小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

7月13日

 

 

 

魄哉「あーーー

生臭っ」うえっ

 

 

蒼月「アンタが?」

魄哉「否定はしませんが こんなオエッとなる程ですかね?僕は」えー。


挿音「僧侶がスッポンの生き血イッキしてる時点で生臭どころの騒ぎじゃねえだろ
酒の比じゃねえぞ」キセルすっぱーっ

 

蒼月「Σなんて物飲んでんだよ!!

うお ホントに生臭っ」ひええっ


魄哉「いや君蛇でしょうが
これくらい丸飲み「Σバカなの!?そんなの丸飲みしたら甲羅で偉い事になるだろ!!」

挿音「亀食う食わねえの話じゃねえぞー。」

 

 

千様「何?仕事大変なのー?」

魄哉「それも有りますが


もうすぐ盆が来ます」真顔。

千様「あ。坊主の地獄ね」成る程っ

 


家康「あの、お盆ってあと1ヶ月有るんだけど?」

魄哉「地域に寄るんですよ
詳しくは彬羽君辺りに説明聞いて下さい
そんなこんなで 場所に寄ってはそろそろお盆の準備で 
政務も有りますし あーキッツ」ため息っ

 

蒼月「ひょっとしてジジイ 政務と別で普通の坊さん業とかしてんの?」あれっ

魄哉「さすがにそれやってたら 今生きてないと思います。

その実質この国の政治の1番上ですし、
その為に大僧正とかって肩書き付いてますしで」そのー。

 


挿音「この時期連日各種寺系のクッソ長え行事に引っ張りだこなんだわ

『天海』様が来たとなりゃー地元民の御布施も期待できるしよ」

千様「そっちのがスッポンより生臭くない?」えー。

挿音「もう僧侶なんてのは 生臭え奴しかなんねえんだよ」きっぱり。

 

 

魄哉「普段の政務で大概ヘトヘトなのに
暑さの中 生臭ハゲ共のひたすら長い話が延々続く地獄の日々。

そりゃ体力つけなきゃやってられませんって」くうっ


蒼月「嫌なら断れよ最高僧。」

魄哉「Σ寺院って色々面倒なんです!!
晴明さんも言ってたでしょう
腐った坊主を捨ててく為に 平安遷都は行われたって!」

 

家康「坊さん偉い言われ様だねえ」ひええっ

挿音「坊主と言えど人間だしよ

そこそこの権力と地位持つと腐るのは変わんねーわ。」

 


魄哉「と言う事で 盆のアレコレは生臭が調子こかない様に視察と
最高僧として色々圧をかけるのも兼ねてるんですよ

江戸は気軽に遷都なんて出来ませんからね」ふふふっ


千様「転んでもタダじゃ起きないわねー」引。

 

 


蒼月「つか最高僧が生臭いのがそもそもの間違いなんじゃないの?
そりゃ下の奴等も生臭くなるだろ。」

 

 

魄哉「・・・・・・蛇の生き血って 栄養有りそうで「Σ言い返せないのかよ!!ちょ洒落になんないやめてやめて!」ひええっ

 

 

 

家康「僧侶以前に鳳凰でこれなんだから
人間程度が戦の無い世じゃそりゃ生臭くもなるよねえ。」苦笑

 

 

魄哉「と言う事で

そろそろお墓掃除とかする人も多いでしょうが
お墓参りには絶対1人で行かない様 御触れ出しますので 色々お願いします。」御触れぺらっ


挿音「お?瓦版屋とかに刷らせりゃ良いのかよ?」

魄哉「ですね。危険なんで」

千様「また何か有ったの?」あらあらー。

 


蒼月(本気で生き血絞られるかと思った!)ぜーぜーっ

 


テオドール「吸血鬼の十八番 取られまして御座います」ちえー。

粋「お前 普段言う程吸血鬼してねえよ?」

 

 


ーーーーーーーーーー

 

 

【墓地】

 


粋「で、この御触れ 墓の入り口に貼っとけって?」ダラダラぺたぺたっ

テオドール「だそうで御座います。
徹底しておかねば危険とか何とかで」貼り紙ごっちゃり。

 

粋「えーと。そのつまり

墓地で1人になるなだろ
それってつまりはさあ?」 おそるおそるっ

 

テオドール「今年は既にお化けに遭遇しまくっておりますでしょうが
何をそげにビビり倒されるので誤差いますか?」えー。

粋「Σ枚度お前も結構ビビってんだろ!
つか人として間違がってねえと思うけど!?」

 

 


白「知ってるか?

男の声がしたら後ろを見るな
女の声がしたら上を見るな

子供の声は 何も見ないでひたすら逃げろ だったかな?」えーと。


粋「Σ兄上やめて! 兄貴が言うと洒落になんねえ!!」ひいいっ

テオドール「てかこの墓地
日本妖怪の皆さんが 夜は墓場で運動会する時に良く使われる所に御座いましょうが
今更では」

粋「Σだから怖えの!
そろそろ本気で怒られそうで
Σうお今何か声しなかった!?」ひいっ

 

白「男の声か?女の声か?それとも「Σだからやめろってばああ!!」涙目っ

テオドール「完全に遊んでおられますね」

 

 

 

白「けどホント暑いな
こんな中墓掃除って大変だ。」扇子ぱたぱたっ

テオドール「で、御座いますねえ

さて、他の墓地にも貼り出し致しませんと
そう言えば 今回は何のトラブルなので御座いましょうねえ?」

白「ん?俺何も聞いてないぞ」


粋「へ?

じゃオバケ絡みじゃねえの?」

 

白「どうだろ?
俺等がやると相手が可哀想なタイプの幽霊かもしれない」うーん。

テオドール「あー 純粋に悲しい何かでこの世に留まっておられる系なら ぶっ飛ばすのはさすがにどうかと思われますし」成る程っ

 

粋(つか 毎度幽霊ぶっ飛ばしてあの世に送る兄貴達がおかしいんだよ)

 

テオドール「ま。お上が何も言わないならオバケの1人2人 放置でよろしいのでは?」

白「だな。
人間が勝手に見て 勝手にビビるならさすがにバカラスも何も言わないだろし」うん。


粋「兄貴?

自分が人間と喧嘩するなって言っときながら 結局カラスにどやされるの嫌で魔王業やってね?」

 

白「面倒くさいからな」どやっ

粋「Σホンットわがまま極まりねええっ!!!」ああもうっ

 

 


テオドール「それでこそ我が主に御座いま

ん?」おやっ

粋「Σえ 何だよ」びくっ

 

 


テオドール「向こうにお爺さんが1人」指差しっ

粋「Σ爺さんは男だから後ろを見ないで全力で逃げる!!」だっ!

 


白「落ち着け声かけられてないぞ。

でもって まだ生きてる生きてる」ほれ。

爺さん「あー なんだね?」よぼよぼよろよろっ


粋「Σうおお!すんません!!」ひいっ

 


テオドール「おじいさーん! 墓参りは1人でされては危険だと幕府からお達しがー」耳元で大声っ

爺さん「はあ? 祭はヒトデとババアが奇妙なお多福ー?」よぼよぼっ


白「めちゃめちゃ耳遠いな」

 

爺さん「なんじゃお前さん等
うちの婆さんの知り合いかね?
良く知っとるのー」かかかっ

粋「いや、どんな婆さん?」ええー。


爺さん「なんじゃあのババア

ワシと言う物がありながら こげに若いのに手を出しおって
やはりのクソババア 若い頃から変わらなんだの」すたすたっ

 

テオドール「これ惚気に御座いますかね?」

白「多分?」

 

 

爺さん「おい。クソババア
墓参りに来てやったぞ」墓石きゅっきゅっ

粋「Σあ。普通に純愛だった」

 

 

テオドール「御一人でお墓参りは危険なので御座いますよね?

この方耳がお悪い様に御座いますし」えーと。


白「墓参り終わるまで 一緒に居た方が良いかもな

ほっといて脅かされてポックリいったら嫌だし」

 

爺さん「ああー?うちのババアは化けて出ても驚かんよ
あれはそう言うババアじゃよー!」よぼよぼっ

粋「うん。婆ちゃん出てきたら良いな」うんうんっ

 

 

テオドール「しかし 昼間のお墓ってホント寂しゅう御座いますね

Σあ。あちらにも 桶持ったお年寄りがっ御1人で!」


粋「Σなんで年寄りってこの暑いのに 真っ昼間に墓参りすんの!?」

爺さん「暗くなってからこげな所来てぶっ倒れたら 見つけて貰えんじゃろ?」


粋・テオドール「Σ成る程!!」

 


白「あれ? 耳聞こえてるな」

爺さん「こっちの耳は聞こえるんじゃよ。

よし、ババア うろちょろせんとちゃんと帰ってこいよ」キュウリで作った馬置きっ

 

テオドール「何も出なかったみたいでよろしゅう御座いましたね」ほっ

爺さん「?
ババアが帰ってくるのは まだじゃろ?外人さん、若いのにボケとんのかいな」

テオドール「いえ。そうではなく」えーと。

 

 

爺さん「さて。盆には坊さんに経上げて貰わんと

お? 噂をすれば坊さん」おおっ

一同「ん?」

 

 


魄哉「Σそこのお婆さんお待ち下さい!!そこに貼り紙してたでしょう!
1人で墓参りはダメです!!」

婆さん「おや。老眼が酷くてねえ」あらあらー

 


粋「お前が来るなら 俺等張り紙しなくて良くねえ?」えー。

魄哉「Σうお お疲れ様です。
すみません出勤途中で!」


婆さん「なんで1人でしたらいかんの?」

白「お化けが出るんじゃないのか?」


婆さん「そんなん気にせんよ
私もどうせもうすぐお仲間よ」ほほほっ。

テオドール「Σお年寄り強い!」

 


魄哉「あーいえ。 お化け云々ではなくですねえ

あ、ちょっと 粋君これ触って下さい」手招きっ

粋「へ?お化けじゃねえの?

Σってそれ他所の墓じゃねえかよ!!」ぎょっ


魄哉「坊主ついてるんで問題有りませんよ
はい。ちょっと失礼」腕がしっ。

 


じゅっ。

 


魄哉「この様に 夏の昼間の墓石って ぴっくりするくらい焼け石なんですよねえ」

粋「Σあっづああああーー!!」ひいいっ


白「お前大概酷いな」うわ。

 

 

魄哉「でもって この日差しの強さ、
梅雨ではびこった草もむしりますよね?

そして焼けた石の数々から発せられる熱気!

盆前の墓掃除は 熱中症の危険性が非常に高いんです!!」くわっ!

 

婆さん「あれまあ。」あらあらっ

 


魄哉「でもって倒れても 墓石で周りから見えにくいんで
発見が遅れると危険なんです。
くれぐれも1人でお墓はお控え下さいね」

 

粋「Σへ!ちょっと待てよ!じゃあこの御達しって」

 


魄哉「熱中症で倒れて発見が遅れるのを防ぐため
お墓には複数でお参りしましょう。

ですが?」

白「それ 理由も書いた方が良いと思うぞ」

魄哉「長いと皆読まないかなと思いまして」えー。

 


婆さん「私 短くても読めんよ?」

爺さん「読めるが読まん 面倒くさい。」


粋「爺さんおい」ジト目っ

 

爺さん「ちゅーかのう
ワシ等みたいな年寄り 子供もとっくに独り立ちしとるし
近所の誰かと来る様な物でもないし 誘っても来るかこんなの?」よぼぼっ

テオドール「確かに 他人のお墓はちょっと」ふむ。

 


魄哉「成る程 御達しだけでは無理が有りますか

では! こうしましょう!!」よしっ

白「なんで俺を見るんだ?」

 

 

 


ーーーーーーーーーー
ーーーーーーー

 

 

与一「おい!そこの親父
1人で墓参りは危ないぞ

私がついて行ってやろう」

 

おっさん「はあ? 何だ何処の坊っちゃん

んな物要らん こら着いてくんな」しっしっ


与一「そう言うな。
この暑さでは1人草むしりするのも大変ぞ」

おっさん「あー・・ まあ手伝ってくれるなら助かるけどよ

なんだ アンタお寺のもんか?」

与一「そんな所だ」うむ。

 

 

 


石燕「こんな感じで
各墓地の暑さでぶっ倒れる心配のない霊の人等に 生きてるヒトの付き添い頼む事にしたそうっす」

小川に足突っ込みひんやりっ。


粋「Σお化けと一緒に墓参り!?」ええっ

石燕「いんじゃねえすか?

きっちり参ってくれる様なヒトなら 幽霊的にも好感度高いっしょし」

 


彬羽「咄嗟にこっちも魔王の御触れって事で 伝書カラスで一斉伝達だ。

確かに墓の事故は多くて 毎年霊もビビるらしいしな」

テオドール「まあ 合理的と言えば合理的

で 御座いますかねえ?」うーん。

 

 

白「後ろから声かけない様に気を付けないとだな 与一。」

テオドール「あの方はどっちかと言うと 子供の声の方では?」

 

彬羽「ん?何の話だお前等。」

 

粋「いや なんかそう言うの有るんだろ?
後ろから男の声は後ろに霊が居るから逃げろー とか」

 


彬羽「ん?
そりゃ 怪奇現象じゃなく熊の話だな。」

粋「へ?」

 

 

彬羽「山で男に呼び止められたら 熊が後ろに居るから振り返らず逃げろ。

上から高い声がしたら 木の上で熊が吠えて居るから 上を見ずに逃げろ。

子供の声は小熊がいるから 近くに親熊が居るから 迷わずひたすら逃げろ

だな」

粋「もしもし、兄上?」怪訝っ

白「うん。間違えた」うっかり。

 

 

 


石燕「いやでも
マジでオバケもそんな感じっすやね

上見たら 木の上に血まみれ女の幽霊とか

粋「Σごめん、マジでやめてえええっ!」ひいいっ

 

 

 

くろねこ太郎の落書き部屋 [フォレストページ+] 夢小説対応・簡単オシャレな創作サイト作成サービス <サイトトップへ戻る