小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

11月16日

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挿音「悪りい。 江戸のバ金持ちが龍脈ぶっ壊したらしいわ」

白「は?」

挿音「いや なんかこう封印代わりのデケエ岩? アレを自分の庭にとか」

白「へ?」はて。


千様「どう聞いても大事ぽいんだけど総大将理解してないわねー」あらまあ

テオドール「彬羽さーん 通訳お願い致しますー!」とたたたっ





間。





彬羽「ーーーと言う事で
つまりは この国の下を通ってる霊的エネルギーが龍脈だ
覚え切れないなら何かこう人間の手には負えない とだけ覚えとけ。」

白「へー。」ほうほう





晴明「そもそも あやつならその龍脈を使いこなせるはずなのじゃが。」うーん。

粋「何かもよく解ってねえ兄貴にそれ言う?」

彬羽「まあその龍脈のエネルギーを勝手に使ってるから アホみたいな火力出してんだがな こいつは。」

白「俺そうなのか?」びっくり。

小太郎「加減下手だし あんま教えない方が良さそうだな」わおんっ




魄哉「で、封印のプロとしてどうですかね?」

晴明「考えうる最悪の更に上行く災難だの
封印といた上に 工事でやらかして岩割るとかアホの極みじゃろ」はーやれやれ


蒼月「ん?じゃあ少なくとも 岩でもっぺん塞ぐは無理なのか」うわー



白「で、その龍脈てのの封印解けたらどうなるんだ?」


晴明「そうじゃな。 エネルギーの暴走であるから
この国全てを天変地異各種が襲い 更に四季は無くなり作物は実らず水は枯れ えーと次はなんじゃ

シロ「純然たる地獄ではないか」うわあ。


晴明「だから古代の人間共は必死こいて封じたのだ
だというのに 人間はしょーもない事で自ら地獄の蓋を開けおるからな」扇子ぱたぱたっ

小太郎「なあなあ そんなヤバいならこんなのんびりしてて良いのか?」おろおろっ

晴明「あのな。物が物じゃぞ
私とてホイホイどうにか出来る物ではないわ
今何が良いか脳の中ひっくり返して 最善の手を探しとるのだぞ」頭かきかきっ


家康「そういえば今年 偉く季節の順番めちゃめちゃだったね?」おやあ

千様「あー確かに 夏から冬になって秋でまた冬よね」


魄哉「ええ。そういうワケですんで 当の成金さんは別件でしょっぴいて 財産没収の刑です。」真顔。

シロ「Σまさかの個人のやらかしで季節狂ったのか!?」ひいっ

魄哉「悪気は無かったんでしょうがね
幕府側が保護してる物を係の人買収して持ってこうとしたのは普通に犯罪ですからねー」ふんっ

挿音「アホな公務員が1匹居ると始末に負えねーわ」けっ

一同(人間っていったい )うわあ。




晴明「む、まずいな」ぴく。

家康「へ?」

晴明「思ったより事態の悪化が早い

ここは江戸から多少離れておるがそれでもこの感じ
ピー助 至急陰陽連を江戸に散らせろ!
まだ細めき者とは言え一般の者に被害が出るぞ!!」くわっ


魄哉「すみません。今の陰陽師はもはや催事の際に運気を占うとかそんなしか出来ないのですが」

晴明「Σだああ鈍りきっとる!平安京が懐かしい!!」ああもうっ

魄哉「晴明さんは封印の要ですし しゃーない僕が行きま
家康「Σいやいやお前は政治の要だから!
これからもっとヤバくなるかもしれないんだから判断下して天海様!!」




白「じゃ俺ら行くか
餓鬼くらいなら 蒼月の笛で大人しくなるし」

蒼月「Σえ。俺行かなきゃダメ!?」

白「朧車の中に火鉢入れといてやるから
ほら行くぞ」ずーるずるっ

蒼月「Σうわああ嫌な予感しかしない!
つかそれ 定期的に換気しないとヤバい奴じゃん寒いいいい!!」ひいいっ

家康「都会の女がお前を待ってるよ」

蒼月「しゃーない 美女救うのは俺の役目だよね」きらーん。




魄哉「僕等も江戸城で対策会議と行きますか」

晴明「じゃな。状況掴みやすいしな」うむ



彬羽「全く偉い事になって来たな」伝書カラスばささっ

千様「どこにお手紙?」

彬羽「人間は龍脈の上に都を作りたがる性質が有るからな
おそらく京もヤバいだろ 下手に分散するとややこしくなるだろうし大江山に京の護りを頼んだ」

シロ「酒呑童子等鬼族か」ふむ

小太郎「頼もしいけど 京の人等パニックになりそうだな」わおんっ

彬羽「背に腹はかえられねえだろ」



白「じゃ俺ら先に 江戸の町行っとくな
朧車ゴー!」びしっ


テオドール「Σあ!私も参ります!」

粋「Σあ!ちょ こら引っ張んな!なんで俺まで!?」

テオドール「主に地図係です!」

粋「Σぎゃー地味に重要ポジ!!」ひいいっ


挿音「あーやべえわ
早くどうにかしねえと 違う方向で城下町逝くわ」キセルすぱーっ

千様「状況把握も大事だけどー

ブレーキ役に彬羽君も行った方がいいとおもうの。」

彬羽「・・だな。」




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江戸城




晴明「とりあえずは 城内に魑魅魍魎が入れぬ様簡易結界を施した
悪化する様なら住民は庭園に避難させよ」

魄哉「助かります
ではこちらは被害状況の確認及び 江戸周辺の人達の安全確保を

忍軍 出来るだけ広範囲に魔除け札の配布を!」指示てきぱきっ


千様「お札でどうにかなるのー?」

小太郎「んーそこそこなら?
てか挿音も 凄い簡単なのなら魔除けの呪いくらい出来るしな」わんっ

千様「・・あいつ 忍よね?」えええー

小太郎「周りが周りだからな」わんっ



御女中トリオ「Σあ!天海様の御姉様
お久しぶりですー!」

千様「へ?あーそういやそんなだったわね おほほほっ
お久しぶりー」


家康「色々言いたいのは解るけど
今は民の安全が優先だよ」どうどう。

魄哉「微塵も似てないでしょうがっ」くうっ






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テオドール「『塵は塵に 灰は灰に 』有るべき場所へお帰りなさい!!」くわっ

彬羽「Σ吸血鬼のセリフじゃねえだろ!!」


粋「Σあ すげっ
ホントに低級消滅した」おおっ

テオドール「やった!出来ましたっ!!」きらきらっ


白「なんで吸血鬼があれしちゃダメなんだ?」まとめて炎ぼぼっ

彬羽「ありゃ聖書の一説だ。」きっぱり。


テオドール「私自身カトリックでは御座いませんし
そもそも十字架も冷静になればさほど怖く御座いません
よって使えるのではないかと晴明さんが」

彬羽「Σまたあの性悪狐か!!」

粋「理屈は置いといていいんじゃね?結果役にたってるし 」


蒼月(めちゃツッコミ居れたいけど 笛吹いてると喋れないんだよなあ) 悪霊調伏の静御前の笛ぴーひょろろっ





テオドール「いやー 瘴気でどんより曇っててよう御座いました
日光はどうにもならな
白「足元まだ居るぞ」

テオドール「Σっぎゃー! うわあああ!!!」聖書の角でガッツンガッツンっ!


粋「Σお前その内バチ当たるぞ!!」ひいいっ


テオドール「私の信仰している神様は此方ですので問題御座いません!」ぜーぜー。

白(聖書ってああやって使うのか)ふむ。 ※八百万の神公認破壊神。

蒼月「Σ破壊神信仰すんな つか何でその人そこまで盲信出来んの!!」 ぷはっ



彬羽「笛やめたら危ないぞ」

蒼月「Σっぎゃー!!」 低級魑魅魍魎わらわらわらわらわらっ



彬羽「しっかし らちがあかねえな

晴明の奴は何してんだ」ちいっ

テオドール「龍脈の真上丸ごと結界と言うのは あの人でもやはり無理なので御座いましょうか?」

白「多分出来るぞ
けど、それしたら 弱い妖怪は皆即死だな」

テオドール「Σそういう事に御座いますか!」ひいっ



粋「あ!言ってたら アレお前の伝書カラスじゃね?」

カラス「カー!」バササッ


白「なんて書いてるんだ?」

彬羽「・・朧車」ぼそっ

テオドール「へ?」



彬羽「至急朧車に乗り込め!
お前らはこの通りに朧車を走らせろ!
蒼月お前はここで引き続き調伏 俺も手伝う!!」くわっ

蒼月「Σいや俺の暖房は!?」

彬羽「だあもう面倒臭い! ほれ焚き火だ 火つけとけ!」

板もきゃっ。

テオドール「彬羽さん。それ他所の家の壁で御座います」




白「お前何を焦ってるんだ?」



彬羽「1個決壊したせいで他の封印もグラついてヤバいんだそうだ」

粋「Σえ」


彬羽「解ったらとっとと行け 国が沈むぞ!!」しゃああっ!

テオドール「Σああ街中なのに羽全開っ!!」

粋「Σマジでやばい!兄貴ほら早く乗り込んで!!」朧車にぐいぐいっ

白「え? 乗ってどうす「大丈夫!メモ貰ったから!!」やけくそっ






【再び江戸城



魄哉「茨木童子君によると 京もかなり危ない状況ですね
鬼族の戦闘力のおかげで今の所奇跡的に犠牲者ゼロの様ですが」むう

晴明「もう少しの辛抱じゃ 手は打った。」扇子ぱたぱたっ

家康「あ、さっきの手紙?」


晴明「うむ。
考えてみればだ
龍脈が使える器はおるのに使い方を知らん。
なれば 別の者が器をうまく使って暴れだした龍脈を鎮めれば良いのでは無いか?」

魄哉「Σそんな事出来るんですか!?」えええっ

晴明「理路上はの。

さーて、あの童子等 上手く出来るかのう」

家康「Σ童子らってまさか」

魄哉「Σ説明無しであの子達にやり方だけ教えましたね!?」ひいっ

晴明「説明したら緊張してトチるじゃろ あやつ等
取説通りにやれば行ける行ける」しれっ





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粋「Σあ!成る程
これ 朧車走らせるコースが五芒星になってんだ!!」彬羽に渡された地図っ

テオドール「Σ成る程 陰陽道の基礎に御座いますね!」おおっ

朧車高速がたごとっ!



九尾「うおおだーりん!無事かえええっ」どどどどどっ

白「お前速いな。なんか座ってるだけで良いらしいから大丈夫だぞ」

九尾「いやあの それなんじゃが
わちが知る限りそれ そのガキんちょ共がトチったら Σあ!」

ずでごろどしゃあああ!!!

テオドール「Σ九尾さーんん!!」ひいいっ

粋「Σ速え分コケると酷えっ!!」





白「なあ。それ地図の横、何書いてるんだ?」

テオドール「へ?あ 地図の此方の所に差し掛かった時 私と粋さんで読み上げる様にと。
ほらちゃんとドイツ語の読み仮名も入れてくれております さすが彬羽さんで御座いますね」のほほーん。

粋「 魔除けのまじないみたいなもんかな?」ふむふむ。




白「そっか、 頑張れ。」察し。


粋「何を?」へ?

テオドール「噛まない様に言えますかね」うーん。






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晴明「ま、片や半人前とは言え勾陣
片や 未熟とは言え真祖の血族の吸血鬼

出来ぬ事ではなかろ。」しれっ

小太郎「頼りないのツートップだぞ」わおんっ





家康「Σあ! 向こう 何あの物ごっつい光り!!」ひいっ

千様「あらー 噛まずに言えたのかしら?」



魄哉「・・良かったんですけど
あの子等泣いてませんかねえ」複雑っ

挿音「状況説明した後のが泣くだろこんなん」はーやれやれ。

晴明「滅ばんで良かったのー」ふはははっ










飛天「うわ ぐっちゃぐちゃ

おーい。片付いたってよー
ケガ人居ないか?」救護班っ


蒼月「お宅のイトコの胃が逝ったよ」ぐったり

飛天「・・毎度お疲れ。」あーあ

彬羽「いいから胃薬くれ」かはっ



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