小咄

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くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

7月17日

 

 

 

【割烹 春一】

 

 

テオドール「初ガツオ とは?」はて?


庵「カツオは夏が美味しいってされてて、
この夏始めの内に取れたカツオが凄く美味しくて縁起が良いって言われてるんだよ」解説っ

 

 


白「で、ホントはどうなんだ?」

彬羽「飲食店勤務に聞くな。

その、旬なのは確かだ
そして江戸の奴等は珍しい=優れてる だからな。
庶民の娯楽が少ないんで仕方無いと言えば仕方無いが 必死になれる物がありゃ何でも良いんだろ」

 

 

粋「つまり んな必死にならんでもって事なんだな」ああうん。

 

庵「価値観って人それぞれだから。

まあ此処等辺は 常に騒動起きてるし
皆娯楽には飢えてないからさほど出ないよね?」

彬羽「だから商売上がったりなんだろが。」怪訝っ

 

朱禅「江戸城近郊は凄いらしいなー
平和だから カツオ1匹で小判何枚って世界だよ」苦笑。

粋「Σマジで!?
ちょ カツオ漁のバイトしようかな!」えええっ


ひな「あ。めちゃキツイけど求人有りますよ お魚屋さんからビラ頂きました

粋さん器用だし根性有るし いけるんじゃないでしょうか。」ビラぺろっ。

粋「Σマジかああ!!」おおおっ

 

 

庵「けど、お盆近いから気を付けた方が良いよ」

粋「」

 


白「やめとけオバケホイホイ。」

テオドール「海から白い手がにゅーっと生えてきて 水に引きずり込まれるところまで想像出来まして御座います」

粋「Σやめろ!夜1人で厠行けなくなる!!」ひいいっ

 

白「夜中に起こしたら燃やすからな」むう。

粋「Σ兄上見捨てないで!
膀胱炎になる!!」

 

 

シロ「こやつ 今までよく生きてこれたな」むう。

彬羽「すまん。もう少し店内の温度を下げて貰いたいんだが」

シロ「構わんが
お前も今まで良く生きてこれたな」 冷風そよよっ

 


ひな「シロさん雇って正解でしたね」しみじみっ

庵「厨房って地獄だからね」うん。

 

 

 

酒呑童子「いや今年は暑すぎだろ」だらーん。

ひな「今から涼しくなりますんで店内で半裸やめてください」


酒呑童子「いいじゃねえかよ客居ねえし
あー もう何も食わなくても給料も要らねっ
涼しけりゃ良いや」だーらだらっ


白「今年は鬼も涼みに来るくらいだしな」

 

 

ひな「全くもう。
最近はシロさんのひんやりのおかげで結構お客さん来るんですよ

それはそれで困りますけど」もー。


粋「困るって何が?」


ひな「それが。あ、いらっしゃいませー」

 

 

お客「おー涼しい涼しい
この店来ると生き返るなあ。」

ひな「ありがとう御座います
あの御注文は」

お客「お冷やで良いや。
涼みたいだけだし」わははっ

 

 

テオドール「また面の皮の厚いのが」うわ。

粋「つか お冷やってサービスじゃねえかよ
儲けになんねえじゃん」ええー。

 

白「成る程 お前等、涼みに来てるだけじゃなかったのか」

粋「あ。用心棒か

っておーい 用心棒頼むから半裸やめろ客来てんぞ」

酒呑童子「あんなの客じゃねえよ」だらけっ

 

 

茨木童子「お客さーん

ここ飲食店なんで、そう言う事して貰っちゃ困りますねー。
席1つ無駄に埋まるのって営業妨害なんですよ」肩ぽんっ

お客「Σ何だとこの野郎 人聞きの悪

Σあ いやそのっ
あー 何か夏バテでも軽く食べられる物有るかなあ?」ぎくしゃくっ

 

 

茨木童子「ったく。
お前もアレと大差ないぞ
タダで涼んでないで働け働け」ほれっ


テオドール「私達の周りは派手なのが多すぎて感覚麻痺しがちで御座いますが。

茨木さん、大概目立つ方に御座いますからねえ」

粋「まあ、カタギには見えねえかも?」うーん。

 

茨木童子「へ?そう?」

※地黒って騒ぎじゃない色黒に金髪に近い茶髪 +隻腕。

 


彬羽「・・まあ 鬼だしな。」ぼそっ。

 

茨木童子「俺からしたらアンタのが万倍怖そうな見た目だと「ほっとけ。」


ひな「お客様って 何故か店員は無抵抗と言うか
何しても怒らないのが当たり前って

勘違い 

してる人が多いんですよねー」のほほんっ

 

お客「Σごちそうさん! お代置いとくよ!」

だだっがらぴしゃん!!

 

 


白「こんなだから余計商売上がったりなんだな。」ああうん。

 

 


間。

 

 

 

テオドール「しかし 話戻りますが初カツオで御座いますか
旬は旬なので御座いますよね?」

彬羽「だな。俺は秋から冬のより
今のサッパリしたのの方が好みだが

食いたいのか ?
競り落とせるか解らん上高いぞ?」

 

 

粋(Σ鰻に続き兄貴の財布がピンチ!!)はっ

 

テオドール「いえ興味が有る くらいで御座いまして

ミョウガにショウガ、わさびを添えて
あー忘れずネギも散らして  良う御座いましょうねえ」くうっ


庵「子供の癖に ホント薬味好きだよね」わお。

 


白「俺は普通に 生そのまんまが良い」きっぱり。

テオドール「Σおおツウに御座いますね!!

さすがは我が主 お刺身に醤油さえ付けられないので御座いましたっ」おおおっ


シロ「いやそれ 動物なだけでは無いか?」

 

粋「Σつか兄貴 乗らないで!
初ガツオはヤバい!こっちが心配になる!!」ひええっ


白「いや正直 俺も食べたくなって来たし」

粋「Σあれは豪商とかお殿様が食べる物!!
確かに芸人でも競り落とす奴居るけど あれパトロンついてるから!!」

 

庵「あ、アレそうなんだ」

ひな「さすが、お兄さんの代わりに業界のアレコレよく調べてますねえ」へー。

 

 

 


酒呑童子「ん? お前等そんなにカツオ食いてえのかよ?」

粋「Σやめて頼むから煽んな!!」

 

茨木童子「あーいや

そう言う競りとか上物かは置いといて
今の時期のカツオって事なら 簡単に用意できるけど?
細かい事気にしない?」

テオドール「Σマジで御座いますか!?」ええっ

 


朱禅「Σえ。何お前等そんなコネ持ってんの!?」

酒呑童子「コネっつか
うちの山にゃ魚のプロが居るしよ」

彬羽「人魚か。」成る程っ


茨木童子「そうそう。頼めばカツオの1匹2匹 
なんなら荷車1つ分くらい用意できると思うぞあいつ」

テオドール「Σおお凄いっ!」きらきらっ

 


ひな「あの。
よろしければ人魚さんと業務契約させて頂きたいんですが」きらーん。

庵「Σああっ!ひなの商魂に火がついた!」

シロ「Σめちゃめちゃ安く仕入れて 安い初ガツオとしてボロ儲けする算段か!!」ひえっ

ひな「そこ。バラさないでください。」

 

 

茨木童子「そんな慌てなくても
まずはお試し 試食してからのが良いんじゃないかな?」うーん。

ひな「?

カツオってそんな個体で品質違うんですか?」

茨木童子「いや俺等が山育ちだから カツオっての価値とか品質とかって解らないからさ。」苦笑

彬羽「確かに。そう言う事なら確認してからのがよさそうだな。」ふむ。

 


朱禅「じゃ とりあえず1匹頼んで良い?

えーと。いくらくらいかかるんだろ」おそるおそるっ

酒呑童子「捌いてくれるんならタダでよくね?」

朱禅「Σえ」

茨木童子「あー。海の物は食べづらいって言ってたしなあ」 うんうんっ

 


粋「あの姉ちゃん 基本頭から丸かじりだもんなあ」成る程っ

 

白「カツオってどれくらいの魚なんだ?」

テオドール「物に寄りますが
確かこれくらいだったような?」干してる大根指差しっ

白「アゴ外れるな」成る程っ

 

 

 


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粋「・・あの、これカツオ?」えっと。

 


カツオの人魚「やるなら1思いに!!いいいい痛くしないで下さいね」がくぶるっ

彬羽「Σこんなの捌けるかあああっ!!!!」

 

 

白「お前アレ食うのか?」えー。

人魚「哺乳類がウシブタ食べるのと同じです
別種なので全く問題ありません

美味しいですよ?」にこっ


テオドール「Σ野生の王国怖い!!」灰ざらあっ!

 

 


シロ「契約する前で良かったな」引。

ひな「いえでも
下半身魚なんですし 捌きさえすれば尻尾の方は普通にカツオじゃ
彬羽「Σ捌けってのか!?」えええっ

 

 

 

人魚「栄養満点 下手すりゃ不老不死になっちゃうかもですよー」うふふふっ

白「頼むから勝手に妖怪増やすな」むう。

 

 

 

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