小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

9月14日

 

 

 


江戸城

 

魄哉「いやー 秋めいて来ましたねえ」庭眺めっ


家老「左様で御座いますな


さそがしお仕事もはかどる事で御座いましょう。」

部屋から溢れる山積み書類の数々っ

 


魄哉「・・なんでこの時期 こんなエゲつない事になるんですかね

え?昨日の全部片付けて帰宅したはずなんですが」ええー。


家老「おそらく夏のうだる暑さでは
皆仕事もはかどらず こうしてやっと気温も下がり始めた事で 溜め込んでいたあれやこれやをですな 「夏も大概忙しかったんですけど
皆揃って溜め込んでた1学期の課題今頃出してくるタイプですか」

 


家老「隠し続けられるよりはマシ  かと。」

魄哉「いえ締切過ぎてますからね
公務を何だと思ってんですか」ったくもー。

 

 

家老「愚痴っていても始まりませぬ
お気張り下さい」ぺこっ

魄哉「・・コレ僕が今遅めの夏休み取ったらどうなりま「冗談でもやめて下され。
国が滅びます」真顔っ

 

 

 


間。

 

 

 

魄哉「やってもやっても終わりませんねえ
やはり彬羽君と蒼月君にヘルプ頼みますか」とほほっ


女中A「あのー お茶を入れて参りました

開けてもよろしいでしょうか?」障子の向こうっ


魄哉「重要書類が有りますのでそこでお願いします

いや 助かりますよ」


女中A「今日も大変な量だとかで
甘いお菓子もつけておきましたので お早めにお召し上がりくださいませ」


すたすたっ

 


魄哉(疲れてるとこう言う気遣いが沁みますねえ

江戸城の皆はなんだかんだ優しい人揃いです)じーん。

 


女中B『Σあ!おみっちゃん!
大変このタイミングでいつも天海様の御仕事の邪魔する えーとイトコさんが!!』

女中C『え!? ハトコじゃなかった!?』

女中A『Σ姉婿の叔父の腹違いの弟さんじゃなかった!?

すみません本日天守閣は立ち入り禁止です!!』


晴明『む?そうか

っておい 何故武装しておるのだ女共
え? 何故にそげに殺気立って 

Σ待て待て待て待て!! 話せば解る!!』うわああっ

 

 

 


魄哉「・・性悪狐狩られましたね。

ホント 親切な方ばかりで助かります」ふっ。

 

 

 

 

テオドール「お仕事中申し訳ありません!
ちょっと知恵をお貸し下さい!」窓からよいせっ

魄哉「すみません。重要機密扱ってるんで 今はダメです窓閉めてください」


テオドール「Σそこをなんとか! 我が主がまた行方不明に 「庭で餡ころ餅焼いてたら匂いにつられて帰って来ますから」

 

 

テオドール「Σくっ!確かに

あ、餡ころ餅は中身こし餡とつぶ餡どっちが

家老「そこはお好みで」
窓ぴしゃんっ!

テオドール「Σあ。」

ぽろっ

 


魄哉「Σちょっ! テオくーんんんんん!!!」ひいいっ

 


バサッ!バタタタッ

魄哉(Σ咄嗟に血液アンプル飲んで変化を!
飛んだ!飛びましたよね?)心臓ばくばくっ

 

 

家老「全く 天海様がお仕事なさらないと国がヤバイと言うとるのに」やれやれっ

魄哉「Σだからって普通うちの子突き落とします!?
此処天守閣の何階だと思ってるんですか!?」


家老「へ? 天海様の『息子様』方は 皆、特殊訓練を受けられた忍のような方達 と認識しておりますが?

忍ならこれくらい平気では?」あれっ?

魄哉(Σゴリッゴリ人外なの隠す為にそう言う事にしてたの忘れてた!!)

 

 

家老「まあ確かに 若人を突き落とすのは人としてどうかと。

今後気を付けると致します」地上見下ろしきょろきょろっ

魄哉「そ、それでお願いします。

やっぱ人情的に問題有るんで」

 


家老「かしこまりした。

では お仕事お気張りくださいませ
あなたの肩にこの国の未来がかかっております。」襖そっと閉め

 

魄哉(そもそもこの人 どこから入ってきたんですか) 冷や汗っ

 

 


モズちちちっ

 


魄哉「あー モズですかあ。

冬に向けてエサを蓄える鳥ですねえ


夏が終わった所ですが 僕も冬になる前に片付けてしまわねば」苦笑

 

 

モズ「Σ!!」ちちっ


魄哉「ん?」

 

 

 


九尾「邪魔するぞえ!!」こーん!

窓ばきがしゃーん!!

 

 

魄哉「Σ窓の大きさ考えてくれませんか!?

ってうわ書類いいっ!!」ひいいっ

 

 

 

白「あ、ごめん。
ちょっと追われてて」すたっ

魄哉「Σ君 迷子だったんでは!? テオ君が捜してましたよ!」


白「ちょっとややこしい事になってて

逃げてた」九尾からひょいと降り

魄哉「Σ魔王が逃げ回るって いったい何事です!?」ぎょっ

 

 


バササッ

 


彬羽「てんめええ!!

今年の出雲の集まり 勝手に俺の出欠確認出しやがったな!!」くわっ

 


白「お前どうせ 毎年来るだろ」

彬羽「Σ喧しい! 俺が行くのはあくまで手前が変な真似しないか見張りで行ってんだ

なんで手前がサボりで代打で俺が行く事になってんだ!!」

白「面倒だから「Σいっぺんくたばれ 腐れ破壊神!!」

 

 

魄哉(破壊神と副官のガチ喧嘩。

他所でやって下さいよ) 書類かき集めとほほっ

 

 

九尾「くおらカラス!だーりんを苛めるでない!

面倒臭がりなのに一生懸命読めぬ御手紙解読しようと頑張り お返事まで出したのじゃ

わちが代筆したとは言え 大した物であろう!」こんっ


彬羽「そうか手前も共犯か」ほう。

九尾「Σしまった!」こーん!

 

 

魄哉「あのー 城壊れるんで他所でやってくれませんかホントに?」おそるおそるっ

 

 

九尾「ええい!わちとて名の知れた大妖怪っ
炎はだーりんの専売特許ではないわ! 見よこの狐火


魄哉「書類燃えるっつってんでしょうが」 くわっ!

 

白「落ち着け 尾羽全開だぞ尾羽」

彬羽「ほとんど孔雀だな」うわ。

 

 

九尾「Σお、おとなげ無いぞ 鳳凰よっ」ひいっ

魄哉「Σ喧しい!
アンタもストーカーじゃ飽きたらず白君甘やかし倒すのやめなさい!
本人の為になりませんよ!!」しゃああっ!

 

 

白「威嚇までしてるのに言ってる事がオカンだ
さすがだ。」うん。

彬羽「・・ ほれ。オカンと思うならさっさと其処ら片付けろ

後が怖いぞ」ガサガサ書類拾いっ

 

 

 

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魄哉「あーーー


ほっとんど進んでませんよ畜生」机にもたれかかりっ

 


家老「あの、執務室で何がお有りでしたので?

小窓付近が大破しておりましたが 「仕事のストレスで壁パンしたら壊れました すみませんね」

家老「Σ無駄にプレッシャー与えて申し訳御座いませんでした!」ひええっ

 

 

魄哉「あーいえ 一気に片付けなきゃとか モズみたいに自由に秋を満喫したいとか
勝手にイライラした僕の責任ですから。

実際 イラついても片付くわけじゃありませんし 地道にちまちまやりますよ」苦笑。


家老「はあ

天海様は頭に血が上ると一気に片付けてしまおうとされますからなあ」

魄哉「未処理の仕事が目の前に有るとムカつきません?
一刻も早く視界から消したくなるんですよねえ」苦笑。

 

家老(この人なんで逐一 言い方が物騒なんだろう。
仮にも僧侶なのに) 冷や汗っ

 

 

彬羽「まあ真面目過ぎなんだろうな
ほれ、こっちの片付いたぞ」書類どさっ!

魄哉「Σおお!さすが」

 

家老「おやいつもの。
ん?いつ参られたので?」

彬羽「色々有ってな」目そらしっ

 


白「疲れた頭には甘いのだろ
茶菓子追加貰ってきたぞ」よいせっ

魄哉「助かりますが その量君が食べたいだけですよね?」

白「バレたか」

 


家老(ふむ。空気が和やかに

この方は何でも1人で成そうとするが 誰かが傍に居ないと精神が持たんのでしょうなあ) 

 

 

挿音「おう ピリピリ酷かったがちったあ落ち着いたか」天井からひょこっ

家老「Σうお 忍!」びくっ


挿音「あー 家老のオッサン居たか
まあ良いわ。

親父悪い 追加だわ。

ほれ、この前出たばっかの新法で早速の不正。
いわゆる保険金詐欺未遂の件 担当した うちの新人がサボってたらしくてよー 

こら練り直す必要あんじゃね?」

書類と始末書どさっ。


魄哉「」

 

 

白「春一ぐちゃぐちゃの奴か。」ありゃ

彬羽「忍の奴ら やたら来ねえと思ったら
処理まで滞ってやがったのか」うわ。

 

挿音「悪いな。ちいっと表に出せねえ任務で 忍軍の殆どが出払ってて人手足んなくてよ。
俺もそっちでてんやわんやで いやー 着物が返り血でバリッバリに
白「表に出せない何を仕留めて来たんだ。」


挿音「内緒」キセルすぱーっ

 

 


彬羽「新法って もう施行してんだろ
今更練り直しってどうすんだ。」チラ見ッ

 

 

魄哉「あ。すみません

疲れてたらしく 居眠りしてました」にこっ。


一同(Σ聞かなかった事にした!!)

 

 

魄哉「えーと。 少しスッキリしたんで順番に片付けないとですねえ

あ、挿音。

忍軍も忙しいでしょうが 市政の治安維持の方もお願いしますね?」

 


挿音「不届き者はやっちまえってか。」へいへいっ

 

彬羽「政治ってこんなので良いのか?」

家老「まあ、天海様でもキャパオーバーって事は有りますからなあ」汗拭き拭きっ

 

 

白「適当なくらいで調度良い」うん。

魄哉「君はユル過ぎですけどねー

 

あ。ちゃんと10月は出雲行くんですよ?
破壊神とは言え 神様なんですからね?」 書類書き書きっ

 

 

 

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