テオドール「血の匂いが致します。」ぴくっ
彬羽「さすがか 吸血鬼。」うわ
テオドール「この御手紙からで御座いますね」くんくんっ
家康「テオちゃんにとっては 物凄く美味しい匂いなんだろなあ
私 全く気づかなかったけど。」苦笑。
テオドール「あ、いえ。
例えるなら あーあそこのお家今日はモツ鍋に御座いますか。
モツ苦手なので特に羨ましくもないなあ てな感じに御座います」きっぱり。
蒼月「血液なんて 誰でも大差ないだろ」
テオドール「え?」はいっ?
白「後は 任せた。」じたばたっ
彬羽「逃げるな 今回は完全に手前の管轄だ。
晩飯鉄分多目にしてやるから テオも我慢しろ」
粋「兄貴の管轄って事は 妖怪がらみか。
なんか手紙血染めだけど」引。
白「で、誰からで何て書いてあるんだ?」しぶしぶっ
彬羽「お前な 血染め前にしてよくそんな「血は血でも 何処かに顔面ぶつけて鼻血吹いただけかもしれないだろ」
テオドール「あーそれならば 食欲沸きませんね」ふむ。
彬羽「何でもだ。見たことの無い大食らいの化け物が突然沸いたらしくてな
地元の妖怪共が次々食われてるってんで助けろって話だ」
粋「Σえ。妖怪って妖怪食うの!?」うええっ
蒼月「人間だって同じ哺乳類の猪や熊も食うじゃん?
ましてや俺とかほら 妖怪つっても蛇だし」
テオドール「私も血液だけとはいえ その部類と言えるのかも?」うーん。
粋「Σあ。成る程っ」
千様「あら?じゃあよくよく考えたら 違う種族の妖怪わっさわさの此処のメンツって よく共食い起きないわねー」あらあらっ
家康「千ちゃん んなサラッとエグい事を。」ひええっ
魄哉「例えるなら でっかいワンコが拾ったネズミや猫の子を育ててる的な?
そんなどこかで見たほっこり共生みたいな物ですね」にっこり。
粋「解りやすいけど そんな可愛いの1匹たりとも居ねえよ此処には。」
白「あれ?居たのか」
魄哉「ええ。此処の所夜勤続きだった物で 先程帰宅しました
お手伝い要ります?」
白「全く問題ないから 大人しく寝てて欲しい」きっぱり。
テオドール「天海様も大変に御座いますねえ」おやまあ。
白「じゃ急いだ方が良いな
こうしてる間にもバクバクやられてそうだし」
彬羽「だな。しかし日本の奴にしては手口が無茶な様な
大陸から来た系か?」ふむ。
ギギー がしゃんっ!
粋「Σ朧車早え!」おおっ
魄哉「さすがの手際。
では僕は夜に備えて寝ますが
あ、大陸の妖怪データ要ります?」
彬羽「助かる 頼む」
シロ「妖怪の事は良く解らんが
他の国の化け物が 此処で悪さをしておった場合 面倒な事にならんか?
あれでもこの国の魔王だぞ あやつは。」困惑っ
小太郎「どうなんだろうなあ
犬の群れなら 喧嘩してどっちか勝ったらお仕舞いだけど」わんっ
彬羽「安心しろ 妖怪なんざ基本動物だ。」
家康「つまり喧嘩に勝てばそこもオッケーなんだね」ああうん。
彬羽「万一ややこしい事になっても そう言う時の為に西洋と組んでんだ
ぬかりはねえな。」
テオドール「Σあ。それで 私の祖国とも交流が!」おおっ
粋(彬羽が兄貴の副官で マジで良かった。)しみじみっ
白「あ、小太郎 お前も来い」手招きっ
小太郎「はいはーい」わんわんっ
シロ「Σん?おい! 俺は!?」
白「んーー。
微妙 かな?」
シロ「Σ何が!!」
ーーーーーーーーーー
粋「あ、これ 魄哉に来てもらった方が良かったかも」うわ。
彬羽「生臭でも坊主だしな」ふむ。
食い散らかされた妖怪の屍累々っ。
小太郎「テオ 大丈夫か?」背中さすりっ
テオドール「うう。こう言うグロはちょっと」うぷっ
酒呑童子「あーこりゃ酷え
でっけえ獣にでも食い散らかされたって感じか?」うわ。
大嶽丸「酷い臭いだな」うっ
茨木童子「確かに こんなのやる連中が居るなら他人事じゃないか。
鬼族は妖怪の中じゃ美味な方らしいし 血の気が多いからかなあ」うーん。
テオドール「そうなので御座いますか?」おや。
茨木童子「魔王殿ー。 お宅の吸血鬼が 食料見る目で見るんですけど」
テオドール「Σしっ失礼な!
私は我が主意外の血には興味御座いません!!」うがあっ!
白「そっちのが嫌だ」きっぱり。
粋「で、お前は今日は?」
大嶽丸「母上に 鈴鹿山の代表として不埒者駆除がてらいっちょ揉んで貰えと放り出された」ふっ。
シロ「毎度苦労しておるな」しみじみっ
白「あれ?来てたのかお前」あれっ
シロ「そろそろ泣くぞ。」
白「面倒いからやめろ
あ、九尾はこの前 踊り食いしたマグロの骨が喉に刺さったとかで今日は無理だって。」
彬羽「アホかあの狐は。
アテにしてたんだがな」ため息っ
白「じゃ この辺ばらけて犯人捜すか
血の臭いが酷すぎて 妖気解らないし」鼻すんすんっ
テオドール「で、御座いますねえ
あ、皆様 事前の班分けをお忘れ無く」
小太郎(今回これ どういうメンツなんだろ?) わおんっ
彬羽(・・しかし この惨状は。
検死に飛天も連れて来た方が良かったか?)
間。
粋「Σうおおおおおお!?」どどどどどどどっ!!
酒呑童子「だから毎度毎度毎度毎度!なんで襲われんだ御前は!
つか何で俺はそんなのと班分けさせてんだあっ!!」どどどっ
粋「Σあ!俺餌!?
毎度お馴染み餌っ!?」はっ
茨木童子「成る程。 俺等じゃなきゃ 巻き込まれたら危険と」
粋「Σだああ茨木後ろ 追い付かれる!」ひいっ
茨木童子「俺の手足は高いぞ三下!!」くわっ
ドガシャアアッ!!
粋「Σ見た目に寄らずパワフル!!」ひええっ
酒呑童子「そりゃ 隻腕で俺とやりあえる猛者だぞあいつ。」
茨木童子「で?何だこの 歯茎の化け物
また良い歯並びしてるし」蹴りっ。
歯茎ぴくぴくっ
酒呑童子「入れ歯の付喪神 とかか?
犯人こいつで間違いねえだろけど。」うーん。
粋「え。何で断言できんの?」
茨木童子「被害者共 咀嚼はされてたけど食われた感じは無かったし」
酒呑童子「な?パーツ全部あったしよ」うん。
粋「Σあんなんマジマジ見てたのお前等!!」ひええっ
茨木童子「そりゃ 相手が解らないなら 少しでも手掛かり得ておかないと。
命取りになるだろ?」
粋「そ、それはそうなんだけ Σ茨木足元 デケえ歯茎が!!」はっ
ぐしゃっ。
茨木童子「いやホント
妖怪の中で生きるなら その辺少しくらい気持ち悪くても気張らないと。
半分人間とか甘い事言ってたら生きてけないからな?」な?
粋「あ、うん。
優しく諭してくれるのはありがたいんだけど。
その、足真っ赤に「後で洗うから良い。」
酒呑童子(だから 俺でもコイツにゃ逆らわねえんだよなあ。)うわー。
ーーーーーーーーーー
大嶽丸(なんで俺はコイツと組まされてるんだ?)憮然っ
小太郎「あ!あっち あっち怪しくないか なあ?」わんわんっ
大嶽丸「なんで尻尾を振る」困惑っ
小太郎「え? だって
知らない所を散歩って楽しいだろ?」わんっ
大嶽丸「いや 何か解らん物が襲ってくるかもって もういい。犬はお気楽で好かん」すたすたっ
小太郎「えー。 猫はすぐ拗ねる「Σヤマネコだ!!」シャアアッ!
べこっ。
小太郎・大嶽丸「ん?」
ーーーーーーーーーー
テオドール「Σあああ!また見知らぬ土地で迷子に!?」うわああっ
彬羽「あのアホ どうやったら毎度毎度一瞬ではぐれられるんだ!
捜す物が増え Σげ!」
テオドール「どうなされ Σひいっ!」
巨大な右手がさがさがさっ!!
彬羽「Σなんだこりゃ気色の悪い!」
テオドール「Σうわああでっかいのに指でがさがさと虫みたいに!!」ひいいっ
茂みがさっ!
白「あ、居た居た二人共」ひょこっ
テオドール「ああっ御無事で Σってうわ来たああ!!」ひいっ
白「あれ? 追い掛けられてるのか?
こっちもだ。」
後ろから左手うぞうぞっ
彬羽「Σ何連れて来てんだ手前はああっ!!」
白「何か解らないけど やたら速いし気持ち悪いし
殴って良いのか?これ」すたこらっ
テオドール「えっとえっと え?まず何なので御座いますか!?」ひえええっ
彬羽「Σ俺に聞くな!
いや待て体のパーツが単品で襲ってくるとかゴーレムか!?
いやしかし アレはおそらくナマモノ。そんな妖怪居たか?」困惑っ
白「Σあ。」
彬羽「振り向かんでもだいたい解るな」ふっ。
テオドール「Σ今度は 左くるぶしに御座います!」ひいっ
彬羽「Σくるぶし単品で何をどうする気だ!?」えええっ
ーーーーーーーーーー
粋「Σぎゃあああ胃袋ーーっ!!」ひいいっ
巨大胃袋びったんびったん!
酒呑童子「Σうおお内臓系はさすがにキメえ!」
茨木童子「あ、こっちから腸が」
粋「Σ嫌だあああ!
酒呑パス!鬼王だろ!!」うわああっ!
酒呑童子「Σ男がモツごときでベソかくなああ!!」
粋「Σ此処でかかなきゃどこでかくんだよ!!」
茨木童子「あーはいはい。
ややこしい時に喧嘩すんな
腸がしっ!
粋「Σえ」
片足で腸踏みつけっ
酒呑童子「Σお、おいっ」
茨木童子「ふんっ!」
ぶちっ。
粋・酒呑童子(Σ鬼だ!!) 背筋ぞわあっ
ーーーーーーーーーー
小太郎「Σアレ何処の部位!?体の何処!?」きゃいんきゃいんっ!!
大嶽丸「えっと確か
胆嚢?」えーと。
小太郎「Σよく解るな!」おおっ
大嶽丸「多分だがな。
伊達に書物にまみれた生活は
小太郎「Σ喋ってたら危ない!」ぎゃいいんっ!
大嶽丸「胆汁か!!
Σおい犬 大丈夫か!?」木の上ひょいっ
小太郎「は、鼻がっ」きゃいいんっぷるぷるっ
大嶽丸「モロ嗅いだな」あーあ。
小太郎「もう俺ダメ。
お前だけでも生き残って」ぐったり戦意喪失っ。
大嶽丸「Σだああ犬は打たれ弱い!
おいこら逃げろ!あんなデカいの俺の術の効果範囲に収まらん!」あたふたっ
小太郎「うう。 臭いがキツくて 涙ボロボロ出て前がああっ」よろろっ
大嶽丸「(Σ本気でダメだこいつ!
え?どうしたら)
Σはっ!?」
足元真っ暗。
小太郎「Σ大嶽丸!上だ!」ぎゃちんっ
サナダムシぼとととっ
大嶽丸「Σキッショいわあああーーーっ!!」毛逆立ちフッシャアアアアッ!!
ーーーーーーーーーー
粋「Σわー来た! また来た!!」どちくしょおおおっ
酒呑童子「どうなってんだ?
体の部位が次々襲って来んじゃねえかよ」
茨木童子「だな。
化け物ホイホイが全部引き受けてくれるおかげで 俺等としちゃ楽だけど。」うーん。
酒呑童子「つーか全部集めたら相当の大きさじゃねえ?
此処等に巨大妖怪の噂とかあったかよ?」
茨木童子「んー。聞いたこと無
酒呑童子「茨木? ん?上?」見上げっ
ひゅるるるるるるっ
茨木童子「逃げろ。 脳ミソ来た」冷や汗っ
粋・酒呑童子「Σ潰れるーーっ!!
うわああっ」
ーーーーーーーーーーーー
ーーーーーー
粋「・・ん? あれっ」おそるおそる目開きっ
酒呑童子「おう。生きてるか?」よれっ
粋「へ?へ?何があったの?
ん?その辺の木倒れてねえ?」あれっ
酒呑童子「それと茨木が瀕死な」ほれ
茨木童子「」ぐったり。
粋「Σマジで何がどうしたの!?」ひええっ
茨木童子「み、耳が」キーン。
粋「耳?」へ?
酒呑童子「お前 聞こえなかったのかよ
ホントに妖怪の血入ってんのか?」
粋「Σえ。 多分?」ええっ
テオドール「ナイス咆哮に御座いました」よろろっ。
白「妖怪が動物なら
自分より強い奴の威嚇で大人しくなるだろうし」はーやれやれっ
彬羽「今回ばかりは英断だ。
しっかし あれだけ大騒ぎして
正体がコレとはな」
じゃらりっ
テオドール「ん? 手足の取れたマリオネット?」おや。
彬羽「西洋辺りから流れ着いたか。
付喪神には違いないが
捨てられた玩具が 恨みを蓄積させて自由になる体を得ようとしたんだろ
時間をかけて呪いを熟成させりゃ 具現化くらいするのかもな。」やれやれっ
テオドール「こんなマリオネットにそんな真似が
Σあ。崩れまして御座います!」
ざらっ
白「じゃ、こいつも供養だな」ふむ。
テオドール「お寂しかったので御座いますねえ。
かわいそうに」しみじみっ
彬羽「ほだされんな。また具現化するぞ」
テオドール「Σ捨ててよろしいですか!?」ひいっ
白「もう投げようとしてるよな?」
粋「あー気色悪かった。
最後なんて脳ミソだぞ 怖すぎんだろ」とほほっ
酒呑童子「そっちはどうだったよ?
あ、足とか?」
小太郎「サナダムシ」わんっ
一同「は?」
小太郎「サナダムシ。
大嶽丸がシャーーっ!て威嚇したら 大人しくなったけどな」わんっ
茨木童子「あ、うん。
自分より強いのに威嚇されて大人しくって うん。そう言う事だな」困惑っ
大嶽丸(何故に俺だけカッコ悪い事になってんだ) くうっ!
粋「しっかし兄貴凄えな
雄叫び1発で 相手のやる気削いじゃうんだな」へー。
彬羽「やる気と言うか 呪いを恐怖が上回ったんでかき消されたって所だな
妖怪共を食らってたのは おそらく少しでも呪いを強くする為 栄養摂ろうとしたんだろ。
胃袋がくっついてないんで消化は出来なかった様だがな」
白「うん。そこまで考えて無かった」適当っ
茨木童子「気を付けないと またナンボでも生まれるかもなあ
人間はすぐ物を粗末にするしよ」やれやれっ
粋「怖い事言うなよ
もう嫌だってのあんなの。」
酒呑童子「次は遠慮しなきゃ良くね?
つーか その人形
マジで呪い解けたんだろな?」
テオドール「おそらくは? 半壊致しましたし」ほらっ
酒呑童子「ふわっとしてんなあ」うーん。
小太郎「あんま怖い事言うなよ
ん?
そういやシロは?」きょろっ
白「ん? お前等の班に居たはずだぞ?」あれっ
小太郎「え?」
シロ(なんだ この馬鹿デカイ心臓は!!)ひええっ
どっくんどっくん。
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