小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

1月5日

 

 

 


粋「Σ正月気分も抜けてねえのに また幽霊話!?」うげっ


白「正月気分抜けてないからだろ」

彬羽「幽霊も正月は暇なんだろうな」ふむ。

粋「Σ幽霊ってそう言う物なの!?」えええっ


テオドール「お正月は閻魔様の方も基本正月休みに御座いますし
死神の皆さんの強制的にお迎えと言うのも、人手的に御座いませんそうで」

粋「あの、正月こそあの世大変だと思うんだけど 大丈夫?」

 

テオドール「サイレントキラーは日本独特の物に御座いますし」真顔っ

粋「Σちょい待て!世界規模なの!?閻魔の裁き」えええっ

 

※サイレントキラー=西洋での餅の異名です。

 

 

 

白「単なるオバケ騒動だろ
ほっとけば良いのに」だらーん。

彬羽「馬鹿たれ。
化け物がお前の縄張り内で好き放題してるの放置したら なめられて他の奴等も好き放題してお前の立場が無くなるだろが」

 

粋(なんだかんだでキッチリ魔王の副官してるよなあコイツ。)

テオドール(引きずり込まれたとは思えない真面目な仕事ぶりに御座いますねえ)しみじみっ


彬羽「なんだ?」

テオドール「つくづく御人好しに御座いますよねと。」

粋「Σ馬鹿!口に出してる」しーっ!

 


白「めんどいけど こっちも仕事始めか。」だらだらあくびっ


彬羽「仕方ねえだろ!こんなの野放しにしてたらそこらの妖怪が迷惑するだろうがっ!!」ほれ見ろっ

粋「うん。元テロリストな割に気遣いで出来てるよな お前。」しみじみっ

 

 

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幽霊「おらは悪くねえ!
悪いのが居るとしたら 正月って魔物だああ!!」うわーん!

テオドール「だからと言って 他所の平和なお正月に乱入しておせちひっくり返すのはやりすぎで御座いますよ」

幽霊「Σうっせえ!おらも食いたかったんだー!」うわーん。

 


白「どつき辛いな」うーん。


粋「えーと。何コレ
なんか悲しい話?
聞くの気が引けるんだけど」困惑っ

彬羽「甘い事抜かすな
おい手前。おせち1人前で原価いくらかかってどんだけ手間かかるか解ってんのか!」くわっ

粋「Σ怒りのポイントそこ!?」

テオドール「料理人として許せないので御座いましょうねえ」おやまあ。

 


幽霊「そうだよ!アレすっげえ高いんだよ!!
だから幸せそうにつついてる奴等が許せねえんだーー!」うわーんっ

粋(Σヤベえ やっぱ可哀想な流れか!?) うっ

 

 

幽霊「あの時 はしゃいで餅なんてがっつかねばっ!
奮発していいおせち用意したのに1口も食えなかったああっ!!」うおおおっ


粋「Σひょっとしてアンタの死因って!!」

テオドール「Σサイレントキラーこっわ!!」ひいっ

 

 

幽霊「一人暮らしだから 助けてくれる奴も居なくて」しくしくっ

彬羽「そうか。不幸な事故な上、閻魔の方が休みで回収されてねえのか
ん?と言う事は」

 

白「こっちに体有ったぞ」よっこらずーるずーるっ

粋「Σやめて 持ってこないでやって!!」ひいいっ


幽霊「火鉢とかつけてたんでいい加減誰かに見つけて貰わんと体も腐りそうで」どよーん。

彬羽「そ、その辺はこっちで番所にでも届けといてやるから気にするな
供養くらいしてくれるだろ」困惑っ

テオドール「ちなみに御宗派は?」

幽霊「仏教ですけど。適当に生きてたんで宗派とかは別に?」えーと

 

 


白「じゃ坊主が鳴らすアレ持ってないし
とりあえず」

ちりーん。

 

彬羽「Σおい!その鈴はマヨイガ呼ぶ奴じゃ!」

 


襖すぱんっ


焔「おう、呼んだか?」

テオドール「我が主のお祖父様 昨日ぶりに御座います」ぺこりっ

焔「お?なんだなんだ

おー新年から死にたての幽霊か。
アンタも難儀だなあ」わははっ

 

幽霊「あの?」怪訝っ

粋「うん。不謹慎だけどこう言う爺だから
悪気ねえからマジでごめん」

 


白「うっかり呼んじゃったけど調度いいや

バカラス そいつのおせちこっち持ってこい」手招きっ

彬羽「は?」

テオドール「あ、この重箱に御座いますね

・・なんか 黒豆が糸引いておりませんか?」

ねばーっ

白「死んでるから大丈夫だろ

そんでお前 お前も来い。」

幽霊「はい?」

白「おせち食べれなかったのが心残りなんだろ?
食わせてやるから来い」よいせっと。


焔「こら孫、人の家に無言でドカドカと「今更だ。」

 

粋(Σ食うって コレを!?)

おせちネバドローン。

テオドール(どんだけ室内暖かにしてたので御座いますかねえ

まあ 幽霊はこれ以上くたばんないんで問題御座いませんか) ふむ。

 

 

 


幽霊「あの、体が無いと食うに食えないんすけど?

おらの体おせち並みに腐りかけてるんで無理が有るんでは?」えーと


白「うん。だからな

ここの襖を鬼門に繋げる」

襖すぱんっ!!

 

 

粋「Σおお!その手があった!」はっ!

テオドール「Σ鬼門内は 魔の力が爆発的に上がります!
幽霊も肉体を得たのとほぼ同じ状態になるので御座いました!!」おおおっ

 


白「普通に鬼門開くと 加減間違ったら隣近所まで魔界に引きずり込んじゃうしな

マヨイガ通せば襖ごとに別物だ」どやっ

彬羽「珍しく頭使ったな」ほう。

白「いつまでも正月ボケてらんないしな」

 

焔「ほー。状況がよく解らねえが
良かったじゃねえか 幽霊の兄ちゃん

お?どした?」

 

幽霊「ふっ、つくづく甘い奴等よ」ふふふふっ

白「ん?」

 

幽霊「馬鹿め!誰がおせちなんぞに拘ってこの世に留まるか!!
俺がムカついとるのは おせち程度にこげに金のかかるこの世の全てよ!

幸せそうにつまめる奴も こげな値段設定した奴も 物の高いこの世も皆みんな嫌いなんじゃああ!!」しゃああっ!


焔「お。悪霊化?」おおっ

 

幽霊「この世の幸せそうな奴等の前に
頭の弱い化け物共! お前らまとめて地獄に

Σうギャごはあああ”ッーー!!!」

どかべしゃー!!

 

 


粋「・・・そりゃこのメンツ相手じゃなあ」 うわー。

 

 

白「燃やすか?」ぼぼぼぼぼっ

彬羽「だな、閻魔も仕事が減って喜ぶだろ」冷ややかっ

テオドール「お手を煩わせるまでも御座いません
許可を頂ければ刻みますが?」真っ赤な鎌じゃきっ!

焔「変化早くなったなあ
ダメっ子吸血鬼」おお。

 

 

幽霊「Σえ。あの

ほら 悪霊でも手続きとかやっぱ大事だし 閻魔様の裁きを待った方が良いんじゃ無いかなって」後ずさりっ

彬羽「安心しろ

その点こいつは 閻魔の許可無く この世の奴を捌いて焼き付くす権限を持った腐れ魔王だ。
手続きを無視して何も問題ない」

幽霊「Σ偉いの騙しちゃった!?」ひええっ

 

 

焔「うちの孫も出世したもんだ」うんうんっ

粋「基本やる気ねえけどな」うん。

 

 

白「で?新年1発目 燃やすか?」

炎ぼぼぼぼぼぼぼぼっ


幽霊「Σぎゃああすんませ あああああ”ぁぁーーーっ!!!!」うぎゃああっ

 

 

テオドール「なんだかんだお優しい方に御座いますので
せいぜいミディアムレアくらいに御座いましょうけど。」やれやれっ

彬羽「いっそウェルダンのがマシだと思うがな」

 

 

 

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