小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

4月21日

 

 

 

【某 寺】

 


彬羽「この寺は人形供養で有名なんだが

粋「ごめん、俺帰っていい?」

 

テオドール「何故に行き先も聞かず着いて来ちゃうので御座いますか
とりあえず飼い主に着いて買い物先とか来ちゃう犬に御座いますか」

粋「Σつらつらと酷え!!」

 

 

白「危ないからって 外から晴明が結界閉じちゃったぞ
片付けるまで出られないぞ」

粋「Σマジか!

つか人形供養って どっちかつーと晴明の仕事じゃねえの!?」えええっ


住職「あ。いえ
お願いしたいのは人形供養ではなく」


テオドール「おや、ご住職 避難されておられないので?」

 

住職「はあ。何と言いますか
此処の方々を放置して 1人で逃げると言うのもどうかと」

人形かたんっかたんっ かたたたたんっ


粋「Σ思いっきり当たり前みたいに動いてるんですけど!!」ひえええっ

 

 

 

彬羽「晴明が見た所
どうも 人形の中に人間の魂が封印されてるらしくてな」

粋「Σへ!?」


住職「この動く人形達は 
ある日まとめて持ち込まれたのです。

それまでも多少這い回ったり髪が伸びたりする人形は居たのですが

粋「なんで真顔で語れんの?」冷や汗っ

 

住職「まあ、この人形達はその手のとは何かが違う
長年の勘としでも申しましょうか。

しかし、預かった以上 供養はせねばなりません。
それで 教を読みつつ火を放った所」

粋「Σ人の魂入ってるとか言ってなかった!?」ひえっ

 

住職「ええ。この世の物とは思えぬ絶叫を絞り出し

焼け焦げながらも火から飛び出し  そのまんま1体行方不明となりまして。」

粋「Σ夏まだなのにガチホラーやめて!!」耳塞ぎっ

 

 

白「けど、なんで人形に人間の魂なんか入ってるんだ?

それも これ全部だろ」人形よじよじよじ登られっ


粋「Σいや偉い事になってるなってる!」

白「どうにかしてくれって縋ってるだけだろ?

中身人間なんだし、怖い事無いだろ?」

粋「Σ絵面が怖い!!」


テオドール「火がダメと言う事は 感覚は有るので御座いますか?」

人形A「」 首ふるふるっ

 

テオドール「ふむ。
では逃走された方は 消滅する事への恐怖から火だるまダッシュかまされた感じに御座いますか。」ほうほうっ

 

 

泰澄「晴明様より 追加情報です」ひょこっ


白「あれ?泰澄 どこから入った」よじよじよじ登られ

泰澄「また偉い事になってますね。

えーと。 晴明様の各種ネットワーク、魄哉さんの情報、彬羽さんから頂いた妖怪達の話から手がかりが掴めまして」

粋(Σあ。入れ替わりに出して貰えば良かった!)はっ

 

 

テオドール「何故にこうなったか解ったので御座いますか?」


泰澄「ですです

何でも 某村で近頃 怪しい団体の活動が確認されてまして。」

 

彬羽「戦国が終わると次々出てくるな そう言うのは」やれやれっ

泰澄「いえ。戦国関係なく そこでは昔から行われていた儀式らしいです。

で、その儀式ってのが
村に迷い込んだ 他所から引っ越して来た方の魂を 大きな人形の中に移しかえる

つまり、肉体を奪ってしまうと言う


粋「用途解らねえんだけど
なんでそんなのが長年続いてんの?」ドン引きっ

泰澄「一言で言うなら 慢性的な嫁不足が原因ですね」きっぱり。

テオドール「そりゃ んな所嫁入りしたいドマゾはおられないで御座いましょうよ。」

 


粋(Σあ。用途それ!?)はっ


泰澄「魂を抜かれた体はまた別の呪術で それこそ従順な『人形』の様に従うと言う これまた歪んだ呪術が施されて居ますね。
しかし、法整備が整い出し

『人』の魂の入った人形を破棄するのも 他所の目についたりしてはいけない

故に此処に運び込まれたのだと思われます」


住職「いや なんちゅーもん燃やさせてくれてんですか。」ドン引きっ

白「人形逃げて良かったな」うん。

 

 

彬羽「で、晴明がそこまで把握してるって事は
既に幕府の方も動いてるって事か」ふむ。

泰澄「ですね。
陰陽連の監査も入る様ですし
爛れた風習は廃止されるとは思いますが、

晴明様の一言で 国が動くとは凄い事に御座いますよねえ」じーん。

一同(元々この話を持ってきたのが 天海大僧正だからだけどな。)うん

 


白「じゃ、大元はそっちに任せて

俺等がやるのは」えーっと。

 

彬羽「逃走した人形の確保だな
他の人形を持ってきた参拝者と遭遇したら偉い事になる」うむ

粋「Σえ!まだ見付かってねえの!?」


住職「そりゃ生きたまんま火葬にされかかった様な物ですし
必死こいて逃げてるか そこらに隠れてますよねえ」うーん。

泰澄「寺の敷地内に居るのは確かです

晴明様のお墨付きですよ」にこっ。

 

 

白「よし。
バラけて 探すぞ」くるり

粋「Σあああこのパターン!
絶対俺が襲われるやつ!!」うわああっ


泰澄「頑張りましょう!
私も捜索に加わります!」ぐっ

 

白「これ 今回白目剥くのどっちかな?」

彬羽「・・どっちだろうな」うーん。

 

 

テオドール「しかし気分の悪いお話に御座います
人形は愛でられる為に有ると言うのに」むう。

住職「確かに
外国の御方、 価値観は日本も西洋も同じなのですなあ」おおっ

 

テオドール「私はぼっちの時 人形のみが友であった為 こう言うのマジで嫌いで御座います


あ、そうだ。 そこの人形さん」

人形「?」

 


テオドール「確か 痛みその他は感じないので御座いますよね

なら、少しお手伝い願えませんか?」


住職「へ?何を

Σえ゛」

 


テオドール「呪いによって括られた魂なら
それに対する攻撃は 術者に行く筈に御座いますっ!!」

五寸釘どぶすうっ!

 

彬羽「Σ落ち着け お前が人形虐待してる様にしか見えん!!」

 

 

粋「Σぎゃああやっぱ出たああ!!!」ひいいっ

白「あ。エサにつられて出てきた」すたすたっ

 

住職「Σすみません!人形の扱いは丁寧にお願いします!!」

 

 


ーーーーーーーー

 


【同時刻 例の村】

 


長老「Σぐはあっ!!」びくんっ

 

村人「Σ長老!?」ひいっ

 

幕府派遣の陰陽師「あー!ほらほらっ 素人がヤバい術使うからっ!

てか 一般人の高度な呪いは法で禁じられてるんだよ
無視するから天罰当たったよ ほんとにもー」あーあ。

 

 

挿音「これ。
全部呪い解くの骨が折れねえ?」

魂抜かれた女ぞーろぞろっ

 

魄哉「千様の能力無効化使えば1発ですよ」さらりっ

挿音「・・あの女
色々反則だよな」ああうん。

 



 

くろねこ太郎の落書き部屋 [フォレストページ+] 夢小説対応・簡単オシャレな創作サイト作成サービス <サイトトップへ戻る