小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

7月4日







つつじ「ほうほう。ほんなら水滴が付く所が有れば湿気がそっちゃ行くと」

シロ「うむ。 表面積が広ければ広い程効果的だな」



千様「何々?何のお話ー?」ひょこっ

つつじ「おんや千はん、おこんにちはー。
ちょいとシロはんに湿気の授業お願いしとったんどす。」にこにこっ

千様「湿気の?」へ?


シロ「何でも芝居小屋は毎年蒸すらしくてな
今年の暑さでは客が危ないので 湿度を下げる方法は無いかと相談されてな」うむ。

千様「え?シロ君ってその辺凍らせたりするけどー
そういう知識も有るの?」


シロ「普通にそこら凍り付かせてるだけでは奴に勝てんのでな! そこは自分の属性を研究分析してるおるわ!」くわっ

つつじ「侍道は大変どすなあ」おやまあ

千様「何か違うと思うわよ。」



つつじ「よっし!ほんなら今年はコレの応用でデカイのやりますえっ」よしゃあっ

シロ「ん?何をやるのだ?」

つつじ「あー。ホンマやったら内緒やけんどな
色々教えてもろたし此処だけの話やで

じゃじゃーん!
今年は客席舞台廻りにお堀作ってな 室内で涼しく観劇して貰おと思っとるんどすーっ」設計図びらっ!


シロ「おお。これは良いな
しかし湿気を除り切れるだろうか?」うーん。

つつじ「お堀の材質結露つきやすいのにしたらエエやん
もともと外もジトジトじめじめやしな
座ってベチャッとせんかったらエエんどす」

千様「成る程ねー
去年も水槽置くとか色々考えてたみたいだし。だとしたら結構大掛かりな工事するのねー」へー。


白「あれ?つつじ珍しいな」ひょこっ


シロ「しかしそんなの こやつが良く了承したな」

白「ん?何がだ」はて?

つつじ「Σあ、ヤバッ」うげっ


白「ん?」嫌な予感っ






間。






粋「兄貴ー。誰も虐めないから出てこーい」ああもう


千様「知らせて無かったの?」あちゃー

つつじ「言ったらこの人絶対嫌がるやん」きっぱり。

粋「Σいや兄貴絶対そこ立たなきゃいけないんだから 事前に教えてやれよ!!」


シロ「天袋から出てこなくなったな」うーん。


テオドール「ホントに此処の所水難の気が有るのではってくらいに御座いまして おいたわしい。」ため息っ

千様「1度お祓い行った方が良いんじゃない?」えー。

シロ「あやつ自身が破壊神なのだが?」




彬羽「あーもうとっとと出てこい暑苦しい」

白「Σがうっ!」威嚇っ

粋「Σ野生に帰ってる!!」ひいっ


彬羽「お前な 嫌かもしれんがプロだろが 仕事だぞ仕事。
そもそも芸の方ではあいつの師匠だろうが 師で有り兄貴がそんなザマ見せて良いのか?」

白「Σう」


千様「あ。凄い
さすが手慣れてるわ」おおっ

つつじ「もうちょいどすな」おおおっ





一二三「ほーらほらほら 美味しいどら焼あるだよー?」どら焼っ

白「Σ!」ぴくっ



千様「この子 エサに釣られて罠にかかるタイプの野生動物よね」あらあらっ

粋「俺 どら焼以下?」ええー




間。





蒼月「ん? 舞台から落ちなきゃ良いだけじゃん?」きょとんっ

白「俺にそれを言うのか」



粋「なんでか毎度水に好かれるんだよなあ」うん。

テオドール「おカナヅチなので不憫でなりません」ため息っ


シロ「前から思っておったのだが、
あいつ単品はともかく種族的には水の眷属ゆえ 水を引き寄せやすいのでは無いか?」

一同「Σ成る程!!」おおっ




粋「えっと。ほら別に雨男じゃないんだし 気の持ち用かも
白「種族の転職ってどこで出来る?」真顔っ

テオドール「一般的には酒場的な所 で御座いますかね?」えーと。



つつじ「あんさんホンマ 変わった物にばっか好かれとるなあ」のほほーん。

白「お前 他人事だと思って「他人事やもん
でもって既に色々準備進行中やで
今更中断出来へんわ」けけけっ

テオドール「あの、そういうのは関係者には一言相談すべきでは?
商売なのは理解はしておりますがその」しどろもどろっ


つつじ「オーナーの許可なら取っとる」きっぱり。


シロ(Σオーナー 襖の隙間からめちゃ頭下げとる!)びくっ

蒼月「ジジイ、さては押しきられたね」あーあ。

魄哉「すみません。つつじ君の勢いに負けてつい 承諾書にサインを」冷や汗っ



つつじ「な? 責任者がこう言うとるからには逃げられへんで」承諾書ひらひらっ

白(隙見てあの紙燃やそう)むう。


粋「しっかしなんでそんな拘るんだよ
ゴリ押しとかお前らしくねえぞ?」

つつじ「いやーそれがなあ

水と伝統芸能って生えるやん?」どやっ

テオドール「暑さ対策の話は「あ、うん暑さの方が大事やで。でもってエエ演出なるとか一石二鳥やん?」



彬羽「つまり。お前がやりたいんだな。」きっぱり

つつじ「Σう。言い訳しにくっ!」

彬羽「言い訳出来ねえだろこの流れじゃ」
つつじ「Σ今日は偉い辛辣!!」ひいっ



彬羽「そりゃそうだろ
上の者だからと手前の好き勝手やって他に迷惑かけるなんざ そんな怪物1匹で充分だ
手前まで化け物になってどうする」ふんっ

白「さりげに俺チクチク言われてるよな」



つつじ「いや その人はワガママええんかい」えー。

魄哉「まあその。
白君は人巻き込んでのワガママはそんなしませんから
結果的に巻き込まれますけどね」苦笑。

つつじ「どうちゃうのん それ」むすっ

魄哉「原因か結果かですかねえ?」

つつじ「ふーん。ま、エエけどな

今回はわてもワガママさせて貰いますどす」ふふんっ

粋「Σやっぱやんの!?」

つつじ「せやなあ 善は急げや
はよ工事の段取り決めてこんとな」ごきげんっ




白「いっそ辞めてやろうか。」
ゴゴゴゴゴゴっ!


テオドール「」灰っ

一二三「おら達が怒られてるんじゃないから怖がる事ねえだよ?」あーあ。






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つつじ「Σ台風!?」えええっ

晴明「うむ。おそらく此方直撃であろうよ」 扇子ぱたぱたっ


皐月「うっわー 工事とか無理やん。
てか直撃やったらお客さん入れられへんで」あちゃー。


つつじ「え?え? それホンマなん!?
なんで解るん 占い!?」えええっ

晴明「陰陽師は本来学者ぞ?
天候を見とればそれくらい解るわ
てか 今年は多そうじゃのう
大規模工事は秋まで無理かもしれんぞ。」はーやれやれっ

つつじ「Σえええええっ!!」






粋「あの、兄上?」

テオドール「ひょっとして水属性駆使して台風召喚されました?」


白「さあ?」にやっ

彬羽「本気かお前」冷や汗っ






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