小咄

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くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

1月4日

 

 

 

【芝居小屋】

 


テオドール「もう仕事始めに御座いますか
お役者業も大変に御座いますね」うわー

粋「なんか前は元日からやってたらしいんだけどよ」

テオドール「はい?
お役者さん方が過労で倒れられたとか?」おや

 


皐月「いんや。正月から贔屓の役者に会う為に 正月から家ほっぽり出して来てまう主婦がおってな。

キレた旦那が刃傷沙汰になってもて
こら正月は追っかけ休ませな死人出るわってなってなあ」ふっ


つつじ「わてらも正月から血い見た無いどすからなあ」遠い目

 

粋「なんかそう言うわけらしいわ」うん。

テオドール「Σ何故にいちいち過激なんで御座いますかこの国は!」ひいいっ


皐月「まだまだ娯楽が少ないからなあ
のめり込みやすいんちゃう?」

テオドール「ちなみに その時は死者が出たので?」どきどきっ

つつじ「いんや。お宅の主はんが2人並べて 他所でやれて1喝したら2人とも大人しなったわ」

テオドール「Σさすがに御座います!」おおっ

 

粋「(兄貴のアレって本能に直でうお怖っええええ!てなるから 喧嘩する気も失せるんだよなあ)

ん?で その兄貴は?」

 


皐月「正月休み引きずってダレとる」ほれ。

 

白「ねーむーいー。」畳ぱりぱりぱりっ

つつじ「あーもう 物置に行こうせんで
コラ 畳に張り付くんやおへん!傷むやろっ」引きずりっ

 

粋「兄貴、プロだろ?」冷ややかっ

白「プロでもダルい物はダルい」キリッ


皐月「幕開いたらスイッチ入るからエエんやけど コラ、寝ようとすんな」

白「こんだけ衣装着込んでると布団くらい暖かいんだぞ」ぬくぬくっ

粋「よくそのゴワゴワで寝ようと思えるよな」うーん。

 


テオドール「あ、そう言えば
日本には初夢と言うのが有るので御座いますよね?」

粋「ん?西洋はねえの?」

テオドール「御座いませんね。
アレっていつ見る夢なので御座いますか?」

粋「Σヘ?
あーえーと。 大晦日から1日にかけての夜の  じゃねえの?」

 


テオドール「記憶に ないっ!」がーん。


皐月「アンタ等 夜通しどんちゃんしてて1日ダラッダラやったんちゃうの?」

つつじ「下手すりゃ寝とんか微妙な所どっしゃろなあ」うーん。

 

テオドール「Σあああ焔さんに少しくらい問題無いと言われた時に お酒お断りするべきに御座いましたあっ!」うわああっ


粋「Σげ。うちのじじい
未成年に酒勧めたの!?」えええっ

白「・・しっかり釘指しとく」半ギレッ


つつじ(この人 なんでこう言う所は真面目なんやろ) 

 

 

皐月「つかアンタも初夢くらいで。
あんなん別に覚えとらんかってもエエやろ」

テオドール「んな事御座いません!
外国の者からしたら 日本の文化ってめちゃオモロいので御座いますよ!
参加しないなんてありませんっ!!」うがあっ

つつじ「そう言うもんなん?」えー。

 

テオドール「日本の文化の花形、顔とも言える 百戦錬磨のお役者様なら解って頂けるかと」

つつじ「せやな。文化は大事や
初夢と1口に言うても 内容で偉い意味変わってくるらしいしな」コロッ。

 

皐月「アンタ ほんまストレートな褒め言葉に弱いな」うわー。

つつじ「Σ変に飾ったのより嬉しいやん!」

 

テオドール「で?で?
内容によって違うとは?」

粋「Σうっおぐいぐい来た

どっちにしろ初夢見れなかったんだろお前!!」

テオドール「Σはっ!!」がーん。

 


白「なあ、前に俺が初夢って何か聞いた時
初夢自体は年明けたらいつの夢でも良いんだって言われたぞ?」

一同「Σえ。」


白「夢って覚えてる方が珍しいから
覚えてられたそれっぽいのを初夢と呼べば良いとか何とかで」えーと。


つつじ「ちなみにそれの情報元は?」

白「バカラス。」

皐月「あー。あっきーが言うんならガチやな」ふむ。

 

テオドール「え?では 私にはまだ初夢の見れるチャンスが!?」おおおっ

粋「良かったじゃねえの

ちなみに 縁起の良い初夢は
1富士 2鷹 3茄子 な」へらっ

 


テオドール「は?」

粋「うん。俺等日本産でも は?だから
とにかくこの3つが出たら縁起が良いんだとよ」


テオドール「え?あの

え、そんな夢 みる方が難しく御座いませんか?」えええっ

皐月「やから見れたらラッキーなんちゃう?」

テオドール「Σ難易度が高過ぎる!!」ひいっ

 

白「夢って寝る前に見たものとか出て来やすいし

茄子とか鷹とか見てから寝たら見れるんじゃないか?」


テオドール「この辺で鷹の見れる所は!?」

粋「Σなんで俺に聞くの!?

んな物その辺に居ねえだろ!!」


テオドール「くっ!ならば
せっかくですので 富士山を
皐月「それこそその辺に無いやろ」

テオドール「Σうっ!」

 

 

白「意外と有るぞ」衣装の袖拡げっ

テオドール「Σおおお!本日の衣装は富士山柄っ!!」


皐月「あーそいや こっちに鷹の柄有ったわ ほら。」びらっ

テオドール「Σおおおーっ!」ぱちぱちっ

 

つつじ「Σあ!言われてみたら 今日のわての衣装 なすび柄やんっ」はっ!

粋「それはさすがにおかしくね?」えー。

つつじ「縁起エエかな思うて特注してん」

皐月「うん。少なくともオモロイわ」

 


テオドール「よし!ではこのイメージが消えない内にっ
おやすみなさいませっ!」布団かぶりっ!

皐月「Σあ!こら雑用っ
仕事中やで!」

つつじ「仮眠用の布団 ちゃっかり出して来とったんどすか」

 

粋「もう別に良くね?
幕開いてる間はいつもやる事ねえし

新年早々 そこらに躓いてコケられて大騒ぎより良いんじゃねえの?」

皐月「それもそっか」うーん。

 

つつじ「寝つきエエ人どすなあ

ま、わて等はお仕事頑張りま
こら 白はん」

白「俺も寝たい」部屋の隅っこで丸まりっ

 

皐月「プロが駄々捏ねんな!蹴っ飛ばすで!」うがあっ

 


テオドール「うーん。 鷹がっ
鷹と茄子の富士山頂上決戦が」うーんうーん。

粋「Σあ、コイツ 格闘技観戦好きだった そういや」

つつじ「また偉い夢見てそうやなあ」うわあ。

皐月「つか 頂上決戦は 富士の山頂の事ちゃうやろ」

 

 

 

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