小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

7月5日








【割烹春一】



庵「Σあいたっ」うっ

ひな「庵さん?」

庵「あ、うん大丈夫
ちょっとね」腰さすさすっ



彬羽「なんだ 腰やったのか?」

庵「Σぎゃーでかい声で言わないでババ臭いっ」ひいっ!


ひな「あら それで立ち仕事はキツいですよね」あちゃー。

朱禅「あー立ちっぱ仕事は腰やりやすいって言うもんな
大丈夫かよ?」

庵「いや立ちっぱて言うかさ

その、ほら布団って意外と高いし
安くなんないかなー?って 様子見してたらせんべい布団になっちゃって」苦笑



朱禅「調度医者が居て良かったな」ほれ。

飛天「あーそりゃダメだって
痛みで寝れねーだろ。
この暑さでそりゃ倒れるぞ」ソバ五枚目ずぞぞっ


庵「暑いのに元気だね」うわ。

飛天「彬羽の奢りだからな」ふっ

彬羽「黙れ。この暑いのに空腹で倒れるとか医者の自覚あるのか手前は」



飛天「じゃソバの代金代わりに真面目に診察するとだ
足の引きずり方からして 結構キッツイだろ?てか数日痛んでるよな」ふむ。

庵「Σえ、バレてた!?」
飛天「店入った時点でな。
けど、年頃の女が 皆居る所で言われるのも嫌だろうなーって


ひな「ああいう所は飛天さんのが上ですよね」うん。


彬羽「・・そんな嫌な物か?」真顔っ

朱禅「まあうん、その辺価値観の違いだろうな」苦笑。



飛天「あー。聞く限りかなりキテるなあ。
とりあえず 抗炎症剤は出しとくから飲む事、そして布団は新しくする事。
財布が寒いより痛いまんまでぶっ倒れる方が辛いだろ?」な?

庵「うう。はーい」しぶしぶっ




朱禅(夏のボーナスって事で少し多目に出してやるか?)ひそっ

ひな(大事な従業員だし。頑張って捻出してみる )うんうんっ




入り口がららっ



粋「ちゃーす! なんか静かだけど営業してんの?」ひょこっ

テオドール「やっとお昼に御座いますっ」わーい。


白「ん?どうした?」あれっ



一同「いや何も。」

白「?」



朱禅(Σうっわ 絶対言うなよオーラ凄い!) ひいいっ

彬羽(さすがに俺でもコイツには言わんわ) うん。

ひな(乙女心の圧が凄いー) ひいいっ



粋「あれ?飛天出張診察?」

飛天「Σへ なんで!?」ぎくっ

粋「だってほら
1点を中心に痛み とか なんか書いてね?これ」紙がさっ

飛天(Σやばっさっき簡易問診した時に書いたメモっ)



彬羽「ついさっき そこの婆さんが来てたんでな
偶然こいつが居たもんで健康相談になったと言うかそんな所だ」咄嗟っ

白「そっか。飛天見たら此処等の婆ちゃん寄ってくるしな」うん。


庵(Σ婆ちゃん!!)ぐはっ

ひな(Σ彬羽さん こう言うフォロー下手過ぎます!!)ひいっ



テオドール「あの、申し訳御座いません
暑かったのでお冷や頂けますか?」

庵「Σあ!はいはーい うっかりうっかり」すたたっ

彬羽「Σあ。おいっ」

ひな「しっ!」


飛天(あれかなーり痛いよなあ) うわあ。

庵「えーと。あれ?水が無いな
あ、桶・・ かあ。」冷や汗ぶわっ


テオドール「あ、あの 店内もお暑い様で御座いますし
私セルフでさせて頂きますよ?」おそるおそるっ

庵「あ。ごめんねー
なんか暑さに当たっちゃったみたいで」ほっ

テオドール(顔真っ青なんで御座いますけど?) 飛天チラ見っ



白「今日の庵変だな?
お前でも汗かいてないのに」

彬羽「えっと その何だそれはだなっ」

白「なんでいきなり汗ダラダラなんだお前」


彬羽「女にはそう言う日も有る!これ以上詳しく言わすんじゃねえ!!」くわっ

粋・テオドール「Σ!!」はっ


庵「うん。やめてくれる?
さすがにそれはやめてくれる?」


ひな「デリカシー。」ジト目

彬羽「Σすまん。」うっ



白「とりあえず 具合悪いなら無理しない方が良いと思うぞ?」


庵「そ、そだねー」きまずっ

飛天「うん。何処まで理解してるのか解らないけど ホントそれだよ」うんうんっ




入り口がらっ!




酔っぱらい「ちわーす よっ!庵ちゃん元気?」うえーい

庵「Σだから毎度尻に挨拶すんなって Σいだあっ!」ひいっ

テオドール「Σ痛いので御座いますか!?」えええっ

庵「え。ああうんめっさ痛い!痛いからそう言うもんだからっ」ヤケクソッ

粋「マジかよ こらオッサン傷害罪だろ帰れ帰れ」しっしっ!

酔っぱらい「へ?」



ひな「なんか ややこしい事になって来ましたね」うわ。

朱禅(男には解らねえって言うもんなあ) うーん。



白「今日は酒呑童子達居ないんだな」扇子すちゃっ

彬羽「暑すぎて外出たく無いんだそうだ
やめとけ 手前がやると死人が出る。」ずいっ


飛天「いやお前のが万倍ヤバいって
俺も生きてなきゃ治せないからなー?」ソバずぞぞっ

彬羽「Σ煩え!手前それ何杯目だ!」

飛天「奢りなら限界まで食べなきゃ損「Σそれで腹下したらとか思わないのかヤブ医者が!!」

飛天「ヤブじゃねえもーん。」ずぞぞっ




酔っぱらい「え?ちょ
おっちゃんお呼びでない?」ひっく。

粋「だなあ。
今日庵がその、具合悪いぽいから下手にちょっかい出すとリンチに遇うぞ」うん

酔っぱらい「Σえ 怖っ!
そりゃ悪い事した じゃ元気な時に尻拝みに
庵「シバくぞオッサン」

酔っぱらい「いやごめんって
うわ、そんなら言ってくれりゃーよう」頭かきかきっ


テオドール「意外と話せば解ってくれる御方に御座いますね」おおっ

白「だな。 いつもの話通じないパターンかと思った」うん。



酔っぱらい「ほんじゃおっちゃん帰るわ また来 Σうおっ?」よれっ

ひな「Σ千鳥足っ」ひいっ


飛天「Σやばっ 庵ちょい避け

どたーん!!




ひな「Σ庵さああーん!!」きゃあああっ!



飛天「彬羽 急いで座敷に運べ! 」袖まくりっ

彬羽「座敷ってそこらに置いて良いのか!?「Σ百歩譲って座布団の上とか!!」ああもうっ





白「え? え?」きょとんっ

粋「Σそんな大事!?」えええっ

テオドール「Σ女性って大変過ぎや致しませんか!?」


朱禅「うん。お前らちょい黙ってろ」

酔っぱらい「Σ庵ちゃんごめんよおおおっ!!」うわあああっ






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テオドール「と、言う事が御座いまして」


ひな「お布団貰ったそうです。」

庵「おかげでうちの長屋 落書きされるわ玄関先に生ゴミ置かれるわで凄惨極まりないわ」ふっ


シロ「何故にそうなった。」




粋「いや 俺らアワアワしてからよ
勘違いより恥ずかしい事じゃないしって 庵が腰傷めてるの話してくれてさ」


白「それなら 布団のストックあったよな?ってな」

シロ「Σあ、そういや まとめ買いしとったなお前」成る程っ

白「ツノ刺さってすぐダメになるし」うん。


テオドール「で、腰傷めてる方に布団やるから持って帰れとも言えず
なんなら数枚やるかと申されまして 私達もお手伝いして荷車で長屋までお届けしたのですが」苦笑。



白「そういや俺 役者だった。」うっかり。

シロ「さぞかし凄まじい誤解を招いたのであろうな」ああうんっ




ひな「まあ 酒呑童子さん達が来た時に ついでに嫌がらせしてる方々も蹴散らして貰いますか」ため息っ

シロ「それはそれで悪化する様な気がしなくも無いが」うーん。




彬羽「とんでもねえ噂が立った上、嫌がらせされてるのに元気だなお前は」

庵「まあ うん。」ふっ

飛天「あーはいはいっ
腰には寝すぎも良くないからな?
自堕落になんなよー」はいはいっ





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