小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

5月14日






酒呑童子「・・・」壁じーっ


千様「あら?酒呑君来てたの?」

酒呑童子「あーちっとヤボ用でな
てかこの辺の壁 確か仕掛けあるんだよな?」怪訝っ

粋「おうよ。家主が徳川忍の始祖だしさ

仕事のストレス貯まると壁改造しちゃうみたいなんだよなー」

酒呑童子(Σ人の世界ワケ解らん!!)えええっ


粋「ま、壁ひっくり返る所にさえ気を付けりゃ問題ねえから
んな警戒しなくても


壁ぐりんっ!

がらどしゃああ!!


酒呑童子「Σ住んでる奴も把握してねえじゃねえか!!」

千様「Σ壁の向こうで偉い音したわよ! 粋君大丈夫うう!?」ひいいっ






間。





テオドール「あーそこ! 私もこの前挟まりまして御座います!!」

シロ「この前の廊下に灰が飛び散っておったアレか。」ふむ。

粋「いや どれ?」あいててっ

小太郎「テオ常に飛び散ってるから どれか解らないよなー」あははっ



酒呑童子「どんな家だ」

白「多分伝達もれだな。
地下にはダンジョンも有るぞ」どやっ

酒呑童子「Σいや地下は地下牢有ったろ!空間捻れてんのか!?」えええっ


千様「酒呑童子君が壁蹴り破って助けてくれて良かったわねー」のほほーん。

彬羽「良かったのか? これは」

壁に大穴っ。



酒呑童子「俺も大概だと思ったけど お前も苦労してんな
よくこんな所住めたもんだ」ため息っ

粋「あー 何お前、また人魚の姉ちゃんの猛アタック食らってんの?
喜べよそこは」消毒薬ぬりぬりっ

酒呑童子「喜べるかあんな物
そもそも魚はそんな好きじゃねえし。
あー 帰りたくねえ」ぶつくさっ



千様「あの、ひょっとして ヤボ用って愚痴りに来たの?」

テオドール「粋さんはどんな話でも全力で聞いてくれるので 愚痴りやすいみたいに御座います。」

小太郎「つくづくコミュ力凄いよな」わおんっ





粋「ま、無理に帰らなくてもいんじゃね?
前からちょいちょい酔いつぶれて其処らで寝てるだろお前」

酒呑童子「Σこんな危ない屋敷で寛げるか!!」うがあっ



白「此処無駄に広いし お前なら壁に挟まっても死なない死なない」うん。

酒呑童子「Σ事故る前提やめろ!」




がたんっ!!



千様「え? 何今の」きょろっ

彬羽「ん?上か?」



酒呑童子「そういや この家てよ
二階あるのか?」

粋「へ? いやねえけど?」

酒呑童子「マジか 外から見たら二階有るように見えたんだけどよ
壁ひっくり返る忍者屋敷だし 隠し階段でも有るのかと思ってさっきも壁見てたんだよな」ふむ。



一同「・・・・。」





テオドール「ひょっとして
皆さん伝達されてないだけで隠し階段が有るのでは?」

一同「Σマジか!!」



千様「あり得るから怖いわねー」あらまあ。

酒呑童子「お前等なんで住んでて知らねえし気付かねえんだよ」引。


粋「兄貴やその辺が定期的に屋根やら壁やら吹っ飛ばすから しょっちゅう改築しててもうワケ解らねえんだよ」遠い目




小太郎「よし!じゃあ隠し階段探すぞー!!」わんっ

一二三「おー!」きゃっきゃっ

テオドール「らじゃに御座います!」わーい



酒呑童子「行っとくけど有るとは限らねえぞ
有るように見えるだかんな 俺は知らねえぞ」






彬羽「・・ん?」あれ?

粋「どしたよカラス」

彬羽「あ。いや
気のせいか 疲れてるのかもしれん」うーん。

粋「?
なんか知らねえけど 多分兄貴疲れだな。マジでごめん」ああうん。






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石燕「そんな宝探しにあっしが出てきたら反則じゃないっすかねえ?」苦笑。



シロ「残念ながら 俺等では見付けられんでな
嗅覚自慢の小太郎も何の成果もあげられず拗ねてしまったわ」ふっ

蒼月「嘘見せるんなら俺だけど 本物見付けるのはお前の領分だろ
頼ってやるから早く捜せよ」ふんっ


石燕「アンタ等普段すかしてる割にこう言う時ノリノリっすよね。」




千様「さっきガタンって言った所が二階なら
階段はその近くに有ると思うんだけどねー」

石燕「はあ つか二階ってそれ

ありゃ 彬羽さん?」

彬羽「ん? ああ何でもない」うーん。

粋「カラスさっきからこんななんだよ」困惑っ


石燕「ふむ。
で、白さんは何処行ったんすか?」

テオドール「へ?

Σあ!いつの間に!?」きょろっ

シロ「Σなんだあやつ! まさか家の中で迷子か!?」



蒼月「お前何探ってんの?」

石燕「あーいえいえ。
じゃ今回あっしはパスっす」

粋「Σえ。なんで!?」

石燕「やっぱ宝探しは自分でめっけてナンボっしょ
仕事有るんで部屋戻るっす」すたすたっ

千様「えー!何よ急にっ」



石燕「人手なら代わりに与一さん置いてくっすから」


一同「「「いらん。」」」

与一「Σ失礼極まりないぞお前ら!!」むかっ





間。






粋「そっちどうよ?」

酒呑童子「やっぱ何も無くねえ?」うーん。


シロ(この鬼 何気に普通に馴染んどるな)



小太郎「くんくんっ
この辺 この辺何か有りそうなんだけど」匂いふんふんっ

テオドール「壁に御座いますね?」

蒼月「ん? ちょっと待てよ
何かこう 此処ってなーんか不自然な気が」

千様「Σえ ホント!?」


酒呑童子「また回転する壁かよ?」

蒼月「いやそう言うのじゃなくて
何だろ なんか空間がおかしい?」じーっ


小太郎「ひょっとして 晴明の結界みたいなのじゃないか?
有る物を何も無い様に見せるとか 陰陽師ならそんなの有りそうじゃないか?」わおんっ

蒼月「Σまさかの俺の反対かよ!」げっ



粋「よっしゃそう言う事ならカラス

Σってまだ悩んでるし!!」


一二三「しゃーねえだ。
酒呑童子さんゴー!」びしっ

酒呑童子「Σお!? おうっ!」

ばきゃっ!!



蒼月「Σいや幼女に使われんなよ!!」

酒呑童子「郷に入りてはって言うだろ!此処はこういうのが普通じゃねえのか!?」ええっ

シロ「Σ意外な柔軟性!!」



テオドール「あ。でも結界破れまして御座います」おおっ



千様「うわ。ホントに隠し通路有ったのねー」覗き込みっ

粋「なんで封印なんてしてたんだろうな?」よいせっと。


蒼月「ん?ちょっと待ってこの感じ」はっ



壁ぐるんっ!

粋「Σまたあああっ!?」ひいいっ


ばたんっ!どしゃーー



シロ「Σ二段構えのトラップだと!?」ひいっ


一二三「酒呑童子さん。救出ゴーだ!!」びしっ

酒呑童子「今更だけど 穴開けまくったら家倒壊しねえか?これ」

一同「Σあっ」

小太郎「まさかコイツ この面子だとまともなのかっ」冷や汗っ






ーーーーー
ーーーーーーーーーー





【二階】



千様「白君何やってんの?」

白「Σあ」


テオドール「Σうお なんで御座いますか!この小さい生き物達はっ」


ちっさい妖怪わらわらうぞうぞっ



白「バレたか。」ちっ

シロ「何だこれは 妖怪になりたての獣か何かか?」うわ。

蒼月「だよね。結界破れた途端に妖気吹き出して来たもん」うん。



粋「Σえ!何
兄貴ちっさい妖怪拾ってきて此処で飼ってたの!?」ボロッ

白「お前何が有ったんだ?」



一二三「うわー。フワフワで可愛いだ」わーい。

小太郎「妖怪になりたての奴って 結構ケモノケモノしてて可愛いんだよなあ」うんうんっ



白「いや単純に。
梅雨来るなと思って」

千様「うん。思ったより妖怪の大ボスとしてちゃんと考えてたのね」




彬羽「お前な ガキじゃ有るまいし保護するなら堂々と言えば
白「前にタヌキやイタチや やたら拾って来てたお前とカブッて嫌だなあと思って無理だった」



酒呑童子「Σぶっ」吹き出し

彬羽「Σ笑うなそこ!!」くわっ


千様「あー 一時期めちゃめちゃ拾ってきて飼ってたわねえ」遠い目。

一二三「おらもそうやって拾われただからな。」うん。

シロ「ん?そう言えば一二三が来てからは全く拾って来んな?」



蒼月「何? 育てる対象が出来たらもう動物は用済み? 面倒見良いですアピしてる癖に案外冷たいねお前」うっわ。

彬羽「なめんな。今は即座に専門の保護団体に預けてるだけだ」

テオドール「そんなコミュニティ何処で見付けて来るので御座いますか」わお。



彬羽「大人の俺がポンポン動物拾って来たら一二三に示しがつかないだろが!!」くわっ

蒼月「うん。真面目だけど やっぱバカだよお前」

彬羽「Σんなっ」かちーん。



千様「てか白君もダメよー
保護したいならちゃんと家主に相談しなきゃ
此処に居て 何かの拍子にこの子等も吹っ飛ばされたらどうするのよー」

白「晴明の結界が有るなら大丈夫かなって。」

千様「Σう。何気に計算済み!」くっ


彬羽「それだ!
結界の時点でおかしいと思ったんだ

この場所前は普通に開いてたよな!?」


一同「Σえ」



白「お前記憶あるのか?」あれっ?

彬羽「Σ待てコラどういう事だ!?」



白「覚えて無いのか?

あれだ。前に俺が何かやらかしてお前に追い掛け回されて
2階に逃げようとして 足踏み外して落っこちて、後ろから来てたお前の目にツノ刺さりかけてお前も足滑らせてひっくり返って

で、頭打って脳震盪起こしてたろ?」えーと。


彬羽「Σ何してくれてんだ んな記憶無いぞ!!」

白「だろうな。 頭打ってたし」うん。


酒呑童子「コイツが 脳震盪?」えええっ

白「廊下ぶち破って 床下の石に頭ぶつけてたぽい」

粋「カラスじゃなきゃ命ねえだろそれ」ひええっ




シロ「ひょっとして それで危険だから2階は封印されたのか?」まさかっ

白「お前らもやらかしそうだしってな。
階段急だったろ?」うん。

粋「Σ壁のトラップのが万倍ヤベエっての!!」




テオドール「質問なのですが、封印されてるのにどうやってこの2階に入られたので御座いますか?」

白「普通に窓から」きっぱり。

蒼月「Σあ、確かにそうすりゃ速かった!!」はっ

小太郎「Σお前頭脳派じゃなかったのかよ!」ぎゃいんっ






一二三「で、今日泊まってくんだったべか?」

酒呑童子「いや この家マジで危ねえから帰るわ」くるり


千様「あら。素直ねー」あらまあ。





シロ「ん?頭強打した彬羽はともかく、何故に俺等まで記憶無いのだ?」

白「危ないから記憶消しとくかって 晴明が小銭に糸付けて目の前でブラブラって何かしてたぞ
俺はなんでかかからなかった」

粋「Σそんなんで記憶消されるの俺等!?」えええっ





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