小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

4月13日

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テオドール「うー 棺暑っ

いい加減広い所で寝れる様にしないと蒸されます
あれ?」

飛天「あ。お邪魔してまーす」手ひらひらっ


テオドール「おや 朝から珍しゅう御座いますね
あ、朝御飯で御座いますか? 腹減りに御座いますか?
えーと。魄哉さんが夜明け前には御味噌作ってるはず
飛天「いや飯たかりに来たんじゃないから
つか俺 そんな常に飢えてるイメージ?」


テオドール「・・残念ながら」目そらしっ

飛天「・・とりあえず 味噌汁は良いかな」うん。


テオドール(Σえ。 いつもなら多少満腹でも少しでも摂取して行こうとされますのに!!)驚愕っ





千様「あらー 朝から飛天君が居るー。
なあに? 魄哉の奴またギックリ腰?」目こすりっ

飛天「飯かギックリ腰かの二択なのか。」うーん。





白「で、何が有ったんだ?」

彬羽「メンタルやられてたんで連れて来た」

粋「Σえ 図太さダントツの飛天が!?」えええっ





家康「え?何があったの?」ひそっ

魄哉「それが 患者のお爺さんが亡くなられたそうで。」苦笑

小太郎「あー 飛天大概の奴なら治しちゃうもんあ」わおんっ

魄哉「ですね。だから手を尽くしてどうもならなかったってのがかなり来るようで」




彬羽「人間で90まで生きりゃ上出来だろ
いちいち凹むな」

頭べしっ

飛天「Σあだっ!」

一二三「Σこら彬羽さんっ 落ち込んでる人シバいちゃダメだべ!!」めっ!




白「診療所で1人で居たらひたすら凹むなコレ」成る程。

粋「さっすが気遣いのカラス」うわー。




魄哉「ふむ。では袖すり合うも多少の縁。

坊主の手配がまだなら僕お経読みますよ?」

飛天「あ、そこは身寄り無いし 長屋の皆でって話だけどまだ決まってないはずだけど」えーと。


シロ「おい。お前自分の仕事はどうするのだ」

魄哉「今日は簡単な書類チェックのみの予定ですので
蒼月君 替え玉お願いします」さらり。

蒼月「Σはああ!?やだよ めちゃ緊張すんだよアレ!!」

魄哉「先日君が溜めまくったお店のツケ払った所なんですよねえ?
肩代わり 3件分払ってくれます?」

蒼月「Σう。

あ、あと2件お願いしていい?」

魄哉「働きによっては。」にやり。



シロ「こんなんで良いのか天海坊。」引。

家康「まあうん。 若干邪悪てかゲスいけど それで上手く回るんなら良いんでない?」




飛天「あの お気遣いありがたいんだけど

三朗さん アーメンだったらしいんだけど」

魄哉「Σた 確か何処かに神父の衣装が有ったはず」うっ


蒼月「なんで持ってんだよ」




テオドール「ひょっとしてコスプレの趣味がおありで?」おや。

白「なんか 外交するのに着てくと話がすんなり行くらしい
なんでか解らないけど。」

粋「相手めちゃめちゃ話しにくいだろそれ。」うわあ





家康「まあ天海金髪碧眼だし
宗派思いっきり違うけど本物っぽいとは思うよ?」

飛天「信仰ってそんなんで良いの?」ええー。


魄哉「ま、こう言うのは気分の問題ですし。」着替え完了っ

飛天「うわ言い切った この生臭坊主。」


魄哉「いえ事実ですよ?
少なくとも僕は こう言う供養なんかは生きてる人の為にする物だと思ってます」

飛天「へ?」

魄哉「どう言えば良いですかねえ

生きてる間にその人が信じていたもので最後に送って上げる
それは確かにその人の最後の贈り物で有りますが、その人がそれを見ているかって言われると そうですとは言いきれませんよね?

皆が皆 幽霊になるワケじゃありませんし」

飛天「Σ確かに」はっ





一同(さっすが坊主) わお。

家康「駄弁りからの説法モード 毎度手慣れてるよねえ」うんうん




魄哉「まあそう言うワケです
死した人はどうなるかは解りません
しかし その周りの人がそこに遺されるのは確かな事。
だから目の前の確かに居る 生きてる人が前に進むために供養をするんですよ」

飛天「んなドライなもん?」えー


魄哉「それでもし 死した人が見てるならめちゃ見送られてるって嬉しいでしょう?
ほら一石二鳥じゃないですか」のほほーん。

飛天「確かに」ふむ。





白「語ってるオーラ出してるけど
言ってる事 結構力技だよな?」

家康「そこは天海だし」うん。


千様「けど あの格好で言われると納得しちゃうわねえ」うーん。

テオドール「コスプレは心まで仮装して1人前と言うそうに御座いますからね」感心っ




魄哉「まあ 宗派その他は違えど ちゃんと供養されればあの世で優遇されると言う説も有りますし
どんなであれやって無駄は無いでしょう

ホントかどうかは解りませんけどねー。」あっはっは

飛天「お前坊主なのにんなフワッとしてて良いの?」

魄哉「くたばった事無いんで知りようが有りません」しれっ




白「その辺は閻魔も教えてくれないしな」うん。

シロ「そりゃあな」うむ。





飛天「・・そっか。
なんか それならキッチリ見送りしてやらないもな

何も解決してねえけど。」

魄哉「考えてもしゃーない事は考えないで良いんですよ
あ、テオ君 悪魔祓い用の聖書ちょっと貸して下さ「それ鈍器だろ。」





蒼月「良いのかよ こんなアホテンションでさー。

本来おごそかなもんじゃないの? うわコレ動きにくいなっ」袈裟着込みっ

家康「私なら最後の最後で号泣されてるより笑って見送って欲しいけどね」

蒼月「あ。そう言う事?
あのジジイ適当どころかちゃんと配慮してんじゃん」ふーん。


粋「やっぱ本業凄えな
話しただけで飛天ちょっと元気になったぽいし」へー。


千様「あら、本業どころかアイツ 聖職者でも何でも無いわよー?
大僧正とか言っても 身元隠す為に名乗ってるだけだしー」

粋「Σそういやそうだった!!」はっ


家康「経読めるし良いんじゃない?」えー。

粋「Σ真面目な坊主に怒られんぞ!!」





白「笑って葬式か

そういや酒呑童子が 皆真面目にずらっと座って経読んでるの見ると凄い笑いそうになるとか言ってたな」ふむ。

シロ「あやつはガキか。」うわ


白「で、静かに経読んでポクポクからの
ちーん。で毎度我慢が限界突破するとか何とか
なんで人間て大真面目にあんなのすんだってバカウケしてたな」

蒼月「Σう。ちょっと解る!」くっ

家康「お前も大概だよね」うわあ



飛天「Σ今からそこ行くのにそう言う話する!?
笑ったらどうすんだよ!!」ひいっ

魄哉「アーメンで良かったですねえ」あははっ

飛天「Σいや アーメンて大概おごそかだろ!
アレだろ ゴスペルとか歌うんじゃねえの!?」

魄哉「Σえ。
歌わなきゃいけない流れですか?」えええっ







一二三「いつもの飛天さんだべ。
良かっただなあ」ほっ

彬羽「全く世話の焼ける」けっ。








【診療所】



常連の爺さん「先生大丈夫かのー」

常連の婆ちゃん「イトコさんが連れてったし大丈夫じゃろ
ほれ ワシ等が留守番キッチリせんと」


常連の爺さん「じゃのー
てかなんじゃこの菓子。」ありゃ?

常連の婆ちゃん「あー。イトコさんじゃろ?
悲しー時は甘いもの食うたらエエからの」

常連の爺さん「あー

・・あの人 甘いもん勧めても食わんじゃろ?つか食えんて聞いたぞ」あれ?

常連の婆ちゃん「ワシ等の先生は愛されキャラなんじゃ」うん。






石燕「診療所の様子見てこいとは言われたっすけど」うわー。

与一「いらん物まで見てしまった気がするな」うむ。

石燕「気遣いの人がパニクると過保護になるんすねえ」





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