小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

3月31日

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粋「あ。ここじゃね?」

テオドール「見たところ 普通の小間物屋さんのように御座いますが
此処に挿音さんがおられるので?」はて。

白「らしいぞ。 芝居小屋の近くだしなんか手紙届けとけって」手紙かさっ


テオドール「・・絶対開けちゃいけない奴に御座いますよね?」うわー。

粋「うん。絶対忍のあれやこれやだよな
何でこの辺ガバッガバなんだよ」うええ


白「ま、いいや
たのもー。」

がららっ!


小間物屋一同「Σ!?」びくっ


粋「兄上 人の家に入る時はおじゃまします。だっての」あーもう。

テオドール「たのもー。もそうでは有りませんか?「用途が違えわ」






間。






【2階】




挿音「お。悪い悪い
上でめちゃめちゃ寝てたわ」あくびっ

粋「お前 ひょっとして此処に居候してんの?」きょろっ


挿音「お?バレた?」

粋「マジか。そりゃ家より物置いてるもんよ」

テオドール「Σええ!自宅が近くに有るのに何故に御座いますか!?」

挿音「仕事柄って奴よ
アレだ 用心棒代わりに置いてくれって事にして 普段から遊び人ですってフラフラしときゃよ
なんぞあった時に色々便利なんだよ」

テオドール「コミュ力どうなってるので御座いますか」ひええっ


粋「つかお前 遊び人つか親分じゃね?地元の親分だろ?
そっち方面大丈夫なのかよ?」

挿音「大丈夫の意味が解んねえけどよ。
万一なんぞ怪しまれたら 実はこんなんでしたー。とかってそっちの正体明かしゃ コッチ側の正体はバレねえで済むんだよなあ」手紙ひらひらっ


白「策は何重にもって奴か?」

挿音「おう。言って密偵だかんな。
だから忍の仕事する時は常に顔隠してんだろ?」




粋・テオドール(の割に やる事が逐一派手で無茶苦茶なんですけど。 )

挿音「お前等言いたい事があんならハッキリ言えや」


白「そうか。仕事の為だったのか」ふむ。

挿音「ん?何だと思ったよ? 」




白「ひょっとして じじつこん って奴かと思ったんだ」じーっ

おかみさん「あらっやだよ この人ったら!」

背中ばっしばしっ


挿音「シバくぞ手前。」

白「もうシバかれた」背中じんじんっ


粋(Σ仮にも魔王にかなりのダメージ!!)

テオドール(Σあの奥様ただ者では御座いませんっ!)ひいっ



おかみさん「やだよー 歳の差ってもんがねー」そそくさっ

粋(あ、まんざらでもねえんだ。)



白「歳の差って言っても 家康から見たらあれくらいってまだまだピチピチのヤングらしいし
挿音「その言い回しの時点で 加齢臭凄いんだよなあ あのバカ殿。」ちっ


テオドール「し、しかしまあ
良好な関係のようでよう御座いますね
ただの間借りされてる居候って 普通に考えたら肩身が狭いと思われますし」

挿音「んー。だな
この辺だけでも 他に五件くらい同じ様な拠点持ってるけどよ
皆気さくな奴等で助かってんだよなあ」キセルぷはーっ

粋・テオドール「Σコミュ力どころの騒ぎじゃない!!」えええっ




白「あれか 町ごとに げんちづま てのが居るって奴

挿音「誰だ こいつにいらん事ばっか教えてんのは」
粋「Σ俺じゃない俺じゃない俺じゃないいいいっ!!」ひいいっ


白「主に家康」きっぱり。

挿音「よし 帰ったら泣かす」

テオドール「Σ御主君に御座いますよ
良いので御座いますか!?」えええっ



白「ん?なんか下騒がしいな」あれっ?

粋「Σいや下より 寝起きでキゲン悪いこいつ怖い怖い怖い!!」ひいいいっ




小間物屋番頭「お客さんが来てる所すまんね
ちょっと助けてくれんかね いつもの奴等だよ」とほほっ

挿音「あ? またかよ」ちっ


テオドール「いつもの とは?」

番頭「いやね。 いちゃもんって言うか
どうも この店の土地が欲しいらしくてねえ」

粋「あー 地上げか
他所探せってんだよなあ」うわー


挿音「ったく しゃーねえなあ」頭ぼりぼりすたすたっ



白「本気だしたら即潰せるのにな」ふーん。

番頭「あー そんな気はしますが。
ほら 私達も客商売だし穏便にしたいもので」苦笑。

テオドール(片や 実際は町の裏のドンだから。
片や 普通に腕っぷしでいけると思われてる と。)ふむ。

粋(どっちにしても怖えな) ああうん。








ちんぴら「おら出てこんかーい!
不良品掴ませおって ケガしたろが治療費寄越せやー!!」戸蹴っ飛ばしっ



粋「うっわー 俺等も手伝う?」

白「んー。 手出さない方が良いかも」

テオドール「はい? あれ挿音さんは何処に」きょろっ



『おどりゃ何ちんたらしとんじゃコラァ!!
今日は別で用事有る言うとるじゃろが 遊んどらんととっとと来いやいてまうど!!』

ちんぴら「Σうおお親分!? すんませんっすぐ戻りやすっ!!」ひいいっ

粋・テオドール「Σえ」



ちんぴら「あれ? 親分足早えな
畜生!また来るからなっ」だだっ



挿音「必殺・声帯模写」柱の影っ

白「お前意外と器用だな」わお。



おかみさん「あー助かった
毎度毎度すまないねえ」ほっ

挿音「良いって事よ こちとら居候だしな

あ、ほれ 代わりに寄越せってぶん取られた商品
懐からスッといたわ」ぽいっ

番頭「お。さすがっ」






白「あいつ 本当に忍びだったんだな」へー。

粋「うんうん。いつもは忍コスプレのヤクザってイメージだったけど
今のはそれっぽかった」うんうんっ

テオドール「クールジャパンに御座いますねえ」関心っ




ちんぴらの子分「Σあれっ 兄貴は!?
まあ良いや おい手前等今日こそは
挿音「あ、こりゃ適当で良いか」吹き矢ふっ

ちんぴらの子分「Σあうっ!」

ばたーん!
すやっ



白・粋・テオドール(むしろ なんでバレないんだろう)



挿音「ったく どんだけ居んだよコイツ等
1匹見たら50匹か?」

番頭「ああ、害虫で思い出した
天井裏のネズミ取り かかったぽくてガサガサ言ってるんで見てきて貰えないかね?」

挿音「あ? ったくしゃあねえな」よっこらひょいっ

粋「Σいやおかしいおかしい!!」えええっ

おかみさん「あらー 相変わらず身が軽いねえ」にこにこっ





テオドール「ひょっとして 皆さんバレてるけど知らないフリをしてくれて居るのではないでしょうか?」冷や汗っ

白「俺等は何も見なかった 帰るぞ」すたすたっ

粋「Σえ。いいの!? 放置で良いのコレ!?」えええっ








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魄哉「あの子の長けてる所は 忍としての能力以上に堅気の人に好かれやすいって事なんですよねえ」お茶ずずー。

家康「あー まあね
普通は一般の人と感覚ズレちゃうもんだしねえ」

魄哉「色々ボロ出しちゃうのは徳川忍頭としてどうかと思いますが
ま、結果オーライですかねえ」

家康「うん。そもそもお前も最近自分が徳川のトップシークレットなの忘れてるよね?
自分で考えた『天海大僧正』の設定忘れ去ってるよね?」

魄哉「Σはっ!!」



家康(血は繋がってなくても紛れもない親子だ) お茶ずずーっ







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