小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

11月15日

 

 

 

大江山

 

粋「ちゃーす。 雨だなあ」


茨木童子「お。今日はどうし Σえ」びくっ

酒呑童子「あ?どしたよ Σうおっ!?」ぎょっ


粋「あの、カラス忙しいから 代わりに兄貴のパシリで来たんだけど へ?何?」

幽霊「うふふふふふふふふふっ」べったり。

 


ダミアン「Σいや後ろ後ろ後ろ!いや肩いや背中!?!」指差しあわあわっ

粋「後ろ? 背中?」くるり


人魚「あー この人霊感ゼロなんでした」あらあらっ


粋「Σあ、ひょっとして鳥の糞でもついてる?」はっ

ダミアン「いや、もっとヤバイのが憑いとる」冷や汗っ

 


茨木童子「俺等祓うとか出来ないし どうする?」えーと。

酒呑童子「見てみぬフリで良いんじゃねえの
コイツの居候先 家主が元陰陽師だろ?」

 


ダミアン「一応聞くが
家を出る時 何ぞおかしな事は?」

粋「へ?

あー なんか此処の山入った辺りで急に体が重くなったような

Σえ。どんだけ鳥の糞ついてんの!?」あたふたっ

人魚「なんでこの流れで鳥の糞確定なんですか?」

 


茨木童子「うちの敷地内で憑いたんなら 結果的にお前の責任なんじゃ?」

酒呑童子「Σ理不尽じゃね!?」えええっ


粋「あー良いって良いって
洗えば取れるし」へらっ

ダミアン「それくらいじゃ確実に取れんと思うぞ」困惑っ

粋「Σえ やっぱ凄い事になってる!?」

 

人魚「凄い事と言えば凄い事 ですねえ」じーっ

幽霊「ふふっ」にやにやっ

 

 

ーーーーーーーーー

 

 


鈴鹿山】

 


酒呑童子「よっしゃもうすぐ着くぞ 気張れー。」よっこらせっ


粋「Σちょっとそこまでって言うから来たのに なんでロッククライミング!?」ひえええっ

茨木童子「これくらい行ける行ける」ひょいひょいっ

粋「隻腕なのに凄いなお前!!」

 


酒呑童子「しゃーねえだろ。俺等不器用なんだからよ
こう言うデリケートな物は器用な御近所さんに頼むしかねえだろ」

粋「Σ言う程近所でもねえし つか何!?鈴鹿山って大嶽丸だろ 
あいつ染み抜きのプロか何か!?」


茨木童子「そろそろ説明した方が良いかなあ」うーん。

酒呑童子「知ったら大騒ぎしそうだし 黙っといた方が良くね?」

 

 

ダミアン「世話を焼いて貰えるだけ有り難いと思った方が良いぞ

と、言うか 何故にこの2人に着いてけるのだ」ぜーぜーっ

酒呑童子「あれ お前なんで着いて来てんだよ」

茨木童子「瀕死の所悪いけど もう帰るぞ?」

ダミアン「Σし、しばし休憩を!」ひいいっ


酒呑童子「ややこしい事になりそうだし 大嶽丸に押し付けたらさっさとトンズラした方が

大嶽丸「ん?呼んだか?」ひょこっ

 


茨木童子「よっしゃ出てきた!後よろしく!」

大嶽丸「Σへ!?」

 

茨木童子「後は任せた
お前等乗れっ」 懐から大江山のタケノコでろんっ


ぼむっ!!


粋「Σタケノコが急成長!!」おおおっ


ずざーっ!


粋「Σおお凄え! 絶壁滑り降りっ!!」おおおおっ!


大嶽丸「人の家でソリ遊びするな
何の騒ぎだいったい」引。

 

 


粋「えっと。お前洗濯屋とかしてる?」えーっと

大嶽丸「Σは?」

 

 

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大嶽丸「と言う事で 押し付けられたが どうしたら良いか解らん」困惑っ

家康「うちの子が大変ご迷惑おかけしました。」苦笑

 


彬羽「あいつ等 面倒見は良いんだが微妙にズレてやがるからな」うーん。

白「バカラス 政務の手伝い終わったのか?」

彬羽「なんとかな。年明けまで地獄だろうな 江戸城」ため息っ


大嶽丸「と言う事は
あの金髪陰陽師崩れ坊主は留守か?」

家康「だねえ。天海は毎年年末にかけて忙しいから」

 

粋「あのー 俺いったいどうしたの?」困惑っ

白「鏡子。」

鏡子「はいはーい。 これで見えます?」鏡に写しっ

粋「?  鳥の糞ついてなくね?」えー。

白「は?」

大嶽丸「いや俺も知らん知らん」首ぶんぶんっ

 

彬羽「鏡子越しでも見えないか」うーん。

テオドール「筋金入りの霊感マイナスに御座いますねえ」じーっ

粋「Σえ!なんか憑いてるの!?」びくっ

大嶽丸「Σ今か!?」

 

千様「気配とか感じない?」

粋「全く! うわああ誰か早くとってくれよ!!」ひいいっ

 


大嶽丸「まあ待て 
これだけベッタリ張り付いてるんだ、この手のは取っても取ってもまた取り憑くぞ。」

粋「Σえええ!」ひいっ

 

テオドール「晴明さんを呼んで参りましょうか?」

彬羽「あいつは今、日本海カニ食いに行って留守だ」

千様「あらやだ。お土産頼めば良かったわー」

 

白「よし。お前が頼りだ」真顔っ

大嶽丸「Σ待てコラ これだけ雁首揃えて力づくで引っぺがすのしか居ないのか!?」

 


蒼月「頑張れば行けるけど
女の子食うのはねー」コタツでもそもそっ


一同(Σ女幽霊だったのか!!)


千様「ちょっと失礼 あら本当」お化けの髪の毛かき上げっ


テオドール「この距離でよく判別されましたね」うわ。

鏡子「筋金入りのエロ蛇ですし」

家康「鏡子ちゃん 怖い怖い」ひええっ

 


白「モテて良かったな」

粋「Σあんま嬉しくねえんだけど!!」

 

大嶽丸「さて、こう言う粘着力の強い幽霊は 話を聞いてやれば案外剥がれるのだが
憑かれてる奴が会話出来んとなかなか難し  ん?

そう言えば あの霊感絵描きはどうした?」


千様「昨日締切だったから 絶賛瀕死中よー」襖がらっ


石燕「ま、眩しいっす 寝かせてっ」布団に潜りっ

 

テオドール「人間は朝日を浴びた方がよろしゅう御座いますよ?
ほら 雨も止んで良いお天気になりまし Σあ”ーーっ!!」灰ざらあっ

白「お前は日光浴びちゃダメだろ」あーあ

彬羽「なんで日の光がダメなのに 晴れだとはしゃぐんだお前は。」

 

大嶽丸「うん ボケしかおらん

寝てて良いから毛有毛現の筆を貸せ」

石燕「へ?あーはいはいどうぞっす」あっさり。

与一「おい、それは高級品では」

石燕「大嶽さんは自分で言うほど毒気無いヒトっすから大丈夫っすやあ。」すやすやっ


千様「流れる様に力尽きたわ」あらあら

 


家康「何? お前も何か具現化出来るの?」おおっ

大嶽丸「いや絵は描けん。
のでな」さらさらっ


彬羽「漢字の『目』?」

 


大嶽丸「言霊の類だ。
ほれ これで見てみろ」おでこに半紙ぺたりっ

粋「見づれえよ。」

大嶽丸「喧しい。ほれ鏡女」

鏡子「その呼び方やめて下さい

はいはい見えますかー?」鏡ぴかっ

 

 

間。

 

 


シロ「Σ何だ今の絶叫は Σうおおおうっ!?」びくっ


粋「Σぎゃーっ!ぎゃあああっ!!」じたばたっ


白「ずっと見えてた俺等から見ると なんだこれだな。」

彬羽「今更感がな。」うむ


家康「うわそんな怖いのか
いやー私見えなくて良かっ


家康にも『目』の紙ぺたっ。

家康「Σぬわあああああ!!」うぎゃああっ

 


千様「大嶽ちゃん?」えーと。

大嶽丸「Σダメだったのか!?」あれっ

鏡子(この人も大概天然。)

 

 


白「ま、良いや
ほら 取り憑いてた奴がようやく見えたぞ

どうせ構ってちゃんだろ 早く話せ」

幽霊「ふふふっ 取り憑く島も無い」

彬羽「すまん。細かい事は気にするな
白「痛い痛い痛い」

 

 

粋「あ、あの
なんで俺にしがみついてるのかな? 
知り合いじゃなさそうだし 人違いじゃないかな って」おそるおそるっ

 

シロ「ん? 霊感ゼロの癖に会話出来るのか?」

大嶽丸「視覚を通して存在を確認すれば それくらい出来るだろ
アレでも半分は妖怪だろう?」

シロ「あーまあ。普段出来んのがおかしいのか」成る程。

 


幽霊「その 実はー

私 その生きてる頃めっさモテましてー」

千様「いきなり自慢来たわ」うわ。

 

幽霊「そんなこんなで その他大勢フッて付き合ってた彼氏に金持ち逃げされて キレて追っかけてる時に暴れ馬に蹴られて死にまして」

シロ「突っ込んで良いのかまた微妙な」 困惑っ

 


幽霊「で、この世に未練てか全てが恨めしいと徘徊してたら 
その彼氏によく似た人がへらへら通りがかったんで取り憑きました。」さらりっ

粋「Σ迷惑極まりねえ!!」

 


テオドール「えーと つまり
沢山の男性をフッて その上で選んだ方がこの様な感じだった   と?」怪訝っ

粋「なんで納得いかねえ感じなんだよ」むかっ

テオドール「いえあの

何でも御座いません」ささっ

粋「Σ目を反らすな目を!!」うがあっ!

 

 

幽霊「まあそんななんで 彼の代わりに1日付き合ってくれたら成仏しても良いかなーって」

彬羽「しかし 気付いても貰えなかったと」

幽霊「まっさか此処まで鈍い人が居るとは
腹立つんで もう取り殺そうかと思ったわ」はーやれやれっ

 

 

白「モテて良かったな 頑張れ」

粋「だから嬉しくねえってば!!」

 

大嶽丸(微妙に嬉しそうに見えるのは気のせいか?)


千様「Σあ。殿伸びてる!」

シロ「Σうお!踏む所であった!」びくっ

 

 

ーーーーーーーーーーーーー

 


石燕「あーよく寝たっす

んで、粋さんは まだ幽霊さんとデートっすか?」あくびっ

テオドール「ええまあ。その様なので御座いますが」

石燕「ん? どしたんすか」

千様「それがねえ」ちらっ

 


与一「川辺ではいきなり大鮭が跳ねて水浸しになり、更に濡れた岩で滑って転び、どうせ濡れたならと小舟に乗れば何故か穴が空いてて沈み
場所を変えれば 民家の塀がいきなり倒れ
道を歩いて居たらドブ板が割れて落下し

えーと。後なんだ」

千様「憑かれてると不運になるのかしらねー」うーん。

 

石燕「あの、ひょっとしてそれって」冷や汗っ

彬羽「やっぱりそうか」

石燕「すんません。気持ち良く寝ててそんな事になってるとは」ひええっ

シロ「む?どういう事だ」

 


大嶽丸「やはり、元彼の代わりに あの世に連れて行く気か」ふむ。

シロ「Σいやいやいや! 恨み倒しておるのだろうが!!
代わりなんぞ要らんだろ!」

大嶽丸「ふっ ガキめが
女というのは理屈では無いわ」どやあっ


蒼月「アンタ言う程女慣れしてないだろ」きっぱり。


大嶽丸「Σや、喧しわ!!」


一同(やっぱ慣れてないのか。)ああうん

 

 


白「悪霊なら 無理矢理閻魔の所に送るか」炎ぼぼぼぼっ


幽霊「Σぎゃバレた!」ひいっ

粋「バレたって何が Σうぐっ!!」首絞まりっ

幽霊「ほほほっ 少しでも動いてごらんっ
お宅の弟さんを盾に Σって危なああ!!」きゃーっ

 

彬羽「Σこら馬鹿!人質ごと燃やす気か!!」

白「これくらいで死なない死なない」ぼぼっ

彬羽「Σ生きてても大怪我するだろが!!」

 


幽霊「Σこの人達頭おかしい!!」ひええっ

 


家康「うん。アンタが言うなだよね」銃じゃこっ


幽霊「Σえ」ぎくっ

 


千様「あら殿 オバケ怖いんじゃなかったの?」

家康「んー。良く見たら生きてる人とさほど違わないし
こう言うのは気の持ち様かなって」

シロ「お前いきなりどうした?」

 

家康「いや私さ

戦国の時ってほら やるかやられるかなのに刀がダメでね
ほらシメる時の感触モロ来るでしょ?」

幽霊(Σなんか語り出した!)


家康「んでね
精神やられかけてたら 天海が銃教えてくれてね
これなら感触無いから精神的負担も少ないだろって 細かい事は生き抜いてから考えろってねー。


と言う事で うちの子の命脅かすなら 性別関係なく頭にぶっぱなすけど 
落ちたスイカみたいに脳ミソ弾ける覚悟はいい?」くわっ

幽霊「Σすんませんでしたあああっ!!」ぎゃああああっ!

 

 

大嶽丸「幽霊をスイカって」えええっ

石燕「あの気迫ならマジで弾けそうっすね」わお。

シロ「腐っても戦国猛将か
家康「腐ってません。」

 

 

幽霊「ああああのっ!ギブギブ!
大人しく成仏するんで あ、これ返しますっ!!」ていっ

粋「Σあだっ!」

テオドール「お帰りなさいませ
これでこそ粋さんに御座います」

粋「Σどういう意味だよ!」けほっ

彬羽「ずっと首絞められてた割に元気だなお前。」

 

 

白「よし、悪趣味幽霊 許してやるからとっとと消えろ

家康どうどう。」

幽霊「Σいや悪趣味じゃないし!

そもそも似てたの茶髪な所だけだし!!」はんっ

シロ「Σ確かに 人間では少ないかも知れんが!」

 

 


家康「命かからないんなら私は何もしないけど?」

 

粋「おう姉ちゃん ちょい顔貸せや」

幽霊「Σえ。ヤンキー!?」ぎくっ

 

千様「あの子 怒らせると怖いのよねー」あらあらっ

テオドール「元ヤンで御座いましたね そういや」あーあ。

 

 

鏡子「基本 此処の人達って穏やかに見えてこんなんですよね」

千様「類友よねー」うんうんっ

 

 

 

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