使いあるあるっすけど
この手の矢の雨って どうやって射ってんすかねえ )うーん。

 

 

与一「安心せい。
仮にもモノノケだろう これくらいじゃ死なん

・・多分!!」


猩々「Σヒトを針ネズミみたいにしといてそこ自信無すんじゃねえよ!!」うがあっ

与一「お。良かった
生きておった」ほっ。

猩々「Σ泣かすぞ!!」じたばたっ

 

マシラ「口はめちゃ元気だけど動けないんだな」うわー。

狒々「手足の筋逝ったなありゃ
しばらく動けん

おのれ人間! 小細工を!」くうっ

石燕「いやアンタ等の不注意っす」きっぱり。

 


与一(しかし困った。相手は猿か 
運動神経が無いに等しい石燕では 近距離は不利と言うか無理。

どうにかして距離を取らせんと がしゃどくろを具現化させてる間に食い散らかされる) きょろっ

 


マシラ「ん? 何をキョロキョロしている あの幽霊」

狒々「んー
よく解らんが。上から弓の射るしか出来ないんじゃないか?」

与一「Σうっおバレた!!」がーん!


マシラ・狒々「やっぱり!!」おおっ


石燕「やっぱ置いてくりゃ良かった」舌打ちっ

 

 

マシラ「ん?じゃあ 上に気をつけてさっさとこの人間片付けたら良くね?
ガリガリで弱そうだし」か?

狒々「だな。 あ、笠被ろう笠」かぽっ。

与一「Σうおお 猿真似侮れん!!」ひええっ

 

石燕「いや アンタがお猿さん以下なだけっす。」

 


猩々「Σ待てお前等! 

こいつはさっき

石燕「『我が領域に立ち入る事を禁ず 六根清浄!』」簡易結界発動っ!

マシラ・狒々「Σぎゃあああ!!」ばちばちばちぃっ!!

 


マシラ「Σおおおお前 陰陽師か!?」ひええっ

石燕「いえ。一介の町人っす。」
五鈷杵すちゃっ。

狒々「Σ一介の町人が何で密教の道具持ち歩いとんのじゃ!!」焦げっ


石燕「知り合いの坊さんが護身用にと「Σもう交遊関係から普通じゃねえ!!」ひいいっ

 


マシラ「くっ!駄目だコイツ!
ワシ等じゃ手に負えねえ」ううっ

石燕「お?見逃してくれるんすか?」


狒々「んな甘いわけなかろう!!
出でよ 我が眷属達!!」くわっ!

猿軍団「きーっ!!」わらわらわらわらわらっ

 


石燕「やっぱ猿山「Σしつこいわ!!」むかっ

 

猩々「わははどうする人間!お前の術は妖怪にしか効かんと見た!

さあ この山猿の大群相手にどう戦う!?」わははっ

石燕「んー。そっすねえ

与一さん」


与一「心得た」

弓ばばばばばばっ!!!


猿軍団「Σっキイイイイーーッ!?」猿パニック!

 

狒々「Σああこらお前達! お前等には刺さらん!刺さらんから!!」うわああっ

石燕「まあ すり抜けるにしても
山の生き物にとっちゃあ射られるってのは恐怖っしょからねえ」ふっ


マシラ「Σなにコイツ喧嘩慣れし過ぎてる!
お前絶対町人じゃないだろ!!」ひええっ

 

 

与一「悪い事は言わん コイツに喧嘩売るのはやめておけ。
酔っぱらいの愚痴で 戦術から戦略、外交その他の小技を嫌と言う程叩き込まれとる奴だぞ」

マシラ「Σ只の町人 どんな酔っぱらいに絡まれてんだ!!」えええっ


石燕「主に将軍、政治家っすかね

ほい。与一さん次はこれを」矢の束っ。

与一「お。矢の補給か 助かる」おおっ


狒々「Σうお。めちゃどうどうと補給された!」

 

 


マシラ「こんの! Σあああ逃げ足はやい!」

与一「甘いわエテ公! どれ化け物なら普通に効く筈  1つ味わってみるか!!」弓すちゃっ


マシラ「Σげ」

与一「遅い!」


矢シュパッ!

 

 

ずどむっ!!

 


岩大破。 土煙もうもうっ

 


与一「・・・ あれっ?」えーと。

 


石燕「晴明さん秘伝の破魔矢っす。」

与一「Σおおおおまっ!
なんて物を霊の私に!?」ひえええっ

石燕「大丈夫っすよお。
普通に射ったら触らん場所に呪符巡らしてんで。」

 

マシラ・狒々(Σコイツ等怖っ!!)ひいいっ

 

 

与一「だあもう良いわ!
ほれほれ お前等!とっとと山に帰れ
人間は性格悪いぞ喧嘩売っても良い事無いぞほれっ!!」

弓びすびすびすっ!


マシラ・狒々・猿軍団「ウキーーーッ!?」どたばたパニック!

 


石燕「良い感じにヤケクソっすねえ」おおっ


猩々「お、おのれ人間 調子に乗るなよっ
ワシ等はあくまで前座
我が主はこんな物では「おや。マジで口は元気っすね

ほんじゃ失礼して」

 


五鈷杵ずむっ!

猩々「Σぬおおおおおおっ!?」うぎゃああっ!


マシラ「Σ猩々ーーーっ!!」ひいいっ

狒々「Σおのれ人間!動けぬ猩々に何て物ブッ刺しやがる!!」

 

ずしんっ

一同「Σ!」はっ。

 

 

猿神「人の縄張りで好き放題しおって 」ゴゴゴゴゴゴっ。


与一「Σげ。あれ土地神か」ぎょっ

石燕「猿山のボス猿のお出ましっすね」ほう。

 


猿神「おのれ人間と人間に組する愚かな霊よ!
おのれ等を我が血肉とし あの魔王への宣戦布告としてやるわ!!」くわっ。

 

与一(Σ霊体って食えるのか!?)


石燕「いやー。無理じゃないっすかねえ」のほほーん。

与一「Σお前はいちいち煽るな!!」ああもうっ

 


石燕「いやだって ちゃんちゃらおかしいじゃないっすか
自分の置かれてる状況すら解ってないのに
あのヒト等に宣戦布告って」へらっ

猿神「状況?」む?

 


石燕「お宅の部下の尻にブッ刺さってる密教宝具。

何の意味もなくあげな真似する趣味はねえっす。」

猿神「Σはっ!まさか!!」きょろっ

 

 


石燕「見よう見真似 魔封結界、晴明さんバージョンっす!!」おりゃあ!!

与一「Σあ、さっき私の射った矢が反応を!」はっ

石燕「ありゃ此処等一帯をあっしの『縄張り』にしちゃう為の 布石っす」

 


猿神軍団「Σお前は本当に町人かあああ! Σぎゃっ!」

 

 

どむっ!!!

 

 

 

大嶽丸(気になって戻ったけど

助け 微塵も要らなかったな。) 背筋ひんやりっ。

 

 

 

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ーーーーーーーーー

 

 

彬羽「すまん。
その辺含め説明しようとしたんだが
このアホに軽く炙られて説教してる間に行っちまってたものでな。」

白「わざとじゃないのに拗ねるな幼児かって 引きずり下ろされて怒られた」たんこぶえへんっ


石燕「あー良いっすよ
だいたい察したっすから

仮にも人間が行けば 不穏分子が尻尾出すとかそこら辺しょ?」へらっ

彬羽「Σう。その通りだが

意外と鋭いな」おお。

石燕「この前魄哉さんが酔っぱらって その手の小細工の話してくれたっすからねえ

五時間ほど。」ふっ


粋「うわ。辛っ」

テオドール「私なら途中で灰になっておりますねえ」ひええっ

 


石燕「まあお役に立てて何よりっす なんせ普段引きこもりっすからね。

んじゃ足疲れたんで 休むとしやすか」すたすたっ

 


粋「やっぱ石燕て凄いよな
見よう見真似で術式完コピとか
ぶっつけ本番で化け物相手に立ち回りとか」感心っ

テオドール「全て自己流なのが恐ろしゅう御座いますねえ」うんうんっ

 

 

裏口の戸ばんっ!!

千様「あらっ!皆此処に居た

ちょっと来てよー 挿音と魄哉がまたしょーもない親子喧嘩

あら?」ん?

 

 

与一「Σうおおお石燕んんんっーっ!!!」 

石燕「」

戸と壁の間で白目っ。

 

千様「Σぎゃごめんなさい!此処だけ押し戸な物だからっ」ひいっ

 

 

彬羽「あれで耐久力と体力が有ればな。

と言うか避けろ」

白「それもう石燕じゃないだろ」

彬羽「・・だな。」ああうん

 

 

 

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