小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

1月3日

 

 

 


【神社】

 


粋「毎度の事ながら人すっげー」うええっ

テオドール「Σあああ早くも我が主がおられませんっ 迷子早
参拝客「くおら傘危ねえだろ!
こんな人混みでんなもん拡げてんじゃねえぞ!!」

テオドール「Σ申し訳ありませんっ!」ひいいっ

 

一二三「テオさんは傘さしてねえと灰になるだからなあ」

彬羽「一般客からしたらそりゃ邪魔だろうがな
しかしあのアホ 新年早々何処に流された」一二三肩車っ

 

 

 

 

 

白「お前等も初詣とかするのか」へー。


座敷わらし「ごろごろして居ても暇だしな」

晴明「・・」むすっと甘酒すすりっ

 

座敷わらし「で、はしゃいで来たは良いが新年早々財布をスられて凹んでおる間抜けがあの陰陽師だ」

晴明「煩い。新年早々契約解かれたいか」むすっ


座敷わらし「私は構わん
しかしそうなると今までの幸運の分 今年は酷い1年となるがその覚悟は?」

晴明「Σぐ」

白「それもう呪いじゃないのか」

座敷わらし「生きる事とは呪いの様な物だろう」ふっ

晴明「正月から他に言いようが無いのか 根性曲がりの若作りめ「お前に言われたくない」


白「(でも一緒に初詣来るんだな)

ん?座敷わらし居るのに財布取られるって 運良く無くないか?」あれっ

 


座敷わらし「いや かなり良い様だぞ」ほれ。


男「うおお新年早々 結婚詐欺とかあり得ねえええ!!
財布じゃ心の穴は塞がんねえよおおっ!!」どちくしょおおおっ

参拝客「Σぎゃー!こいつ刀抜いたぞ!」ひいいっ

 

 

白「財布盗られてなかったら刺されてたかもな」うわ。

晴明「正月で浮かれておったとはいえ
油断しすぎておったの」背筋ぞくっ

 


座敷わらし「で、契約破棄するか?」にやっ

晴明「Σホンットに良い性格しとるのお前は!
新年早々こげなショボい物しか食せん私を哀れと思えんのか!!」うがあっ


白「甘酒代返せ」むっ

 

 

座敷わらし「で、お前はまた迷子なのだな?」

白「迷ってない あいつ等がはぐれたんだ」
座敷わらし「そうかそうか。皆心配しておろうな
早く保護者共の所に帰ろうな?」

晴明「おい、偉く態度が違わぬか?
ああお前 あの幽霊と言いボケた小僧が好みであったな

やはり実年齢が Σだっ!」 タライがいんっ!

 

座敷わらし「放っておいてはまた迷子だろ。

保護者の所に送り届けてやらんとな」手ぐいぐいっ

白「なあ。今 桶何処から降ってきた
座敷わらし「さあ?不運よな」

 

 


間。

 

 

 


テオドール「あ!居た居た!おられましたー!!」手ぶんぶんっ

一二三「Σテオさん 暴れると落ちるだよ!」

テオドール「Σうおわっ!彬羽さんもうちょいしっかり支え
彬羽「何で人を脚立代わりにしてんだお前は!!」うがあっ

 

 

白「知らないフリするか」くるり

彬羽「Σおい!待てコラ俺を解放しろ!!」

 

テオドール「さすがは彬羽さん
やはり高い所は目立つ上 見晴らしが良う御座いますね」よいしょっと。

粋「うん。今年もお前やりたい放題なんだな」色々察し

 


一二三「おらと2人 肩に乗っけてすたすた歩ける辺りさすがだよ」よしよしっ

彬羽「喜んで良いのかそれは」憮然っ

 

白「で、めちゃめちゃ目立ってたけど何してたんだ?」

粋「Σ迷子がそれ言う!?」えええっ


座敷わらし「相変わらず面倒見の良い奴よの」

彬羽「子供をこんな人混みの中歩かせてたら危ないだろ」むすーっ

座敷わらし「いや その童女の事ではなくな」

一二三「おらの特等席だべ。高くて安心で見晴らしいいだよー」えへへー。

座敷わらし「ほー」ふーん。

 

 

更に間。

 

 


参拝客軍団「Σ!」ざわっ

 

 

座敷わらし「おお。ホントに世界が違って見えるな!」右肩でおおっ

一二三「んだべ?」左肩きゃっきゃっ

 


テオドール「2メートルの長身で 両肩に幼女は目立ちまして御座いますねえ」おおー。

粋「さっきのお前程じゃねえわ」うん。

白「晴明もあれくらいしてやったら良いのに
座敷わらしも優しくなると思うぞ」

晴明「まず背丈2メートルになれんわ」

 


粋「つか彬羽 目立つの苦手なのに」あーあ。

テオドール「周りの皆さんと目を合わせない様必死に御座いますねえ

あ、目が合っちゃったんでガン飛ばしてます」

晴明「あのデカさで難儀な奴よの」

 

 

粋「つか晴明 初詣なのに賽銭もおみくじもしねえの?」あれっ

晴明「うっさい。財布スられたんじゃい」

テオドール「Σえ! その場で捕まえそうなオーラ出されてますのに!?」えええっ

晴明「そもそも私は武人ではない
そう言う荒事には向かんのだ」ふんっ。

 

一同(そういや 年越しどんちゃん騒ぎ。
腕相撲はギリ石燕に勝つくらいだったような)

 

 

白「殴りかかってきたらデコにグーだ。大概勝てる」な?

晴明「んな事とっさに出来るなら苦労せんわ」

 


白「そうか。じゃ小遣いやるからおみくじやってこい」

晴明「Σこの歳で小遣い!」

 

テオドール「まあまあ
お財布盗られたなら仕方無う御座いますよ」

粋「そうそう。
えーと 今年の運はどうかなー」おみくじごそごそっ

テオドール(Σあ。日本語読めないの忘れておりましたっ)おみくじ開きっ

 


座敷わらし「吉じゃの。
一見悪くなさそうじゃが 幸運順位は結構下じゃ」覗きこみっ

テオドール「私らしいと言えばらしいので御座いましょうねえ」ほうほうっ


粋「Σおおお俺大吉!」わーい!

晴明「こげな単純なくじ引きではしゃげるとは 若いのう」 ふっ

粋「Σうっせえよ!!」むかっ

一二三「あ、晴明さん小吉だべ」

座敷わらし「負けたからと大人げないぞ 晴明」

晴明「喧しい」ふんっ

 

彬羽「おみくじか
せっかくだし 俺もやってみるか」ふむ。

白「珍しいな」ん?

彬羽「なんと無くな。
普段は占いなんぞ信じんが たまにはノリでやるのも悪くないだろ」


晴明「占いも 正式な段取りを踏んだ物なら信憑性は充分に有るぞ?

まあこういうお遊びも 気軽にやれて良いのかもしれんがの」

 

一二三「占いにも色々あるだなあ

ん?彬羽さんどうしたべ?」あれっ

 

彬羽「・・『大凶』だそうだ。」ぐしゃっ。


テオドール「Σお正月は参拝客のご機嫌を取る為に 神社側が凶の類いは抜いていると伺いましたが!?」えええっ

粋「しーっ!しーっ!!興醒めすっから大声で言わえねえの!!」

 


座敷わらし「Σ私を肩に乗せていてそれか!?」えええっ

粋「Σ言われてみれば」はっ!

 


白「神社の奴等がうっかり抜き忘れた奴かな?」はて。

テオドール「Σあ。そう考えれば 
ある意味くじ運最強に御座いますね」おおっ


晴明「まあ この手のはお遊びじゃしな
気にする事なかろ

彬羽「また大凶だと。」がさっ

晴明「Σおい 占い信じんとか言いながらリベンジ行っとるぞこ奴!!」

 


座敷わらし「何故に私の幸運が効かん!!
お主今年1年どれだけ不運に見舞われると言うのだ!?」えええっ

 

彬羽「良し どうせお遊びだ。
良い結果が出るまで引くか」くるり

粋「Σめちゃめちゃ本気だろお前!」

 

 

間。

 

 

テオドール「お正月から大凶こんなに混ぜてるとは
怠惰な神社に御座いますねえ」ドン引きっ


大凶の山こんもりっ。

 

白「お前が帰った後 悪いの1枚も残って無さそうだな」

彬羽「黙れ もう1回!」くわっ!

バイトの巫女さん「Σはいいっ!」びくっ

 


粋「これもう 大凶尽きるまで終わらねえんじゃね?」


白「バカラス落ち着け
こんなのただの紙だし
お前が貧乏くじなのいつもの事だろ」

彬羽「Σ普段の貧乏くじは八割手前のせいだろ!」

白「間違ってないけど八つ当たるな」むう。

 


彬羽「Σ煩い!人の事ばっか言ってんじゃねえ
手前は引かねえのか!!」うがあっ!

 

白「ここの神社の奴 知り合いだし」やる気無しっ

粋「Σそういや兄貴も神様だった!壊す方だけど!!」はっ


テオドール「彬羽さん! 我が主を拝むので御座います!
破壊パワーで不運も何も焼き付くして頂きましょう!」

 


手ぱんっ ぱん!

 

晴明「おい。ほんとにやっとるぞ」うわ。

一二三「思ったよりキテるべ」あちゃー。

 

テオドール「あの、お知り合いで御座いましたら ここの神様にお話しして 
彬羽さんのおみくじを良くして頂くとか出来ない物に御座いましょうか?」ひそっ

白「ん?
確かに気分悪いかもしられないかどな
おみくじって 本人の運だし無理だと思うぞ」

 

座敷わらし「なんじゃ ここの神はその辺真面目な奴か」ほう

晴明「そこらのおみくじは八割ただの紙なのじゃがのう」あーあ。

 

粋「つー事は 彬羽マジで今年最悪か
あ、また引きに行った」

一二三「眉間の皺からするとまた大凶だべな」あちゃー

 


晴明「さすがに気の毒じゃな
後で厄除け祈願でもしてやるか。


しかし新年から真面目な神よのう
ここの神は何じゃったかの?」はて。

 

白「ん?

あまのじゃく。」真顔

晴明「おい」

 


粋「Σあまのじゃくって神様!?」ええっ

白「なんか他の名前で神でも有るとかなんとか
ひねくれた変な奴で話しやすいぞ」

粋「Σ色々と納得!!」成る程っ

 


晴明「成る程 ここは天探女を奉っとるのか。
変わった神社よな」ほう。

座敷わらし「またド偉い所に来てしまった物だな」うわー。

 


テオドール「で、そのサグメさん?なる神様はどの様な方で?」


白「んーとな。
何でも逆に言う奴だな」

テオドール「逆?」はいっ?

白「何でも逆さまに言うんだ
だから面白い」うん。


一二三「あのそれ
ひょっとして 彬羽さんホントは大吉引きまくってるって事でねえだか?」

一同「Σはっ!!」


粋「Σカラスストップストップ!!
そのおみくじ粗末に扱うな!お前最高の年だからっ!」

彬羽「ああ”!?」イラアッ!

粋「Σキレんな落ち着けよ!!」

 

 


テオドール「何とまあ
日本には色んな神様がおられるので御座いますねえ」ほっ

一二三「んだべ。
良かっただー」

 

晴明「成る程  だから大凶を退けておらなんだか
神社の奴等も教えろっちゅーんじゃ」やれやれっ

座敷わらし「経営的に言えんだろ」

 

白「よし。バカラス満足したらしいし帰るか

あ、途中団子屋有ったし寄ってくか」

テオドール「あ!よろしゅう御座いますね」わーい。

晴明「私は財布無いぞ 驕りであろうな?」すたすたっ

彬羽「・・疲れた」ふかーいため息っ

一二三「お疲れ様だべ。」よしよしっ

 

座敷わらし(ん?

ちょっと待て
おみくじが反対の意味になるとしたらだ。
良い結果のおみくじを引いた奴は?) 

 

粋「あ、俺粒あん乗った団子がいいなー」ご機嫌っ

※おみくじ大吉の男。

 

 

 

座敷わらし「・・・知らぬが吉か」ふっ

 

 

 

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