小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

2月8日

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大江山





彬羽「ほー。また大仰な」望遠鏡っ


茨木童子「だろ? こっちから手出すなって言われてるから連絡したけどさ
向こうがやる気満々なら防衛くらい全力で行って良いよな?」

酒呑童子「良いよな? 大ボスさんよ?」

白「良いぞ」あっさり。


酒呑童子「Σ即答かよ! いや人間にちょっかい出すなって言ったのお前「こっちから手出すなとは言ったけど。そもそも向こうがやる気満々だし
もうやっちゃおう うん」適当っ

酒呑童子「Σ判断基準手前の匙加減じゃねえか!!」


白「やって良いって言って欲しいんじゃ無いのか
ワガママだな。」むう

茨木童子「はいはいはいどうどうどう。
妖怪同士で潰し合ってどうするよ」どうどうどう

酒呑童子「いつか絶対土下座させてやるあああ!!!」うがああっ



彬羽「やめとけ 焼き肉になるだけだぞ。
その分存分に向こうに八つ当たりして来い

しっかし 何だありゃ? 山賊か?」再び双眼鏡っ


茨木童子「だろうなあ。
見た感じならず者って感じだし
何より幕府の軍でも無いのに武装してるってのがな」

白「何で山賊が鬼に喧嘩売るんだ?」はて。

酒呑童子「あーなんかな。
鬼なんぞ屁でもねえわ 大江山は天然の要塞だから俺等皆殺しにして此処乗っ取るとかって矢文来てたわ」けっ


白「お前 字読めるのかっ」おおっ

酒呑童子「なあコイツ殴って良いかな?良いよな?
そろそろ色々限界なんだけどっ」青筋っ

彬羽「すまん。そのアホ自分が平仮名しか読めんので 本気で感心してんだ」


茨木童子「ごめん弟さん
お宅の兄ちゃんちょっと相手してて 話進まねーわ。」

粋「うんごめん。
つか 総大将無しで良いの?」ええー

茨木童子「いやもう やって良しの許可出たから用無しだし。」きっぱり

テオドール「せめてオブラートに包んで下さいませ」



彬羽「しかし 天然の要塞か。
成る程」にやりっ

シロ「む?何ぞ心当たりでもあるのか?」

テオドール「Σえ!シロさん何故に!?」

シロ「人手が居るかと思ってな
この前の藩のいざこざでは活躍出来なんだので お前の朧車VIPパスを使わせて貰った」VIPパスきらーん。

粋「Σえ! あああそういや無い!!」わたわたっ

テオドール「Σ気軽に部屋に置きっぱにされるからで御座いますよ!」


白「お前 そんな事やってると蒼月みたいになるぞ」

シロ「Σうおおそれはっ すまん気の迷いだ! 」ひいっ

酒呑童子「蛇野郎のイメージよ」うわ。




茨木童子「で?何気がついたよ 頭脳担当副官殿。」

彬羽「いや何 山賊等偉く本格的だと思わんか?
旗から何から 大筒とまでは行かんがそこそこ大きい西洋の自動銃らしき物まで見えるぞ」望遠鏡渡しっ

茨木童子「へ?
うっわマジだ あれはさすがに食らいたくないなあ」うええ。


シロ「ん? またも幕府転覆を企む手合いか?」

彬羽「いや そんな可愛い物じゃないな あれは。」

茨木童子「んー。軍隊真似ては居るけど
日本の軍隊とは何か違う? 元寇の時に見た いや違うな」うーん。



彬羽「惜しい。手前等『梁山泊』ってのを知ってるか?」

白「?」

彬羽「安心しろ 手前は解らんの知ってる」


粋「えっと。 外国の凄い有名な山賊?」えーと。

茨木童子「はみ出し者達が天然の要塞と言われる山に籠って国と喧嘩したってアレか?」

彬羽「だな。

それを模したらしき旗から何から 最早コピーかって出来だな」双眼鏡っ


シロ「話が見えんのだが。
その梁山泊とやらの残党と言うことか?」困惑っ

彬羽「それはないな。 主な将が撃ち取られて梁山泊は壊滅した
後で貸してやるから読んでおけ」

シロ「本持っとるのか いや特に興味ないのだが「戦略戦術の勉強になるかもしれ「よし帰ったら貸してくれ。」きりっ



粋「あの ひょっとして
ひょっとしてだけど あいつ等も山賊だし。
ひょっとしてそのー。」

テオドール「あ!なりきり系のファンに御座いますか!?」手ぽんっ

彬羽「当たらずとも遠からずって所だろうな。
どうせ山賊やるなら心酔してる奴等の真似してやれ的な物か」ため息っ



白「中二病って奴だな」うんうん。

シロ「Σいや納得して良いのか!?そんな動機で虐殺するとか言っとるのかあやつ等!!」えええっ

彬羽「信仰に近くなると何するか解らなくなるのが人間だ
同じ山賊であるという事で梁山泊を神聖視した。と言うのが当たりなら
こりゃ厄介な事になるな」ふむ。


粋「Σあ。国と喧嘩したんだっけか!」はっ

彬羽「だな。さっさとどうにかしねえと 調子に乗らせると面倒だぞ」




酒呑童子「どうにかも何もねえだろ
よっしゃあ!久々の喧嘩だ喧嘩っ!!」よっしゃあ!


茨木童子「いやお前は慎重にな
俺は右腕まで失いたくないぞー。」ジト目

酒呑童子「Σほっ ほどほどで行くぞー!」


シロ「そうか 前に此処が攻められた時にお前の腕飛んだのだったか」ふむ。

茨木童子「うん。そういう事だから 鬼切近付けないでマジで無理 あちょっと近い近い近いっ!」ひいいっ

テオドール「自分の腕ふっ飛ばした刀では そりゃトラウマにもなられますよね」苦笑。





間。






酒呑童子「で、どうするよ?
手っ取り早く真正面から叩き潰すかよ?」木陰がさっ

茨木童子「タイマンならそれで良いけど お前そろそろ学習してくれね?」



シロ「ふむ。となるとだ」鬼切ちゃきっ

白「だな。」うん

粋「あの俺も行くの? 一応ベース人間なんだけど」ええー。


茨木・酒呑「Σえ」




彬羽「毎度お馴染み少数精鋭で引っ掻き回せ。」

一同「了解っ」



茨木童子「Σいやいやいやいや相手飛び道具っ」

シロ「手前の細々したのは任せい!!」氷ぱきぱきぱきーーん!!

酒呑童子「Σうお成る程 着火出来ねえ!」おおっ




白「ちゃんと使えない様にトドメな」

シロ「心得とるわ! ふんっ!!」

鬼切銃身にドスッ!


粋「妖刀の使い方違くね?」ええー。

彬羽「言ってる間に1つでも多く壊しとけ
ほらゾロゾロ出てきたぞ」銃身ぐにゃっ

粋「Σ握力っ!!」ひいっ



すたたたっ




白「こういうのはしゃいで周りに置くのって 爆弾の中で寝てるのと同じなんだぞ。」

山賊「Σ!?」




どむっ!!!






酒呑童子「あの一応 うちの敷地なんだけどよ?」

テオドール「蜂の巣にされる方がマシに御座いますか?」しれっ

茨木童子「いやもう良いよ 後で片付け頑張るし
つかアンタは加勢しなくて良いの?」

テオドール「私戦闘能力は皆無に御座いますので。
という事で コチラお願いします。」番傘渡しっ

酒呑童子「へ?」


テオドール「私の傘は防弾仕様となっております
はい 盾ガンバで御座いますすっ!」灰ざらああっ!!


酒呑童子「Σちょお前 Σどわあああ!!!」番傘ガード!!

茨木童子「Σうおお銃弾の雨っ!気張れええっ」
酒呑童子「Σ人の影に隠れんなあああ!!」ひいいっ





彬羽「ちっ。思ったより武装してやがるな」岩影っ

粋「隠れる所多いな此処。こりゃマジで天然の要塞だなあ」感心っ

彬羽「数には数と行きたい所だが 酒呑茨木以外の鬼は正直アテにならねえし
そもそもその2人も今囮だしな」ふむ

粋「あの お前ひょっとしてワザとあの2人放置した?」冷や汗っ

彬羽「大丈夫だ。多分死なん」

粋「Σ多分っておい!」ひいっ




彬羽「さて、今はあいつが何処まで引っ掻き回せるかか。」様子見っ

粋「いやあの。 そもそもなんで兄貴はこの銃弾の雨の中走り回れんの? まさか全部避けてんの?」



彬羽「いや近寄る物全部瞬時に溶すレベルの高温をだな。
ほれ見ろ 近く走り抜けただけで銃火気爆発してるだろ」

粋(Σ兄上 まんべんなく怖いです!!)背筋ぞわあっ



彬羽「で、下手に近寄ったら俺等も危険なんで隠れてるわけだ」

粋「Σ銃弾避けてんじゃなかったの!?」えええっ



茨木童子「はー成る程。
そりゃ突撃しないで良かった良かった」コソッ

粋「あれ?お前もこっち来たの?」

茨木童子「あー ナンボか銃弾マシになったし

この山全てが俺の体みたいなもんだし」

背後に森ワッサー。


彬羽「確かに少しくらいの銃弾じゃびくともしなさそうな大木だな」うわ。

粋「よく瞬時にこんだけ生やせるよな」うわー




茨木童子「さて、派手な番傘への攻撃もヘタって来た所だし
コレはそろそろ弾切れって判断して良いのかな?」

彬羽「だろうな。言ってる間に片っ端から爆発させてるしな」



粋「あれ? 兄貴が通った後で時間差で爆発起きてるアレは?」


茨木童子「あ、急激に温度が変わると物壊れるアレ?」

彬羽「だな。壊し残しをシロが一掃してるな」うむ。

粋「Σあいつ何気に凄いな!!」ひいっ






彬羽「じゃ そろそろ畳み掛けるか
茨木。頼めるか?」

茨木童子「はいよ。 容赦なく行って良いよな?」

彬羽「構わん。私情込めてやってやれ」

粋「え?え?」嫌な予感っ



茨木童子「そんでは御言葉に甘えて」


木の根ビシビシビシッ!

粋「Σげ」


茨木童子「人の家に入る時は はじめましてお邪魔しますだろが!
3歳児からやり直して来おいっっ!!!」


草木急成長どむっ!!


山賊「Σぎゃあああ!?」ひいいっ



粋(Σ人間吹っ飛んだ!!)えええっ


茨木童子「雑草でもその気になりゃ岩も持ち上げるんだよ この山の植物なめんなっ」ふんっ



彬羽「さて。粗方片付いたか
となると次は」ばささっ

粋「お前今1人だけ空に避難「気にするな。
それより親玉が来るぞ」

粋「Σえ」









シロ「また 偉い物を用意した物だな」うわ。

白「前の大筒よりは小さいぞ?」

シロ「たわけ。 アレはもっと的確に狙いのつけられる物だ
しかも当たれば威力は大筒食らうのと大差無いであろう
家康の銃を巨大にした様な物だ しかも連写が出来るぞ。さて、どうする?」




白「壊すから援護よろしくな」あっさり。

シロ「で、あろうな」うむ。




粋「Σあんな化け物銃に突っ込む気かよ!」ええっ

彬羽「ガトリング銃だ。
中でも銃身が長く 遠距離特化した奴だな」ふむ。

茨木童子「ん? 丸腰で?
さすがにちょっとキツくねえ?」わお。

彬羽「問題ない あいつは懐に常に扇子持ってるはずだ」真顔。

茨木童子「いや扇子でどうやって?」えー




シロ「行くぞ!デカブツ以外は任せいっ!」くわっ


リザードごうっ!


彬羽「Σ頭出すな 凍るぞ!」

粋「Σぎゃー! 」伏せっ

茨木童子「Σあああ山がドライフラワーにっっ!」ひいいっ





テオドール「白さん大丈夫で御座いましょうか?」こそっ


酒呑童子「んー 雪煙で見えね Σえ。うっそ」



銃身すぱぱぱぱぱっ!!


山賊「Σ切り刻みながら突っ込んでくる!?」ひいいっ

山賊「Σあの扇子何で出来て Σぎゃああああーーっ!!」





一同(うちの総大将 怖っ。)



彬羽「ちなみに 古代の失われた製法で作られたダマスカス製の扇子だそうだ。」

茨木童子「色んな意味で何それ」ドン引きっ






白「えーと 終わりかな?」きょろっ

シロ「の様だな。 全く冬で良かったわ」ひゅおおっ


死屍累累っ。




テオドール「Σまだで御座います! 大筒来ます!!」


茨木童子「Σそういえば有ったんだった!!
」はっ

粋「うお近くで見ると思ったよりでかっ!」ひいっ



白「あれも刻めば良いよな?」扇子ちゃきっ

彬羽「Σやめろ馬鹿! さすがにアレは無理がっ」





テオドール「うわああどどどどう致しましょう!?」おろおろっ



がしっ。

テオドール「Σへ?」


酒呑童子「お前ビビると灰になるんだよな?」

テオドール「へ?それはそ え!?何をっ」





酒呑童子「行けや目眩ましっ!!」

渾身のぶん投げっ


テオドール「Σああああああ!!!」

灰ざらああっ


山賊「Σ!?」




粋「よっしゃあ! 兄貴避けろおらああ!!」拾った銃乱射っ

山賊「Σぎゃあああ!!」ひいいっ

シロ「Σおお!でかしたっ!」


粋「よっしゃああ!スラム育ちなめんな わははははっ!!」ノリッノリ





白「あ。でももう火ついてる」あちゃー。

一同「Σ!?」





彬羽「仕方ねえ 手前等下がれ」ちっ


茨木童子「お。なんか策有り?」岩場に隠れっ

シロ「Σこらっお前も早く来い!!」

白「頑張ればいける気がす「Σわざわざ危険な真似をするな!」うがあっ!





テオドール「あの いったいどうするので?」ざらざら復活っ

彬羽「もっかい散っとけ。
俺がミスしたら吹っ飛ぶぞ」

テオドール「Σえ」




彬羽「あの手のは基本は鉄球。火薬ではなく質量と重さで相手を押し潰す物だ
つまりは」刀ちゃきっ


粋「Σいやいやいやいやっ重さで刀無理だろ!!」



砲弾どんっ!


彬羽「つつじの神速には負けるが 居合いの真似くらい出来る!」くわっ!


スパンっ!!

茨木童子「Σすっげ 斬鉄っ!」おおおおっ


ずずんっ。





酒呑童子「うわこっえ。 砲弾岩肌に凄えめり込んでんぞコレ」うっわ

テオドール「」灰っ。



白「頑張れば溶かせたのに」むう。

彬羽「アホか手前は
あれだけの溶けた鉄飛び散ったら大惨事だろが」

白「Σあ」

粋「あ、そう言う事か」納得。




茨木童子「しっかし 意外な特技が
てっきり馬鹿力に物言わせるだけかと ん?」


粋「刀の刃 見事に無くなってんな」

彬羽「やはり削げたか
つくづく刀とは相性が悪いな」うーん。

茨木童子(やっぱ馬鹿力のみだコイツ。)







酒呑童子「さーて。コイツ等どうするよ?
どうにか息有るみたいだけど?」

彬羽「山賊は犯罪だからな
後この銃火気も全うなルートで手に入れた物じゃないだろ
徳川の方に引き渡して置くか」




茨木童子「2、3匹荒れた山戻す為の肥料に欲しいんだけど 駄目?」えー。

粋「良いって言われるワケねーだろ」




白「よし。じゃ帰るか
久々暴れた暴れた」満足っ

シロ「だな。 ふふんっ 俺も役に立つ様になったであろう?」どやっ

白「ごめん 見てなかった。」しれっ

粋「少しくらい褒めてやれよ」ほんとにもー。






酒呑童子「しっかしお前怖い真似すんなあ
いやお前ら全員だけどよ」

彬羽「ん?」

酒呑童子「いや最後の砲弾よ。
あんなん何処飛んで来るかわかんねーだろ
で鉄球だぞ? 食らったら生身潰れるっての
んっとによくやるわ」感心っ



彬羽「俺なら万が一当たっても 死なんからな。」 真顔。

テオドール「生身でその強度もどうなんで御座いますかねえ」うーん。





茨木童子「な?味方になってて良かっただろ?」

酒呑童子「・・だな。」背筋ぞわっ







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