【芝居小屋】
つつじ「化物の食い逃げ?」おんやまあ。
庵「そうそう。人間なら追い掛けてドロップキックで済むんだけどさ
相手が妖怪だと 特殊能力駆使してくるからなかなか捕まらなくて
飲食店町が異能バトルの闘技場と化してる」くわっ。
つつじ「化物とバトれる異能力者がそげにあるんか あの界隈。」わお
皐月「言っていおりんも特殊能力『貧乏神』持ちやしなあ
その手の使えるの 実質シロくらいちゃうん?」
庵「彬羽も暴れてる。と言うか
今まさにバトル中だから私が出前来たんだよね」おかもちよっこらせっ。
皐月「あっきーのは異能言うより物理やろ」きっぱり。
庵「暑いから京から出てくるのダルいって
さすがに悪質てか 町が滅びそうだから今日は出てこいって店長が言ってたけどさ」
テオドール「彬羽さん どんだけぶっ壊して回ってんので御座いますか」うわ。
庵「まあ想像つくよね。」ふっ。
白「酒呑童子がバカ笑いしながらバカラスの数倍そこら壊しまくって
茨木が植物急成長させて食い逃げ捕まえようとして 飲食店ごと草木に埋もれる とかだな」うん。
皐月「もう廃墟やん」うわ。
つつじ「それ 食い逃げ放置のがまだ被害少なないか?」真顔っ
庵「いやもう皆意地?
暑いしイライラしてるから」
粋「接客業まで喧嘩上等だよな この町」しみじみ。
テオドール「ほぼ毎日そこらで押し込みやらひったくりやら 喧嘩やら爆発やら起こっておりますからねえ」うんうんっ
庵「そう言う事で 店長よりひなのストレスがやばくて
魔王様にチクって来いって言われたんだけど」
白「そんなの知らなかったな
バカラスも言えば良いのに。」
テオドール「ムキになって御自分でカタをつけようとしておられるのでは?」
粋「あー あり得る」苦笑。
白「じゃ 帰りに寄ってみるか
どうせ今日も営業無理だろ?」
つつじ「せやな。こげな狭い小屋にお客はん入れたらまた倒れはるわ」はーやれやれっ
皐月「夏の間は各自出張で稼ぐしかないなあ
営業頑張ってや」ちっ。
テオドール「ああ。こちらもイライラ」ひええっ
粋「猛暑は殴れねえから余計にな」うんうん
ーーーーーーーーー
【その頃 飲食店街】
うなぎ屋「Σああ! 食い逃げだ捕まえとくれー!!」
隣の蕎麦屋「Σ何い!混雑する土用の丑を避ける辺りプロの仕業か!待ちやがれいっ!」
蕎麦屋の奥さん「Σあんたああ!こっちも食い逃げーーっ!!」ひいいっ
食い逃げ犯A「うまく行ったな」うなぎもぐもぐすたたたっ
食い逃げ犯B「おうよ!人間の足で俺等に追い付けるわけが
Σおうっ!?」
ずぼおっ!!
茨木童子「食われる側の気持ちが解ったか?」
彬羽「南米産ウツボカズラか。
何処から持ってきた」うわ。
茨木童子「お宅の魔王様の友達?の六枚羽の西洋妖怪が園芸好きなら要る?とかって
彬羽(Σサタンか!西洋の魔王何やってんだ!!)
飲食店街一同「Σおお! この町の救世主様方がっ!!」
団子屋の婆ちゃん「用心棒さん方
どうか。うちのわらび餅の仇を取っとくれ」よれれっ
彬羽「Σ俺は用心棒じゃないんだが!?」
茨木童子「ごめん。見た目的にはアンタが1番用心棒ぽいかもしれない」真顔。
酒呑童子「ヒャッハアア!!!汚物は手前かこらあああ!」ノリノリっ
食い逃げ犯A「Σうおおお!食い逃げよりヤバそうなの出てきた!!」ひええっ
団子屋の婆ちゃん「あちらはどっちかと言えば救世主ちゅーか モヒカンの方ぽいし」
茨木童子「ほぼ世紀末だよな」他人事っ
彬羽「廃墟感出てるのは 主に手前の草木のせいだ茨木。」
茨木童子「うわ。雑草すごーい
夏はやたらと雑草生えるよなー」しらばっくれ
テオドール「なんかド偉い事になっておりますね」引。
粋「酒呑童子の奴 タガが外れるとあんななのかよ。」うわ
茨木童子「いや、最近飲みすぎだから さすがに肝臓に悪いだろと禁酒させてたらストレス凄いみたいで
粋「Σ酒呑童子なのに禁酒!?」えええっ
食い逃げ犯B「Σくっ!こんな奴等とやり合ってられるかっ!」ウツボカズラからずぼっ
粋「Σあ。逃げた!」
ドゴめしゃっ!!
白「食ったなら払え」
食い逃げ犯「」白目っ
茨木童子「あ。お宅の魔王様が1番用心棒ぽい」
かぽっ。
食い逃げ犯A「Σわー!ぎゃあああ!!」ひいいっ
粋「何あれ」引。
テオドール「ハエトリソウに御座いますねえ
またでっかいのを」うわ。
茨木童子「暑いと草木の伸びが凄いなあ」わははっ
町の皆さん「Σ成る程。」 おおっ
彬羽(Σなんでこんなので誤魔化せるんだ!!)えええっ
白「ん?あれコイツ等
ただの妖怪じゃない?」ん?
テオドール「へ?」
粋「え?どういう意味?」
食い逃げ犯B「Σしまった!」はっ
食い逃げ犯A「Σ逃げるぞ兄弟!」ひえっ
白「来い。『ヤマモト』」
山本五郎左衛門「『さ ん も と』!!」どろんっ!
ぎりぎりぎりぎりっ
食い逃げ犯AB「Σあだだだだ!!」
粋「文句言いながら察して動いてくれんの助かるなあ」
白「あ。やっぱり ヤマモトと同じ感じだコレ」うん。
彬羽「Σ確認の為にわざわざ呼び出したのか!?」
テオドール「ほう。つまり
何らかに敗北し式神契約結んだ
敗北妖怪と」けっ。
山本五郎左衛門「このガキは何なんだ」むかっ
粋「ごめん いつもの病気だから気にしねえでやって。」
蕎麦屋の奥さん「あら?今何も無い所から 人が生えたような?」あらー。
団子屋の婆ちゃん「私にゃ普通に歩いて来たように見えたがね?」
うなぎ屋「お婆さん 目悪くなかった?
ま、普通に考えたらそうよねえ。」
白「おいお前等 飼い主の所に案内しろ
躾なってなさすぎだ。説教してやる」
食い逃げ犯A「Σちょっカカトでぐりぐりやめて!」ひええっ
食い逃げ犯B「それはそのっ
マスターにだけは勘弁してください!」
晴明「お?お前等
なんぞ大騒ぎしとると思ったら 名門合澤家の式神ではないか 」ひょこっ
食い逃げ式神コンビ「Σっわーーっ!!」ひいいっ
白「名門?」
晴明「うむ。そこの何代前かの爺に 稽古をつけてやった事があるでの」
食い逃げ式神A「すんません!すんません!」土下座っ
食い逃げ式神B「Σ腹がへってこうでもせんと生きてけんかったんですう!!」ぺこぺこっ
彬羽「いや。この国の実質トップが元陰陽師だからな。
文化を残す為に 名門は幕府に保護されているはずだが」
白「めんどいから案内しろ
詳しくは飼い主に聞く」ほれ。
山本五郎左衛門「悪い事は言わん
待たせるな 頭カチ割られるぞ」
食い逃げ式神コンビ「Σひいいいいっ!!」
粋「体験談だなあ」しみじみっ
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魄哉「ーーつまり
幕府から出ている補助金は全て遊興費にぶっ込み 式神の食費も出せない状況
と。」
陰陽師の合澤さん「いやそれがその
新人のお民ちゃんが可愛くってそのー」
晴明「こういやこの前 飲み屋で会ったわこやつ」
粋「Σお前そう言う店行くの!?」えええっ
晴明「まあな。健全なオスじゃしな」しれっ
魄哉「あーはいはいそうですか
そう言う所はお祖父様に似なかったようで」がしっ。
合澤さん「Σえ。」
魄哉「女に貢ぐために民の血税回してんじゃないですよ!
ちったあ反省しろ!!」
ずむっ!!
魄哉「そのまましばらく反省なさい」ペッ。
テオドール「僧侶がツバ吐くものじゃ御座いませんよ」
粋「Σそのままって!刺さってる!
壁に刺さってる!!」ひええっ
合澤さん「」
彬羽「引っこ抜いて良いと思うか?」おそるおそるっ
白「絶対巻き添え食らうからダメだと思う」引。
式神コンビ「あの ワシ等どうしたら?」しくしくっ
魄哉「あー。確かに
こんなブラック陰陽師の下で引き続き働くと言うのもねえ
僕も一応陰陽師ですんで可能ですが契約白紙にします?」
式神A「いえその
長年式神として生きてきたんで いきなりフリーの妖怪やれってのも」
魄哉「あー・・
じゃ、転職します?」
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座敷わらし「何か 増えた。」
式神A「お嬢! 屋根の修理終わりました!
次は何を致しましょうっ」
式神B「ワンちゃんのブラッシング完了です!」
式神「わんっ!」尻尾ふりふりっ
座敷わらし「助かった。今は頼む事はない
こっちで一緒に落雁でも食わんか?」
式神コンビ「Σ良いんですか!?」おおおおっ!!
座敷わらし「なんだ今時珍しい奥ゆかしい奴等よ。
いったいどこで拾ってきたのだ?」
晴明「押し付けられたわ。
ま、賑やかで良かろ」ごーろごろっ
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