小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

3月16日

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【某屋敷】




晴明「ほう。まーた強力な呪よの」ほー。

魄哉「ですねえ 今時珍しいですよねえ」うんうん。

晴明「で、この被害者は何処の誰ぞ?
失神しておるのに面までつけおって」むう

魄哉「呪の解除に個人情報要ります?
その辺知られたく無い方と言えばお分かりでは?」

晴明(やんごとなき御方か
人の世界に引きずり込んだのは私ぞ。全くドヤりよって )けっ



蒼月「てかさー ジジイは呪いとけないの?
性悪狐と同じ元陰陽師じゃん?」

晴明「金縛り食らいたいか 子蛇めが」むかっ

魄哉「あーまあそれはそうなんですがね

僕の性格上 呪い解くよりかける方
物作るより壊す方が得意な物でその」

晴明「お前仮にも現職業僧侶よな?」



魄哉「まあまあ 向き不向きは有りますので
報酬はずみますから」

蒼月「あ、またいなり寿司?」

晴明「いい加減シバくぞお前」



彬羽「良いからとっとと解除始めろ
手伝えと言われたが こっちも暇じゃねえんだぞ」あくびっ

魄哉「あ、夜更かしさせてすみません」

晴明「カラスは夕方にはねぐらに帰るからの。
さて、では 悪いものひっこ抜くが
抜いた穴に他のが入らぬ様 此処等の魑魅魍魎の鎮圧頼んだぞ童。」

蒼月「はいはい あんま長いと息続かないから早くしてよね」静御前の笛すちゃっ

魄哉「おや。笛久しぶりに見ましたね」おやおやっ

蒼月「冬の間はそもそも俺が動けないからね」



彬羽「で、俺は何をすればいい?」

晴明「これだけ強力な呪を行うには媒体が要る
そして効果が出ている程それは近くに有るものよ

私がちょっかいかければ その媒体暴れ出すでの 手っ取り早く破壊頼んだ」

彬羽「そういう事か」成る程。


晴明「ま、お前なら多少齧られるなり何なりされても大丈夫だろうしな」ボソッ

彬羽「ちょっと待て。 媒体ってのは何なんだ」


魄哉(言ったらさすがに嫌がるでしょうし
彬羽君すみません) 苦笑。


蒼月「頑丈なんだし細かい事言うなよ
俺も何か知らないけどさヤバかったら燃やして貰やいいじゃん

ってあれ?」きょろっ

魄哉「Σあれっ 白君!?」きょろっ

晴明「まーた何処か行ったか あの迷子魔王

ま、良いわ。ちゃっちゃと済ますぞ ほれ生臭坊主お前も手伝え

と言う事で頼んだぞカラス天狗
最悪引きちぎれ」よいせっと。

彬羽「Σは!?ちょっと待て! 引きちぎれって何を


魄哉「今近寄ると危ないですよ」

バチイッ!

彬羽「Σだっ!?」

蒼月「マジモードの陰陽師とか 妖怪が近寄ったらケガするに決まってるだろ」あーあ。





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【中庭】



テオドール「着いてきて良いので御座いますか?」こそっ

粋「来んなって言われなかったし 呼ばれなかっただけでよ」けっ

テオドール(拗ねておられます。)わお

粋「蒼月まで呼ばれてるのに 俺等スルーとさか酷くねえ?」むすーっ

テオドール「そこは能力のタイプの違いのせいでは「そりゃ俺無能だけどな。」


テオドール「・・えーっと。」

粋「Σ本気で困んなよ!!」

テオドール「Σすみません 私正直がモットーに御座いますので!」ひいいっ

粋「Σ尚更良くねえええ!!」



石燕「アンタ等何してんすか?」

テオドール・粋「Σっぎゃーーッ!!!」びくううっ



石燕「Σちょっ こっちまでビビったっしょ!なんて声出してんすか!!」心臓ばくばくっ

粋「おおおお前も来てたの!?」ばくばくっ

石燕「あっしは呪いの媒体ての見つけるお手伝いにと
ほら ソッチならやたら見える目が有るもんで。」

粋「呪い?
あ、それで蒼月呼ばれたのか
成る程 そっちだってよー Σってテオ灰っ」

灰こんもりっ


石燕「そこまで怖がらんでもいいっしょが」ほんとにもー。




粋「で、呪いって?」

石燕「んー。よく解らないんすけど
あっしの知識の範囲で考えると 蠱毒っすかねえ?」

粋「あー前に山奥の村でやってた奴?」灰集めざらざらっ


石燕「あ、なんかあったらしいすね 多分それっ
す。
壺の中に毒虫毒蛇毒カエルその他を エサを与えず閉じ込めて食らい合わせ
最後に残った奴を呪いに使うって悪趣味な奴っすよ」

粋「・・人間て業深いよな」うわー。



石燕「そろそろ晴明さんが解呪の術始めてるんで 何か動きが有りそうな ん?」ぴくっ

粋「Σえ、何っ」びくっ



だだだだだだだだっ!!

与一「Σ石燕すまん!アレは無理だ!!」ひいいっ

石燕「アンタ何幽霊なのに走って来てんすか。「Σいやアレは無理!おぞましいいっ!!」ひいいっ

粋「パニクんなよ鎌倉武者」うわー。



石燕「んなビビんなくても
いったい何が Σん!?」身構えっ



床板ばりばりばりっ

巨大ムカデずずーん。


粋「」鳥肌硬直っ



石燕「うっわ。でかいとキモさ倍増っすね」ぞくぞくっ

与一「Σ喜ぶな変態!!」

石燕「人が怖がるもん描くのがあっしの仕事なんで うっわー」ぞくぞくっ

与一「Σいやキモいわ!
ん?おいお前は前にもっとでかい奴とやりあった事が有るのでは!?」

粋「いや無理無理無理 あの時はでかすぎて何か解んなかったし 俺ほとんど失神してたし!!」あわあわっ


石燕「とりあえず彬羽さんを呼んで来ないと!
興奮してて忘れてやしたが見つけたら即報告って言われてたんす!」

粋「Σえ。お前どうにか出来ねえの!?」

石燕「ムカデって固いんで あっしの具現化ガシャドクロとかじゃどうにもなんないっすね」きっぱり。


与一「Σはよ言え馬鹿者! カラスだな行って来

Σぐはっ!?」

壁にがいんっ!!


粋「Σ落ち着け 壁抜けしろってば!!」ひいいっ


ばたーん!!

粋「Σ与一いいい!!」ひいいっ


ぼてっ。

粋「え?」 おそるおそるっ



石燕「きゅうっ」気絶っ

粋「Σだああ与一のダメージは石燕にも行くんだった!」ひいいっ


テオドール「いやビビりました。 石燕さん脅かさないで下さい」ずぞぞぞ復活

粋「Σお!テオ よっしゃコイツ等連れて逃げるの手伝

テオドール「Σ巨大げじげじー!!」

灰ざらああっ

粋「Σお前もう起きてくんな!!」どちくしょおおおっ




彬羽「Σ喧しいと思ったら手前何で居 Σなんだこりゃ!!」びくっ

粋「Σおお!やっと頼りになるのが!!」おおおっ


彬羽「石燕と与一 それにテオドールもか
こいつにやられたか!?」

粋「Σえ? あ、うん そんな感じ?」




彬羽「手前 五体満足で駆除されると思うなよ」くわっ

粋(すっげえ真面目だからこの方が安全とか思っちゃった畜生
ごめんカラス。)罪悪感ちくちくっ



巨大ムカデ「キシャアアアッ!!」うぞうぞっ

粋「Σひいっ」鳥肌ぞわっ


彬羽「邪魔だ下がってろ」

粋「Σ下がってろてお前 ぎゃー!来た来た大口開けてるうう!!」ひいいっ


ぐしゃっ!!

彬羽「食えるものなら食ってみろ」拳突っ込みっ

粋(Σコイツの皮膚何で出来てんの!?)


巨大ムカデ「ギイイッ!」ぺっ

彬羽「逃がすか!」




石燕「あだだ。あーもう 与一さん鈍臭いんすから」よれっ

粋「Σ石燕 お前大丈夫か!?」

石燕「生きてるんで大丈夫なんしょけど

彬羽さんアレ ムカデの抱き潰そうとしてるんすか?
足とかめっさ刺さってんすけど」うっわー。

粋「アレはほら カラスの馬鹿力で刺さってるだだし。 あいつの筋肉ならさほど深くねえと思うわ」うん。

石燕「成る程と思った辺りもうおかしいっすね」ああうん




粋「あ、すっげメリメリ言ってる これ勝てそうっ」おおっ


彬羽「いや これは?」ぴくっ

粋「へ?」



彬羽「石燕 本体を探せ!コレは囮だ!」

石燕「マジすか らじゃっす!!」開眼っ



粋「Σえ?え? こんなでかいの囮!?」えええっ

彬羽「この手の呪いは二重三重にしてる場合も少なく無いんだ
媒体の場所が解ればお仕舞いだからな」

メリメリメリメリッ

石燕(あんだけバキボキにされたら本体もダメージ受けてそうっすけどね) きょろっ



粋「マジかよ 呪いしつこいな

え? んじゃこんなのがもう一匹居んの?」えええっ

石燕「そうとは限らないっす
案外本体は結構小さいのかも Σあ」

白「なあなあなあ。床下に変な色のムカデ居たぞ 」ひょこっ

粋「Σ兄上ムカデ手掴みにしない!噛まれる噛まれるっ!!」ひいいっ



石燕「コレっすね」ふむ。

粋「Σえ」


白「あれ?バカラス お前変わった趣味だな」うわ。

彬羽「Σ好きでやってるわけねえだろ!!」




ぼひゅっ!!


粋「Σあ。でかい方のムカデ消えた」

石燕「本体バレして戦意喪失っすかねえ」ありゃ


白「本体?」はて。

彬羽「あーもういい。説明する気も起きねえ」げんなり




白「ん?与一と これはテオか。
何にやられたんだ?」突っつき

石燕「何なんしょねえ ホント」苦笑。



粋「えっと。 なんか グダグダだけど
このムカデ どうすんだよ」困惑っ






ーーーーーーーーーーーーー





千様「Σいやー!無理無理無理!!なんての連れて来てんのよおおおっ!!」ひいいっ

魄哉「仕方ないでしょう。この子も被害者なんですから」

虫かごのムカデごそごそっ


千様「Σ嫌よ! 草履でパンッてしちゃってよ!!」いやあああっ


家康「え?何?
まさか飼うの?」距離取りっ

魄哉「それはさすがに」うーん。




晴明「ほう。では私が頂こうか」扇子ぱたぱたっ

粋「Σえ。お前こんなの欲しいの!?」えええっ

晴明「そりゃあな。蠱毒のムカデ等そうそうお目にかからんのでな
エサさえやれば大人しくしておるだろうしな」


蒼月「ムカデって何食べるの?」

彬羽「・・食欲無くす奴が出そうだから言えねえな「うん。察した」



魄哉「飼うのなら構いませんが

え?大丈夫ですか本当に」


晴明「なんじゃ失礼じゃな 私を誰と思うとるか」むっ

魄哉「そこまで言うのでしたらお任せしますが
食べちゃダメですからね?」真顔っ

晴明「ケンカ売っとるのか?「狐ってムカデくらいボリボリいきそうなんですもん。」


蒼月「マジかよ」うげっ

晴明「Σ少なくとも私はいかん!
この手は食うなら鳥類じゃろが!!」

彬羽「Σふざけんな!毒の有る物食らう程バカじゃねえ!」かちーん。

魄哉「僕もサソリならいけますがムカデはちょっと」
蒼月「Σサソリいけんの!?」えええっ



テオドール「すっごい話に御座いますねえ」

白「ムカデ幸せなら良いけどな」うん。

粋「幸せっつか
飼えるもんなの?ムカデって」えー。

白「飼えるかもしれないけど 晴明にはムズいかも」

テオドール「?
私は晴明さんでなきゃ難しそうと思ったので御座いますが?」はて。









座敷童子「返して来い。」

晴明「Σえ あ、いや 子供が虫捕まえて来たわけではないのだぞ!?」

座敷童子 「Σ喧しい!そんなの飼うとか私が許さん気持ち悪いっ」

晴明「Σいや此処私の家なのだが!?」

座敷童子「うっさい気色悪いものは気色悪いんじゃああっ!!」きいいっ






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