小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

4月11日

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粋「あー。稽古きっつ」ぐったり。

テオドール「稽古と言うか声出しに御座いましたね」てくてくっ


白「こいつ舞台に立つと固まるから
人前で恥かくの慣れさせなきゃダメだと思って」
粋「Σだからって延々大通りに向かってアメンボ青いなあいうえお言わせる!?
不審者扱いされたじゃねえかよ!」どちくしょおおっ


テオドール(この方ちゃんとお役者になれるので御座いましょうか。)うーん。



白「芸事では師匠だぞ 疑うな従え。

後、恥は捨てろってば」むう。

粋「Σはなから恥の欠片も持ってねえ兄貴とは違うんだよ!!」


白「そうか。指導追加
団子買ってこい」イラッ。

粋「Σすんません調子こきました! 秒で買ってきます!!」しゅばっ


テオドール「忙しい方に御座いますねえ」苦笑。

白「だな。普通にしてるのが1番恥ずかしい奴なのに なんでその辺気にするかな」むう。

テオドール「否定できないのが悲しゅう御座いま どうされました?」



白「芝居小屋に財布忘れた」ありゃ

テオドール「Σええ! 急いで取りに戻りませんと!」

白「んー面倒だし明日で「Σ金銭に御座いますよ! 万一トラブルになったら職場ギスギス致します
ちょっと私行ってきますので 此処で動かないで居て下さいませ! また迷子になられますよ!」だだっ




白「迷子って 子供か俺は

あ。猫」





間。






テオドール(案の定っ!!)ぜーはー。

粋「Σあれ? 兄貴どこ行った! おーい三色団子だぞー」ほらほらっ


テオドール「申し訳御座いません
お財布を忘れられたと言うので芝居小屋まで取りに戻っておりました」ぜーぜー。

粋「Σえ、兄貴此処に置いて?」

テオドール「全力疾走で取ってくる間くらいは大人しくしていて下さるかと。
私が浅はかで御座いましたっ」くうっ!



粋「あーしゃあねえって 目離したら即居なくなるかんなあ
また何処うろちょろしてんだろ?」きょろっ


テオドール「とりあえず隙間とか 狭い所見ると入りたくなる癖がお有りですので その辺重点的に捜しますか」

粋「うん。確かにそうだけど 改めて聞くと悲しくなんなそれ」うわ


テオドール「手懸かりが有るだけマシかと。


あ! ここ このボロ屋とかお好みっぽく御座いませんか!?
此処壁板割れて少し隙間御座いますしっ」ほらほらっ

粋「いや無理だろ いくら兄貴でもんな所潜りこまねえって
狸とかじゃ有るまいしさあ」苦笑。




テオドール「あの。」

ささくれた板に挟まる白くてなっがい髪の毛っ


粋「うちの兄上狸かよ。」




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テオドール「Σあ!いらっしゃいました!!」おおっ

白「あれ? どうしたお前」はて。

テオドール「Σ迷子になられたので捜しておりましたのですが!?」

白「誰が?」へ?



粋「Σ自覚ねえのかよ! つか助けて 何これマジでどうやって通ったの!?」じたばたっ!

テオドール「Σなんで壁の穴から入ろうとしてるんで御座いますか!?」えええっ

粋「ホントに通れんのかと思うだろ!ちょっとやってみたくなんだろ! うおお抜けねえっ

どっせい!!」

ばりんっ!!


白「人の家壊すな。」



テオドール「ま、まあ 人が住んでない様でよう御座いました」

白「人じゃないのなら住んでるけどな」

粋「へ?」



白「ほら タヌキ。
こいつ等の家壊したんだから謝れよ」

子狸「きゅっ」

粋「Σうわチビ狸可愛っ すんませんしたっ!」


テオドール「本当に狸の通り道だったので御座いますねえ」へー。

粋(うちの兄貴っていったい。)複雑っ




白「でな。猫追いかけて入り込んだらタヌキの巣でな
ちょっと色々話聞いてたんだけど」

粋「なんで毎度普通に会話出来るんすか兄上。」


白「なんかな。このタヌキ達の住み処が 何か変なのの持ち物になるかもって事で一家で避難してきたらしい」むう。

粋「ごめん。どういう事?」へ?



白「えーと。 なんか今度何かの大会?的なのが開催されて その商品に山やるぞ 的なの?」

テオドール「ああ 戦で武勲を立てた方には領地を的なノリので御座いますね」ふむ。

白「で、持ち主によっては狩りしまくったりするから 嫌だなーって事で此処に避難してるらしい」

粋「マジか
タヌキって賢いんだな」へー。





白「だな。小さいのに俺より賢いと思う」

子狸「きゃんっ」

粋「Σえ!今のこの赤ん坊が説明したの!?」えええっ

テオドール「Σ日本の獣凄い!!」






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挿音「いいか手前等 今日はマジで気ぃ抜くんじゃねえぞ
参加者が変な動きしたら即座にボコれ 良いな」


徳川忍軍「うっす!!」びしっ

魄哉(相変わらず体育会系ですねえ) うわあ。



挿音「じゃ 1班は観客に紛れて 2班から後は各自持ち場に。
よっしゃ散れ!」

しゅばばっ



魄哉「まあ そうそう事件なんて無いとは思いますがね」

挿音「だな。
けどよ やんごとなき御方も数人見に来てんだろ?
参加者に紛れて何処ぞの刺客やら紛れてる可能性も大だかんなあ」キセルすぱーっ

魄哉「ですねえ。
では僕も 天海坊として御簾の向こう側から警備しますか」すたすたっ

挿音(仮に居ても1人で鎮圧出来んじゃね?とか思わなくもねえが。
念には念だしな) うん。



魄哉「おや?」

挿音「ん?」



魄哉「なんでこんな所に居るんですか?」


千様「Σげ!なんで!?」ぎくうっ

挿音「なんでって 看板見ろよ
一般参加歓迎 『御前試合』って書いてんだろが」


千様「Σあああそっか! 御前ってこの場合将軍とかじゃない!!そら居るわっ」しまったっ

魄哉「なんで気が付かないんですかと言いたい所ですが

そのリアクションからすると 何か僕にバレてはいけない事してます?」

千様「なっなんの事かしらっ?」おほほほほほほほっ

挿音「騙す気あんのかお前。」




千様「ちっ 見つかっちゃったからには仕方無いわっ
けど!悪い事はなんもしてないわよっ」ふんっ

挿音「悪い事『は』ってなんだよ
いったい何してんだよ」


魄哉「ん? あれ?
この感じ」おや。

挿音「あ?」



魄哉「千様、今この辺一帯能力無効化してます?」

千様「アタシ頼まれただけだもーん。」おほほっ

挿音「は?無効化って何の為にだよ」



魄哉(僕のまで無効化するとか 何気に反則能力のんですよねえ。
うわ。頑張っても羽の1枚も出ない) うーん。


挿音「親父? ちょっと張り合おうとすんなよ

マジで何がって なんだ向こううっせえな」ちっ






観客A「見ろ見ろ 向こうの試合凄いぞ!!」

観客B「Σうお何だ あの髪長っげえ兄ちゃん! また一撃で仕留めたぞっ」おおおっ




挿音「・・・。」

魄哉「・・・もののけ妖の 能力無効化 ですか。」ほう









テオドール「Σおおお!やっぱ凄いですっ
能力無効化されてもめちゃ強いですさすが我が主様っ!!」おおおっ

粋「よっしゃ行け行け! 頑張れ兄貴そのまんま優勝しちまえーっ!!」ひゃほうっ



魄哉・挿音(Σ応援解りやすっ!!)



千様「ほらあの子 普通に暴れるとうっかりその辺焦土にしちゃいかねないじゃない?
加減しながらバトるとかムズいらしくてー 人間とかうっかりで破壊しちゃうし」

挿音「で、わざわざ妖怪成分封印して参加かよ。
つかあいつ半分人間だろ? 今完全に人間だろがよ
何だあの身体能力」うわ。

魄哉「山育ちなんで 普通に鍛えられてるんだと思います が

なんでまたわざわざ?」



千様「そこは知らないわ
新作の着物1枚で手を売ったから」ふっ。

挿音「即物的な女だなおい。」






審判「では 決勝!
双方前へ!」



白「・・ん?」あれっ

審判「Σえ」




タヌキ(Σ何故に魔王が!!) がたぶるっ







テオドール「お山のタヌキも 自力でなんとかしようと参加してた様に御座いますね」わお。

粋「あー姉ちゃんの無効化食らったから変化解けちゃったか
つかタヌキ決勝て凄えな」




白「降参。」挙手っ

審判「Σえ」

白「動物虐待ダメだろ」

審判「あ、はあまあ 確かに。」うん。





挿音「Σアッサリしてんな!!」えええっ

魄哉「えっと

僕らなんか傍迷惑な催ししちゃったみたい ですねえ」苦笑。





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