小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

6月15日




【海辺】


白「何だろう?」はて。

粋「何なんだろうな マジで」えー。


砂浜にどでんと謎の透明ブヨブヨっ


テオドール「クラゲに御座いますかね?」

彬羽「クラゲにしては 陸に上がってるのに形保ってないか?」うーん。



白「じゃとりあえず食べてみようか?」わくわくっ

彬羽「とりあえずで食うな喜ぶな
生き物だったらどうす「タコとかなら少しくらいたべてもまた生えるし」


粋「何か解んねーもんに食欲沸くってすっげえなあ」うええ

テオドール「毒も薬も利かない驚異の胃袋の成せる技に御座いますねえ」苦笑。



彬羽「しかし何なんだコイツは
夏前だし またあの世から変なのはみ出て来たのかと思って来てみれば」ふむ。

白「前も信長が宴会してたしな」うん。

粋「さすがに盆には早過ぎね?」



テオドール「ん?あれ?このブヨブヨ感、よくよく見たら何処かで見たような」ふむ。

粋「Σえ。マジで!?」

彬羽「Σ西洋からの漂着物か!?」成る程っ

テオドール「いえ私の記憶が確かなら」ふむ



ブヨブヨ蠕動運動っ

白「Σ!?」



テオドール「スライムに御座います。

見た目やイメージと裏腹に 獰猛で肉食につき近寄ったら危険に御座いますよ」




ばくんっ!

粋「Σ言ってる傍から兄貴いいい!!!」ひいいっ

彬羽「Σ手前絶対摘まもうとしたろ馬鹿野郎!!」


テオドール「Σだああ説明してる間に!こらうちの主様ぺっしなさい!!」じたばたっ

粋「Σ落ち着けお前まで食われるから!!」押さえつけっ

彬羽「だな。見る限り透明ぽいが飲まれた馬鹿は見えない
思ったより濃度の濃い液体が詰まってる様だ
つまり」

テオドール「はい?」
粋「Σあだだつねるなつねんなって!」ぎゃあああっ


彬羽「お前まで飲まれて灰になったら 変に散らかって回収不可になる」

テオドール「Σうおわ生きたまんまバラバラコース!!」ひいいっ


彬羽「どう見てもタモ網じゃ掬えそうにねえしな
しかし何でそんな物が
あ、ひょっとして海水に半分溶けた状態で海でも漂ってたか?」ふむ。



粋「いやお前冷静だけどさ!
コレ肉食なんだろ バクッとやれて平気なのかよ!」あわあわっ

彬羽「落ち着け。咀嚼されてるならともかく、丸飲みの上このブヨッブヨだ
あいつの強度ならさして問題ねえだろ
童話で良くあるクジラに丸のみにされた様なもんだ。」

粋「Σいやそれ大概大事っ!」ひいっ

テオドール「あ、いえ 確かにスライムは歯が無いので咀嚼こそ致しませんが」冷や汗っ

彬羽「ん?」


テオドール「強酸性に御座います。」顔面蒼白っ


彬羽「何か穴開けれそうな物持ってこい!!」くわっ

粋「Σあああ普段素手の弊害がっ!」ひいいっ



海辺の村人「Σうっおそれなんだべ? 妖怪だべか!?」ひいいっ

彬羽「すまん!銛か何か無いか!? 連れが食われた」

村人「Σ人食うんだか!?」ひいいっ



テオドール「Σはっ!尖った物っ
私一応バンパイアに御座いますので牙には自信がっ」
粋「Σかじったとこから酸吹き出すだろ!お前が熔けるわ!!「じゃあどうしたら良いので御座いますか!!」うがあっ

粋「Σ俺にヒスんなあああ!!」





彬羽「パニック起こすな 巻き込まれたくなきゃ手前等退け」

大筒担ぎずしっ。

テオドール・粋「」




村人「あの、それほんとはでっけえ台作って 村の男総出で使うもんなんだけど

あの兄ちゃん大丈夫なんかね? 」えええっ

粋「Σいや何で漁村に大筒あんの!?」

村人「大筒じゃねえ
大筒を改造した 馬鹿でっかい銛を撃ち込む自慢の兵器だべ
此処等たまーに海賊出るからよ」

粋「Σ漁村強え!」ひいっ




テオドール「Σ彬羽さんストップ!ストップに御座います!
そんなの撃ち込んだら中の白さんにぶち当たっててかバラバラになってしまわれます!!」ひいいっ

彬羽「あいつはこれくらいで死なん!!」くわっ


村人「いったい何食われたの アンタ等。」ええー




粋「いや確かに兄貴は頑丈だけど!
ほら こっちから見えて無いって事は向こうもコレ見えて無いわけだし!」あわあわっ

彬羽「だからって無駄に時間を浪費してどうする!
確かに即座には効かんだろうが 酸だぞ!? さすがに防御突破されて溶かされるだろ!」くわっ

粋「Σ思ったより冷静だったけど対海賊船兵器は弟として反対する!」



村人「いや 酸即座に効かないって何。」えー。


テオドール(成る程。 確かにあの方は無意識に 目に映らないくらい薄っすい炎の壁を作っておられるので 銃弾すらも瞬時に溶かす事が出来るので御座いました。

しかしその壁が薄い分 長時間はいやでもさすがにアレは危な)えーとえーとっ


村のおばさん「しっかし 見た目ただのでっかい水ぶくれなのに
そんな危ないのかい?」えー。

村人「こら危ねえぞ!中身酸の上 バクって食いに来るんだってよ」

村のおばさん「Σええ。襲って来るのかい!?」えええっ


彬羽「ん?」ぴくっ

粋「へ?何?」


彬羽「俺は とんでもない見落としをしていたかもしれん」

粋「ダチにクソバカでかい銛撃ち込もうとしてる時点でな」うん。


テオドール「あの、おそらく私も気がついてしまったと思うのですが

コレ 相当にヤバくありませんか?」冷や汗たらりっ

彬羽「だな。」うむ。

粋「へ 何?
コレ以上にヤバいって何?」





彬羽「村の奴等今すぐ可能な限り頑丈な屋根の下に!
頭から何ぞかぶれ!酸の雨が降るぞ!!」くわっ

村人一同「Σはいいい!?」


粋「Σえ?え?」

テオドール「お忘れに御座いますかっ
あの方は
ド金づちなので水が大っ嫌いに御座いま Σあ」



ドッパアアアッンッ!!!


粋・テオドール「Σスライム爆ぜたーっ!!」ひいいっ





間。





白「ちょっと火傷みたいになった」むすーっ

粋「それで済むんだ」ああうん。


テオドール「さすがに番傘で酸が防げると思っておりませんでした。
魄哉さんのコーティング技術凄すぎに御座いますねえ」ぜーぜーっ





彬羽「その、 海外の化物の知識がまだまだ足りないんでな
どうしても襲われたら全力で叩き潰す事になるんで あまりケンカを売らんでくれ」

特大スライムだったもの「きゅっ」ちまっ。

粋「水分蒸発してナメクジみたいになってんな」うわあ。

テオドール「体内から焼かれましたのでねえ」うわー。




白「よし。落ち着いたら腹減りだ

何か海の物食べて帰ろう」わくわくっ


彬羽「その前に一発殴らせろ馬鹿大将」指ばきぼきっ

白「Σなんでだ」えっ


粋「あ、食い意地で逆に食われたの忘れてんな」ああうん。








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