小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

5月7日







粋「ひっく。あーもう鬱陶し ひっくっ」げんなりっ

家康「ん?しゃっくり止まらないの?」

粋「そうなん っく
朝のみそ汁が熱かったからかも ひっく」うーん。


彬羽「今日は朝冷えたろうが
贅沢抜かすと沸騰したの出すぞ手前」むかっ

家康「いや みそ汁は沸騰させちゃ駄目でしょ料理人。」どうどうっ


千様「粋君も一気に食べるからー。
ほら食べる時焦って空気飲み込むとしゃっくり起きるって言うじゃない?空気が逃げようとしてるのよー」のほほーん。

粋「Σそうなの!?」ひっく!


彬羽「空気に意思が有る時点でおかしいと思わんのか お前は。」




テオドール「日本には しゃっくりが一定回数に達すると死亡するという説が有ると聞きましたので御座いますが?」ごくりっ

粋「Σえ」



家康「えーとそれって何回だっけ?」

千様「確か 100回ー?」あらあ

彬羽「回数の設定もよく解らんが そもそも何でそれで絶命すんだって話なん



粋「Σ兄貴いいい!!今すぐ俺をビビらせひっく!!」襖すぱーん!

白「Σえ。何だ」ぎょっ


彬羽「Σ待てコラ信じるな!何歳児だ手前はっ!!」



テオドール「?
大丈夫なので御座いますか?」

家康「この子もかあ。
そもそも死亡する人が100回数えて記録とかしてたと思う?」

テオドール「Σ成る程!ジャパニーズ迷信に御座いますね!」おおっ





白「へ? え?」きょろっ

千様「ああうん、解んないわね
粋君のしゃっくりが止まらなくてー
で、ほら しゃっくりて100回出るまで止まらないと死んじゃうって言う


白「飛頭蛮。」くわっ

飛頭蛮「うっす!」 ※空飛ぶ血まみれ討ち首の妖怪

粋「Σうぎゃあああアップは嫌だあああ!!!」ひいいいっ


家康「あれ?コレ 白も信じた?」あちゃー

テオドール「素直な方に御座いますので」苦笑。



白「どうだ?」

粋「・・ひっく!」涙目心臓ばくばくっ



白「飛頭蛮じゃ優しかったか。

目目連、お歯黒べったり、すねこすり、うわん」

襖に目ばばばばばっ!!

粋「Σぎゃー!目玉だら ぎゃああのっぺらぼうが笑って Σなんか足にフワッてしたああ!!!」うぎゃあああっ!!




千様「ねえ。これびっくりする?
Σってテオ君灰になってる!そんな怖い!?」えええっ

家康「あああ天海いいいいっ!!」腰抜かしっ

千様「Σこっちも! そんな怖い!?」ええええっ


彬羽「Σ職権乱用やめんか馬鹿大将!
お前らも呼ばれたからってホイホイ来ないで良いホントすまん!!」

お歯黒べったり「いやー。主さんの弟さん リアクションが理想的なもんで。
いつでも喜んで脅かしますわ」あははっ

目目連「・・・。」目ぱちぱちっ

すねこすりふわっ

粋「Σしつけえええ!!」うわああっ




与一「何騒いどるのだ煩 Σうお何だ!?」びくっ



千様「てか うわんって何?」

白「いきなり大声で『うわんっ』て叫んでびっくりさせて来る妖怪だ」

粋「あの兄貴 一番適任だと思うけど
それ先に言われたら驚けない」

白「Σあ」




うわん「う、うわんっ!!」

千様「うわん困ってない?」



彬羽「いやうわんの声に驚いたら魂取られるからな?」

白「そうだっけ?」あれっ

粋「Σうおおおセーフ!!」ひいっ





白「で、止まったか?」

粋「Σへ? ん?あれっ」はっ


家康「お。止まった?」おおおっ





粋「ひっく。」がっくり。


千様「しつこいしゃっくりねえ」うわ




白「仕方無い。石燕 しゃっくり吹っ飛ぶくらい怖い絵1枚オーダー頼む」財布じゃらっ

粋「Σいやいやいやそれ先に心臓止まるうううっ!!」ひっく!






シロ「こ奴等は何をやっとんのだ?」困惑っ

テオドール「えっと。 弟さんの命の危機にお兄さんが頑張ってる感じ に御座いますかね。」ざらざら復活っ

彬羽「兄弟揃って思い込みか 説明するのが面倒過ぎる」げんなり。






間。





粋「俺が思うに びっくりって怖いのとは違う気がすんだよな ひっく。」

白「そんなうわってなるくらい恐いのが解らないしな」うーん。

粋「マジかよ 兄貴しゃっくり止まんなくなったらどうすんの?」ひっく。





シロ「またアホな会話が成されとるな。」

家康「仲良しなのは良いんだけどねえ」苦笑。


テオドール「あのーお二方。
それは迷信だそうに御座いますよ?」おそるおそるっ

粋「Σ何言ってんだよ! んな言うならしゃっくりでくたばらねえ保証があんのかよ!」くわっ

テオドール「Σへ?保証!?」

粋「そうだよ 俺だって信じたかねえよ
そら100回キッチリ出たら死ぬかは知らねえよ?
けどしゃっくりってのは横隔膜ってのがケイレンとかしてなんだろ!?

内臓だよ モツだよ!?んなもん長時間ケイレンしてたら体おかしくなんじゃね? 最悪死んでも不思議じゃなくね?
死因がまさかしゃっくりと思われなくて断定されねえだけでさ!!」熱弁っ

テオドール「Σ言われてみればっ」うわああっ


シロ「Σおい!馬鹿増えたぞ!!」



彬羽「長文語る間は出てねえんだがな」遠い目。

家康「その辺踏まえてしっかり説明したげたら?」

彬羽「いや うちの馬鹿大将が 弟の熱弁聞いて『そうなのか』って顔してる時点で脱力感がな。」どっと疲れっ


与一「副官としてら辛いであろうな。

で、横隔膜とは何だ?」

千様「与一さんも微妙に危ないわね」

シロ「下手に説明せん方が良さそうだな」うむ。




家康「しかし 思ったよりちゃんと考えてパニクってたんだねえ 殿びっくりだよ」あははっ

粋「Σお前がびっくりしても意味ねえんだよ!」ひっく!

千様「粋君って お馬鹿じゃないから色々考えて煮詰まって 結果なんかおかしな事になっちゃう系のお馬鹿だもんねー 仕方無いわ」よしよしっ

粋「Σ結局馬鹿なんだけど!?」ひっく!




シロ「ん?しゃっくりの感覚が短くなってきたな?」ふむ。

粋「Σあああ死のカウントダウン!!」ぎゃああっ


挿音「あーもううっせえわ
ほれ うちの知恵袋連れてきたから そんくらいちゃちゃっと止めて貰えや」

魄哉「あー しゃっくりですか
100回止まらないと死んじゃうって言うから怖いですよね」おやおやっ

粋・白・テオドール「Σ!!」びくっ



家康「Σその子等それでパニクってんの!
ブラックジョークやめなさいっての!!」あかもうっ

魄哉「Σへ!?」


シロ「そりゃ へってなるわな」うむ。





魄哉「えっと。よく解りませんがとりあえず
びっくりさせる方向だと 粋君ショック死しかねませんし」えーと。

粋「もう散々ビビらされたよ」ひっく。



魄哉「じゃ 鼻つまんで水飲みます?
もしくはちょっと難易度高いですが こう湯呑みの反対側から水を飲むとか」

粋「へ?反対? どうやんの?」ひっく。



テオドール「要するに息を止めて水飲ますので御座いますね」

白「成る程。」

頭掴んで桶に突っ込み

粋「Σがぼばばばごぼおおおおっっ!!」


魄哉「Σそれ拷問です落ち着いて下さいっ!!」ひいいっ





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【幕府公営診療所】




飛天「あ、うん。
そりゃ 医者の出番だなあ」苦笑

魄哉「すみません。 お医者さんに診て貰うと言えばさすがにあの子達も大人しくなりますんで」

飛天「そうでも言わないと鎮まらないって何なのあいつ等。」


粋「・・ひっく」ぐっったり。






テオドール「確かに モツ関係なら飛天さんで御座いますね」待合でそわそわっ

白「だな。俺等内臓とか解らないし」うん。

彬羽(下手に刺激すると何するか解らんし このままで良いか) ため息。




白「で、どうやって止めるんだろうな?」こっそり覗きっ

テオドール「確かに 今後の為にも知って起きたく思います」こそこそっ

彬羽「Σあ、こらっ」





常連の爺さん「若いもんはじっとしとれんからのー」うんうんっ

常連の婆さん「お連れさん具合悪そうだったもんねえ
何があったんだい?」

彬羽「あ、いやその しゃっくりが」気まずっ

爺婆「Σしゃっくりで瀕死!?」ええっ






飛天「しっかし よくこんなんで此処まで来れたなあ」うわ。

魄哉「あ。ヨレッヨレだったんで肩に担いで来ました
出来るだけ揺らさない様に米俵感覚で」にっこり。

飛天「うん。こっちは見た目に寄らずパワフル

話は解った。そんだけ不安ならちゃっちゃと止めちゃおか」よしゃっ

粋「止めれんのかよ。数えてるだけで59回だぞ
その前にも結構出てたし ひっく。

Σあああ60ううううっ!!」ぎゃあああっ


魄哉「すみません。この子ハゲちゃいそうなんでほんとパパッとお願いします」真顔。

飛天「はいはい。簡単だから落ち着いて
痛いの無いからなー?


じゃまずは息を吸って。吸って吸ってー」

粋「?」息すうっ

飛天「はい。限界まで
んで満タンになったら 胸から腹全体に力を入れて
はい!息止める!!」びしっ

粋「Σむぐっ」口おさえっ


飛天「はい。そのまんま限界まで止める!
ギリッギリまでな」




粋「むーーーーっ ぶはっ!!」けほっ




飛天「はい。終わり」カルテ書きかきっ

粋「え。 Σ嘘っ マジで止まった!!」おおおっ


魄哉「Σホントに速あっ!!」



飛天「びっくりさせるのもさ アレ実はびびって息吸った状態で止めさせるのが目的なんだよ
横隔膜にある程度の圧加えりゃケイレンは止まるんだよな」書きかきっ

魄哉「マジですか
うわ しゃっくり気にしてる暇なんて無いんで止めようとも思った事ありませんでしたよ」わお。

飛天「アンタは過労に気を付けような」一抹の不安っ






白「医者って凄いな」目見張りっ

テオドール「そうで御座いますねえ」羨望の眼差しっ


彬羽「そりゃお前らから見たらそうだろな」





粋「よっしゃあ! 俺は生き残ったぞーー!!」うおおっ


テオドール「おめでとう御座います!」ぱちぱちっ

白「しゃっくりで死んだら大笑いだったのにな。」にやにやっ

粋「Σいや笑えねえわ!!」





飛天「ごめんな。外科手術してもこういう頭は治せないから」

彬羽「知ってる。」

飛天「うん。とりあえずお前には胃薬と栄養剤出しとくわ 毎度お疲れだな」カルテ書き書きっ




粋「けど止め方解ったし
これでしゃっくりも怖くねえ 進歩だ進歩っ」どやあっ

飛天「あーそうだな
今度は騒ぎになる前に来ような」はいはい。



魄哉「では帰りますか
いやー 良かったですねえ 皆パニックでしたからね」にこにこっ

白「パニックしてたのこいつだけだろ。」

彬羽「手前も大概だ」きっぱり。




テオドール「いきなり弟さんの命の危機では驚いても仕方無いかと。
しかし沢山呼ばれておられましたねえ」のほほーん。

魄哉「呼ぶ?」はい?

白「沢山 Σあ」

粋「どしたの兄貴?」



白「いやな。万が一飛天がどうにも出来ないならと思って

忘れた頃に驚かそうかなって

彬羽「何を仕掛けた。」














目玉くわっ!!


酒呑童子「Σうおおおおお!?」びくうううっ


千様「あら 酒呑童子君いらっしゃい。
その部屋 粋君の命かかってるから怖いわよ」

酒呑童子「Σはああ!?意味解んねえ

てめこらビビったろが いやビビってねえ !
脅かしやがって目玉突くぞ!!」うがあっ







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