小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

4月14日

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【某町】





粋「しっかし 他所の町からも御呼びかかるとはなー
どんどこ知名度上がってんじゃね?」荷物持ちっ

白「目立って良かった良かった」すたすたっ

テオドール「ド派手が御好きな辺り つくづくお役者業向いてるので御座いますねえ
本日も素晴らしいお仕事に御座いました」にこにこっ



彬羽「嫌な予感しかせんので着いてきたが
仕事中は案外問題行動しないんだな手前」ほー

白「さすがに仕事中は真面目にやるぞ 失礼だな」むっ

挿音「いや 彬羽の気持ちも解るわ
お前らが何もやらかさねえって有り得ねえし」キセルふーっ

白「お前に言われたくないぞ」

挿音「俺あ普通に仕事してたぞ。きっちり任務完了だっての
で、帰ろうとしたら見慣れたヤバい軍団居るしで こりゃヤベえなと」

粋「俺等心底信用ねえなあ」うわあ。



彬羽「忍軍が調査中って事は なんぞ有るのかこの町」ふむ。

挿音「お?鋭いな 何処で調査って気がついたよ?」

テオドール「後頭部に蜘蛛の巣ついてる辺りに御座いますかね」

挿音「Σげ。マジか」頭触りっ


白「繁みとか床下とか潜ったんだな」ああうん。





粋「一見普通の どっちかつと治安良さそうな町に見えるけどな?」ふーん

挿音「本当になんか有る所は 何か有りますオーラ出してねえもんなんだよ」


彬羽「その言い方だと相当ヤバそうだな?」ふむ。

挿音「あー まあお前らなら良いか

一言で言うと ヤバい白い粉。」さらり

テオドール「Σそれ他言して良いので御座いますか!?」ひいっ

挿音「問題ねえねえ。 そんなん使わねえでも元気だろお前ら」しれっ




白「白い粉?」

彬羽「簡単に言うと 大陸から持ち込まれる違法な薬だ
キセルなんかに仕込んで吸うと元気になると言うか何と言うか

まあ、違法だから手に入りにくく高いって奴だ」

粋「そうそう。やった奴は頭も体もおかしくなって終いにゃくたばっちまうんだよなー」



白・テオドール「キセル・・。」じーっ

挿音「んなもんやる程アホじゃねえわ」



白「? 何でそんなの欲しがるんだ?」

挿音「依存性があんだよ
遊びで始めて体おかしくなった頃にゃやめられなくなんだとよ」


白「やらなきゃ良いのに」ふーん。

テオドール「ホント その一言に尽きるので御座いますねえ」苦笑。





挿音「ま 結構深くまで調べはついたしよ
後は親父の仕事だな」キセルぷはーっ

粋「あー。そんならまあ速えわな
俺等に話すくらいどうって事無いわそりゃ」


彬羽「トラブルの予感しかしねえな
人間のアレコレに巻き込まれると面倒だ さっさと帰 ん?」



白「変な匂いがする。」くんっ

挿音「そりゃあな。 薬を火で炙ってんだしよ」


粋「あれ? あの 俺もスラム育ちだから解るんだけど
真っ昼間から 匂い漏れるの気にしないでってかなりヤバくね?」

挿音「だな。 やってる奴等はもう鼻逝ってるから解ってねえんだろな」うん。



テオドール(この手の話苦手に御座いますっ!)ひいいっ



白「ん? 変なのの他にも何か居る?」すたたっ

粋「Σあ!ちょっと兄貴っ」


彬羽「あいつに話したの間違いだったんじゃ無いのか?」冷や汗っ

挿音「だなあ。」あちゃー。







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粋「Σうお 何この洞窟っ」

彬羽「阿片窟って奴か」ほう。

テオドール「白さんこの奥に行かれた様に御座います!
何処に御座いますか! 足元暗くて危のう御座いま
Σぎゃー!!」

ずるすてんゴロゴロゴロゴロっ
灰ざらららららららっ!


挿音「足元石の階段になってっから気を付けろよー」あーあ。

粋「Σなんで吸血鬼なのに暗い所見えねえのお前!!」ひいいっ




間。






彬羽「お。居たか

また偉い場所で火の玉出しやがって」

白「暗いし 変な奴は居ないぽいからな。

えーと。ここかな?」よいせっと



粋「ん? そっちに何か居んの?」

白「何か解らないけど妖怪じゃないな
動物? 臭いがする」くんくんっ

テオドール「こんな狭い洞窟内に御座いますか?」えええっ

白「犬小屋代わりとかにしてるのかな?」はて。

彬羽「阿片窟っで犬飼ってたら鼻やられて悲惨だと思うがな」



挿音「あ? ちょい待てよ
それ 動物ってどんな臭いよ?」

白「んーと 動物ぽい臭いでは有るけど 何か解らないな
けど、何か知ってるような?」えーと。

テオドール「山育ちの白さんが知らない動物に御座いますか?」ええっ




挿音「なあ。 コレってよ?」ちらっ

彬羽「それっぽいな」嫌な予感っ



テオドール「? ?」




粋「察した 兄貴ゴー!!」びしっ

白「こっちだな。」くんくんくんくんっ


テオドール「Σいつもと反対!てかビジュアル的に止めて下さいませえええっ!!」ひいいっ





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白「此処だな。」ふむ。

彬羽「まーた 偉く使い込んだ感じの戸がついてるな
いや。檻 か?」ふむ。


挿音「よっしゃ開けるか
あ、泣くなよお前」

粋「Σだからスラム育ちだったつってんだろが!! だいたい察したし見慣れてるわ!!」うがあっ

彬羽「一応聞くがお前は?」

白「人間てエグいし 今更何見ても驚かないな」しれっ



テオドール「・・・。」冷や汗っ

粋「うん。お前はちょっと離れた所で待機してようか
吸血鬼って『貴族』だし
しゃーない恥じんな ほれハウス。」





挿音「じゃ開けっぞー」

戸ぎいいいっ



ドガシャッ!!

粋「なんで光の速さで閉めた!」えええっ

挿音「やっべ。思ってた数倍阿鼻叫喚だったわ
」うええ

彬羽「徳川の忍頭が吐き気催すレベルって 何が起きてんだ」うわ。


挿音「いや見せらんねーわ
今はお前等友好的だけどよ。 そこの魔王とかマジで人間滅ぶべしとなりかねねえ」


白「ホントにそんななら それこそ俺見なきゃいけないけどな。」
※魔王で有ると同時にこの世の生物全ての生殺与奪を握る裁判官で破壊神

彬羽「よし。絶対見せるな」冷や汗っ



白「見なくてもだいたい解ったけどな
薬で頭おかしくなった奴等が同族にまで手を出したのか」ふーん。

粋「うわ。こういう時だけ察しが良い」ひええっ

白「その辺も結構臭いで解るぞ」きっぱり。

挿音「マジかよ 動物凄えな」


白「でもって此方に まだ生きてる奴も居るな
嫌な臭いだから かなり汚い所に置かれてるみたいだけど」すたすたっ

粋「あれ?これ人身売買やってね?」

挿音「あー 薬の代金なのかもな」うん。

彬羽「人間えげつねえ」げんなりっ






テオドール(なぜ皆さん平然とされておられるのでしょう
私カルチャーショックで頭クラクラするのですが )ううっ


からんっ



テオドール「ん?」












白「物凄く気分悪いの見た」けっ

挿音(やっばさっきの見せねえで正解だわ)うん。



粋「ひっでえなー あんなちっさいのまであんな狭い檻によ」むすっ

彬羽「人間は脆い上 あの数だ
健康状態が解らん以上 俺等は下手に動かさん方がいい
幕府の奴等に保護して貰ってそのまま治療が一番だろ」舌打ちっ

挿音「おう。さっきの時点で伝書鳩飛ばしたし
早けりゃ半時で親父直属の精鋭部隊ぶっこんでく来るだろよ
しっかし 人間として嫌になんなあ」ため息っ

粋「酷いと思えるなら良くね?
兄貴も荒ぶってるし」うわあ。



彬羽「ん? ちょっと待て テオの奴はどうした?
まさかさっきの所でまだ待機してるのか?」きょろっ

粋「Σあ 忘れてたっ」






挿音「あーいや。ちゃんと連れて来られてら」うわ。



テオドール「申し訳御座いません!捕まりました!」うわあああっ

商人親分「何だお前等 此処の秘密を知ったからには生かして帰さ
Σぐはあああ!!」

下っ端軍団「Σおやぶーん!!!」ひいいっ



白「正当防衛だ。」ふんっ

下っ端「Σまだ何もしてませんけど!?」


粋「あー。兄貴思ったよりキテる」あちゃー




挿音「おうオッサン方 ほれ動物が荒ぶってるからよ ケガしない内にうちの子離してくんね?」



灰ざらあっ!

下っ端「Σあ。なんだコイツ崩れた!」ひいっ

白「人質居ないなら問題ないな
後のは俺等の後ろだし」指ばきっ

下っ端軍団「Σえ」






彬羽「物凄く今更だが 良いのか?」

挿音「あーそこはよ

ほれ、戦国の話になっけどよ。
基本俺等は御館様の命令厳守 けど特例はあんだよな」キセルふーっ

粋「特例って? 」へ?




挿音「命令違反でも手柄さえ上げりゃ不問。」棒手裏剣すちゃっ

彬羽「成る程 被害者死守すればのしても良いわけだ」指ばきぼきべきっ

粋「Σえ。ちょお前まで「奥に一二三くらいのガキも居たからな」

粋「Σまさかのパパスイッチ入ってる!!」ひいっ






挿音(どいつもこいつも 化け物ってのは真っ直ぐだよなあ) しみじみ

テオドール「あの 黄昏る気持ちも解らなくは無いですが
とめなくて宜しいので御座いますか?」ざらざら復活っ

挿音「あんなんどうにかなるか」きっぱり。

テオドール「いえしかし

此処 人工ぽいですが洞窟に御座いますし
あの方達が暴れては色々とまずいのでは」天井見上げっ

挿音「Σあ。」はっ










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天海坊直属精鋭部隊(Σ 阿片窟埋まってる!?)えええっ


ガレキばきゃっ!!



白「埋まったの入り口だけで良かったな」けほっ

彬羽「手前がキレて暴れるからだ」這い出しっ

粋「いや一番キレてたのお前だっての」どっこらしょ。



挿音「どもー忍軍です
下手人はそこらでボコボコで転がってるんで後よろしく」

精鋭部隊「Σは え。ちょっと」


挿音「一味の奴等コレだけじゃねえんで あいつ等連れてそっちもシバき上げてくるんでよ
生存者の保護もよろしく

オラ行くぞお前等 まだシバきたんねーだろが!」おらおらっ





精鋭部隊長「あれが噂の忍軍か
噂に違わず無茶苦茶な」うわあ。

テオドール「いえその 八割違うのですが
何だか色々と申し訳御座いません」苦笑






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