小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

7月3日







家康「ねえねえ 洗濯しに行ったら川に小舟があったけど 誰の?」

シロ「む、また誰かの首目当ての不審者でも侵入したか?」

挿音「あー違う違う
俺が置いてんだよ」あくびっ


千様「小船を?」えー。

挿音「忍軍の新入りの研修で使ったんだよ
ほれ、船の1つ2つちゃちゃっと漕げねえと忍なんざ勤まらねえだろ?」

シロ「成る程。しかし何故にわざわざ川に?」


挿音「あっちじゃもう使わねえし今年暑いかんなー。
ボロいけど川遊びにでも使えや お前等こう言うの好きだろ?」

家康「ちょいちょい大家族の長男感出るよねお前」わお。

挿音「つー事で流されんなよ
んじゃ俺は寝る」すたすたっ

シロ「夜間警備御苦労であった」うむ。


家康「舟ねえ。
私がやったら何日か後にキッツイだろなあ」うーん。

一二三「お舟だか!?」おおっ

千様「んー。日差し強いしー
他に今日はアタシはキツイわねー」





間。





与一「いや違う違う その櫓をもうっとこう
お前下手だな」むう

粋「Σ煩えよ! 泳いだ方が早いんだもんよ!」

テオドール「与一さんはお詳しいので御座いますねえ」関心っ

与一「うむ。鎌倉武者には必須で有るからな
そう言えば 檀ノ浦
石燕「はい。そこまでっす
闇落ちするっすよ」


白「だんのうら って何が有ったんだ?」

彬羽「与一が属してた軍による 戦通り越した大量虐殺がな。

それより帰って良いか」暑さでげんなりっ

粋「良いけど。一二三誰が見んの?」舟の櫓ぎこぎこっ

彬羽「Σう 唯一見れそうな奴が遊ぶ気満々かっ」




一二三「えーっと

今日あっついから お家でスイカ食べたいだ」にこっ

一同(Σ良く出来た幼児!!)おおっ


一二三「はい。お家帰るだよ
早くスイカ切ってくれろー」袖ぐいぐいっ


彬羽「ん?そうか
手前等もくれぐれも流されるなよ」暑さで朦朧っ






白「・・俺も帰るかな」ふっ

粋(Σ兄貴ごめん 舟も怖いの忘れて引きずって来た!!) はっ


与一「ん?なんだ せっかく生身の癖に。
使い方なら教えてやるぞ」ふわふわっ

白「幽霊が言うと説得力凄いな」

与一「私はやりたくてもまともに触れんからな」うむ。


粋「いや与一さ、えーっとその兄貴はさ ほらそのっ」


テオドール「カナヅチなら直の事 舟の漕ぎ方は知っておくべきでは御座いませんか?」あっさり。

粋「Σお前時々 悪気無く酷えよな!!」ひいっ



白「・・別に 水嫌いだから寄る気しないしな」ふんっ

粋「あー 始めにずっぱりカナヅチ出されたから 言い返せねえ」苦笑。

与一「普段アレな癖に 此処では意地を張るのか
ワケ解らんわ」むう。



テオドール「そもそもさっき粋さんが言われていた様に 水が有れば泳げば良いが出来ないなら、
泳げなくても水に入らなくてはいけなくなる可能性も今後出てくるのではと思

白「よし。やるか」袖たすき掛けっ


与一「お前本気で水がダメなのだな。」うわあ



テオドール「今なら昨日から念の為入院されておられた人魚さんもりますし、
万一転覆しても安心で御座いますよ」にっこり。

人魚「はーい。ご安心をっ」じゃぱっ


粋「Σやる前から転覆とか言ってやんなよ! Σあ。ちょ兄貴 無表情で顔色悪っ!!」ひいっ

人魚「あのーお水もですけどー
陸の上で石燕さんが石焼きに

与一「Σ日陰に入れ日陰に!お前がくたばったら私も消滅する!!」ひいいっ




間。





九尾「よっしゃ来たーー!だーりんと船上でぇとっ!」コーン!


テオドール「生えられましたね」わお。

粋「マジで目ざといなこの狐」うわー。




九尾「さあさあ!ぎこちないのも一興ぞっ
わちも同乗するので大船に乗った気で練習するが良いっ」舟の上スタンバイっ


人魚「九尾さん 狐のまんまなんで舟みっちりです白さん乗れません
既に沈みそうです。」

九尾「Σうおしまった!」はっ

人型どろんっ




白「乗る前から沈むとか転覆するとか縁起悪いな」ふっ

粋「Σ破壊神が縁起とか言い出した!!」ひいっ




テオドール「よし!こうなればっ
僭越ながら私お手本を見せて差し上げますっ!」くわっ

石燕「へ?テオさん漕げるんすか?」日陰で濡らし手拭い被りっ

テオドール「見てたら何となく出来そうな気がして参りました」

粋「Σ出来そうな気でその自信!?」




テオドール「という事で 九尾さんちょっと失礼します

せえのっ!!」よいしょおっ!




九尾「吸血鬼よ。思いっきし日向じゃぞ」

灰ざらああっ



粋「Σなんで番傘置いてった!?」

石燕「Σあ。やべ借りたまんまだったす。」はっ

与一「吸血鬼の自覚無さすぎんか」あーあ。



白「俺帰っても良いかな?」

九尾「うむ。更に縁起悪くなったがの。わちが着いとるで怖がらんで良いぞ」どうどうっ






間。






舟ぎしっ


白「・・・」



ぎしっ!

白「Σ!」びくっ







人魚「無表情のまんまですけど
乗るだけでめちゃめちゃビビられてますねー」あらあらっ

粋「しーっ 言わないでやって」しーっ!

テオドール「いえ確かにアレは恐ろしい乗り物で御座いましたっ」くっ

与一「お前のは純然たる自爆で有ろうが」

テオドール「久しぶりのモロ日光 キッツう御座いましたっ!」くううっ



石燕「あ、でも意外と上手いっすよ
粋さんよりマトモつか ちゃんと前に進んでるっす」

粋「Σいきなり!?」えええっ


人魚「あら さすが器用ですねー」あらあらっ





九尾「あの だーりん?
んなガチガチでやらんでも「ガチガチじゃない」

九尾「そうか。うんまだ慣れとらんだけじゃなそりゃしゃーないわな」ああうんっ



与一「ほう、大した物だな」ふわふわっ

九尾「これ小僧!邪魔をするでないわ!」きいっ

与一「ん?お前はこれが楽しいのか?」

九尾「Σう、 えっとその
これから楽しくなるんじゃい!!」こんっ



テオドール「九尾さんがちょっと可哀想に御座いますね」うわあ。

粋「つか 何を期待してたんだろあの狐
兄貴、平静を装ってるけど水見ねえようにしてるし

ん?」



九尾「ほ?どしただーりん?」

白「今 変な音しなかったか?」

九尾「古い舟じゃからの 多少はミシッくらい言うじゃろが怖くないぞえ?」おーよしよしっ


人魚「あら? でも水の中が何か変。
よいしょっ!」潜りっ






石燕「ん? 人魚さん上がって来ないすね?」おや。

テオドール「てか あの辺って意外と深いのでは?」

粋「そりゃすぐ近くに滝壺も池もあるもんよ」





与一「おい。大丈夫か?」ふよふよっ


人魚「ぷはっ!」じゃばっ

与一「お。無事で有ったか 「大変です! あっそのまんま櫓を漕いでてっ」あわあわっ

白「へ?」

九尾「ん?どうした?」こんっ



人魚「あのこれっ この舟の底

1度動き出したら止まった時ドカーン系のっぽい火薬着いてますー!!」いやああっ

一同「Σえ!?」

与一「Σまたオーバーテクノロジーな物がっ!!」えええっ




白「え?」きょとんっ

九尾「Σだーりん手を止めるでないっ
止まれば舟がドカンで水に落ちるぞ!」

白「Σえ」



人魚「多分ですけど! 舟の底で数字がカチカチって水流の強さで計ってるんだと思いますっ」あわあわっ

石燕「Σそういやコレって元々忍軍の!
反勢力からの徳川系への嫌がらせっすか!!」はっ


与一「とりあえず人魚は陸に上がれっ 万一爆発したらケガで済まんぞ!!」

人魚「Σはいいいっ Σぎゃっ石焼けてるーー!」きゃーっ

与一「Σあああ陸は陸で焼魚っ!」

石燕「Σあーもう直で焼けた石はっ
粋さんそっち持って!」濡れ手拭いばさっ

粋「Σお!成る程担架か!!」おおっ





石燕「見た目より重っ!」ぷるぷるっ

人魚「Σ失礼な!」むかっ

テオドール「あの 良かったら私代わりますが
粋「Σいや大差ねえだろ!!」





白「とりあえず漕いでれば水に落ちないんだな」

舟じゃばばばっ!

九尾「じゃの。あ奴等頼りにならんわ だーりんガンバじゃ!」おおっ


与一「Σうお 冷静!」

テオドール「ヤケクソなんだと思われます うわ速っ!」おおっ


石燕「あれ? 最初粋さんが櫓をガチャガチャやってたのになんで反応無かったんすかね?」おや。

人魚「ド下手過ぎて進んで無かったからだと」

粋「Σ良かったのか悪かったのか解んねえ!
つか 兄貴!あんまスピード上げすぎない様に

そっち滝壺!!」

白「Σ!?」




人魚「あ!待って下さい
スピード緩めても多分ダメです!」

テオドール「Σえ。今めちゃめちゃハイスピードなのですが!?」えええっ



人魚「潜った時 カチカチの目盛りに赤字でデカデカ『まいなす』とか有りましたから」

一同「Σ1度上げたら下げられない奴!!」ひいいっ




九尾「ちょ だーりん大丈夫かえ!?
わち捕まってるのが精一杯なんじゃけど!?」

白「魔王なめるな」櫓ぎこぎこぎこぎこっ!

九尾「頼もしいんじゃけど別の場面で聞きたかったあっ!」ひいいっ



粋「Σやべえ!滝壺まっしぐら!」うわああっ

テオドール「えっと Σあ!私コウモリ化して上から救出「テオさんは白さんの血が無いと変化無理っしょ!
ドーピング剤猛スピードで去ってってするっす!!」

テオドール「Σそうで御座いましたあっ!」ひいっ




九尾「Σうわわわっ なんか音聞こえるっ
滝壺すぐそこじゃっ」ひいっ

白「どっちにしても落ちるんなら ドカンとボチャンどっちがマシだ 」真顔っ

九尾「Σマシの意味が解らん!

もう爆発のがマシかもちょい止め




ぱきゃっ。


櫓ぼっきり。

九尾「Σ行くわな!そりゃボロじゃもんなあっ!!」ひいいっ





ぽろっ

どむっ!!





滝じゃばばばっ




一同「・・・。」






テオドール「あの 冷静に考えてみたら
別に水に落ちたくらいでダメージ受けられる方では御座いませんよね?」

粋「Σ言われてみれば!」はっ

与一「Σあの高さで大丈夫なのか!?」えええっ



人魚「え?え?滝壺って見た目より怖いんですよ
水流ヤバいんですよ? 普通浮いてきませんよ?」えええっ

テオドール「その点は九尾さんおられますので問題無いかと」

粋「珍しく兄貴がビビるからめちゃ大事みたいになってたけど

やっべ。大した事じゃねえや」わははっ


石燕「世間一般では爆発物仕掛けられるんは大事っすけどね。」

与一「コイツ等 とことん生物やめとるな。」うわあ。






滝壺からぷはっ!

九尾(狐)「あー 落っこちる時のあのフワッと感苦手なんじゃい

だーりん大丈夫かえ?」犬かきじゃばばっ


白「もう2度と舟なんか乗らないからな。」しっかり毛掴みっ

九尾「うむ。乗らん方がええのう
つかハゲるんでもちょい優しく掴んでくれんかのー」ちゃぷちゃぷ






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家康「さーて。夕方だあ
涼しくなったし 私も舟遊びしよっかなあ」伸びっ


テオドール「あ、アレなら爆発致しました」

家康「Σなんで!?」えええっ





一二三「ほらほら 庭のお池にお魚さんの赤ちゃん居るだよ!」ほらっ

白「そうだな。」うん。

一二三「んな離れてたら見えねえべ?」あれ?



彬羽「一二三が乗ってない時で良かったと言えば良かったが」うーん。

粋「見事に水嫌い悪化しちゃったなあ」あーあ。



人魚「あのーあの方 分類的には水神様なんですよね?」

九尾「言わんでやってくれ」スイカしゃくしゃくっ





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