小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

6月23日







魄哉「ーーーと言う事で 古代日本では偉い人の棺は長い箱形。つまりテオ君の棺のが近い形だったんですよね」図解っ

テオドール「質問に御座いますっ
今は何故にでっかい桶なので御座いますか?」挙手っ

魄哉「諸説有りますがこの国今は土葬メインですので
ほら、外国と違って平坦な土地少ないですしねえ」

テオドール「Σ まさかの土地問題!!」





蒼月「何の授業だよ コレ」

粋「帰って来たと思ったらいきなり始まったんだよなあ」うーん。



彬羽「で、今度は墓関連の何が起きた?」

魄哉「おや さすが鋭い」

彬羽「古代の墓とお前とか最悪の組み合わせだろ」嫌な予感っ

魄哉「あーまあ確かに 当時生き血を狙われたりしましたが」苦笑


テオドール「お墓の主は吸血鬼なので御座いますか?」おや

粋「不老不死伝説の鳳凰の血の方じゃね?」

テオドール「成る程」ふむ。




魄哉「えーまあそんなんで昔のお墓ってのは 偉い人はそんな石や木の棺、その他の人はその周囲に埋葬されるんですが」図面書き書きっ

粋「へ?共同墓地?」



石燕「殉葬っすね」うわ。

与一「あー 偉い奴が死ぬと死後の共にと 生きてる奴等を道ずれにするアレな
私の時代もその風習若干あったな」どろんっ


粋「Σひいっ」びくっ


魄哉「結構最近まで残ってたんですがね
伝統と言われてもさすがに非人道的かつ非生産的なんで

死後の世界では人よりこっちのが強い兵となると言いますよーとか そんなで土で作った兵士とかで代用していく様に

彬羽「兵馬俑じゃねえか」


粋「へいばよう って何?」ひそっ

蒼月「大陸の王様とかの墓で 殉死の代わりにでかい陶器の兵士や馬を入れた奴って あのジジイ外国で何してたんだよ」

魄哉「海外ふらふらしてる時に見かねて あまりに非道な物でつい

あ、ちなみに日本では埴輪が定着しました」

彬羽「Σあれもお前か!!」

魄哉「伊達に千年妖怪してませんよ」にこにこっ



白「よく解らないけど
そこらの神獣より よっぽど人の役に立つ事してるよな」ひょこっ

千様「あら 白君居たの?
本人は 鳳凰つってもキメラですし人工物ですしーとか言ってるけどねえ」うんうん。


家康「まあ面倒見の良さだけで天海坊やってくれてた感は有るしね

て、事で次は巻けないよ! ほれ崩し将棋 これなら細かいルール無し!」おりゃっ

白「1個ずつ取っていって 音立てちゃダメなんだよな?」えーと




魄哉「すみません。
殿はどうでも良いんですが、白君は話聞いて下さい
解る範囲で。」

粋(Σこれどう考えても 古代の呪われた墓行く流れっ!!)ひいいっ




間。




【某地方 某遺跡】




白「割れた茶碗みたいなの沢山有るぞ」ほらほらっ

彬羽「Σ拾うな触るな! 下手すりゃ文化財だぞ」

白「こんな欠片がか?」きょとんっ

千様「うわー。スッゴいわねえ」あらあらっ


魄哉「この辺一帯 地方の田畑に水を引くために水路を作ろうと思って工事してたんですがね
色んな出土品ゴロゴロで
報告来た時に あー、昔その辺国あったなあと」

蒼月「時代越えた再会の割に適当だね」

魄哉「そりゃ国総出で弓持って追いかけ回されましたらねえ」ため息っ


石燕「古代のヒトにとっちゃ不老不死はそんだけ魅力的だったんしょ

うわー 沢山居る」霊視モードっ

与一「そう言うものか?
死後も大差無いと思うがな「それアンタくらいっす。」きっぱり



白「ん?なんだ拾っちゃダメじゃ無かったのか?」あれっ

彬羽「いや ちょっと気になる事がな」土器の欠片じーっ

粋「Σえ。何」びくっ



彬羽「で、お前の記憶に有る ここにあった国の名前は?」

魄哉「邪馬台 Σあっ いえ何だったかなー?」すっとぼけっ

粋「Σ言ってる言ってる! 国しか隠せてねえから!!」

白「バレちゃダメな国なのか?」

魄哉「ロマンはロマンのまま置いといた方が良いんですよ」しーっ


蒼月「うん。俺等うっかりロマン粉砕されたけどね
てかさ そんなら居るべき人が居るんじゃない?」きょろっ

テオドール「? 墓守りのゴーレムに御座いま「ここ日本だよ馬鹿。」




与一「はっ!邪馬台国で 最初に偉い奴の棺の話が出ていた

さては卑弥呼か!」びしっ

粋「Σうっおコイツに負けたあっ!」がーん!


白「誰だろ?」

テオドール「さあ?」



蒼月「さーて 卑弥呼ちゃんは何処かなー
こんだけ呪い呪いしてたら その辺に留まってても不思議じゃないよね? てか居るよね絶対
何処かなー」わくわくきょろっ

彬羽「お前まさか 珍しく着いてきたのは」

蒼月「いやー古代の女王にして巫女とか 男のロマンの塊じゃん?」ふふんっ

粋「居てもド根性な化け物確定なのに お前凄えな」うわー




魄哉「いえ 邪馬台国は大体1800年くらい前の国なんで さすがに卑弥呼さんも成仏されてます」

蒼月「Σえー!」がーん!


石燕「の割にこの辺の土地の呪われっふりエグいっすねえ」きょろっ

魄哉「まあ 盛大に葬られた卑弥呼さんはともかく ほぼ無理矢理生き埋め殉死させられた皆さんはそりゃ成仏出来ませんよね」

テオドール「Σぎゃっ 青い人魂がっ」ひいっ

白「お前そこ 踏まない方がいいぞ」

粋「Σ何!?なんか埋まってんの!?」飛び退きっ



石燕「・・まあ 二千年近く前ならもう土っすよ」地面じっと見

粋「Σぎゃああ思い切り踏んじゃったごめんなさいっ!!」ああああっ


白「で、なんで俺等呼ばれたんだ?」

彬羽「だな。 確かにオドロオドロしいが 怨念で此処に居続けてるだけで 悪さもしなきゃモノノケ化する気も無さそうだ
どっちかと言えば お前ら僧侶の領分だろ」

魄哉「あーいえ
君達に相談したいのは この人達では無く」





テオドール「あ! 長細い石棺見つけまして御座います
コレが卑弥呼さんの棺に御座いますかね?」

かぱっ!!


粋「Σぎゃー!見たくないっ 見たくないいいいっ!!」ひいいっ

彬羽「Σ勝手に人の棺開けるな失礼だろ馬鹿野郎!!」

テオドール「Σあ、私とした事が」はっ

蒼月「がっつく男はモテないよ」あーあ。



毛だるま「勝手に開けんな」野太い声っ
一同「Σ誰!?」びくっ

蓋ばたんっ!




しーん。





白「卑弥呼って毛深かったんだな」

蒼月「あの世から全速力で殴りに来るんじゃない?卑弥呼ちゃん」


彬羽「だから卑弥呼じゃねえって言われてんだろ」


テオドール「あの 今のは?」心臓ばくばくっ

魄哉「それがその
ほら 殉死の皆さんの怨念が 何やら地方の独特なモノノケを呼び寄せてしまったらしく

その上卑弥呼さんの棺に住み着いてるみたいで」苦笑

石燕「あ、治水工事再開できないって話っすか?」

魄哉「あーいえ そもそも殉死の皆さんが此処に居るのにぶっ潰して水路作りますとか非道なのはさすがに。
手間と金はしゃーないです この際他のルート考えますよ」

与一「となると 他に実害が?」ふむ




魄哉「あのヒト 普通にめちゃ人襲うんですよ」真顔。

毛だるま「よう考えたら餌じゃあああ!」ずももももっ

粋「Σぎゃあああ!」ひいいっ


テオドール「Σ何故に粋さん単品狙いで!?」えええっ

魄哉「どうもアレも古代からの生き残りらしく
ほら昔の人って生け贄大好きじゃないですか、人の味をしめてるんでしょうね」

彬羽「成る程 人間しか餌に見えんのか」ほう。




石燕「あれ?」おや

与一「お前は人間に見えんのだろ。人間嫌いなのだし良かったな」うむ

蒼月「もしくはガリガリで食う気起きないかだね」うん。

石燕「あんなのから逃げられる程体力無いんで 結果オーライっすけどね」ああうん。



白「じゃあいつ大人しくさせれば良いのか?」焔ぼぼっ

魄哉「それはそうですが 気をつけて下さい 」

彬羽「何だ?火はまずいとかか?」



魄哉「いえ、めちゃ警戒心が強くて ヤバイと感じると即座に卑弥呼さんの石棺に逃げ込みます」

毛だるま「火ヤバイ」しゅるんすぽっ!

テオドール「Σこの方の質量どうなってるので御座いますか!?」ひいっ

魄哉「空気を吸って膨らむタイプみたいです
古代には割と居ました」

粋「Σ古代凄えな!」ぜーぜーっ





彬羽「ふむ。いっそ卑弥呼の石棺を壊すってのは」チラっ

粋「いや それこそ重要文化財だろこれ」汗ぬぐいっ

魄哉「あ、出来るならぶっ壊して構いませんよ」

粋「Σ良いの!?」

魄哉「まあ本体 てか中身成仏されてますし
さっきテオ君が開けたの見たら 中身も既に跡形もありませんでしたしね」

与一「いや 文化財的な価値は」
魄哉「この国は見つからないから価値が有るんですよ
君も大人になれば解ります」きっぱり。

与一「いや 鎌倉時代の生まれなのだが」ええー

蒼月「つか 仮にも坊主が人の棺壊すのどうなんだよ」えー。

魄哉「坊主と同時に政治家ですから 政治には取捨選択が付き物です」南無。

蒼月「マジで生臭いなアンタ」うわー。





白「じゃ壊して良いんだな?」確認っ

魄哉「ええ、出来るなら ですが」


テオドール「? それどう言 Σうわっ!?」


熱風ごうっ!

彬羽「Σ馬鹿野郎!ムキになるな周りが焼けるっ!!」くわっ

白「違う違う違う」首ふるふるっ

彬羽「何が違う!」あちちっ



粋「あの 俺が見る限りだけど
石棺が火を押し戻した みたいなんだけど?」ええー。

彬羽「Σは?」

白「だから俺じゃ無いってのに」むう。


魄哉「それなんですよ
なんせ卑弥呼さんの棺ですからねえ」うーん。

蒼月「あ、邪馬台の呪術?
めちゃ発展してたって言うもんね
今だに発動してて棺を護ってるとかそんなんかな」ふむ。


テオドール「Σあれ?さっき私普通に触れましたし開けられましたが!?」ええっ

石燕「敵意有る無しの問題じゃ無いんすか?

論より証拠!与一さんゴーっす!!」びしっ

与一「成る程。怪異相手なら私の矢も効くはず!」矢すちゃっ

粋「Σえ。ちょっと待っ



ズドドドドムムッ!!!

粋「Σっぎゃああああ!!!」ひいいっ



石燕「なる。矢つか 物理攻撃は弾かれた上、なんか同等の霊的攻撃が此方に来るみたいっすね」けほっ

魄哉「Σやる前に一言言って貰えますか!?僕防御苦手なんですから!!」即席防御結界っ


白「火だと跳ね返されるし

じゃ馬鹿力だとどうなるんだろ?」

テオドール「彬羽さん ファイトに御座いますっ!!」おおっ

彬羽「反動来るって言ってるのに鬼か手前等は

まあ1度試してみるか」うーん。


粋(Σメンタル強っ!)






数分経過。







彬羽「数ヶ月程山籠りしてくる!!」くわっ

粋「Σ落ち着け夏だぞ お前暑さ弱いだろうよ!」


魄哉「普通に押しても引いても殴ってもびくともしませんでしたね」うーん。

蒼月「怪力自慢が石ごときに負けたらそりゃキッツイよね」うん

石燕「ごときなんすか コレ 」



白「テオ、さっきみたいに敵意無しで開けて
そのままのノリで中身殴れないか?」

テオドール「んー。難しゅう御座いますね
そもそも私デフォが結構ドロドロしておりますし」むう。

魄哉「おそらくですが少しでも殺る気が混ざってたら空きませんよ その手の呪いは」


与一「じゃあ また次に奴が出てくるのを待つしか無いか」ふむ。

石燕「それまで見張るんすか?」ええー

粋「腹減ったら出てくるかも知れねえけど あ
の手のってどれくらい腹持つんだろな」ふむ。



彬羽「主に肉を食う大型の物として例をあげるなら ライオンや虎か
この辺の奴の食事は1週間に1度くらい。
狩りに失敗すればそれ以上の感覚が空くと言われているな」ふむ。

一同(Σ待つのキッツ!!)ひいっ



魄哉「僕も政務有りますし 付きっきりは無理なんですよね
どうにかしてあの棺、破壊できませんかねえ」ため息っ

粋「見た感じ ヒビ入ってて簡単に割れそうなのになあ」うーん。



白「俺も火跳ね返されたからな?」

彬羽「煩い。」けっ

テオドール「けして恥ではないので 切腹とかしないで下さいませ」どうどうっ


石燕「古代の呪いっすか
今の呪いで太刀打ち出来ないっすかねえ」ふむ。

白「あ、それだ」

石燕「お? 解呪とか出来るんすか?」

魄哉「言っときますが 少々ジャンルが違いますので僕にも晴明さんでもキッツイとは思いますよ」

白「うん。だから殺る気がなくて あのヒビこじ開ける様なのが有れば良いんだ」どやっ


彬羽「ん? 目的もなくそんなのやる奴が居
Σあ」はっ




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茨木童子「はい。後は待つだけってね」のほほーん。

粋「え? あの何したか全然解らないんだけど」

茨木童子「一言で言うと 石棺のヒビに種撒いた。 以上」

与一「ん? まさか勝手に発芽して根やなんぞでゆっくり壊すとかそんなのか?」

蒼月「確かに悪意無いし 木の芽が石を持ち上げるとか言うけどさあ
それなら1週間見張りのがまだ早く済むんじゃないの?」えー



茨木童子「甘いな。それならわざわざ俺が呼ばれないっての」

蒼月「ん? アンタ基本自分の山以外じゃ能力使えないじゃん」

テオドール「爪やら何やら対価にして植物使役するのも 確か植物そのものがそれなりに育ってないと伺いましたが?」


茨木童子「そりゃ山の外じゃな
だからほら その分内側に居る間は山の中の植物は俺の体の1部みたいな物だしな」

一同「?」


彬羽「つまり山で細工してくりゃ 外でも結構使えるって話だ」

茨木童子「そうそう。だからあの種も」




ビキッ!

粋「Σえ」

ばきっ ぱきぱきっ

テオドール「Σあ、あの 根っこ?蔓?なんか偉くもじゃもじゃっと」ひええっ



石棺ばきゃんっ!!


茨木童子「山でちょっと元気に育てとおまじないかけたら 外でも元気元気」


粋「すっげー。」呆然っ


魄哉「何植えたんですか?」

茨木童子「イワダレソウ。」

魄哉「Σげ」ひいっ


テオドール「イワダレソウ?」はて。

茨木童子「西洋にもハーブってあるだろ? 偉く繁殖力旺盛なの
あれの日本版。 ちなみに繁殖力と成長速度はハーブの数段上な」

魄哉「だから園芸マニアには嫌われてるんですよね」うわー

蒼月「有る意味ジジイの天敵じゃん」


茨木童子「まあうちのイワダレソウは ちょっと元気が良いから
更なる繁殖と肥料を求めて生物でも何でも生きたまんま根を生やし
毛だるま「Σ助けてええええ!!」全身寄生イワダレソウびっしりっ

一同「Σ!」びくっ!



茨木童子「はい出てきた
こんなもんで?」

白「頼んでて何だけど お前怖いな」

茨木童子「植物なめたら色々怖いぞー」あっはっは。




石燕「柔よく剛を制すっすか
勉強になるっすねえ」へー。

与一「どっちも力技の気がするが 片付いたならまあ良いか。

ん? どうした 今度は草の根に負けたと凹んどるのか?」

彬羽「いや アレに負けたんなら有る意味納得だろ」

与一「ん? まだ何か有るのか?」



彬羽「いやな。 確か魄哉の奴
主に千年妖怪呼ばわりされてるただろ?」

石燕「まあ トシ四桁らしいっすからね」うんうんっ

彬羽「だから俺も1000歳ちょいか 年寄りだなと思ってたんだが

1800年前に栄えてた邪馬台国に 国をあげて追いかけ回されてたって事はだ」

与一「Σどう考えても1000歳どころでは無い!!」はっ

彬羽「兵馬俑の辺りで それ1000年以内か?とはなってはいたが
実際はいくつなんだアイツは。」冷や汗っ

石燕「つか その魄哉さん作った人等も何なんすか」ひええっ






茨木童子「とか言ってるけど?」丸聞こえっ


魄哉「まあ トシ四桁越えたら数えるのめんどくなったってだけですしねえ」しれっ


白「元気な年寄りだな。」うん。

毛だるま「あの、この根っこ」ううっ
魄哉「はいはい 今後人を襲わないって此方に契約書にサインしてくれれば除草剤撒いてあげますよー」

毛だるま「あの、仮に その仮に拒否したら「泣くまで数珠で尻殴ります」きっぱり




一同(怖いこの年寄り。)ひええっ





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粋「あの 姉ちゃんさ
魄哉より数ヶ月年上って言ってたよな?」おそるおそるっ

千様「女にトシの話するもんじゃないわよー」ごーろごろっ






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