【江戸城】
女中「天海様 休憩中ですか？」あれ？
魄哉「あ、いえ
ちょっと届け物を待っておりまして」
女中「えー何ですか？ 届くのワクワク？お取り寄せですかー」
魄哉「いえその
めちゃめちゃ危険物なんで 出来るだけ他の誰かが近寄らない様にと言いますか
女中「出来るだけ離れときますねー」そそくさっ
挿音「何つーか
訓練された従業員だよな」天井からぶらんっ
魄哉「基本カオスですからね、ここのお仕事。
しかし遅いですね。連絡も有りませんし」うーん。
挿音「落ち着けよ 何かあったんなら連絡あんだろ
と、噂をすりゃ伝書鳩」おおっ
魄哉「Σえ」
鳩「ぽぽー。」ばささっ
挿音「えー何々？ ・・・」
魄哉「なんで黙ってるんですか」嫌な予感っ
挿音「あーその 業者が気を利かせたのか。
自宅に届けときますねって書いてんだけど やばくね？これ」えー。
魄哉「早退します。」
江戸城一同「Σえ。」
魄哉「すみません ちょっと手違いで最悪の場合いつでも避難できる様に！
とにかく全力で命大事に！！」だだっ
女中「Σちょ いったいどんなお届け物なんですかああ！？」えええっ
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シロ「む？ 客か？」
粋「いんや 届けもん。
思いっきし『江戸城 天海僧正宛』ってなってるけど何なんだろなー」うーん。
シロ「ふむ？まあ弄らん方が良かろう
あいつ宛の荷物は毎度ろくな事になら
襖すぱんっ！
粋「Σうお！？何っ どしたの」びくっ
蒼月「アンタ 何抱えてんの？」冷や汗っ
粋「何って え？何？」
蒼月「ガキんちょ！ 一二三ちゃん連れて出来るだけ遠くに避難っ！！」くわっ
シロ「Σは！？」
粋「Σえ。ちょっと何なになになに！？コレ何いいいいっ！？」ひいいっ
家康「何騒いでるのお前達？」ひょこっ
蒼月「Σばっ 逃げろっつってるのに！！」
家康「へ？」
粋「Σいやあの いったい何がどうし
テオドール『Σっぎゃあああ！！！どなたかっ 白さん倒れられましたああー！！』うわあああっ
家康「Σえ、嘘 何事！？」えええっ
蒼月「Σバカ殿後ろ後ろっ！」ひいいっ
紋様ずぞぞぞぞぞぞっ！
家康「Σえ。粋 勾陣化してる！なんで！？」えええっ
シロ「一二三連れて避難。 了解した！」だだっ
蒼月(逃げきれないだろうし 俺は鎮圧サポートかな。生きてられるかなー) げんなりっ
白「脳ミソ直で殴られた感じがした」あたたっ
家康「Σお前 何その模様！？」ええっ
白「あいつが無理矢理勾陣の封印吹っ飛ばしたら その分俺に戻って来るんだ
自分で押さえつけられないから代わりに封印してる分が返ってくるぽくて」頭くらくらっ
テオドール「さっきのは膨大なエネルギーが逆流された衝撃で吹っ飛ばされたので御座いますね
あー ビビりました」心臓ばくばくっ
蒼月「あの 前の時より紋様多く出てない？」冷や汗
白「前のが有るから簡単に外せない様にガチガチにかけたからな
あ。ホントだ 変な柄みたいになってる」うわ
テオドール「鏡に御座います」手鏡すちゃっ
魄哉「Σうわ 案の定！」ひいっ
挿音「寄りによってまたヤベエ奴が」あーあ
蒼月「て事は原因ジジイかよ
今度は何だよ」
魄哉「えっと その
実はあの荷物 古代の呪術アイテムで
いわゆる化け物専用能力ブースターみたいな物で」えーと
白「なんて物取り寄せてるんだ」むう。
魄哉「Σこうやって危ない子が触ったらまずいんで処分しようと思ったんです！！」
挿音「結果として最悪の奴に渡っちまったけどな」あーあ。
テオドール「あれ？粋さん固まっておられます？」おや？
家康「あ。ホントだ」
魄哉「おそらくですが 元から封印さえ解ければえげつない化け物ですし、ブースター使ったエネルギーで自分もダメージ受けて居るのだと
すぐに動き出す というか暴れだしかねませんし
白君見る限り こりゃ相当ヤバいですね」うわー。
蒼月「模様全然引かないもんね」うん。
挿音「お。動いた」
一同「Σ！！」
ぎろっ。
魄哉「全員下がって！ 蒼月君 簡易で良いんで防御結界！
晴明さん 後の指示パス！！」
晴明「Σうおい！投げるな お前も元陰陽師であろうが！」
一同(Σいきなり生えた！)
魄哉「陰陽寮辞めてから何百年経ってると思うんですか！忘れました！！」
晴明「堂々と言うなボケ老人が！捻り出せ！」だあもうっ
家康「Σごめん漫才してないで真面目にやって！
私等じゃどうにもなんないんだから！！」ひいいっ
晴明「指示せいと言われてもな
こやつは陰陽道では無理がのう
ダメ元か 玉藻！大江山の黒鬼連れてこい！！」
九尾「Σえ。わちは皆を避難させようかと」
晴明「逃げ場も残るか解らんぞ！早うせい あの鬼はお前が呼べばホイホイ来る！！」くわっ
白「頑張れ 何か解らないけどお前が頼りだ」
九尾「Σう だ、だーりんがそう言うならっ
しゃーなしケモノマニアなんぼのもんじゃああ！！」どちくしょおおだだだだっ
家康「あの 白は勾陣どうにか出来ないの？」おそるおそるっ
白「んーとな。
封印フル解除の上ブーストかかってるのと喧嘩するってなったら
俺も加減出来ないし 町が3つくらいは余裕で無くなる」
家康「ごめん。誇張抜きで破壊神だったの忘れてたよ」ああうん。
テオドール(そもそも 下手に暴れると国が滅ぶので本気出せない方で御座いましたね) うっわー。
白「喧嘩出来ないし 俺どうしたら良いかな？」
魄哉「そうですね では
僕等このままじゃ何も出来ないんで 防御お願いします 」渾身の金縛り中っ
ばちいっ！！
魄哉「Σだっ！？」数珠バラバラッ！
蒼月「Σうっそ ジジイが弾かれた！？」えええっ
白「こうか。」
炎ぼぼぼっ！！
勾陣「Σ！？」飛び退きっ
白「俺護り向いてないから期待するなよ」むう。
魄哉「助かりました。さて、どうしましょうかね
Σあ。」
九尾「うおら！連れて来たぞ
いつまでしがみついとるかああっ！！」振り落としっ
茨木童子「Σあだあ！！」どしゃっ
家康「Σはやっ！！」
九尾「こいつ怖いんじゃもん！」きいっ
茨木童子「あだだ。
え？何？ 俺なんで呼ばれ Σげ」びくっ
晴明「察したか。
ならば1つ頼むぞ！」印結びっ
茨木童子「うわ。九尾さん 連れて来る前に説明欲しかったなあ」ひええっ
白「？」
蒼月「えっと 俺も陰陽道とか詳しく無いんだけど
物事には必ずこれがこれに勝って これはこれに負けるみたいな属性の流れがあってね」えーっと
晴明「うむ。つまり
勾陣とは五行の中心こと土の属。
土は木に養分を吸われる物で有る故 木気に勝てぬがこの世の理。これを木剋土と言う」
木々の根ぐわっ！
勾陣「Σ！」
茨木童子「じゃ、とりあえず根から吸えば良し？」
晴明「うむ。可能な限り私も手伝おう」
家康「あれ？ 茨木童子って大江山の中でしか無茶出来ないんじゃ？」
魄哉「この際ですんで 茨木君にも使いました」例の包みっ
テオドール「あの 何なので御座いますか？その中身」
魄哉「下手に見たら目玉瞑れますよ？」
家康「Σそこまで危険物なのになんで管理ガバガバなの！？」
白「なあ。コレで大人しくなるのか？」怪訝っ
晴明「無理であろうな
良い考えが浮かぶまでの時間稼ぎよ」うーん。
挿音「あ？ ギッチギチに締め上げられて姿も見えなくね
このまんま動けなくなるまで養分にしちまや良いんでねえの？」
晴明「そうしたいのは山々なんだがの」
ぼぼっ！
晴明「こやつ等 普通に発火しおるからのー」ため息
茨木童子「うん。これは無理無理」あーあ。
蒼月(Σ陰陽道じゃ無理ゲーじゃんかよ！)ひいっ
晴明「火となると相剋上 勝てるのは水しか無いのじゃが
それも同等で無ければ意味が無いしのー」困った困った
挿音「お前 血筋的には水神だろがよ
どうにか出来ねーの？」
白「出来ないからカナヅチなんだぞ」
家康「カナヅチ関係有るの？それ」えー。
テオドール「もう 属性がごっちゃごちゃなので御座いますね」うわ。
魄哉「だからこの兄弟は力技でしかどうにもなんないんで Σうわ危なっ！！」ひいっ
矢びすっ！
与一「何かと思ったら何を錯乱しとるか！
ケガしても知らんぞ馬鹿者がっ！！」 破魔矢びびびっ
魄哉「Σ与一さん危険です！ちょっかい出したら
炎ごうっ！
石燕「具現化・塗り壁！！」
塗り壁ずどんっ！！
晴明「Σシンプルだが効果的だ！！」おおおっ
石燕「塗り壁！塗り壁！塗り壁！塗り壁！！」
どんどんどんどん！ずどんっ！！
家康「Σすごっ！塗り壁で閉じ込めた！！」おおおっ
与一「Σうおお無茶するな！ 出し過ぎるとお前が持たんぞ！！」ひいいっ
石燕「しゃーないっしょ！
ちょっとでも時間稼いでプロにどうにかして貰うしか
ばきゃっ！
石燕「Σ即効割られた！！」がーん。
ぱたりっ。
蒼月「Σあ。力尽きた」
挿音「おい、与一も失神したぞ」
テオドール「お二方はダメージ共有されますからね」あちゃー
白「仕方ない
魄哉 ちょっとこの辺の鬼門全部開いてくれ」はーやれやれ
魄哉「Σへ。 それやるとこの辺一帯が一時的に鬼門内に沈みますが まさかっ」
白「俺がやるしか無いだろ？
でも 普通じゃ暴れられないし
鬼門内は別世界だしな」
晴明「懸命じゃが、お主解っとるのか？
それをやれば魔の者で有るお前も弟も更に破壊力が増すでの
双方無事では済まぬぞ？」
白「だからってほっといたら 其処らで暴れるぞあいつ。」
晴明「それはそうじゃが」うーん。
九尾「え？え？ だーりん 大丈夫なのかえ？」ええっ
茨木童子「んー。 大丈夫と言うかこの場合」
白「お前等 巻き込むけど自分の身は自分でどうにかな？」
茨木童子「うん。無理」きっぱり
晴明「こんなの2匹 私の結界でも防御不可じゃろな」ふっ。
家康「Σ彬羽でも無いと原型残る気しないんだけど！？」えええっ
テオドール「Σはっ そう言えば彬羽さんは！？」
挿音「あー。あいつならじゃんけんに負けて朝から千の奴の買い物に付き合わされて・・」
一同「Σあ」
ガンッ ガラガラガラガラガラガラガラガラッ
晴明「ん？ 何の音じゃ？」
テオドール「この音は！」おおっ
朧車ずどん！！
勾陣「Σ！？」びくっ
千様「ちょっと！もっと早く言いなさいよ 皆生きてるーっ！？」
家康「Σちょ千ちゃん そこダメ！真ん前真ん前！！」ひいいっ
白「タイミングばっちりだバカラス」おおっ
彬羽「いや。礼はコイツに言え」よっこらしょ
シロ「ぜーっぜー」瀕死っ
一二三「粋さんが大変だって おらをおんぶして彬羽さん探して町の中全力疾走したべよ」
茨木童子「Σえ あの姉ちゃん何してんだ！？」ぎょっ
魄哉「あ、いえ大丈夫です
その 僕等も忘れがちなんですが」
勾陣「Σ？」膝がくんっ
家康「あー 千ちゃんの特技
能力無効化だったねえ」わお。
白「今度は髪が真っ黒だ」黒髪っ
テオドール「本日イメチェン忙しゅう御座いますねえ」苦笑。
一二三「あ。粋さんぶっ倒れただ。」
彬羽「体に負担がかかったんだろ
コレか。諸悪の根元は」
蒼月「Σあ！お前その包み触ったら「無効化食らってんだ問題ないだろ
ふんっ！！」
バキャスッ！！
挿音「お前のそれは能力関係ねえもんな」
晴明「筋肉は全てを解決するのう」うっわー。
千様「まったくもー。
暴走系はアタシの出番でしょ！毎度毎度忘れてんじゃないわよっ」ぷんすかっ
挿音「お前が何かやるイメージねえからじゃね？」キセルぷこー
千様「Σんなっ アタシは皆がやってくれるからやんないだけよー！」きいいっ
魄哉「ああもう はいはい
解りました 助かりましたから。
次からはよろしくお願いしますね」どうどうっ
テオドール「千様さんまで 皆様凄い特技持ちなので御座いますねえ
ともあれ良う御座いまし あれ？どうされまし
ばたーん！！
晴明「まあな。生体エネルギー阿保程逆流させられたり そこから急に無能力化させられたり
極端から極端過ぎて体持たんわな」あーあ。
魄哉「Σちょ 白君大丈夫ですか！？」ひいいっ
テオドール「Σおおおおお医者様あああーっ！！」あたふたあたふたっ
彬羽「しかし 良く見りゃ石燕と与一もか」
一二三「シロさんも瀕死だべ。」
挿音「親父よ
どんだけ忙しくても危険物相手はこっちから出向こうや？」
魄哉「Σすみません次からそうしますうっ！」ひいいっ
